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Babel II 魔法大国からの断罪 ★★★★☆   



【Babel II 魔法大国からの断罪】 古宮 九時/ 森沢 晴行 電撃の新文芸

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

魔法大国ファルサスへ到着。しかしそこで知る衝撃の真実とは――。

幾度となく命の危険に遭いながらも、雫のひたむきな前向き思考と魔法士エリクの機転によって切り抜けてきた長い旅路。カンデラ城での禁呪事件を経た後も、行く先々で何故か騒動に巻き込まれながら、遂に二人は当初の目的地であった魔法大国ファルサスへと到着する。
日本帰還への糸口を求めて、ファルサス王ラルスとの謁見が実現するが……。

「──立ち去るがよい、外部者よ」

雫の存在を“ありえない異質”と断じ、冷徹な意志を持って王剣を突きつけるラルス。処断を逃れるため、自分が人間であることを証明するために雫が取った行動とは。そしてファルサス城の中で知ることになる、エリクの過去とは。
やがて解明されていく世界の謎。異なる世界の言語を教え合う中で少しずつ降り積もっていった違和感は、衝撃的な事実として雫たちの前に立ち現れる。

それ、その人!! リースフェンを迎えに来た人ーー!! イラスト付くとあからさますぎてちょっと笑ってしまった。これ、現在進行系でのみ電撃の新文芸から出ている古宮さんの作品を追いかけている人はどういう反応になるんだろう。ちょっと気になるなあ。
というわけで、ついにファルサス編に突入であります。その前にリースフェンというどこぞのお姫様みたいな逃亡者と遭遇したり、偽装結婚の替え玉にされそうになったり、と相応のでっかいトラブルには巻き込まれているのですが。いや、結構な頻度で巻き込まれてますよね。自分から首突っ込んでいるわけでもないのに。
とは言え、一つ一つはまったく関係ないような事件に見えるのだけれど、これが「言葉」にまつわる物語であるという根底でしっかりと繋がってもいるんですね。偽装結婚の話では、この世界の大陸の成り立ちにまつわる神話に基づいた結婚式が行われるのだけれど、その神話の内容、特に花嫁を迎えるエピソードに関しては、ラストで明らかになった言葉にまつわる認識の齟齬。雫の住んでいた地球と、この世界における言語についての成り立ち? いや発端? そもそも根本的に違う部分について発覚するのだけれど、神話で確かにそれを示唆するような内容が含まれているんですよね。
それはそれとして、偽装結婚の事件の当事者となる人たちについても言葉が重要な意味を持っていました。言葉によって傷つけられ、言葉によって満たされる。伝わらないと思い込んで言葉を費やさなかったことは、彼らに決定的な断絶と孤独をもたらし、でも最後の最後に彼と彼女はもう一度、今度こそは本当に伝え合うことが出来た。心重なることが出来た。それが、悲劇の後の終幕でしかなかったとしても。破滅は時として美しい。それが幸福に満たされての破滅なら、なおさらに。
ただ、雫には似合わない。
この娘はいつだって直球勝負だもんなあ。直球というのも違うか。無神経にズカズカ踏み込んだりとかしないわりに、理不尽さには憤るし背を向けて逃げたりしない。行きずりで出会ったばかりのリースフェンの境遇に怒り、彼女の自由を取り上げようとするものに向かっていったあれは、勇気とか正義感とかじゃあないんですよね。なんだろう、これを負けず嫌いとでも言うのだろうか。それとも正しい怒り? いずれにしても、彼女には譲れないものがあるし、それを踏みにじろうとするものには徹底的に反抗する。エリクは雫を頑固と評するけれど、頑固どころじゃないですよね。硬骨漢か! 
ただそれが権力者だったりしても、譲らないんですよね、この娘は。
ファルサス王ラルスに突然言いがかりめいた見に覚えのない理由で断罪されようとした時、エリクに身を挺して逃されて、それで一目散に一旦王城から飛び出しておきながらそのままの勢いで戻ってきて、アレですよ。
いやそれはおかしい。一般人は絶対、そこまで出来ないから。そんな一線を持っていないから。
でもそれは体を張ったとはいえ、会話を交わそうとしない相手に対して言葉を届かせる手段ではあったんですよね。無理やりグリグリと押し付けて飲み込ませるようなやり方でも、此方の言葉を聞かず一方的に自分だけが理解する理由で相手の意思を無視して結果を押し付けようとする行為に対して、ただ反抗するのではなく、それは間違いだと突きつける行為。
エリク、怒るよそれ。
でも、結果としてラルスと一応とはいえ交渉可能になった。いびってイジメてくるけれど、言葉は交わせるようになった。言葉をちゃんと聞いてくれるようになった。
そういう状態になっておきながら、わざわざラルスの土俵に乗って言葉以外のところで張り合って彼のイビりに真正面から付き合って、負けるかおらー、ってやってたのはやっぱり負けず嫌いなんじゃないのかな。
ともあれ、この娘は、雫はとにかく言葉を惜しむことだけはしない。自分だけで溜め込まずに、ちゃんとコミュニケーションを取ろうとする。思えば、異世界に飛ばされて身一つで見知らぬ土地に放り出され、そうでもなんやかんやと辺境の街で生活基盤を築き上げてしまったのも、彼女のそういう意思疎通を惜しまないところだったのだろう。
エリクは、その辺決してうまい方ではないと思うんですよね。でも、自分からなかなか見せようという能動性に欠けるだけで、問われれば問われた以上を返してくるし、押せばそれなり以上に押し返してくる。待ってたら、あんまり反応してくれなくなるけれど、そうじゃなかったら、この人はきちんと以上に対応してくれる、考えてくれて、慮ってくれて、実行してくれる。
その意味では雫とは相性ピッタリなんだろうなあ。
そして、彼の……エリクの過去は。ファルサスで彼が得てしまった喪失は、意思疎通の齟齬と欠如に基づいてしまっている。かの人の正体を思えば、最初からこれは行き場のない物語だったのかもしれないけれど、行き着く所はそこ以外になったのかもしれないけれど。
それでも、エリクにとっては清算の済んでいない傷だったのだ。でも、それを雫に話したことでなにかほどけたものはあったのかもしれない。自分のことを話すことは、許すことに繋がるのだろうか。
いずれにしても、伝える、という事の意味の深さをこの物語は常に意識しているように思える。

だからこそ、尚更に。ラストで明らかになった言葉にまつわる雫とこの世界の齟齬の大きさ、認識そのものをひっくり返すような事実にはドキドキしてしまう。心揺さぶられてしまう。言葉で意思を疎通する、という事そのものが、自分の中から生み出してきたものではなく、誰か大きな存在によって手を加えられてきたのではないか、という疑問のその恐ろしさに。
そもそも、生得言語なんて雫や、彼女の側に属する読み手にとっては発想すらないものですもんね。気づくわけがない。雫にとって、最初意味がわからなかったのも当然であるし、彼女と誰よりも言葉を交わし、彼女から異世界の言語を習ってきたエリクですら全く気付かなかったのも無理はない。
そんな両者の齟齬を暴くことになった、今子どもたちの間で流行りだしているという言語障害の病。それが病気ではない、という事実を理解できるのは雫と彼女との齟齬を正確に認識したエリクだけ。果たして、今この世界に何が起ころうとしているのか。ものすごく得体のしれない方向から忍び寄ってきた不気味な世界そのものを揺るがそうとしている変容に、これからどうなるのか。雫とエリクはどうするのか、と思った所でさらなる急展開である。
ああ、電撃文庫版ではここで打ち止めになっちゃったんですよね。ここまでやっておいてからに、そこで打ち止めって。いや、こうしてちゃんとカットなしでの再スタートを行ってくれたわけですから、むしろありがたいというべきなのか。
今度こそついに、ついに本作の真ヒロイン、というか雫にとってのヒロイン?の登場ですよ。もう顔見せはしてるけど。ある意味、ラルスのイビリは予行演習みたいなものですからな。王様相手だろうと一歩も退かずに張り合ってみせた雫である。耐性はついてるついてる、うんうん。



アラフォーおっさんはスローライフの夢を見るか? ★★★☆   



【アラフォーおっさんはスローライフの夢を見るか? 】 サイトウアユム/ジョンディー HJ NOVELS

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

おっさんだけど若返ったし、異世界で第2の人生やり直します! !

人生に疲れていたおっさん・マコト(38歳・独身)は夜の公園で暴漢に襲われて死んだ。
かと思いきや、目覚めればそこは異世界のダンジョン! しかも、体は若返ってるし、黒炎を操る精霊術士の力まで持っていた!!
これ幸いと、日本での最悪な日々とはおさらばしたマコトは、魔女帽を被ったツンデレ気質の訳アリ女子高生・ユウカと手を組み、新たな人生をやりなおすことに。
モンスターを倒し、依頼をこなし、スローライフを実現するのだ! そのために――まずはダンジョンを脱出せよ! !
「モンスターからあたしを守る仕事よ、簡単でしょ」「?アラフォーに何を期待してるんだよ!」
喧嘩するほど仲がいい、元おっさん×女子高生の凸凹コンビが、スローライフのために最強を目指す、人生リスタート系ファンタジー開幕!!

家族に自分の人生を台無しにされ、浪費されて、それを悪いとも思われない、というのは地味だけれどとてつもない精神の疲労を招く。他人ならそこまでダメージ受けないことでも、家族だともう取り返しがつかないんですよね。失望、それがどれだけ心を蝕むものか。
マコトが抱いていた人生そのものへの疲労感というのは、ブラック企業で働いていただけではなく、いやそういう所で働かざるを得ない形に追い込んだ家族への失望が多くを占めていたのではないだろうか。
そう考えると、彼のユウカへの寛容さというのは大人としての器の大きさというよりも、他人にはもう期待しないという諦めに近いものだったのかもしれない。でも、咄嗟に見捨てずに命をかけて庇ったり、と諦めに根ざした無関心に近い寛容さだけでは説明できないのも確かなんですよね。
物事を斜に構えて見ていて、ネガティブな考え方をしていて、明るさとは程遠い皮肉めいた性格をしている主人公だけれど、悪い人間じゃないんだよなあ。ユウカへのあの気遣いは本物なのだろう。
問題は、そのユウカ。マコトが目を覚ましたダンジョンで出会った一人で迷子になっていた女子高生が、性格最悪だった件である。マコトは相手が子供だから、まだ女子高生だから、こんな命がけの状況に追い込まれて余裕なんかモテないだろう、と彼女の最悪な態度にもおおむね寛容で適当にあしらって流しているけれど、まあ控えめに言っても根性ひん曲がった最悪のガキである。
自分に甘く自分以外には徹底的に厳しい。マコトの気遣いもそれを当たり前のことどころか足りないかのように振る舞い、受け取るばかりで自分からは何も与えようとしないんですよね。ささやかな感謝や気遣いすらも。吐く言葉は毒舌を通り越してただ相手を傷つけるだけのもので、自分を擁護するだけのもの。相手のことを考えない無神経さ、自分のことばかりのワガママさ、礼儀知らずで相手を悪しざまに罵ることで無意識にマウントを取ろうとする。相手を信用せずに敵意ばかりを浴びせて、そのくせ相手からは見返りばかり要求する。
これを好意的に見るのは無理でしょう。彼女と一緒にダンジョンに潜ったクラスメイトたちが、彼女を置き去りにしたのもこう言っちゃなんですが、無理からぬことだとすら思ってしまいます。和を乱すどころじゃないもの。こんな言動ばかりだったら、ヘイトどころか憎悪すら集めてたんじゃないだろうか。
いや、なんでマコトはこれスルーできるんだろう。まあ必要以上に親身にはなっていないのだけれど。命がけで助けただけでも過分だよなあ。
ユウカのそれを子供だから、まだ高校生だから、とは思えないです。思春期の尖った振る舞い、の領域をちょっと越えてしまっている。むしろ、高校生にもなってこんな振る舞いをしているという時点でどうか、と思う所なんですよね。誰も相手、してくれなかったんだろうなあ。誰も指摘してくれなかったんだろうなあ。相手するだけ無駄、まともに相手したくないと思われてしまってここまで来てしまったのだろうか。指摘するのも叱るのも、しんどいものです。大抵は、わざわざ矯正や教育なんてしてくれません。ただ遠ざかるばかりです。
その意味では、マコトはユウカにとって久々なのかはじめてなのかはわかりませんが、ちゃんと相手してくれる相手なんですよね。丁寧に指摘したり叱ったりなんて真似まではしてくれませんけど、彼女の身勝手な言動に対していちいち文句は言うんですよね。それをマトモに聞いている素振りもなく、反抗されて苛立つようなふりしか見えないユウカですけれど、少なくとも自分の言動が嫌がられている、というのを目に見えて伝えてくれる振る舞いでもあるんですよね。それを受けて、果たして彼女は自分を省みることができるのか。
今の所、そういう気配はまったく見えないのですが。死にかけながら助けてもらった事にお礼言ってなかった事を思い出して、うんうん悩んでたりする当たりは希望なのかもしれませんけど、結局言わないしこの娘。
そのユウカが唯一、慕う同級生たちのリーダー格の少年が、また裏で卑しいこと考えてるような輩なんですよね。このJK、人を見る目すらない!

死闘をくぐり抜けてなんとかダンジョンを攻略して脱出に成功したマコト。ギリギリの崖っぷちを落ちかけながら、ユウカとたった二人でダンジョンを攻略したことで大量のレベル上げに成功したことで、能力的にも金銭的にもなんとか余裕を手に入れたわけだけれど、目標であるスローライフを手に入れるためには、安定した収入と貯蓄と生活環境が必要なわけで、それを手に入れるためにはまだまだ手持ちも見聞も足りない、ということでこれから異世界の人間との交流を深めていくことになる模様。おっさん的にはやはり地に足がついた生活がしたいよねえ。


“超”合本フェアにかこつけて、過去の名作ライトノベルを振り返ってみる  

BOOK☆WALKERではじまったKADOKAWA“超”合本フェアを何となく見ていたら、【デート・ア・ライブ】の橘公司さんのデビュー作にして大怪作たる【蒼穹のカルマ】が全8巻で1000円ちょい、という値段になってて、安いーー! と思わず目を見張ってしまったのですが、よくよく見てみるともう何年も前、ものによっては十年以上も前に夢中になってた懐かしいシリーズが幾つも散見されまして。

ちょっと、これにかこつけて過去の名作を振り返ってみようかな、と。

【蒼穹のカルマ】 橘 公司/森沢 晴行(富士見ファンタジア文庫)

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先日、【デート・ア・ライブ】という大作を完結させた橘公司さんのデビュー作であり、人によっては此方の方を最高傑作と呼ぶ人もいるんじゃないだろうか。
一巻から度肝を抜かれる怒涛の展開に白目剥くことになるのですが、ちと日和ったような展開だった2巻を除いて、三巻から最後の八巻までノンストップで常に予想の斜め上を行き続けるトンデモ展開の大風呂敷を、見事に綺麗に畳み込んでハッピーエンドまで仕上げてしまった作者の辣腕はのちのデート・ア・ライブの終盤近くでも見事に発揮されたとも言えますし、ある意味デートはこれを越えられなかったとすらも言えるかもしれません。まー表紙絵が巻数進むにつれてどんどん頭悪くなっていく様子から、少しでも内容を察していただければと(無理
この6巻なんか、その意味でも最高潮だった。

今なお、遺影(しかもアヘ顔)で表紙を飾った主人公はさすがに居ないんじゃないだろうかw
何言ってるか分からない各巻のあらすじが、読み終わってみるとこれ以上無くすべてを言い表していた事に気付かされるあの頭の痛さは、未だに忘れがたいです。




