徒然雑記

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人狼への転生、魔王の副官 12.新時代の幕開け ★★★☆   



【人狼への転生、魔王の副官 12.新時代の幕開け】  漂月/ 手島nari。 アース・スターノベル

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副官(ヴァイト)は平和な世界でも大忙しーー!?
問題解決のため、国境を越えて東奔西走!!

南国クウォールでの未曽有の大混乱が解決し、隣国のクウォール、ロルムンド双方と友好的な関係を築きながら平和な毎日が流れていくミラルディア。
その一番の功労者である魔王の副官ヴァイトは、相変わらず忙しくしつつも、妻アイリアとの間に生まれた娘フリーデが成長する姿を日々楽しみにしていた。

しかし、そんな幸せの中でも仕事は待ってくれない……!
クウォールでの国民と遊牧民の確執問題、謎多き風紋砂漠の調査など、生きる伝説として各地に名を轟かす副官ヴァイトは世界中を飛び回ってスピーディーに問題を解決していく。
すべては早く家へ帰って娘に会うためにーー!!

そんな偉大な両親の姿を見て育った娘のフリーデは、母であるアイリア譲りの美貌と知性に加え、父ヴァイト譲りの人狼の力と行動力をもった快活な少女に成長していく。
しかし、おてんば故にとんでもないトラブルに巻き込まれることもあって……!?
ウェブ版既読。だいぶすっ飛ばす事になりましたが、ちょっと追いつけなくなったのでイラストレーターさんも変わった新章から改めて追いかけることに。
と、言っても本筋におけるあら方の問題はミラルディアの安定と近隣諸国との戦争、戦神と呼ばれる過去からの置き土産などなど、多くの大陸全土を揺るがす問題は片付けられ、11巻に渡る長き戦乱が終わりを告げ、問題や国際緊張などありつつも平和が訪れておりまする。
めでたしめでたし……じゃあ終わっちゃう。

まあこの新章からは、新世代であるフリーデら子供達の成長を通して、ヴァイトたちがつかみ取り築き上げていく平和の形が描かれていくのであります。
平和になりましためでたしめでたし、じゃなくて、どんな風に平和な世の中が形作られていくのか。その平和がうたかたの夢などではなく、しっかりとした基礎の上に建てられた崩れることのない城として未来まで引き継がれていくのか。その行程を、子供達の目を通して見ることで実感していく感じなんですよね。
生まれた時にはもう大方戦争は過去のことになっていて、魔族と人間たちが争っていた事もミラルディア国内で南北に分かれて隔たりがあったことも他国と戦争を繰り広げたことも、知識としてしか知らない子供達。でもその過去は歴史となるほど昔ではなく、今まさに歴史の向こう側へと押し流していくべく、ヴァイトたち大人たちが現在進行系で頑張って平和という枠組みを土台から築いている様子が、フリーデたちの目線で見えるんですよね。
まだ幼い頃はその光景を意味もわからず見ていたフリーデたちだけれど、成長するに連れて自分達が今歩いている道がどんな風に創られていっているのかを、この聡明な子らは理解し意欲的に学んでいくのです。今まさに道は整備され、横に広くなりどこまでも伸びていく様子を。自分たちの未来のために敷かれていっているのを、体感していくんですなあ。
魔王アイリアと黒狼卿ヴァイトの娘であるフリーデは、重要人物の子息という事で将来も嘱望され、知人も各都市の首長や幹部職たちと顔も広く、自然とそういう人たちと親しくすることで見聞も広がっていく。また、ミラルディア国内ではあるけれど色んな都市を回ることで世界の今を識っていくのである。
住む都市も違う国も違う人種も違う種族すら違う、そんな多種多様な人々が争うことなく一緒に生きている世界。多様な人たちが、信頼によって結ばれている世界。それらを結びつけたのが、黒狼卿ヴァイトであるのだと、かつての英雄がただ武勇以上に壊す以上に、創り融和し色んな人と友達になり様々なものを築き上げてきたのだと。
自分のパパが、そんな誇るべき人物だと娘は知っていくのだ。色んな人達が笑顔で嬉しそうにその活躍を、人柄をフリーデに語ってくれる。
目をキラキラさせて、パパすごーい、とはしゃぐフリーデは可愛いでのう。
そんなフリーデの胸にもいつしか、志が、野望が生まれるのだ。
外の世界を見てみたい。自分の腕を試したい。冒険とかしてみたい! あと、もっと勉強して出来る女になって、パパを楽させてあげたい。
……パパ冥利に尽きるじゃないですか、ヴァイトくん。

お転婆でヤンチャで明るく育ったフリーデは、皆に愛されスクスクと真っ直ぐに成長していく。そんな彼女に、愛する子には旅をさせよ、とばかりにロルムンド帝国への使節団の一員として旅立つ使命が与えられる。狼の子が世界に勇躍する、その冒険のはじまりだ。実に心躍る、ワクワクのはじまりである。