【お・り・が・み】 林トモアキ/2C=がろあ〜 (角川スニーカー文庫)

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【戦闘城塞マスラヲ】【レイセン】【ヒマワリ】と続く「精霊サーガ」と呼ばれる一連の物語のすべての始まりとなる作品がこの【お・り・が・み】であり、借金の方に悪の組織「魔殺商会」に拉致された名護屋河鈴蘭が、のちに「魔殺商会」のメイド長にして総帥へとのし上がり、初代聖魔王となるまでの物語である。あのヤクザの女組長みたいな鈴蘭が、初登場の頃は儚く内気でオロオロと濃すぎるメンツに振り回されて涙目になってるようなキャラだったとは想像も出来ないでしょう。あのキャラの大変換は今なお忘れられない衝撃でした。何気に精霊サーガシリーズで最もインフレした作品でもあるんですよね。これ以降、能力者バトルとしてはデフレの一途を辿りより頭脳戦の様相を呈していくわけですけれど、アウターというとんでも戦力が暴れ狂う無制限バトルとしては本シリーズが最高潮でもありました。億千万の眷属の本領を見れる数少ない作品の一つ。みーこが億千万の口としての本性を現した時のあの途方も無い絶望感は凄かったなあ。
まだマメに感想を書いていなかった時代に出版されたシリーズなので(1巻が2004年である)、このシリーズの感想記事は書いていないんですよね。機会があれば再読して、感想も書いてみたい。


【影執事マルク・シリーズ】 手島史詞/COMTA (富士見ファンタジア文庫)

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これも【魔奴愛】こと【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?】の手島史詞さんのデビュー作であり、原点とも言えるシリーズでした。【魔奴愛】は、この【影執事マルク】の原点回帰とも言えるんですよね。というのも、この【影執事マルク】は【魔奴愛】並にカップルが凄く多い! 話が進むにつれて登場人物の総数が増えていくのですけれど、その個性的な面々があっちこっちでくっついて、ラブラブカップルが大量発生するんですわ。カップル厨の読み手の人ならもう目移りしそうな甘酸っぱさがわんさかと。また、メインの登場人物はヴァレンシュタイン家使用人一同という事になるのですけど、これも主人と使用人というよりも凄く家族然としたファミリーみたいな関係で、それも【魔奴愛】のザガン一党と重なるんですよね。
【魔奴愛】のイラストレーターのCOMTA さんがこのシリーズのイラストも手掛けていた、というのを見ても【影執事マルク】シリーズへの意識はあったのでしょう。【魔奴愛】好きの人なら、まずもってオススメです。




【神明解ろーどぐらす】 比嘉智康/すばち (MF文庫J)

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【僕は友達が少ない】や【生徒会の一存】などを代表に、一時期流行った「駄弁り系部活もの」。その中でも自分にとって飛び切りの一作となったのが【ギャルゴ!!!!!】などでその尖りに尖った才能を見せつけてきた比嘉智康さんが満を持して送り出してきたこの【神明解ろーどぐらす】だったわけです。
なんの部活かというと、ろーどぐらす……つまり道草。帰宅部なのである。それも、ただ家に帰る事が目的ではなく、学校が終わり家に帰るまでの「下校」という時間帯に青春の情熱を燃やし尽くす池田十勝という男と、彼のその情熱に惹かれて下校の魅力にとりつかれた少女たちが織りなす、輝かしい帰宅の日々。もうシチュエーションといい掛け合いといいセンスがぶっ飛んでるんですけど、ラブコメとしても素晴らしく甘酸っぱいキュンキュンさせてくれるものを見せつけてくれるんですね。
それだけならまだしも、シリーズ終盤からさらに物語として凄まじいどんでん返しをやってくれて、度肝を抜かれるわけですよ。あれは正直、とんでもない展開だった。部活モノとしては今なお最高傑作の一つだと思っています。





【Dクラッカーズ】 あざの耕平/村崎久都 (富士見ファンタジア文庫)

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そうかー、新装版は富士見ファンタジア文庫から出版されてるんだ。自分が読んだ時は「富士見ミステリー文庫」という今は亡きレーベルだったのですよ。
言わずとしれた不朽の名作。【東京レイヴンズ】のあざの耕平さんの初の長編シリーズであり、その名を不動のものにした傑作である。自分にとっての「バイブル」の一つであり、こと「好き」という点にのみ関しては、数あるあざの作品の中でも自分にとってはこれなんですよ、【Dクラッカーズ】。
幼馴染モノとしても歴史に残る最高傑作の一つであることは言うに及ばず、ドラッグによって能力を顕現させるというダークな世界観に、それを吹き飛ばすような熱く切ない青春の疾走劇。実に粋な作品でした。



【ミス・ファーブルの蟲ノ荒園】 物草純平/藤ちょこ(電撃文庫)

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薩摩の侍少年、ヨーロッパで虫愛ずる少女と出会う。自分の中の「示現流」という流派へのイメージを根底から一変させ、その魅力を教えてくれた一作であり、こと剣劇アクションという側面で言うならばライトノベル界隈で屈指、最高峰と呼ぶに相応しい激烈可憐な剣劇描写で魅せてくれた作品なんですよね。
もうあのヨーロッパという異国の地を舞台にした「示現流VS薬丸自顕流」の決闘の凄まじさ、迫力、スピード感。静から動の動きの野性的で美しい描写は、いまだに思い出して震えます。
また開国して間もない日本からやってきた異邦の侍が、欧州という異国の地を訪れるというシチュエーションの濃さもいいんですよね。ヨーロッパの情景描写がまた素晴らしくて、研究家でありながら冒険家的な気質の強いヒロインとの絡みで冒険譚としての雰囲気も色濃く出ていて、ボーイ・ミーツ・ガールの素敵さも相まって、様々な側面から堪能できる名作でありました。
古い歴史情緒を感じさせる旧大陸から舞台を移しての新大陸・合衆国編も楽しみにしてたんだけどなあ。




【子ひつじは迷わない】 玩具堂/籠目(角川スニーカー文庫)

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自分の中では日常学園ミステリーの中で最高傑作なのがこれ。最近では【好きって言えない彼女じゃダメですか? 帆影さんはライトノベルを合理的に読みすぎる】や【探偵くんと鋭い山田さん 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる】を書いている玩具堂さんですけど、デビュー作でありスニーカー新人大賞を取った作品がこれでした。このときからセリフに頼らない繊細な仕草や表情などの細やかで丁寧な描写によって、具体的に語らずに明晰に物語る、読者に想像させるという表現手法は素晴らしく映えていて、あの心擽るような届くか届かないかのギリギリで触れてくるような恋愛描写は、もう最高の一言でした。もうこの人の物語、私ってばホント好きでねえ。大好きでねえ。



と、これら以外にも他にも過去の名作が結構なラインナップ並んでいます。これかなり手頃な値段で確保できるんじゃないでしょうか。ちょっとこれ、自分も山積みの中に埋もれてて容易に取り出せない作品がたくさんあるので、電子書籍で買い直そうかかなり強烈な誘惑が〜

川上稔 短編集 パワーワードのラブコメが、ハッピーエンドで五本入り 2 ★★★★   



【川上稔 短編集 パワーワードのラブコメが、ハッピーエンドで五本入り 2】 川上稔/さとやす(TENKY) 電撃文庫

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・『幸せの基準』
 「意地汚い豚です私……!」弁当を、つまらなく食うヤツがいるんだなあ、と、そう思った。そんな“ウマメシ”少女と“マズメシ”少年の弁当交換会。

・『星祭りの夜』
 「女のプライド一本勝負です」彼は気付いていない。いやホント、困っちゃうくらい気付いてなくて困る。想い人に別の女性との恋愛相談をされてしまった家業が神社の私。得意の占いで彼の恋愛成就を手助けしようとするが……?

・『鍵の行き先』
 「……うわあ生々しい……」本を読んでいる間は、他を気にしなくていい。自分のことも気にせず、心に鍵を掛ける。そんな少年“俺”は、入部した文芸部で、風変わりな先輩に出会うが、彼女もまた心に鍵を掛けていた。

・『自由の置き場』
 「弟! 今、エロ本落ちてた!」自由ってあるじゃん。まあノーパン未満の自由ってのに、不意に気づいたんだ。元秀才女子と才覚男子の勉強攻略。

・書き下ろし短編『再会の夜』
 「お前はモブの自覚あんの?」夜の町で会ったら告白しようと決めた。何の話だっけ。ああ、ゴリラ女子の私と、オスの人類のちょっと恥ずかしい昔話をしようか。

 川上稔が贈る、最高にハッピーでキュンとくる珠玉のラブコメ短編集、第二弾!


第一話のヒロイン、早くに父を亡くし、母は深夜まで働きに出てて幼い妹の分もメシを作ることになった娘。長じて高校になった頃、母と自分と妹の分の弁当も作ることになり、という境遇を見るとなかなか大変なご家庭で、という風に見えるのだけれど、当人たちはそのあたり決して深刻には考えてないんですよね。弁当作りも、娘、楽しんでいるのだし。母も一人で子供を育てて夜遅くまで働いて、となると生活に疲れてそうだけど、むしろバイタリティ満タンでバリバリ働いてるの謳歌してる感じナノが結構似たもの母娘なのである。この二人の掛け合いというか関係がまた楽しくてねえ、好きですわー。このお弁当を作るという作業に纏わるお話だけでも充分に面白いといえるほどに。
この作品に限らず、この短編集のお話って短編という短い枠組みにも関わらず、ラブコメの舞台となる登場人物たちが置かれた生活環境や、人間関係がそれ自体で見てて面白い! と思えるほどにしっかりと、同時にはっちゃけて構築されてるんですよね。
二話の巫女さんの実家のフィジカル系恋愛神社の来歴とか。三話の文芸部の実像とか、最終話のギアナ高地に自分たちでなぞらえる地方都市とか。地元の短大をラブホという隠語で呼ぶのやめいw
このシリーズって、登場人物は具体的な名前が一切でないまま名無しで進行するのですけれど、固有名詞を必要としないほど、ありありと姿が浮かぶんですよね。
彼女たちが、どんな風な家庭で育ってきてどんな学生時代を送ってきて、どんな想いを描いて生きてきたのか、その在り方というのが人間像みたいなものがこうして描かれた背景、生活環境や人間関係や幼い頃から今に至るまでの凄くぶっちゃけた物言いの過去語りによってありありと浮かび上がってくるんですね。
だから、ラブコメがスタートした時点で彼らは凄まじく濃い存在感を焼き付けているのである。心の在りようというものを明瞭に見せつけてきている。だから、そんな彼女たちの人生の歩みの中にポッと現れた存在がものすごく目立つのですよ。いや、最初はやはりそこまで目立ってないんですよね。これまでの歩みを揺るがすような存在ではなく、紛れでしかないのだ。
でも、その存在を無視できなくなった時点で、それまでの彼女たちの在り方に影響を与えている時点でそれはもう大きな変化なんですよね。
弁当を交換するようになるのも、得た自由を自ら縛るのも、どれもが自ら邁進してきた歩き方を変えるに等しい。
それに気づいた段階でもう取り返しはつかないのだけれど、でも果たしてその取り返しがつかねー、となってるのは自分だけで、相手にとっては別にそうじゃあねえだろう、という気後れみたいのもやっぱりあって当然なんですよね。というか、この娘らどいつもこいつも傍若無人に見えて、なかなかの繊細さというか気遣いの娘さんたちで。唯一の男性視点のちびっこもまあそうなんだけど。
でもそれはそれとして置いておいて、気持ちを伏せるばかりではなくやっぱり気づいてほしいなあ、とアプローチもするんですよ……往々にして気付かれないんだけどな。
でもまあそれで怒るのは筋違い。なにしろ、自分だって往々にして気づいていないのだから。
今回特に「やっはー」となったのが視点側の彼女・彼が不器用にアプローチしている一方で、相手側も同じような感情曲線を辿っていて同じように不器用にアプローチしていた事に、気付かされるわけですよ、最後。気付かんて、そんなんー、と思いつつもそりゃこっちもだよね、と苦笑して、初々しくて乙女チックでやっぱり不器用な数々の気持ちを滲ませてチラチラを垣間見せるあれこれに、ひゃわにゃわー、となってしまうんですよ。
この双方向性は、この2巻は特に良かったなあ。
また、2話はその気遣いを失恋前提の条件故に自分のために使わずに一生懸命想い人のために費やしていた姿が、川上先生の描く巫女さんらしくて、キュンキュンしてしまいました。
こんな姿見せられたら、傷心だろうと一発撃墜だわさ。

まったく、一話残さずどれもこれもが最高のラブコメ揃いでした。加えて、パワーワードというタイトル通りの、なんかこうパワフルなラブコメでした。キャラのバイタリティがすごいのは川上作品の常だけれど、そのキャラのバイタリティがラブコメに全力投球されると、ほんと凄いパワー、パワーあるお話、パワー型ラブコメになってて、なんかこうキュンキュンするだけじゃなくて元気にさせられる感じすらありました。ああ、パワフルなハッピーエンドって最高じゃないですか?



七つの魔導書と再臨英雄 ★★★   



【七つの魔導書と再臨英雄】 年中麦茶太郎/まっちょこ GA文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER
私をお読みください、賢者様。
本好き少年×魔導書お姉さん。永遠約束の魔術ファンタジー!
「あなたは伝説の賢者の転生体。再びあなたに読まれる日を二千年待ちこがれておりました。
さあ『私』と『私が集めた一万冊』をお読みください、最愛にして最強の我が主様」
スラム街に生きる少年アラステアは、美しき魔導書の化身エレフィールに出会い、告げられた。
そして前世の知識と魔力に覚醒し、魔法世界のエリート達を圧倒していく!
「こんな魔力と技術をなぜ子供が!?」
「読書量の違いですかね」
だが、エレフィールの忠誠は二千年間であぶない域に達しており……
「そ、れ、か、ら。現世では私を“お姉ちゃん”って呼ぶんですよ♪」
本好きな少年と魔導書お姉さんの前世超越ソーサリーファンタジー!
アラステアのスラム時代がこれまた凄まじい。幼い頃に娼婦の母がある日帰ってこなくなり、そこから一人で生きてきたわけだけれど、まさに地べたを這いずるような生活。まともな家も持たないストリートチルドレンであり、鉄くず拾いで辛うじて生き延びているだけで、これそのままだったら早晩力尽きて路地裏の片隅で冷たくなっていたんじゃないだろうか。
必死で生きながらえながらも、犯罪には手を染めず、でもだからこそ塗炭の苦しみにのたうちまわる生活。まだ子供であるのに笑顔もなく、生きることそのものが辛く、まともに生きている普通の人々と比べて薄汚れボロを纏い垢に塗れた姿はゴミのようで、その惨めさを俯き背を丸めてやり過ごす日々。
これは味わった当人にしかわからない辛さだったのでしょう。痛みなのでしょう。
アラステアのそこからすくいあげてくれたエレフィールへの感謝と親愛は、それこそエレフィール当人にすら察し得ないものでした。彼女が叡智の魔導書であり元女神であったとしても。
アラステアに、前世の記憶が無いというのも尚更に、エレフィールへの思いを純粋なものにしてるんでしょうね。逆にエレフィールにこそ、アラステアが前世の主人であるという前提が彼女を惑わせることになるのですけれど。
惑わせるというよりも、余計な引っ掛かりになってしまうというべきか。余計な雑念を取っ払ってしまえば、エレフィールもまたアラステアを引き取り彼と生活しだした日々の積み重ねによって、もう前世とか関係なしにこの少年のことを慈しんでいたにも関わらず、前世の関係が余分になってしまうのですよね。余分と言ってしまうと可哀想かもしれないけれど。前世での関係もまた彼女にとっては大切なものであったでしょうし。
ともあれ、そんな辛いなんてモノじゃない惨めで希望も何もない環境に居たからこそ、その中でエレフィールに最初に出会ったときに貸して貰った本で読んだ英雄という存在に、彼が憧れたのはすごく納得できるんですね。自分のような孤児と比べるべくもない、光り輝く英雄という存在。それがただ心のなかで思い描くだけしか出来ないものでも、絶望すらも抱くことが出来ず諦観に、惨めさに俯きただ生きるために這いずるだけだった日々の中で、そうした夢を思い描くというのは暗闇の中の小さくも確かな灯火だったのでしょう。希望にもならない、未来ですら無い、ただの想像であったとしても何もない苦しいだけの人生の中で、想いを馳せるという事自体が彼にとっては光だったのだ。
魔力を扱えるようになり、かつての賢者としての力を手に入れて、現実として英雄になれる立ち位置に立てたとしても、彼がこのとき思い描いていた英雄像への純粋な気持ちは、潰えるものではなかったのでしょう。何より彼はまだ12歳の幼いと言ってもいい少年。スレるにはまだ早い。
現実は、彼に全く他の追随を許さない野放図と言ってもいい力を与えてくれるのですけれど、掃き溜めの中で掴んだ光は、憧れは彼から純粋さを奪わず、また闇の中から救ってくれたエレフィールへの親愛は、彼に歩む道を踏み外させない方向性を与えることになるのである。
それが、アラステアとはまた別の形で孤独となり、自らの魔導書セレナと二人きりの関係にしがみつくことでようやく自らを維持していたミラという少女、と言っても先輩、に対して孤独から彼女をすくい上げる手を差し伸べることに繋がっていくのである。

とはいえ、物語のインパクトとしては最後に出てきたラスボスであるアラステアの前世のお兄ちゃんとその奥さんの強烈なキャラクターになんかもう色々と持っていかれてしまうのですが。
まさに邪悪極まる人間でありながら、同時に信念の人でもあり努力の人でもあり、妻への愛に殉じる男でもあり、わりと本気で弟であるアラステアも愛していただろう兄上。感情としては弟を愛しているけれど、それはそれとして敵なのでぶっ殺す、という色んな意味で気が触れている在り方がどうしようもなく強烈なんですよね。ついでに奥さんの方も、突き抜けた悪女であり、突き抜けすぎたせいで純粋にすら見えてしまうという、なんというか突き詰めた似たもの夫婦?
敵キャラとしては、このインパクトの強さは美味しいの一言なのですけど、インパクト強すぎてそれまでのお話とか主人公たちの印象吹き飛ぶくらいだったのはどうなのかしら、思わず微苦笑してしまうほど。
ミラは途中から合流のヒロインとしてはアラステアからも大切にされていたし、何気にこの娘も年上組で乱暴ながらもショタっ子な主人公を可愛がる小さいお姉さんという感じで良いヒロインだったのですけれど、最後はお兄ちゃんに割りを食わされてしまった気がします。ってか、最後放置されちゃってて、あれで登場シーン終わりというのはちと可哀想なんじゃないかと。再登場しての挽回シーンがあると思ったのに。エピローグでも出番なかったし。これ再会場面、ちょっとどころじゃなく気まずいというか、あんまり立つ瀬が無いんじゃないだろうか、ミラちゃん。


年中麦茶太郎・作品感想

竜と祭礼 3.神の諸形態 ★★★☆   



【竜と祭礼 3.神の諸形態】 筑紫一明/Enji GA文庫

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“竜の杖”の依頼から季節はめぐり、冬。イクスは作杖のため、ある修道院へ向かっていた。
亡霊哭く“神の街”エストーシャ。魔法杖の祖レドノフの伝説が残るその街で、イクスは職人仲間と出会い、自らの職人としての在り方を見つめ直しはじめる。
その頃、故郷に戻るはずだったユーイはマレー教の勢力争いに巻き込まれ、ノバとともにエストーシャの神学会議に出席していた。異教徒ユーイを召喚した新派の狙いとは──。
レドノフの“究極の杖”は実在するのか。マレー教の、そしてルクッタの神とは。
謎の爆破予告で神学会議に動揺が走るなか、イクスとユーイの思惑が“星拝”の日に交差する。

杖職人たちの物語、雪と星の第3巻。
面白いもので、これって文章の筆致の質なんだろうか、冒頭から物語から伝わってくるのは静謐と言っていい静けさなんですよ。元々静かなお話だったのですが、舞台が冬となり雪がけぶる季節、そしてイクスたちが訪れた街は神の街と呼ばれる聖職者たちが集う場所であるせいか、行間からシンとした冷たいような痛いような静寂が伝わってくるのである。
イクスという人間自身、多弁ではなく物静かな男、というのもあるのだろう。彼らが招かれた場所が修道院という騒がしさから遠く離れた場所、というのもあるのでしょう。でも、登場人物の一人である見習い職人のシュノという子は黙っていたら死ぬのではないか、と思えるほどに益体もない事を喋り続けるえらい騒がしい子だったのですが、こういう子が一人常に居続けているにも関わらず、この静謐という印象は物語の最初から最後まで揺るぎないのである。
静かな世界、静かな物語、こういう印象を頭から強烈に突き付けてくるだけの色を、文章に込めることができるというだけで、この作者さんはある種の特異な才能の持ち主だよなあ、と思ったり。
今回はさらに主人公の一人であるイクスが、職人としての在り方により求道者のように踏み込んでいく、という話の中身にも大きな要素があったようにも思います。
図らずも、同時に同じ街で行われている教会新派の信仰規定の会議の中で、杖の職人を聖職者として教会に取り込むべきではないか、という話し合いが持たれているのですけれど、彼ら杖職人のより良い杖を作るために目の前の作業に没頭していく姿は、神に祈りを捧げる聖職者の姿に重なるようにも見えるのです。一方で、彼らが求めるのは杖という道具への探求であり、神の信仰とは全く異なるはずなのですけれど、そこにまた一神教の信仰論理が、何事にも神の意志、神の奇跡が介在するという論法が杖職人たちの在り方にまで入り込んでくるのである。果たしてそれは受容なのか、侵略なのか。
ユーイもまた、そうした教会新派内の信仰論争の中に放り込まれ、自分の立ち位置を模索するはめになっていく。彼女の場合、異教徒の姫であり敗残者であり虜囚にも似た存在、という立場もあって、元々難しい舵取りを求められる立場だったのですが、結局これって彼女生贄に等しい立ち位置だったんですよね。彼女自身、何も出来ないまま翻弄されるしかなかったはずの所から、ほぼ自力でその信仰論争、或いは教会新派内の政争においてプレイヤーとしての立場を、誰にも悟られないままスルッともぎ取ってみせたその手練手管たるや、いったいいつの間にそんなものを身に着けたのか。
彼女の目指すものが、いわゆる政治の世界にあるというのなら、頼もしいというべきか空恐ろしいというべきか。
図らずもユーイのピンチを目にしたイクスが仕掛けた論陣の、ある意味初々しいとすら思える素朴さを思えば、ユーイのそれは彼女自身の欲望もあいまって悪辣ですらあるんですよね。しかし、彼女としては最低限のあがきでしかなくもあるのですが。主導権を掠め取ったとはいえ、彼女が教会の尖兵という立ち位置に追いやられてしまったのは確かですし。でもユーイ、その立場を利用して将来的にイクスの身柄をゲットしようと図ったのは、さてどういう真意によるものなんですかね。というか、彼を欲した理由というのはなんなんだろう。個人的な感情? 或いは、彼が考案してしまった熟練の職人という存在を無為にする量産化の発想の確保のためだろうか。まあ、安易にどちらか片一方、なんてものではないのだろうけど。まあ彼が考案した杖の話を聞いたのはすべてが片付いた後なので、それはないのだけれど、イクスという杖職人の腕前と彼がもたらす魔法杖の強大さを求めていたのは間違いない、実際ユーイは明言しているし。
……でも、イクスが思いついてしまって彼自身、苦悩しているそれって、国家規模で見ても相当にやばい戦力となりかねないものなだけに、これを利用する目算を立てているのなら、ユーイの中でかなりの深度の野望みたいなものが湧いているのだろうか。
これだけ、身勝手に翻弄されて場合によっては処刑されかねない所に放り込まれた身としては、何も考えないわけにはいかないのだろうけど。
しかし、イクスのアプローチがまさかそっちの方向に行くとはなあ。師匠は、彼のような発想は出来なくても、彼がそっちの方向に向かってしまう事は想定していた、ということなのだろうか。魔力無しのイクスにしか出来ない発想。それはもう、究極の杖の向こう側、と言っていいのかもしれない。
しかしだからこそ、彼は職人としての柱を失ってしまった。彼の中の神を裏切ってしまった。
背信者二人、というラストシーンの表現は、なんとも胸を締め付けるものがあった。その罪は己のうちにあり、お互いに許しあえる関係ではない。いいじゃないかそれで、と許してくれる人も今の所彼らにはいないんだろう。彼らの救いは、どこにあるのだろう。少なくとも、彼らの前から竜は去り、彼らの中にはもう神は居ない。




2020年9月下半期 ライトノベル注目作品ピックアップ  


前回の記事です。9月前半分。

そして、9月後半発売のライトノベルから、幾つか注目の作品をピックアップ。


【終焉ノ花嫁 2】 綾里けいし(MF文庫J)

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いきなり第一巻からクライマックスもクライマックスだったタイムループものの第二弾。いやさ、最初にして最大の敵があれだったという時点で一巻から全力投球だったのですが、あらすじからしてこの2巻もまたぞろ主人公は人の精神の限界を突破せざるを得ないような状況に追い込まれていきそう。彼の心は持つのだろうか、それとも最初から壊れているのか。


【やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい 3】 芝村裕吏(MF文庫J)

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後の史家が語る形で描かれる壮大なスケールのファンタジー戦記の第三弾。
傑作ゲーム【ガンパレード・マーチ】を担い、【マージナル・オペレーション】などで迫真の現代戦を描いている芝村裕吏さんの、これはおそらくはライトノベルというジャンルにおける一大の傑作となるのではと思っている。稀有なる魅力の純粋軍師ガーディに惹かれて集っていく多種族多階層の人々。ガーディによって予想を超える形でひっくり返されていく戦局。今間違いなく最も面白い戦記物の一つです。


【亡びの国の征服者 2〜魔王は世界を征服するようです〜】 不手折家(オーバーラップノベルス)

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世界観や主要キャラクターの紹介が主軸だった第一巻から、本格的にまずは自分の足場を固めていく主人公。そして自国に迫る種族そのものの存亡を揺るがす異種族、もう一つの人類であるクラ族の侵攻、そしてこの国の権力の中枢に根を張る魔女家と呼ばれる魑魅魍魎どもの脅威に直面していく事になる。やがて魔王と呼ばれるようになる少年の、これはまだ生存のために足掻く若き青春の日々の物語。


【ナイツ&マジック 10】 天酒之 瓢(ヒーロー文庫)

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1年11ヶ月ぶりとなる最新刊。そう言えば、まだこっちアディとエルの新婚云々やってる間もなく、浮遊大陸だのハルピュリアだのという新天地に新種族の登場という一大イベントに突入したばっかりのままだったじゃないですか。おまたせされましたよっと。

川上稔 短編集 パワーワードのラブコメが、ハッピーエンドで五本入り 1 ★★★★   



【川上稔 短編集 パワーワードのラブコメが、ハッピーエンドで五本入り 1】 川上稔/さとやす(TENKY) 電撃文庫

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・『恋知る人々』
 「ホント、バッドステータス」私は人の心が読めると、そう自惚れた事はないだろうか。人の心が読める。そんな私に訪れた一つの変化――好き? 色恋? 私が? 無口系少女の不器用な初恋の物語。

・『素敵の距離÷2』
 「マー頑張って下さいよ少年」恋愛成就の「告白の木」が三本もある町。その一本をお気に入りスポットにしている私と、ある日、対岸の丘にあるもう一本の木の下に現れた黒のジャージ少年。300メートルの、安全な、卑怯な思い。

・『地獄の片隅で笑う』
 「笑ってよ。そうして欲しいんだ」地獄広場って、知ってる? 開かずの踏切とその周辺の喫茶店に集まる作家と編集者たちの奇妙な恋愛物語。

・『嘘で叶える約束』
 「こんにちは、虫です」よう、幽霊です。まあこの学校の学生みたいなことやってんだけどね、俺。そんなある日。俺のことが“見える”後輩が現れて……?

・『未来の正直』
 「巨乳、解りやすいよな」漫画家を目指していた少女の初めての挫折と、解決する感情。美術部の彼に「通じないと」そう言われたときから全てが始まる。

 川上稔が贈る、最高にハッピーでグラッとくる珠玉のラブコメ短編集、第一弾!
エッモぉぉいッ!!
そうかーっ、エモいってこういう感覚をいうのかー。はじめて頭で何となく理解するんじゃなくて、感覚として実感したぞ。エモいエモい、なるほどなるほど、これがエモいだっ!
というわけで、【境界線上のホライゾン】や【終わりのクロニクル】の川上稔先生によるはじめての短編集。鈍器じゃないよ、短編だよ?
鈍器云々以前の問題として、本作ってこの後の二巻も含めて実本では発売してないんですよ。電子書籍限定発売という形式になっていて、電撃文庫の公式ホームページにも載ってないでやんの。いやさ、電書限定はいいとして公式サイトに新刊情報が載ってないってなんなのさ。
まあそれは良いとしても、ラブコメですよ。考えてみれば、川上先生の作品って世界を救う物語であると同時に、どれもこれも壮大なラブストーリでもあったんですよね。それも主人公とヒロインのみならず、様々なカップルによって繰り広げられる恋模様が幾つも幾つも描かれていた物語。
都市シリーズもそうだし、言ってしまえばゲームセンターでひたすらシューティングゲームに青春を注ぐ【連射王】ですら、むしろあれこそ生粋のラブストーリーでありました。
そんなこんなで長年蓄積されてきたラブコメパワーの純結晶化として送り出してきたのが、この短編集なのではないでしょうか。ラブコメに関するあらゆる熱量と技術を凝縮したパワーオブラブコメ。それがこれらの物語なのです!(言い切った!)