漂月・作品感想



ウマ娘のMADばかり見てる。  


ポツポツとAまで育成達成できるようになってきたのだけれど、それでも中々ハードル高くてそこまで行きませんねえ。
レジェンドレースでキングヘイローのピースが溜まったので、ようやく最初から★3以外のウマ娘で勝負服を着せてあげられた。地味に嬉しい。
当面の目標は全ウマ娘に勝負服、だなこれ。でもキングの育成は難しいよ、全然うまく行かない。

カレンチャンは見事に当たりませんでした、むむむ。てかカレンチャンまで★3実装だと今後投入される娘、ほとんど★3になるのかしら。

ハクサンムーン、ウマ娘化しないかなあ。




というわけで、アニメが終わってしまって寂しくなってしまった分、MAD動画を繰り返し見ちゃってます。


JRAのCM風に作られたツインターボ。これ、完全に本物並なんだよなあ。



OPから実際のレースとのシンクロ動画。これ見ると、アニメでの実況がどれだけリアルに寄せられているのかよくわかります。



二期全般を追想する傑作。見るたびに泣けてくる。



他にも





などなど。

解説動画なんかも秀逸なものがあって、このシリーズはアニメ放映中に欠かさず見てました。


これは、一時間以上ある動画にも関わらず、全部見入ってしまいました。
個人的にはウオッカの安田記念は衝撃的で何度見ても濡れますw

星詠みの魔法使い 1.魔導書作家になれますか? ★★★☆   



【星詠みの魔法使い 1.魔導書作家になれますか?】  六海刻羽/ゆさの オーバーラップ文庫

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魔導の極致に至る、主人公(ヒーロー)を綴る物語。

魔導書作家――魔法使いの極致で、世界にほんの一握りしかいない存在。
世界最高峰の魔法使い教育機関とされるソラナカルタ魔法学校に籍を置く上級生の少年・ヨヨ。
魔法学校の地下空間に広がる工房迷宮でヨヨが出会ったのは、夢を抱く新入生の少女・ルナだった。
「わたし、魔導書作家になりたいんです! 」
あまりにも非現実的な夢を、当然のように口にするルナの瞳は輝いていた。
目的を見失っていたヨヨには、より一層そう見えた。空っぽの少年・ヨヨと、夢を追う少女・ルナ。
二人の魔導書を巡る物語が、今幕を開ける――。

輝きが力を喪って光が消えていく時、その輝きに魅せられていた者はどうなってしまうのか。
一人の少女の眩しいくらいの輝きに魅せられてしまった少年は、彼女に憧れ追いかけその夢を全力で応援することにした。それが彼にとっての魔法使いの生き様だったのだ。
でも、その彼女の輝きが失墜してしまったとき。彼女が挫折して夢打ち砕かれ去っていったとき、彼は諸共折れてしまった。彼女の夢を応援し支えその輝きに寄り添うつもりだった彼はただ一人そこに置き去りにされてしまった。
これは熱によって駆動する物語だ。勢いによって加速し、夢見る人の熱量によってパワーを得て、その夢を後押しする周りの人たちの声援によって走り出す、そんな輝きの物語だ。
だからすごく熱いし、キャラクターたちはキラキラと輝いていく。力尽きて落ちて行く姿すら流星のように美しい。
第一巻だからだろうか、物語の起承転結は最初から最後まで全力疾走で駆け抜けるようだった。メインヒロインのルナの魔導書作家という夢にかける想いは、さながら雪崩落ちる瀑布のようだ。彼女に関しては本当に留まるところを知らない。諦めることができない。書くことへの衝動は本能的なもので、前向きな気持ちに留まらず悔しさや怒りですら書くことへと変換される。書かずには居られない、トビッキリの本物の作家だ。彼女自身は物語の主人公を見出しその姿を追いかけ書き留める存在だと自認しているけれど、ある意味主人公以上に輝いている。
肝心の主人公のヨヨの方は、いわば月だ。他者の輝きに照らされて彼自身が輝いていく。流星であり星の示す運命を体現する魔法使いである彼は、その実彼独りでは輝けない。空っぽ、という自認はある意味間違っていないのだろう。しかし、その空っぽの器を満たす輝きが差し込めば、誰よりも光り輝くという意味ではやはり主人公なのだ。
その意味では、ベルベットの見立ては完璧なまでに当てはまっていたのだろう。この物語の監督はまさしくこの死霊魔術師であったと言える。
願えば叶う、世界の在り方すらその想いの強さでねじ伏せる、そんな魔法の在り方は幻想的で力強い夢想にあふれている。しかし、そんな魔法を使う魔法使いを生み出す学園の在り方は残酷なまでに容赦がない。篩を掛けて余分を排していき、無為を脱落させ、魔法を極めるために必要不可欠な狂気を孕むためのシステムを体現している。このソラナカルタという学校で年度を生き残り学年をあげていく、という事はそれだけ人から逸脱していくということだ。その情熱に狂っていくということだ。
その濃厚な世界観には酩酊すら覚える。実に味わい深い舞台であり、そこで踊る登場人物たちは熱く激しく生き急いでいて、それ故に魅力的だ。
面白い。