『恋知る人々』

初っ端にして最高傑作。この主人公たる女性って、言うたら「サトリ」に近しい他人の心を読む、というか聞くか、この場合。声として聞けてしまう女性がそれまで他人事で恋愛相談なんかしてたのが、自分がはじめて恋をして、恋っ正直見くびってましたすんません!と土下座する勢いでパニクりながら、七転八倒しながら初恋にのめり込んでいくお話。初っ端にして、一番好きなお話でした。
女性視点のお話で、結構むき出しの心の言葉を思うがままに垂れ流しているような自由な言葉の本流なんだけれど、本能任せノリ任せの言葉垂れ流しのようで全体的にすごくロジカルでもあるんですよね。制御された垂れ流しとでも言うのでしょうか、野放図に見えて感情の推移が、どんな風に心の持ちようが変わっていくのかがすごくわかりやすく描かれてるんですよね。ほとんどが彼女の内なる言葉によって綴られていくのですけれど、この娘のテンションの上がり下がりも明瞭だし、一人称視点なのに周りの人たちの反応も含めて情景がとても浮かびやすい。
ここらへんの塩梅というか、描写力は流石だなあ、と言わざるを得ない。何も考えずに垂れ流してるだろう、というような言葉の綴のなかに、唐突に鋭い刺さるような言葉が投げ込まれてきたときのドキリとした感覚は、ちょっとたまらないものがあります。そういうぐにゃぐにゃしたものと凄まじく鋭い差し込みのバランスが、この一作目が一番エッジが効いてた気がするんですよねえ。
ってか、本作に限らずこの短編集の恋って、恋心って、グミみたいにぷにぷにして柔らかいのに弾力があって、好きだわー、超好きだわー。

『素敵の距離÷2』

ずっと見ていました、って卒業式に告白されるやつ。だいたい、告白される方視点で「え? なにそれ?」ってなるものですけれど、これはその「ずっと見ていました」側の女性からのお話。いや、彼女からしても見ている事をアピールしていたわけじゃないですよね。一人で見守ってそれで満足していたわけで。「推し」という表現にはちょっと笑ってしまった。でも、ずっとその男の子が頑張っているのを密かに見守り密かに応援していたことでちょっとモヤモヤしてくるわけですよ。この距離感の煩悶、陰ながら勝手に応援しているからこそ、相手からなんか期待するのは間違っている、と思うんだけど、ちょっと期待しちゃったりしてしまうので戒め戒め、な長きにわたる300メートルの距離感。人と人との距離って面白いねえ。


『地獄の片隅で笑う』

一杯二五〇〇円のコーヒーってすごいよな、すごいを通り越してエグいよな。果たしてどれだけ金持ちになれば、そんなコーヒー毎日飲もうと思うようになるんだろう。
これもいわば見守る系なのか。喫茶店の席から作家の執筆仕事をしながら、開かずの踏切で繰り広げられる人間模様を観察する日々。そんな中で一人、特に目にするようになった若造。彼を眺めるうちに、ひょんなことから彼が自分の本を携えていて、そこから彼に感情移入していくのである。地獄の広場と呼ばれる踏切前。それを隔てられた窓の内側から眺める彼女の気持ちがあるのはどちら側だったのか。それを外からの視点で教えてくれる喫茶店のマスター、粋ですなあ。


『嘘で叶える約束』

今巻唯一の男性視点のお話。だけど、この男、身体もなにもない幽霊なのであった。
とりあえず男を出したら全裸にしたがるのは、もはや性癖なのだろうか川上稔大先生w
女の子が指差してる指先に全裸の先端を持ってくるなしw 見えていないからといって、それはやりたい放題の類だからね。
唯一幽霊のはずの男の子のことが見えた転入生の女の子とのボーイ・ミーツ・ガール。いや、そこには裏があるんですけどね。これ、気づいたあとの女の子サイドの気持ち考えると結構大変だったんじゃないかな。幽霊くんはのほほーんと幽霊生活、まあ人恋しくて寂しくなって結構辛かったみたいだけれど、女の子の方はもっと混乱と動揺とが激しかったんじゃないだろうか。それをあんまり彼には見せなかったので、なかなか幽霊くんの方からは見えてこなかったけれど。
それでも彼女が勇気を出すきっかけになったのが、彼がどうしようもなく幽霊であるという自覚のまま、彼女との関係を維持しようとした事なわけで。うん、そうなのかな、どうなのかな。でもきっかけはあそこですよね。家に誘って云々。あの時点で、家に呼ぶけど意識はしないで、と言ってたのが、ラストではっきりとひっくり返して……あのセリフは、また直撃ですわー。


『未来の正直』

生き様が漫画家、というよりも生来の漫画家。物心ついたときから、息をするように漫画に没頭し続けた女が直面する、生の人間、生の男の子、生の恋。自分の漫画を読む他人。自分の漫画が他人に読まれるという革新。そこから生じていた感情が、恋だと気づいたときから始まる葛藤。恋という感情、或いは現象に対する分析がまたいいんだ。感覚を言葉にしていく作業、それを情動のママ漫画という表現に形作っていく情熱。魂をフル稼働するこのパワーの若々しさよ。青春だよ、これが青春だよ。青春とはパワーだよ、心の力だ。パワフルだ。ひゃー、熱い! 


さあ、間をおかず同時発売の2巻に行きますよ。


このライトノベルがすごい!2021 のアンケートに回答しました。  


この一年間の間に発売された作品の中から読んだライトノベル。その中から五作品選んで回答するアンケート。その選出に関しては前々からぐるぐると悩みながら何とか選び出していたのですが、作品に関するコメントをひねり出したりや男女キャラクター、イラストレーターさんのランキングの方でまた悩み、としていたら丸一日掛かってしまいました。
【りゅうおうのおしごと!】が殿堂入りしている事に最初気づいていなかったので、かなりのた打ち回るはめになったんですよね。それでも、血涙混じりにこっち、いやこっちを選ぶかどうするか、と苦しんだ次第。五作品だけ、というのはやっぱりキツいなあ。

とまあ、これは協力者として参加させていただくようになってから毎年言ってるような気がしますけど。
対象期間の2019年9月1日〜2020年8月31日の間に読めた本は、347冊。回答は一巻ごとではなく、シリーズごとになるのでもうちょっと圧縮される事になりますが、これだけ読んだ中から選ぶのですからそりゃ悩みます。
しかし、一日一冊ペースを割り込んでいるんですよね。感想記事も一日一本を目標にしているので、もうちょっと頑張らないとなー。


カノジョの妹とキスをした。2 ★★★★☆  



【カノジョの妹とキスをした。2】 海空りく/ さばみぞれ GA文庫

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初めての恋人・晴香と付き合って一ヵ月。親が再婚し恋人とそっくりな義妹が出来た。名前は時雨。晴香の生き別れの妹だ。
俺はそんな義妹とキスをした。重ねられた時雨の唇の感触が忘れられない。晴香とキスはそれに塗り潰されて思い出せないのに。時雨を異性として意識する時間が増える。
でもそんなのは晴香に対する裏切りだ。俺は晴香との仲をもっと深め、時雨と距離を置こうとする。
だが俺がそう決意した日、時雨が高熱を出して倒れてしまい……?
彼女の双子の妹からの告白。高2の夏休み。お泊りデート。動き始める“不”純愛ラブコメ、『堕落』の第二巻!
これは、とんでもねーなあ。いや、これはもう博道に同情してしまう。
てっきり、悪いと思いながら裏切りと知りながら、徐々に時雨の愛に蕩かされていく、堕ちていく背徳一直線の不倫モノになるのかと思ってたんですよね。
ところが、博道は想像以上に誠実で晴香に対して一途でした。自分が信じた愛に初々しいほど一途だったのです。時雨の誘惑をはねのけて、晴香から目を逸らさなかったのです。時雨とキスしてしまった罪悪感が、余計に彼を一心不乱にしてしまったのかもしれません。時雨の愛の深さ、愛情の激しさをその身に体感したことによって、より晴香への愛情の深度を高めてしまったのかもしれません。
それが、自分を追い詰めていくとも知らずに。
これ読んでいると、博道が晴香を裏切って後ろめたいことをしているというよりも、博道が精神的に追い詰められていく中で時雨の存在がどうしようもない救いに見えてくるんですよね。博道は悪くない、これは仕方のないことなのだと思えてくる。彼の晴香への愛情は本物で彼は一途に晴香に愛を捧げているのに、それを一方的に否定し踏み躙ったのは晴香のように見えてくる。
あのシーンあの瞬間、繊細で純真だった少年の心が、ズタズタに傷つけられたのは間違いないんですよね。センシティブな問題が絡んでいるとは言え、彼の愛はその相手から一方的に否定されたのである。汚らわしいものとして嫌悪されたのである。
それは、価値観とか恋愛観、愛情の在り方の相違であってそれだけならどちらが悪い、というものではなかったと思うんですよね。本来なら、それは話し合いや対話、コミュニケーションの積み重ねによって擦り合わせていくべきものなのでしょう。しかし、晴香は過去の家族崩壊に関するトラウマや父親からの刷り込みなんかで自分の恋愛観に疑い一つ抱いていなくて、それが絶対正しいものだと考えているようなんですよね。一方で博道の方は時雨との事での罪悪感も後押ししたのでしょう、自分が悪いと決めつけ思い込もうとしながら、晴香の恋愛観の方に無理やり自分を合わせようと四苦八苦しながら、晴香への愛情の深さ故に自分の中からこみ上げてきた自然な想いを否定する事は出来ずにいた。晴香の恋愛観を肯定してあの時の行動を間違っていたとするのは、そのまま自分の感情を想いを否定すること、晴香への愛情そのものが間違いだ、ということになってしまう。
晴香に対して誠実であろうとする、彼女の愛情の在り方に寄り添おうとすることが、自分の晴香への愛情を否定することになってしまう矛盾。そして、自分が信じてきた愛情が、否定どころか嫌悪されて踏みにじられた事への痛み。愛をただの肉欲と貶されてしまった悲しみ。それが、少年を苦しめ疲弊させていくのである。一緒に過ごすことが幸せだったはずなのに、恋人と過ごす時間が徐々に苦痛へと、恐怖へと変わっていく。
この変転には、もうなんかゾクゾクしてしまいました。愛している事は何も変わっていない、愛が薄れていっているわけではないのに、心の距離がどんどんと離れていく、幸せが辛いに変わっていく光景は、衝撃ですらありました。
そして、気のおけない義妹である時雨と過ごす時間の方が癒やしになっていく、追い詰められ精神的に崖っぷちに立たされるほどに疲れ果てた博道の救いに、時雨の存在が成っていく。ここで時雨は別に疲弊する博道につけ込んで、博道の愛情を独り占めして奪い取ろうという積極的な行動に出てるわけじゃないんですよね。ただ、博道を否定せずに受け止めているに過ぎない。むしろ、彼の晴香への愛情の在り方を肯定しているとすら言えるんですよね。あれほどの甘い毒を注ぎ込みながら、時雨は博道に何かを求めたりしなかったのです。そんな自然な、自分の価値観を強いしてこない、自分の欲求は伝えてきても、そのために自分に合わせる事を求めてこない、そんな時雨の存在こそが彼の救済になっていくのである。
これ、時雨の存在がなくても晴香とは早晩うまくいかなくなってたんじゃないだろうか。それとも、時雨によって注がれた甘い毒が、博道から晴香と接する際の余裕を失わしめていたから、罪悪感が晴香と正面から意見をぶつけ合う自信を削り取ってしまっていたから、こんな有様になってしまったのだろうか。
晴香も本当に博道を愛しているからこそ、彼にも同等のそれを求めたんだろうけれど、それが彼をどれだけ傷つけたかを想像もしていない以上は、無理解と言われても仕方ないよなあ。
晴香のプラトニックラブの考え方に対する時雨の肉の喜びありきの考え方も結構極端寄りだとは思うのだけれど、博道への理解という点ではこの時点では確かに時雨の方が正確に捉えていると思うし、だからこそ時雨が姉に抱いてしまった憎悪に正当性を感じてしまうのである。
なんか、いつの間にか読者である自分の方にまで毒が回っているじゃないか。時雨の方を選ぶほうが正しいと思えてしまうように作り変えられてしまっているじゃないか。
ラスト、感情に任せて決定的な一歩を踏み出してしまった時雨。前巻のラストも時雨が感情に任せて決定的な一歩を踏み出してしまった事ですべてが始まってしまったわけですけれど、今回もまさに二度と元に戻れない関係になってしまうのか。どう転んでも泥沼は必定、修羅場必至、一瞬たりとも気が抜けないこのお話のどこに「ラブコメ」のコメがあるんですか!?
いやほんとにとんでもねー作品だこれ。


転生魔王の大誤算 ~有能魔王軍の世界征服最短ルート~ ★★★☆   



【転生魔王の大誤算 ~有能魔王軍の世界征服最短ルート~】 あわむら赤光/ kakao GA文庫

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歴代最強の実力を持つ魔王ケンゴーにも、決して漏らせぬ秘密があった。
「転生前より状況がひどくない!?」
前世の彼は、伝説の不良だった兄と勘違いされ舎弟から尊敬を集めた、草食系高校生の乾健剛だったのだ!
今度こそ平穏に生きたいのに、より凶悪な魔族達に臣従され、いつ本性を見抜かれるかハラハラの生活を送るケンゴー。
だが命惜しさに防御魔法を極めれば無敵の王と畏敬され、ハーレムに手を出す勇気がないだけなのに孤高だと逆にモテ、臣下の顔色を伺えば目配りの効く名君だと絶賛の嵐で、第二の人生は順風満帆!?
これは己の強さも権力も持て余し、誤算続きで名声まで爆上げしてしまう、転生魔王のサクセスストーリーである!
ルシ子さん、傲慢の魔将なんだけれど嫉妬するわ憤怒するわ、色々と忙しい。というか、傲慢というよりただのツンデレなんですが。しかも、かなりダダ甘のツンである。
勘違いモノの常として、どうしても主人公がひどい誤解をされる事で本当の気持ちとか想いを蔑ろにされ、思い込みでこうと決めつけられて、相互理解が致命的に喪われているケースが目立つんですよね。結果として、主人公は持て囃されながらも本当の自分を見てもらえないまま実質的に孤立してしまっている場合が多いのですけれど、本作の場合は幼馴染のルシ子がちゃんとケンゴーのことわかってくれてるんですね。前世が人間だったのも知っているし、彼がヘタレチキンなのもよくわかっている。いつクーデター起こされて酷い目に合わされるか怯えながら、必死に魔王として繕ってヘタレがバレないように頑張っているのもずっと横で見ていてくれているのである。
口ぶりはキツいし積極的に魔将たちとの関係を取り持ったりなんかはしてくれないものの、秘密を自分ひとりだけで抱えていないだけでも随分救われるし、へこたれた時なんかは何だかんだと甘やかしてくれるし、頼めばツンツンしながらもなんでもしてくれそうなチョロい所もあって、こんな幼馴染居るだけで勝ち組だろう、こいつ。
神様、自分なんか悪いことしました? というのが口癖で自分の境遇嘆くケンゴーですけれど、ルシ子を幼馴染にしてくれただけで大ボーナスだと思うんですけどねえ。
勿論、自分の境遇こそ嘆きながらも、ルシ子こそが自分にとっていちばん大事なもの、という真実だけは見失っていないので、ラストでもその辺ケンゴーにとっての一線に繋がってくるんですよね。どれだけ草食系で小心者で臆病でも、触れてはならないものに手出しされたら戦争である。
ともあれ、これだけ深い理解者が傍に居てくれているというだけでも、周りからどれだけ勝手な魔王像を押し付けられても彼が孤独にはならないのだと安心できる。ルシ子だったら、どれだけ酷い状況に追い込まれても絶対に味方で居てくれる、とケンゴー自身無意識にですが完全に信じ切ってますしね。
とはいえ、他の魔将たちもやんやと囃し立てて、深読みや思い込みでケンゴーの事を超絶魔王と思い込んで尊敬し慕いまくってるのですが、よくよく個々の魔将たちのケンゴーに対する見解を聞いていると案外と的を外していない気がするんですよね。いや、サ藤は相当思い込み激しくて勘違いが進んでますけれど、マモ代なんかはケンゴーがヘタレなのもう見抜いていますし、他の連中もケンゴーのやろうとしている事、どうしてそうしようとしているかは誤解しているか自分の都合の良いように解釈しているものの、ケンゴーのやろうとしている事はちゃんとわかっている奴もいますし、今までの歴代魔王と違うケンゴーのやり方についても分かった上で非常に好意的に見ていたり、彼の魔王としての実績についても決して過大評価じゃなくて、実情を見て評価してたりするんですよね。ケンゴーはそんなつもりないんですけど、とか言いそうですけど当人からは分からない所で彼の魔王としての在り方が魔将たちに良い傾向をもたらしているのは確かなんですよね。
魔族的価値観から、ケンゴーの本心についてはまったく分かっていないにしても、魔王が自分達魔将をかなり気を使って大事にしてくれている事はみんな大体気づいてるのである。ケンゴー、ビビリながらも何だかんだと魔将たち、嫌いじゃないみたいですし、愛が重いとはいえ一途に慕ってくれる彼らのことは何だかんだと親しんでる節もあるんだよなあ。
それにしても嫉妬の魔将のチャラ男なレヴィ山くん、嫉妬するために他人のイイ所探しが得意、というのは実は相当にイイ奴なんじゃないのか?w

なんだかんだと和気あいあいな魔族陣営に対して、むしろ怖いの人間サイドですよ。聖女さまが完全に狂信者&ドMという救いがたい変態だったりするし、全体的に神の使徒という体で思想が操作されてる様子が伺えるんですよね。おまけに、唯一神が実在しているみたいですし、神の意向によって魔族との絶滅戦争が施行されているので、何気に和解の余地がなさそうですし。そもそも、天使なんて神の尖兵まで攻めてくるわけですから、はたしてケンゴーの人間との和平なんて目的は叶えられるのか。魔族はどんどん殺る気満々、神様も殺る気満々、妥協の余地が見当たらねー。
それこそ、魔王のもとに世界征服するのが一番手っ取り早い気がしてきたぞ。

自他共認めるヘタレチキンであるけれど、肝心なものは見失わず、なけなしの勇気の出しどころは間違えない。ビビリで臆病者だけど、だからこそ油断なく、守るべきを護り通せる実力を死にものぐるいで手にしている。そして、怒るべきときに怒れる一端の男なのだ。ルシ子がべた惚れなのは、決して理由なきものではないのである。そんな彼の手による世界征服、うん重ね重ねそれが正解に思えてくる。なんか唯一神、ぬるぬるグチョグチョ系の邪神の可能性も出てきたし。


ドラキュラやきん! ★★★☆   



【ドラキュラやきん!】 和ヶ原 聡司/有坂 あこ 電撃文庫

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夜しか外出できない吸血鬼が現代日本で選んだお仕事は“コンビニ夜勤”!?

太陽の光を浴びると灰になってしまう存在、吸血鬼。夜しか活動できない彼らだが、現代では割と問題なく生活していた。
そう、なぜなら“夜勤”で働くことができるから――。
虎木由良は現代に生きる吸血鬼。バイト先は池袋のコンビニ(夜勤限定)、住まいは日当たり激悪半地下物件(遮光カーテン必須)。人間に戻るため、清く正しい社会生活を営んでいる。
なのにある日、酔っ払いから金髪美少女を助けたら、なんと彼女は吸血鬼退治を生業とするシスター、アイリスだった! しかも天敵である彼女が一人暮らしの部屋に転がり込んできてしまい――!? 虎木の平穏な吸血鬼生活は、一体どうなる!?
『はたらく魔王さま!』の和ヶ原聡司が贈るドラキュラ日常ファンタジー!

いや、夜勤でしか働けないって結構現代社会でも問題だとは思いますよ!?
昨今、日中でも平気で出歩くデイウォーカーが珍しくない吸血鬼界隈ですけれど、主人公の由良は陽の光に当たると速攻で灰と化してしまう正統派。それどころか、日が昇ると起きていられないほどの眠気に襲われてしまう、というのだから屋内での活動もままならなそう。尤も、力を使った直後でなければこれほど眠気に抗えないんでしたっけ? とにかく、活動時間は極端に制限されることになる。
ただ、彼にとって夜勤のコンビニバイトだけが社会とのつながり、みたいな結構孤独な境遇を予想していたのだけれど、肉親との交流はこれ並の親戚づきあいよりかなり深いし本邦の退魔集団みたいな家とも付き合いがあって、決して社会から孤立しているわけじゃあないんですよね。
【はたらく魔王さま!】と似たような設定ですけれど、こうして見ると結構コンセプトも異なっていることに気付かされます。あっちは特に当初は魔王や勇者が異世界からきて現代日本で地道に生活していく様子こそがメインで描かれていましたけれど、本作は日中活動できない吸血鬼がコンビニの夜勤バイトだけを収入源に、どうやって生活していくのか吸血鬼の日常譚、みたいな所は今回はあんまり重視されてないんですよね。
突然、生活圏に飛び込んできたアイリスとの男女の共同生活で起こる様々な細かい齟齬や妥協や同居生活はじめのあるある話、とかいうのもそう言えばあんまりなくて。わりとオーソドックスにアイリスが追う犯罪者吸血鬼の確保を巡って、由良が協力しつつお互いの理解を深めていく、みたいな当人同士の関係重視のお話になってましたね。
そもそも、アイリスも吸血鬼退治の専門組織から派遣されてきた、と言っても決して人外そのものを敵視しているわけではなく、男性恐怖症の彼女が男性を意識せずに頼れる相手としてむしろ由良に懐くというかしがみつく、というかバチバチ張り合ったり敵対し合ったりする関係にはならなかったんですよね。むしろ、思いっきりまとわりついてきていたような。自分のポンコツさを逆手にとって、おしかけ居候するあたりはやり手なんじゃないかと思うほどですし。
とはいえ、生活力がないわけではなく、むしろイギリス人であるにも関わらず料理上手ですし(偏見)。いやイギリスの飯がマズいと言われるのとイギリス人が料理うまいか下手かは関係ないんでしょうけどね。本人はイギリスじゃなくてイングランド人だと主張していますが。
ともかく、一緒に暮らすことでしばらく一人暮らししていた由良に家族という郷愁を思い起こさせるきっかけになるアイリスなのでありました。
今現在も、血縁の弟家族と深い交流がある由良ですけれど、今回は明言はされてなかったですけれど、どうも人の女性に想いを寄せていた過去がある節があったんですよね。寿命の差を意識しているようでしたし、亡くなった弟の奥さんにも思う所あったみたいだし、こうしてみると実年齢的にも爺さん!というほどじゃないけれど、若者にはないある種の人生の年輪みたいなものを垣間見せることのある人物像なんですよね、由良って。なので、アイリスにしても以前からの知人で由良を一方的に慕ってくる未晴に対してもどこか年の差を意識しているような接し方、自分の娘みたいな、とまでは言わないですけれど、自分が働いているコンビニのオーナーの娘さんに対しているのと似たような距離感が感じられるんですよね。
実年齢から言うと、娘どころか孫か曾孫でもおかしくない年齢差なのですが。なので、彼女たちの事はなんだかんだと手助けしてあげつつも、自分のことに関しては協力を求めたり利用したり、というのをあんまり考えておらず、自分の仇であり人間に戻るために倒さなければならない祖との対決でも自分一人でなんとかしようとしちゃうんですね。
それをおとなしく待っていられるようなヒロインたちではなく、むしろ無計画な由良の首根っこ抑えて自分達のプランに無理やり彼も同乗させる、という逞しさを見せてくれるのですが、こういうのも一人暮らし故の不安定な生活様式を、同じ生活圏に入ってきた女の子がパパっと整えてくれて、乱れていた夜型生活が一新される、のパターンの一つになるんだろうか。

今の所、アイリスの方の過去が定かではなく、男性恐怖症のおかげでろくに任務遂行できずに辺境日本に左遷されてきた、くらいしかちゃんと語ってくれていなくて、どうも家族関係にしてもなんで生活に支障があるレベルで男性恐怖症になったのかも不明なんですよね。本人は方向音痴や迷子の先で名物食べ歩いてたり、という図太さなどポンコツ面も強いのですけれど、何だかんだと能力的にも人格的にも優秀かつシスターとしても清廉で、人外相手にも偏見少なく気遣いも上手だったり、と良い子なのですが、果たして由良にどうしてあれだけ拘っているのかがちょっとした謎めいた部分でもあるんですよね。彼女の男性恐怖症って、男嫌いとはちと異なっていそうですし。ちゃんと普通に接することのできる異性である由良に拘っている、というのは恋とはまた違ったものみたいですし。まあ後から出てきた由良にアタックしまくる未晴にあれだけ張り合っているあたり、由良を意識しだしているというのはあるのでしょうけれど。
彼女に対する掘り下げは、次回以降になるのかな。
ただのコンビニバイトで生計立ててるフリーター、というには由良さん、吸血鬼としての能力が高い云々以前に、洞察力や人間力が非常に高いし、結構あっちこっちに(国家権力方面にも)顔が聞いて人脈も広かったりするので、いやなんでこの人コンビニバイトしてるんだ? と思ってしまう所もなきにしもあらず、なのですが。普通にアイリスに付き合って吸血鬼犯罪者の捜査や探索、潜入に確保など忙しく駆け回ることも多くなるので、バイトくらいが時間の融通きいて良い、という事なんだろうか。
ともあれ、ラブコメ風味もそこそこ強めみたいですし、人の社会に溶け込む人外たちと裏路地で相対するようなアイリスとのバディものとしての要素も全面に押し出されていますし、その意味では王道的な現代異能バトルものでありラブコメ、になっていくのでしょうか。次回以降もそのへん興味深く拝見ですね。

和ヶ原聡司・作品感想

隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 2 ★★★★  



【隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 2】 荒三水/さばみぞれ モンスター文庫

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クラスの席替えで隣同士になった成戸悠己と鷹月唯李。「唯李が『隣の男子を惚れさせるゲーム』をしている」と勘違いした悠己は、唯李からのアタックを返り討ちにする日々を送っていた。そんなところに、一年前に唯李の隣の席だったクールな“女の子”花城凛央が現れた! なぜか凛央に敵意を向けられる悠己だったが、ひょんなことから凛央の「とある願い」を叶える協力することに! 一方、その様子を見た唯李は二人の関係を疑い始めて――。漫才のような掛け合いが面白いネット発ラブコメ、アクセル全開の第二弾!

唯李さん唯李さん、そろそろポンコツ少女を通り越して「超クソ雑魚ヒロイン」の道をひた走りはじめてますよ!? あんまり悠己にフルボッコに返り討ちされまくってパンチドランカーになったのか、言動がどんどんクソ雑魚化していき、自爆を繰り返すありさまに。
いや、悠己の方も鬼か! 人の心はないのか! というくらいバッサリバッサリ斬殺しまくった挙げ句に鼻フックして引っ張り回すみたいな軽妙な切り返しするものだから、わりと女の子としてやっちゃいけないような事やったり口走ってますよね、唯李さん!? 
隣の席になった男の子を片っ端から勘違いさせ惚れさせて、振りまくってる同級生の中でも屈指の美少女、という評判はどこへ行ってしまったのか。いや、男子連中にはまだ勘違いされてるんだけれど、この娘本性がクソ雑魚でアホの娘でわりと友達からも残念扱いされてるっぽいんですよね。
女の子同士で集まっておしゃべりしてても、時々「唯李うるさくて話進まないからちょっと黙ってて」とイジメとかじゃなく素で言われて黙らされてるのを悠己が目撃してたりして、結構友達からの扱いが雑だったりするし、引き篭もりで友達いない悠己の妹である瑞奈にも親しまれてはいるけれど、一方でかなりナメられてて「所詮はちゃんゆい」とか「ゆいちゃんの分際で」とか面と向かって言われてたりするし。あんまり年上、お姉ちゃん扱いされてないぞ、唯李さん。
まああれだけアホを晒してしまうと弁護のしようもないのですが。インテリを気取るためだけに姉からメガネ借りて、学校まで掛けてきて見せびらかしたりとか(勿論、悠己には雑にあしらわれる)、あれだけテストテストと騒いで、点数勝った方が相手を言いなりに出来る券発行します!とかノリノリで言っていながら、テスト勉強そっちのけでゲームしまくってたりとか(テスト中にやべえよやべえよ、と顔を青くしてつぶやいている様子が悠己くんに目撃されております)。
いやもう一巻の頃のほうがまだ正統派クラス1の美少女をやってたんじゃないだろうか。それだけ、悠己には素を曝け出してしまうほど馴染んでしまっている、べったり心寄せてしまうほど慣れ親しんだ関係になった、とも言えるのでしょうけれど、それでもここまでクソ雑魚化するとは思わなんだw
でも、このやたらヤサグレたチンピラっぽいポンコツ残念娘が、ほんとカワイイんですよ。面白カワイイの極致に達してしまったんじゃないだろうか。これで同時に、恋する乙女を全開にしてるので……その発露の方向性がどうにもアホなのですけれど、悠己への本気の恋に余計に頭緩くなっている節もありますし。いや、元が緩いので恋してるから頭ゆるゆるになってるとは言い難いのですが。
そして、ただのアホの娘ではないんですよね。
前回の瑞奈がメンタル追い詰められて切羽詰まってしまった時、土壇場で瑞奈の心を柔らかく包んで守ってくれたのは真剣に向き合ってくれた唯李でした。
そして今回、自身のハリネズミな相手に棘を刺さずには居られない性格に心傷つき、離れていこうとした凛央を引き止め、彼女の本音を受け止めたのも彼女でした。
両方、唯李はいつもの緩い浮かれたようなふざけたようなノリを崩さないまま、逃げていく相手を逃さないように掴まえてみせたのですけれど、あとに悠己に本心をこぼしてるんですよね。すごく怖かったって。触れれば壊れてしまいそうなほど傷ついていた二人をどうしたらいいかわからなくて、それでも見ないふりも掛けるべき言葉を見失ったりもせず、いつもの調子を心がけて直接に飛び込む、それは勇気ある行動でした。肝心な時、土壇場の大事な時、そういう時だけこの娘は決して迷走せず、まっすぐに飛び込んでいくのである。普段、あれだけデフォルトで迷走してるのに、こういうときは本当に頼もしくて相手の心を奪っちゃう隣の席キラーを体現するんですよね。
その姿に、悠己がどれほど心震わされてるか、あんまり気づいてないあたりが唯李さんらしいのですが。いや、気づいているのかもしれないけれど、あれだけ悠己の事落とそう落とそうとしていながら、いざ落ちそうになったら茶化しちゃうの、なんなんでしょうね。
でも、実際の所わりともうすでに結構落ちている気もするのですけどね。充分、鷹月唯李という美少女に成戸悠己は惚れ込んでいる気がします。そのわりに、扱いホント雑ですけどね。ぼんやりしてるくせに、隙あらばトドメ刺しにいくし、マイペースに淡々と溺れてる犬を棒で叩くみたいに追い打ちかけていきますしね……この主人公もたいがい頭おかしい気がしますけど。若干、マイペースすぎて人の心がない節があるからなあ。
唯李相手だけじゃなくて、言動がとにかくキツくてトゲだらけな凛央の言動に対しても暖簾に腕押しで全く応えた風を見せずにグイグイとマイペース貫いて、凛央を仰け反らせていましたし、なんだかんだと自分のペースに巻き込んでるんですよね。唯李が実はコミュ力やべえんじゃないかコイツ、と慄くほど我が道を行く主人公。その彼を、なんだかんだと落としかけているというだけで、やっぱり唯李ってすごい娘な気がしてきたぞ。クソ雑魚化著しいけれど。

とにかく登場人物同士の掛け合い漫才が、やべえくらい面白かった。ほんと、キレキレなんですよね。典型的なボケとツッコミ形式じゃなくて、ボケにボケを重ねて畳み掛けてくるときもあれば、漫才コントのように寸劇めいたやり取りで笑いのツボを二重三重に積み重ねていく時もあり、それを本人たちギャグでやってるわけじゃなくて普段の会話のなかでひたすら繰り広げていくので、もう楽しいやら面白いやら。漫才めいた掛け合いの面白さが売りなラブコメも決して少なくないと思いますけれど、本作はちょっとその辺の切れ味やセンス、それに呼応する登場人物のキャラの立ちっぷりが頭一つ抜けているようにすら思います。
それでいて、ただくだらないギャグやコメディだけの作品になっておらず、しっかり友達との関係に悩む青春をして、乙女が恋にひた走るラブコメを花開かせている。
そんな素晴らしい作品でした。いやもうホントに面白すぎですわ、この娘ら。


はたらく魔王さま! 21 ★★★☆   



【はたらく魔王さま! 21】 和ヶ原 聡司/ 029 電撃文庫

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魔王城を打ち上げ、エンテ・イスラでの人間同士の争いも治めた魔王たち。残すは天界で神討ちに挑むのみ──だったのだが、その前にやるべきことがあった。魔王と勇者はじめ、一同が正装で向かったのは、千穂の自宅、佐々木家だった。
 千穂の父と会い、日本にやってきた当時のケジメをつけた魔王。しかし頂点会議から続く体調不良で、日常生活にも影響が出ていた。決戦を前に、見かねた恵美は魔王を心配するのだが──?
 最後まで格好つけられない魔王たちを待ち受ける、天界の真実とは。神討ちは成るのか。成ったとして日本での生活はどうなるのか――フリーター魔王さまと元テレアポ勇者の長い戦いもついに決着、庶民派ファンタジー、感動の完結!

10年も続いたのか。長い間お疲れ様でした。終わってみれば……これ、漆原がニートから脱却する話だったんじゃないの?
いや、このラストバトルってなんだかんだと漆原が主体になっていた、とも言えますし、親の軛から脱することでフラフラと当て所なく彷徨っていた彼が地に足をつけて生きていけるようになった、とも見えますし。
ただ漆原ことルシフェル、本当に長い時間フラフラしていたせいで大事な記憶も朧気になっていて、肝心の部分もこの最終局面に現場にたどり着いてようやく思い出す、という感じだったのでそもそも本人に当事者意識がなかったもんなあ。ダァトに関しても一番最後になって現れて、その姿がルシフェルそっくりだった、というのが結構重要な問題になっていた事に殆ど誰も気づいていないという顛末でしたし。
まあこの最終決戦である神討ちって余談は余談だったんですよね、本作においては。そのために千穂ちゃんが槍ゲットするためにエンテ・イスラではっちゃけたり、魔王城飛ばすためにみんなとっかえひっかえエンテ・イスラと日本を行ったり来たりと大忙しだったりしたわけですけど、やっぱり本作においてはエンテ・イスラの政治的な部分だったり戦争の部分だったり、決戦なんてものは余談だったわけですよ。そういう風な作りにしていた、とも言える。そういうのを、日本での日常生活と天秤にかけて日本での生活の大事さの方に比重をかけたかったのでしょう。少なくとも、日本で生活していた主要人物たちにとっては、日本での生活こそが大事という意識になっていたわけですから。
だから、最終決戦なんてものはアルス=ラムスの兄妹たちを開放して小さい娘を喜ばせる誕生日プレゼントであったわけですし、最終目標というのは千穂が思い描いた日本の小さなアパートの一室でみんなが賑やかにごはん食べてる光景をいかに守るか、てなものだったわけです。
守るだけではなく、先々までその光景を継続する、というのが千穂の願いであり彼女が本来の身の程を越えて頑張った理由でもあったのでしょう。千穂にとって、もうハッピーエンドに等しい時間はとっくの昔に彼女の前にあったわけですから。あとは、それを以下にして将来まで維持できるか、という問題が前にあり、恵美たち含め異世界組が元の世界に戻ってしまうなど憂慮すべき問題は山積みだったのを、あれこれ努力して解消していき、自分の願望をみんなにとっての願いであり望む光景として共有していくことに、千穂は見事に成功した、と言えるんですよね、これ。
最後には、みんな一致団結してそれを叶えるべく動く形になっていましたしね。
千穂個人の幸せとしては、真奥とお付き合いする関係になる、というのは勿論無視できない要素ではあったと思うのですけれど、最重要ではなかったと思うんですよね。そういう関係になれるのを踏まえて、みんな一緒の光景の一要素になれれば、という感じで。だから、真奥に対する独占欲みたいなものが薄かったんじゃなかろうか。彼女にとって、アムス・ラムスという娘を間に挟んでパパとママしている真奥と恵美、というのも彼女の望む光景にとって欠かせない要素だったわけですし。
恵美との関係についてもうるさく言わないどころか、寛容な態度をみせていたのはそのせいではないかと。
まあ、その千穂当人がなにやらエンテ・イスラの方に就職しそうな勢いではあるのですが。結構簡単に帰ってこれるだけにハードルは高くないとは思うのですが、あっちに行くとそのまま政治家ロード一直線っぽいしなあ。
個人的には、周りに変に気を使って忖度したりもせず、自分の感情に背を向けて色々繕ったりもせず、まっすぐに本心を曝け出して直向きに恋していた鈴乃のことは応援していたんですけどね。
一番こう、登場人物の中で乙女していたと思いますし。
しかし、なんでこの大司教さまは、異世界宗教の頂点近い地位に立ってるのにお遍路さんなんて仏教ロードに凝りだしてるんだ!?w

ちなみに、真奥と千穂の関係ですけれど真奥が何となく流れで受け入れるのではなく、ちゃんと千穂との出会いまで遡って彼女に対する気持ちを自己分析した上で、彼女が大事という気持ちに特別な感情があるのだと発見して、ちゃんとそれを踏まえた上で千穂に返答したことは評価してあげたい。
でも、悪魔だから恐怖を力に出来て、逆に愛情には拒絶反応、という設定は構造上は誠実に捉えてあって然るべき設定ではあったかもしれないけれど、物語上はちょっと面倒くさくてあんまり必要性がない設定だった気がするなあ。というか、真奥以外の他の魔族はこの問題どうするんだろう。真奥も先々種族間の分断に繋がりかねない問題だと認識していたけど。魔族でなくしてしまえば、解消されるにしてもそれ恵美がして回るわけにもいかないだろうし。
ちょっと、リヴィクォッコと岩城店長の関係に期待してしまったのですが、あれはまったく職務上の関係以上ではなさそうだなあ、うん。
逆に度肝を抜かれたのはやっぱりサリエルと木崎さんで、うんあれが一番驚いた。なにがどうしてそうなったんだろう。想像がつかないのだけれど、木崎さんのあの娘に対した時のキャラ崩壊してるんじゃ、という声音みると、あの人知らざる一面がまだあるに違いない、うん。
お付き合い、という面でみると三年後の場面の方で真奥と話す千穂ちゃん、もう敬語が抜けてるんですよね。あれは新鮮でしたけれど納得でもあり、順調にお付き合い進んでるんだなあ、と実感させてくれる小さくも丁寧な描写であったと思いますし、ちーちゃんが大人の女性になったんだなあ、と感じさせてくれるシーンでもありました。
芦屋と梨香はもうワンチャンないかなあ。

というわけで、結構ややこしくもなっていたセフィラやら天使関連の話もなんとか伏線を回収し終わり、三年後の場面と並行しながらの最終決戦はあんまり盛り上がらない事は想定済みだったのでしょう。そういう構成でしたし、というかこの作品の方向性そのものがラストを決戦で盛り上げるものではなかった、というのを徹底して貫いたとも言えるのかも。そういう手かせ足かせを嵌めたまま外さなかった、とも言えるのかも知れません。それは四角四面であったとも思いますし、また誠実でもあったとも思うんですけどね。
恵美ことエミリアはもうちょっと許されざる秘恋に葛藤するというかドロドロするというかねっとりしても良かったかなあ、と思うのですが、彼女なりにあの一夜のキスは精一杯のそれだったと思うので、それなりには堪能させて貰いました。
神は細部に宿る、を体現するような日常シーンの細かすぎるほど繊細な描写によって他の追随を許さない生活感のリアリティを常に物語そのものに根ざしつづけた本作、存分に楽しませてもらったと思います。長い間お疲れさまでした。完結、おめ♪

シリーズ感想


……でも、昨今のコロナ禍がこっちにも直撃してたら、真奥さんの会社もろにやられてそう、とか思っちゃうのがリアリティありすぎる世界観ゆえか。図らずも、梨香に語ったまおう組の顛末繰り返しかねないか、恵美のヒモですね、うん。

継母の連れ子が元カノだった 5.あなたはこの世にただ一人 ★★★★★   



【継母の連れ子が元カノだった 5.あなたはこの世にただ一人】 紙城 境介/たかやKi 角川スニーカー文庫

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親の再婚できょうだいになった水斗と結女は、元恋人同士。
結女が気持ちを決めたあの夏祭り以降、余計にお互いが気になる日々で――。
そんな夏休みも終盤、いつも通り水斗の部屋に入り浸っていたいさなは、水斗とのじゃれ合いを結女の母に見られてしまい、
「東頭さんが、水斗の彼女になっちゃった」
いさな=水斗の元カノという勘違いが、『今カノ』へとランクアップし!?
さらに、いさなの母には結婚しろとまで言われ、結女が攻めあぐねるなか着々と外堀は埋まっていく!
そして、いさなと水斗の噂は、新学期の高校にも伝わって……。
純真健気な片想いと、再び萌ゆる初恋の行方は――!?
こ、このヘタレがーー!! あの女、あそこまでキメ顔でキスして宣戦布告しておきながら、速攻で日和りやがったw ヘタレすぎる、根性なしすぎる、ポンコツすぎる!
普通、あそこまで心に確信を得て、二度目の恋をして、覚悟を決めて、キスという行動にまで打って出ておきながら、そこまで行っておきながらどうして腰砕けになるんだよっ!
おかげで水斗くんが訳わからなくなって混乱してるじゃないですか。当て逃げか! そりゃ、当たりも厳しくなりますわな。それでダメージ受けてるんだから世話ないよなあ、結女さんは。この娘さんは本当に、本当にダメだなあ……(しみじみ)。
うん、忘れてた。伊理戸結女という娘はこういう娘だったのでした。あんまりにも覚醒したみたいな言動してるから、見違えたのかと思っちゃったじゃないですか。
むしろ、義理の兄妹という関係で一旦落ち着いて意地はってた時の方が体裁を保てていた気がするぞ。今は、情緒不安定そのもので浮き沈みが激しいことになってて、それが余計に水斗を振り回す羽目になってるのがなんともはや。妙に小悪魔ちっくにいたずら仕掛けてきてマウント取るかと思ったら、自爆して自分から沈んでいったり。これを水斗くん、結構場面場面で真面目に受け止めているので傍目にはわかりにくいんだろうけど、結女の浮き沈みに思いっきり引きずられてるんですよね。イタズラにはかなりダメージ食らってるし。結女が意図しないところで、熱で臥せった時の結女の何の思惑もなく心配して看病する様子にもそれ以前の態度との違いに訳わからなくなって、動揺してるんですよね。
ここに来て、水斗くん結女が何考えてるのかさっぱり読めなくなって、結構パニックになっている。そりゃそうだ、結女自身がメンタルのコントロールミスって暴れ馬よろしく振り幅の大きい態度になってしまっているわけで、結女本人も自分が何やってるかよくわからなくなってるわけだし。それをちゃんとした意図の元に結女がなにかしようとしている、と見ている水斗くんである。訳わからなくなるのもしょうがない面がある。
そのお陰で警戒心でガチガチになって表面上、固い殻をかぶって様子を窺うモードに入ってしまったものだから、その水斗のそっけない当たりの強さに結女がさらにダメージ受けてさらに情緒不安定になって、とスパイラル入ってるし。
いやほんとに、前回の宣戦布告したときはカッコよかったのになあ、結女は。決意に実体がまったく付いてこなかったんだなあ、なんて残念な。

そんな義理の兄妹で妙な攻防をしているうちに、いさながスルッと入ってくるんですね。いや、以前と変わらぬスタンスではあったはずなのですが、警戒心を募らせている水斗にとってはフラットに接する事のできるいさなは癒やしになったのかもしれない。
お互い気を許しすぎるほどに許しあったじゃれ合いを、結女の母に見られてしまった事からトントン拍子で二人が付き合っている、という話が広まっていってしまう。
それで二人が改めて意識しあって、なんて単純な展開にならないのが本作なんですよね。水斗といさなの二人はお互い変わらないし、結女なんかも不安になって穿ったりもしつつも、二人のことを良く知っているから、川波・暁月の幼馴染組と二人に近しい人間はその関係を勘違いはしないものの、周りの環境が二人の関係を付き合っていると思いこむことで、徐々に変化してくるのである。
その環境の変化が、東雲いさなという少女の本質を浮かび上がらせてくる。
改めて思うのだけれど、今、紙城 境介さんという人ほど登場人物の内面を徹底的に掘り下げて掘り下げて、細部に至るまで解体してバラして隅から隅まで暴き立てるライトノベル作家は数少ないのではないだろうか。作者自身にも把握しきれていない人物像を、書いて描いて書き出していくことで鮮明にしていく、形にしていく、言葉にしていく、そうやってキャラクターを一から再構築していく作業ってのは、いわば深い深い海の底に息継ぎなしで潜り続けていくようなものだ。
自分が生み出したはずのキャラクター。でも、それがどんな人物なのか、というのは実のところ完全な未知なのである。作者の押し付けや決めつけ思い込みを拝していき、脳内でシミュレーションを繰り返し、何度も何度も問いかけて、違和感を吟味し、しっくり来る言動を見出していく。彼ら彼女らの言葉を、思いを、考えを、感情を聞き取り汲み取り捉えて捕まえて、それを言葉に、文章に再変換していく作業というのは、永遠のように途方もなく、脳髄が煮えるような熱が頭をフラフラにさせていく。
ゲロを吐きながら振り絞るように書いていた、とかつて言っていたのは冲方丁さんだったか。
でも、そうやって掘り下げて積もっていたチリを払って「見つけた」キャラクターは、本物だ。
東雲いさなというキャラクターは、作中でも怪人と言っていいほどの変人だった。誰も予想のつかない掴み所のない言動で、作中の登場人物たちの度肝を抜いていく。作者本人ですら、わからないと言わしめる未知の存在でした。
それを丁寧に丁寧に、偏執的なほどしつこく探求し覗き込み、裏までひっくり返してバタバタ暴れるこいつを踏みつけておらおら吐けぇ、と誰も知らなかった本人ですらもよくわかってなかっただろう本音を、心の奥底にあったものを形にして引っ張り出してみせたのが、この5巻でありました。
いやもう、すげえよ。
特別になりたい、或いは普通になりたい。どこかしらで見聞きするテーマでもあります。いさなの母は、まさに特別のスペシャルであり、いさなの変人さを全肯定してくれる人でした。でも、いさなにとっては決して救いにはなってなかったんだなあ。いさなという人物を徹底的に解体していったとき、そこに現れたのは普通になりたかったただの女の子……なんて安易な事にはならないんですよね。水斗がいさなに見ていたのは、ある種の決めつけによる幻想でもあったわけですけれど、だからと言って結女たちが見ていたようなただの女の子でもなかった。あそこで、いさなへの幻想を諦めない水斗はやっぱりすごいと思いますよ。果たしてどれだけの人間が、東雲いさなという少女の本質にあそこまでたどり着けただろうか。とても普通でとても特別、その結論は決して珍しいものでもないのでしょうけれど、そこにたどり着くまでの東雲いさなという少女の徹底的な解体が、尋常ならざる説得力を、凄まじいまでの浸透力を、その結論へと与えるのである。これほどわかりにくい、意味不明な人物像を、そこまで詳らかにしてしまうだけの描写が、ここにはあったのだ。
そして、その普通であり特別である、という答えは誰もが普通であり特別である、という事へも繋がっていく。水斗という少年は、はっきり言って特別、と言っていいだけのキャラクターの持ち主だ。でも、いさなと再接続したときの彼は特別なんかじゃない普通のこっ恥ずかしい青臭い下手くそな男の子に過ぎなくて、でもそれが本当に素晴らしいんですよね。
特別な部分というのは誰にでもあって、前巻の水斗の従弟である幼い少年だった竹真くんの初恋の物語が背後で繰り広げられていたように、本巻でも結女のクラスメイトである二人の女子高生、坂井麻希と金井奈須華というそんな娘居たっけ? というキャラが登場した途端にとんでもねー濃いエピソードぶっこんできて、本作には背景キャラなんていなくて本当に一人ひとり自分の物語をそれぞれに繰り広げているんだな、というのが伝わってくるのだ。奈須華と先輩の話とか、これ結構色々とイメージあるんじゃあないかしら。
こういう子らが、周りに当たり前に散らばっていることで、作品そのものへの厚みが増していく。そしてメインのキャラをこれでもかと解体していくことで、深度もまた深まっていく。
東雲いさなの解体と再構築、そして周囲の人間関係の再設定は、一度義兄弟として固まってた水斗と結女の恋物語をリスタートするためには必要な事業だったのだろう。なにしろ、結女さんと来たら作者が「結女さんはなんで一人で勝手に負けヒロインになろうとするの?」と、わりとガチ目と思われるトーンで嘆くほどのポンコツであるからして、環境の後押しがないとドツボにハマったまま出てこなさそうだしなあ。
何気に、結女が水斗に恋をしているという事は暁月に伝わり、水斗もまたいさなと川波の協力を得て自分から動き出そうとしはじめているわけで、もう伊理戸兄妹の二人の間だけで収まる話じゃなくなってるんですね。
しかしこれ、冷静に考えるとお互いにもうすでに相手に惚れ直しているのに、もう一度惚れさせてやると入れ込んで、周りの支援を受けつつ真正面から衝突しようとしている三秒前、みたいな事になってやしませんかね。色んな意味で大惨事になりそうだなあ、うんうん。

しかし、同じシチュエーションでのお色気攻め、バスタオル一枚で男心を翻弄する、という行動に打ってでながら、結女と暁月でこれほど差が出てしまうのは、なんか結女さんに対して目を覆う他ないというか、逆に暁月と川波の幼馴染組は関係性がディープすぎてめまいしてきそうなんですけど。暁月ちゃん、小暮のこと好きすぎだろうこれ。そして、このままだと特殊なプレイに目覚めそうw

そして、本作読み終わって一番すげえな、と思わされた所が、あれだけ東雲いさなというキャラを解体し切ったにも関わらず、終わってなお「いさな」が予想のつかない想像の上を行く人物であり続けた事だろう。どれほど掘り下げ暴ききっても、キャラクターは駒にはならない。物語の登場人物に、実のところ底なんてものない。彼らは本来は誰からも自由な存在なのだ。東雲いさなは、それを一番先頭で体現し続けている。アホみたいに、すごいなあ、と口をぽかんと開くしか無い。
それがまた、痛快で楽しくて仕方ないのだ。うん、たまんないねェ♪


 
10月26日
【とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 16】
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【はたらく魔王さま! 17】
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(オーバーラップノベルス)

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【不死者の弟子 2 〜邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚〜】
猫子
(オーバーラップノベルス)

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10月24日
【探偵くんと鋭い山田さん 2 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる】
玩具堂(MF文庫J)

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【今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。3.3年分の「ありがとう」だよ、先輩】
涼暮 皐
(MF文庫J)

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【七人の魔剣姫とゼロの騎士団】
川田 両悟
(MF文庫J)

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【ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 3】
衣笠彰梧
(MF文庫J)

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【僕のカノジョ先生 8】
鏡 遊
(MF文庫J)

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【自称Fランクのお兄さまがゲームで評価される学園の頂点に君臨するそうですよ? 10】
三河 ごーすと
(MF文庫J)

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【春菜ちゃん、がんばる? 3 フェアリーテイル・クロニクル】
埴輪星人
(MFブックス)

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【バフ持ち転生貴族の辺境領地開発記 2】
すずの木くろ
(MFブックス)

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【洞窟王からはじめる楽園ライフ 〜万能の採掘スキルで最強に!?〜 2】
苗原一
(MFブックス)

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【異世界もふもふカフェ 2 〜テイマー、もふもふ猫を求めて隣国へ〜】
ぷにちゃん
(MFブックス)

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【異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 怪物のささやき】
久住四季
(メディアワークス文庫)

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【王立士官学校の秘密の少女 イスカンダル王国物語】
森山光太郎
(メディアワークス文庫)

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【宮廷医の娘 2】
冬馬倫
(メディアワークス文庫)

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【座敷童子の代理人 8】
仁科裕貴
(メディアワークス文庫)

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【大凶ちゃんと太陽くん #誰かじゃなくて君がいい】
星奏なつめ
(メディアワークス文庫)

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【レッドスワンの混沌 赤羽高校サッカー部】
綾崎隼
(メディアワークス文庫)

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【愛に殺された僕たちは】
野宮有
(メディアワークス文庫)

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【異世界ゆるっとサバイバル生活 2 〜学校の皆と異世界の無人島に転移したけど俺だけ楽勝です】
絢乃
(ブレイブ文庫)

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【仲が悪すぎる幼馴染が、俺が5年以上ハマっているFPSゲームのフレンドだった件について。2】
田中ドリル
(ブレイブ文庫)

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【ロード・エルメロイII世の事件簿 6】
東 冬/TENGEN/三田誠
(角川コミックス・エース)

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【Fate/Apocrypha 9】
石田あきら/東出祐一郎
(角川コミックス・エース)

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【HGに恋するふたり2】
工藤 マコト
(角川コミックス・エース)

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【機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で 4】
才谷 ウメタロウ
(角川コミックス・エース)

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【Fate/Grand Order コミックアラカルト PLUS! SP 対決編!】
アンソロジー
(角川コミックス・エース)

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【新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙2】
日鳥/支倉凍砂
(電撃コミックスNEXT)

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【リアリスト魔王による聖域なき異世界改革 3】
鈴木 マナツ/羽田 遼亮
(電撃コミックスNEXT)

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【リビルドワールド 3】
綾村 切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)

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【ダストボックス2.5 5】
高津カリノ
(ヤングガンガンコミックス)

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【不器用な先輩。2】
工藤マコト
(ヤングガンガンコミックス)

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【月刊ビッグガンガン 2020 Vol.11】

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【月刊アクション2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

【アフタヌーン 2020年12月号】

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10月23日
【クロウ・レコード Infinite Dendrogram Aot 3】
La−na/海道左近
(MFコミックス アライブシリーズ)

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【異世界おじさん 5】
殆ど死んでいる
(MFC)

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【うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。6】
ほた。/CHIROLU
(MFC)

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【ガールズ&パンツァー 劇場版Variante 6】
伊能 高史
(MFコミックス フラッパーシリーズ)

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【なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか? 6】
ありかん/細音 啓
(MFコミックス アライブシリーズ)

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【私の傷は死んでも消さない 2】
緋鍵 龍彦
(MFコミックス アライブシリーズ)

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【風太郎不戦日記 2】
山田 風太郎/勝田 文
(モーニング KC)

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【コウノドリ 32】
鈴ノ木ユウ
(モーニング KC)

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【マリアージュ〜神の雫 最終章〜 24】
オキモト・シュウ/亜樹直
(モーニング KC)

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【望郷太郎 3】
山田芳裕
(モーニング KC)

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【ヴィンランド・サガ 24】
幸村誠
(アフタヌーンKC)

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【とりぱん 27】
とりのなん子
(ワイドKC)

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【「不屈の冒険魂」雑用積み上げ最強へ。超エリート神官道】
漂鳥
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【スキルトレーダー【技能交換】 〜辺境でわらしべ長者やってます〜】
伏(龍)
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【『ショップ』スキルさえあれば、ダンジョン化した世界でも楽勝だ 〜迫害された少年の最強ざまぁライフ〜】
十本スイ
(ダッシュエックス文庫)

Amazon Kindle B☆W

【ロード・エルメロイII世の事件簿 8.「case. 冠位決議(上)」】
三田 誠
(角川文庫)

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【わが家は祇園の拝み屋さん 13 秋の祭りと白狐の依頼】
望月 麻衣
(角川文庫)

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【水神様がお呼びです あやかし異類婚姻譚】
佐々木匙
(角川文庫)

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【ファンタジーをほとんど知らない女子高生による異世界転移生活 4】
コウ
(モーニングスターブックス)

Amazon Kindle

10月22日
【すのはら荘の管理人さん 6】
ねこうめ
(4コマKINGSぱれっとコミックス)

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【月刊ガンガンJOKER 2020年11月号】

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【まんが4コマぱれっと 2020年12月号】

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【少年マールの転生冒険記 1~優しいお姉さん冒険者が、僕を守ってくれます! ~】
月ノ宮マクラ
(HJ NOVELS)

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【槍使いと、黒猫。12】
健康
(HJ NOVELS)

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【異世界はスマートフォンとともに。22】
冬原パトラ
(HJ NOVELS)

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【新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。6】
岸馬きらく
(HJ NOVELS)

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10月21日
【理系が恋に落ちたので証明してみた。9】
山本アリフレッド
(メテオCOMICS)

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【魔女と猟犬】
カミツキレイニー
(ガガガ文庫)

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【世界最強の魔王ですが誰も討伐しにきてくれないので、勇者育成機関に潜入することにしました。4】
両道 渡
(ガガガブックス)

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【元将軍のアンデッドナイト 5】
猫子
(ガガガブックス)

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10月20日
【不遇職の弓使いだけど何とか無難にやってます 2】
洗濯紐
(TOブックス)

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【特級ギルドへようこそ!5〜看板娘の愛されエルフはみんなの心を和ませる〜】
阿井りいあ
(TOブックス)

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【フェンリル母さんとあったかご飯〜異世界もふもふ生活〜5】
はらくろ
(TOブックス)

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【ギルド追放された雑用係の下剋上2〜超万能な生活スキルで世界最強〜】
夜桜ユノ
(TOブックス)

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【アナザー・フロンティア・オンライン2〜生産系スキルを極めたらチートなNPCを雇えるようになりました〜】
ぺんぎん
(TOブックス)

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【銀河連合日本 Age after Project Enterprise】
松本保羽
(星海社FICTIONS)

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【髭と猫耳】
周藤蓮
(星海社FICTIONS)

Amazon

 【ゴミ箱診療科のミステリー・カルテ】
津田 彷徨
(星海社FICTIONS)

Amazon

【エスカレーション】
倉田 悠子
(星海社FICTIONS)

Amazon

【少年マガジンR 2020年11号】

Kindle B☆W

10月19日
【まんがタイムきららMAX 2020年11月号】

Amazon Kindle B☆W

 【月刊ヤングキングアワーズGH 2020年12月号】

Amazon Kindle B☆W

10月17日
【月刊サンデーGX 2020年11月号】

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【少年マガジンエッジ 2020年11月号】

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【ウルトラジャンプ 2020年11月号】

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【ロクでなし魔術講師と追想日誌 7】
羊太郎(富士見ファンタジア文庫)

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【キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 10】
細音啓(富士見ファンタジア文庫)

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【人生∞周目の精霊使い 無限の歴史で修行した元・凡人は世界を覆す】
師走トオル(富士見ファンタジア文庫)

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【人工痴能と始める人生デバッグ入門 ドスケベAIが俺に童貞捨てさせようとしてくる】
霧山よん(富士見ファンタジア文庫)

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【たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。2】
藍藤唯(富士見ファンタジア文庫)

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【魔王が如く 絶対強者の極道魔王、正体を隠して学園を極める】
なめこ印(富士見ファンタジア文庫)

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【異世界で最強の装備は、全裸でした どうか私に全裸を教えてくださいっ! 全裸ではなく《世界》だ!】
初美陽一(富士見ファンタジア文庫)

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【神々に育てられしもの、最強となる 4】
羽田遼亮(富士見ファンタジア文庫)

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【一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた 5 〜落第剣士の学院無双〜】
月島秀一(富士見ファンタジア文庫)

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【ステラエアサービス 曙光行路】
有馬桓次郎(電撃の新文芸)

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【四畳半開拓日記 04】
七菜なな(電撃の新文芸)

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【異世界最強の大魔王、転生し冒険者になる 2】
月夜涙(電撃の新文芸)

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10月16日
【ジョジョリオン 24】
荒木飛呂彦(ジャンプコミックス)

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【【推しの子】2】
赤坂アカ/横槍メンゴ(ヤングジャンプコミックス)

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【片喰と黄金 4】
北野詠一(ヤングジャンプコミックス)

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【セーブ&ロードのできる宿屋さん ~カンスト転生者が宿屋で新人育成を始めたようです~ 4】
稲荷竜/竹内じゅんや(ヤングジャンプコミックス)

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【メイド・イン・ひっこみゅ~ず 5】
サンカクヘッド(ヤングジャンプコミックス)

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【薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 9】
倉田三ノ路/日向夏(サンデーGXコミックス)

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【葬送のフリーレン 2】
山田鐘人/アベツカサ(少年サンデーコミックス)

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【双亡亭壊すべし 19】
藤田和日郎(少年サンデーコミックス)

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【MAO 6】
高橋留美子(少年サンデーコミックス)

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【トニカクカワイイ 13】
畑健二郎(少年サンデーコミックス)

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【よふかしのうた 5】
コトヤマ(少年サンデーコミックス)

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【魔王城でおやすみ 16】
熊之股鍵次(少年サンデーコミックス)

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【switch 10】
波切敦(少年サンデーコミックス)

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【シャングリラ・フロンティア 1】
硬梨菜/不二涼介(KCデラックス)

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【それでも歩は寄せてくる 5】
山本崇一朗(KCデラックス)

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【DAYS 40】
安田剛士(講談社コミックス)

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【ネクロマンス 4】
堂本裕貴(講談社コミックス)

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【ブルーロック 11】
金城宗幸/ノ村優介(講談社コミックス)

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【はぐるまどらいぶ。(2) レアスキルで世界を駆け抜ける】
紺藤けい/かばやきだれ (ジャルダンコミックス)

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【信長の庶子 五】
壬生一郎(ヒストリアノベルズ)

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【劇場版・鬼滅の刃 無限列車編ノベライズ】
矢島綾/吾峠呼世晴(JUMP j BOOKS)

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10月15日
【冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた 9】
門司柿家(アース・スターノベル)

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【高遠動物病院へようこそ!3】
谷崎泉(富士見L文庫)

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【平安後宮の薄紅姫 二 宮廷去りし皇后宮と伊勢物語】
遠藤遼(富士見L文庫)

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【花は桜よりも華のごとく】
河合ゆうみ(富士見L文庫)

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【彩柏寺の神様見習いたち 元保育士・小森新、あやかし保育に再就職しました!】
時田とおる(富士見L文庫)

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【白澤さんの妖しいお料理処 四千年の想いを秘めた肉じゃが】
夕鷺かのう(富士見L文庫)

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【魔物の国と裁縫使い 〜凍える国の裁縫師、伝説の狼に懐かれる〜 2】
今際之キワミ(サーガフォレスト)

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【四度目は嫌な死属性魔術師 7】
デンスケ(サーガフォレスト)

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【王太子殿下は後宮に占い師をご所望です】
夢見るライオン(ビーズログ文庫)

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【魔王の右腕になったので原作改悪します 2】
木村(ビーズログ文庫)

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【なんちゃってシンデレラ 王国騒乱編 お伽話のつづき、はじめました。6】
汐邑雛(ビーズログ文庫)

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【身代わり聖女は、皇帝陛下の求婚にうなづかない】
汐邑雛(ビーズログ文庫)

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【九重家献立暦】
白川紺子(講談社タイガ)

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【死者と言葉を交わすなかれ】
森川智喜(講談社タイガ)

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10月14日
【ゴブリンスレイヤー 13】
蝸牛くも(GA文庫)

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【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 16】
大森藤ノ(GA文庫)

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【家族なら、いっしょに住んでも問題ないよね? 2】
高木幸一(GA文庫)

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【踊る星降るレネシクル 7】
裕時悠示(GA文庫)

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【厳しい女上司が高校生に戻ったら俺にデレデレする理由 〜両片思いのやり直し高校生生活】
徳山銀次郎(GA文庫)

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【僕の軍師は、スカートが短すぎる 〜サラリーマンとJK、ひとつ屋根の下】
七条剛(GA文庫)

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【きみって私のこと好きなんでしょ? 2 とりあえずデートでもしてみる?】
望公太(GA文庫)

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【きれいなお姉さんに養われたくない男の子なんているの? 3】
柚本悠斗(GA文庫)

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【エリスの聖杯 3】
常磐くじら(GAノベル)

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【魔女の旅々 14】
白石定規(GAノベル)

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【魔女の旅々 14 ドラマCD付き特装版】
白石定規(GAノベル)

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【スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 14】
森田季節(GAノベル)

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【スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 14 ドラマCD付き特装版】
森田季節(GAノベル)

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【ラスボス、やめてみた 2 〜主人公に倒されたふりして自由に生きてみた】
坂木持丸(GAノベル)

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【パリピ孔明 3】
四葉夕卜/小川亮(ヤンマガKCスペシャル)

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10月13日
【昔勇者で今は骨 2】
内々けやき/佐伯庸介(リュウコミックス)

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【ちはやふる 45】
末次由紀(BE LOVE KC)

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【カードキャプターさくら クリアカード編 9】
CLAMP(KCデラックス)

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10月12日
【新九郎、奔る! 5】
ゆうきまさみ(ビッグコミックス)

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【ゴブリンスレイヤー 10】
蝸牛くも/黒瀬浩介(ビッグガンガンコミックス)

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【ゴブリンスレイヤー外伝 イヤーワン 6】
蝸牛くも/栄田健人(ヤングガンガンコミックス)

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【ゴブリンスレイヤー外伝2 鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》2】
蝸牛くも/青木翔吾(ガンガンコミックスUP!)

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【戦×恋(ヴァルラヴ)11】
朝倉亮介(ガンガンコミックス)

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【無能なナナ 7】
るーすぼーい/古屋庵(ガンガンコミックス)

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【英雄教室 10】
新木伸/岸田こあら(ガンガンコミックス)

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【死神坊ちゃんと黒メイド 10】
イノウエ(サンデーうぇぶりSSC)

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【つぐももフルカラーコミック つぐもも蜜】
浜田よしかづ(アクションコミックス)

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【オヤジが美少女になってた話 2】
赤信号わたる(アクションコミックス)

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【人狼への転生、魔王の副官 はじまりの章 6】
瑚澄遊智/漂月(アース・スター コミックス)

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【カルデアこぼればなし 染宮すずめFate/Grand Order作品集】
染宮すずめ(星海社COMICS)

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【月刊少年ガンガン 2020年11月号】

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【まんがタイムきららフォワード 2020年11月号】

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【ゲッサン 2020年11月号】

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10月10日
【狼は眠らない 3】
支援BIS/新川権兵衛(角川コミックス・エース)

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【蜘蛛ですが、なにか? 9】
かかし朝浩/馬場翁(角川コミックス・エース)

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【蜘蛛ですが、なにか? 蜘蛛子四姉妹の日常 2】
グラタン鳥/馬場翁(角川コミックス・エース)

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【Fate/Grand Order 平安HEROES ぴよ作品集】
ぴよ(角川コミックス・エース)

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【モルフェウス・ロード 1】
よかぜ(BLADEコミックス)

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【続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー】
佐島勤(電撃文庫)

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【魔王学院の不適合者 8 〜史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う〜】
秋(電撃文庫)

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【幼なじみが絶対に負けないラブコメ 5】
二丸修一(電撃文庫)

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【安達としまむら 9】
入間人間(電撃文庫)

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【アポカリプス・ウィッチ 3 飽食時代の【最強】たちへ】
鎌池和馬(電撃文庫)

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【オーバーライト――クリスマス・ウォーズの炎】
池田明季哉(電撃文庫)

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【女子高生同士がまた恋に落ちるかもしれない話。2】
杜奏みなや(電撃文庫)

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【魔力を統べる、破壊の王と全能少女 2 〜魔術を扱えないハズレ特性の俺は無刀流で無双する〜】
手水鉢直樹(電撃文庫)

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【バケモノたちが嘯く頃に バケモノ姫の家庭教師】
竜騎士07(電撃文庫)

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【君が、仲間を殺した数 〜魔塔に挑む者たちの咎〜】
有象利路(電撃文庫)

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【午後九時、ベランダ越しの女神先輩は僕だけのもの】
岩田洋季(電撃文庫)

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【ねえ、もっかい寝よ?】
田中環状線(電撃文庫)

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【異世界の底辺料理人は絶頂調味料で成り上がる! 〜魔王攻略の鍵は人造精霊少女たちとの秘密の交わり!?〜】
アサクラネル(電撃文庫)

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【女子高生声優・橋本ゆすらの攻略法】
浅月そら(電撃文庫)

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【追放された転生公爵は、辺境でのんびりと畑を耕したかった 〜来るなというのに領民が沢山来るから内政無双をすることに〜】
うみ(カドカワBOOKS)

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【勇者の孫の旅先チート 〜最強の船に乗って商売したら千の伝説ができました〜】
長野文三郎(カドカワBOOKS)

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【加護なし令嬢の小さな村 3 〜さあ、領地運営を始めましょう!〜】
ぷにちゃん(カドカワBOOKS)

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【鍛冶屋ではじめる異世界スローライフ 3】
たままる(カドカワBOOKS)

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【【修復】スキルが万能チート化したので、武器屋でも開こうかと思います 5】
星川銀河(カドカワBOOKS)

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【外れスキル「影が薄い」を持つギルド職員が、実は伝説の暗殺者 5】
ケンノジ(カドカワBOOKS)

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【父は英雄、母は精霊、娘の私は転生者。6】
松浦(カドカワBOOKS)

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【魔石グルメ 7 魔物の力を食べたオレは最強!】
結城涼(カドカワBOOKS)

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【ティアムーン帝国物語5〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜】
餅月望(TOブックス)

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【地球さんはレベルアップしました!】
生咲日月(TOブックス)

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【継続は魔力なり 6〜無能魔法が便利魔法に進化を遂げました〜】
リッキー(TOブックス)

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【最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。3】
ほのぼのる500(TOブックス)

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10月9日
【可愛いだけじゃない式守さん 6】
真木蛍五(KCデラックス)

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【放課後の拷問少女 11】
BOKU(講談社コミックス)

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【世界か彼女か選べない 9】
内山敦司(講談社コミックス)

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【我間乱-修羅 13】
中丸洋介(講談社コミックス)

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【売国機関 4】
カルロ・ゼン/品佳直(バンチコミックス)

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【最後のレストラン 16】
藤栄道彦(バンチコミックス)

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【トリニティセブン 7人の魔書使い 24】
サイトウケンジ/奈央晃徳(ドラゴンコミックスエイジ)

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【トリニティセブン アナスタシア聖伝 2】
サイトウケンジ/Bcoca(ドラゴンコミックスエイジ)

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【この素晴らしい世界に祝福を! 12】
渡真仁/暁なつめ(ドラゴンコミックスエイジ)

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【残念女幹部ブラックジェネラルさん 7】
jin(ドラゴンコミックスエイジ)

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【KILLING ME/KILLING YOU 3】
成田芋虫(ドラゴンコミックスエイジ)
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【魔王学園の反逆者 1 ~人類初の魔王候補、眷属少女と王座を目指して成り上がる~】
溝口ぜらちん/久慈マサムネ(ドラゴンコミックスエイジ)

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【異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 12】
福田直叶/鶴崎貴大(シリウスKC)

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【無号のシュネルギア 3】
高田裕三(シリウスKC)

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10月7日
【ウィッチクラフトワークス 15】
水薙竜(アフタヌーンKC)

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【ウチの使い魔がすみません 8】
櫓刃鉄火(アフタヌーンKC)

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【うちの師匠はしっぽがない 4】
TNSK(アフタヌーンKC)

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【good!アフタヌーン 2020年11号】

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【逆転オセロニア 蒼竜騎士と赤竜騎士の軌跡】
高嶺バシク(レジェンドノベルス)

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【ネカフェ住まいの底辺冒険者 2 美少女ガンマンと行く最強への道】
御手々ぽんた(レジェンドノベルス)

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【絶対回避のフラグブレイカー 2 ハッピーエンドをつかむための25の法則】
友理潤(レジェンドノベルス)

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【俺たち青春浪費中、魔法少女と世界を救う。】
佐藤悪糖(レジェンドノベルス)

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10月6日
【ソウナンですか? 7】
さがら梨々/岡本健太郎(ヤンマガKCスペシャル)

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【ヤングマガジン サード 2020年 Vol.11】

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【殺人事件が起きたので謎解き配信してみました】
越尾圭(宝島社文庫)

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【大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう 妖刀は怪盗を招く】
山本巧次(宝島社文庫)

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【谷中レトロカメラ店の謎日和 思いをつなぐレンズ】
柊サナカ(宝島社文庫)

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10月5日
【刹那の風景 1 68番目の元勇者と獣人の弟子】
緑青・薄浅黄(ドラゴンノベルス)

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【悪役令嬢の執事様 破滅フラグは俺が潰させていただきます 2】
緋色の雨(ドラゴンノベルス)

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【ヤングキングアワーズ 2020年11月号】

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10月2日
【鬼滅の刃 22】
吾峠呼世晴(ジャンプコミックス)

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【ぼくたちは勉強ができない 19】
筒井大志(ジャンプコミックス)

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【呪術廻戦 13】
芥見下々(ジャンプコミックス)

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【冒険王ビィト 15】
稲田浩司/三条陸(ジャンプコミックス)

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【終わりのセラフ 22】
山本ヤマト(ジャンプコミックス)

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【あやかしトライアングル 1】
矢吹健太朗(ジャンプコミックス)

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【早乙女姉妹は漫画のためなら!? 8】
山本亮平(ジャンプコミックス)

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【異世界居酒屋「のぶ」11】
蝉川夏哉/ヴァージニア二等兵(角川コミックス・エース)

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【帰ってください! 阿久津さん 2】
長岡太一(角川コミックス・エース)

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【ヤングエース 2020年11月号】

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【ジャンプSQ. 2020年11月号】

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【それでも、好きだと言えない】
赤月カケヤ(講談社ラノベ文庫)

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【勇者になりたい魔人の冒険】
箕崎准(講談社ラノベ文庫)

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【失恋後、険悪だった幼なじみが砂糖菓子みたいに甘い 〜ビターのちシュガー〜】
七烏未奏(講談社ラノベ文庫)

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【一般人遠方より帰る。また働かねば!】
勇寛(Kラノベブックス)

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【ウイルス転生から始まる異世界感染物語】
結城絡繰(Kラノベブックス)

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【奴隷転生 〜その奴隷、最強の元王子につき〜】
カラユミ(Kラノベブックス)

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【不遇職【鑑定士】が実は最強だった 〜奈落で鍛えた最強の【神眼】で無双する〜】
茨木野(Kラノベブックス)

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【転生貴族の万能開拓 〜【拡大&縮小】スキルを使っていたら最強領地になりました〜】
錬金王(Kラノベブックス)

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【約束のネバーランド ~戦友たちのレコード~】
七緒/白井カイウ(JUMP j BOOKS)

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【憂国のモリアーティ 虹を視る少女】
埼田要介/竹内良輔(JUMP j BOOKS)

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10月1日
【サイレントウィッチーズ 4 スオムスいらん子中隊ReBOOT!】
築地俊彦/ヤマグチノボル(角川スニーカー文庫)

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【サイレントウィッチーズ 4 スオムスいらん子中隊ReBOOT! プレミアム特装版】
築地俊彦/ヤマグチノボル(角川スニーカー文庫)

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【天才美少女な幼馴染のくせに、なんで俺の前でだけそんなにスキだらけなんだよ】
五木友人(角川スニーカー文庫)

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【戦翼のシグルドリーヴァ Sakura(上)】
長月達平/戦翼倶楽部(角川スニーカー文庫)

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【魔王学園の反逆者 4 〜人類初の魔王候補、眷属少女と王座を目指して成り上がる〜】
久慈マサムネ(角川スニーカー文庫)

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【あなたを諦めきれない元許嫁じゃダメですか?2】
桜目禅斗(角川スニーカー文庫)

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【会社員とJK、お隣さん歴1年目。】
ナナシまる(角川スニーカー文庫)

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【フリーライフ 〜異世界何でも屋奮闘記〜 9】
気がつけば毛玉(角川スニーカー文庫)

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【<Infinite Dendrogram>―インフィニット・デンドログラム― 14.<物理最強>】
海道左近(HJ文庫)

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【常勝魔王のやりなおし 1 〜俺はまだ一割も本気出していないんだが〜】
アカバコウヨウ(HJ文庫)

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【悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~ その1】
のこみ/七夕さとり(B's-LOG COMICS)

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【本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる! 4」】
鈴華/香月美夜(コロナ・コミックス)

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9月30日
【転生したらスライムだった件 17】
伏瀬(GCノベルズ)

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【転生したら剣でした 10】
棚架ユウ(GCノベルズ)

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【エロいスキルで異世界無双 2】
まさなん(GCノベルズ)

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【ナイツ&マジック 10】
天酒之瓢(ヒーロー文庫)

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【察知されない最強職 7】
三上康明(ヒーロー文庫)

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【異世界チート魔術師 13】
内田健(ヒーロー文庫)

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【異世界道楽に飽きたら 4】
三文烏札矢(ヒーロー文庫)

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【再現使いは帰りたい 5】
赤雪トナ(ヒーロー文庫)

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【いずれ最強へと至る道 3】
藍澤建(ヒーロー文庫)

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【マジカミ イビルオブテイルコート】
しめさば/Studio MGCM(ファミ通文庫)

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【放課後の図書室でお淑やかな彼女の譲れないラブコメ】
九曜(ファミ通文庫)

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【賢者の孫 13.雷轟電撃の魔竜討伐】
吉岡剛(ファミ通文庫)

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【古き魔王の物語をっ!】
壱兄さん(エンターブレイン)

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【機動戦士ガンダムサンダーボルト 16】
太田垣康男(ビッグ コミックス〔スペシャル〕)

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【機動戦士ガンダム バンディエラ 2】
加納梨衣(ビッグコミックス)

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【機動戦士ガンダム アグレッサー 13】
万乗大智(少年サンデーコミックス)

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【機動戦士ガンダム アグレッサー 14】
万乗大智(少年サンデーコミックス)

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【プラネット・ウィズ 5】
水上悟志(YKコミックス)

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【MUJIN -無尽- 8】
岡田屋鉄蔵(YKコミックス)

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【魔法少女にあこがれて 3】
小野中彰大(バンブーコミックス)

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【アスモデウスはあきらめない 8】
勇人 (バンブーコミックス)

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【コミックライド2020年10月号】

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