しかし問題もあって、あまりにも急ぎ足で駆け抜けているために、物語としての貯めの部分がスコーンと抜けている感覚があるんですよね。実際、自分は丸々一章分抜けてるんじゃないかと思ったくらい。ちょうど真ん中、充実していた前半からいきなり真ん中がストンと抜けたように、ヨヨが折れちゃうんですよね。そして、唐突に復活してしまう。
彼自身の葛藤、苦しみ悩みは、彼自身の口で語られていて、自分自身の中の矛盾、支離滅裂な言動への嫌悪など思考の行程の筋道はちゃんと順番に立っているのだけれど、ちょっとそのあたりの表現が急ぎ足すぎたんじゃないだろうか、と思うんですよね。
ヨヨとルナの交流パートも、ルナの親友のエヴァとのパートも含めてもう一幕必要だったんじゃないだろうか。再会からそのままダンジョン探索に出て、そこからいきなりヨヨのトラウマ再発、でしたからね。コミュパートがやっぱりもの足りない、必要分が抜けてるよ。
終盤、ルナの絶対に諦めない輝きの強さもヨヨ復活からのドライブ感たっぷりのクライマックスパートの盛り上がりも、非常に充実して密度も濃くスピーディーだっただけに、やはり真ん中の抜け落ち感がどうしても気になってしまったんですよね。
緩急の緩さがほしかったなあ、と。起承転結の承をじっくりコトコト煮込んでほしかったなあ、と。
そのあたりがスコーンとハマったら、ハチャメチャに面白くなりそうな感触なんですよね。ポテンシャルは十分、化ける要素はみっしりと詰まってる。あとはひと手間、ワンクッション。
そんな塩梅を期待したいところです。その意味でも先が楽しみな作品でした。

Unnamed Memory VI 名も無き物語に終焉を ★★★★☆   



【Unnamed Memory VI 名も無き物語に終焉を】  古宮 九時/chibi 電撃の新文芸

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これは王と魔女の、終わりであり始まりの物語。

「私、貴方のところに辿り着けて幸せです」
ティナーシャの退位と結婚の日が迫るなか、周囲で怪しげな事件が頻発し始める。歴史を改竄する呪具エルテリアを奪取するため、ヴァルトにより巧妙に仕掛けられる罠。無数の歴史の記憶を持つ彼は、ついに自分と世界にまつわる真実を語り出す。
消えては再構築される時間の果てに、オスカーが下す決断とは――。王と魔女の物語の終わりであり始まり。人の尊厳をかけた選択に向き合う完結巻!

ずっとモヤッとしていたものがあったんですよね、この世界のオスカーには。それをヴァルトがズバッと指摘してくれて、ああそうだったのか、と深く深く首肯したのでした。
そうなんですよ、この世界のオスカーはティナーシャと結婚するのにさほどの苦労していないんですよ。なにしろ、むしろティナーシャの方からアプローチ掛けてきたくらいで、グイグイ来られて困惑しながらも彼女の不思議な人となりに惹かれていって、立場の柵がなくなった所でようやく求婚して、それも大した問題なくスッと受け入れられて。
そう、すんなり……本当にすんなり収まる所に収まってしまった。
前のオスカーは、そりゃもう毎日のように口説いてプロポーズして塔まで会いに行って、と大変な情熱を傾け続けたにも関わらず、徹底して拒絶され断られ逃げ回られ、それでも段々と触らせてくれるようになって口では断られながらも距離感をグイグイと潰していって、ついには彼女の生きる意味の消失を全霊をかけて埋めることでようやく一年掛けてティナーシャを口説き落としたわけです。
相手は数百年を生きる最強の魔女。経験も知識も力も違う相手でした、何をしでかすか分からないびっくり箱でした。それでも構わず、相手の巨大な存在感も恐れることなく、情熱をもって一人の女としてティナーシャを口説き落としたわけです。
そして、国を、世界を、自分自身をも失う選択を前にしても、迷わず彼女を救う道を選んでしまうほどに、ティナーシャを愛した。それが、前の世界のオスカーでした。
この世界のオスカーに愛が足りない、とは言いませんよ。でも、暗黒時代の女王の様相に戻ってしまったティナーシャを前に、不安をいだいてしまうオスカーというのはどうにも「シャキッとせいや!」という感想を否めなかったわけです。だってオスカーが不安って、違うだろう、そうじゃないだろう、と思いませんか? ティナーシャとの未来に影を感じてしまうって、そういう所に引っかかってるのはオスカーらしくない、と思いませんか。
そうかー、追っかけが足りなかったのかー。ティナーシャの何もかもを覚悟して受け入れていた前のオスカーと違って、強く求める前に得られてしまったこのオスカーは、愛する人を求める希求心が足りなかったのか。飢餓感が足りなかったのか。ふとした瞬間に彼女が消えてしまうのではないかという危機感が足りなかったのか。ティナーシャという異質を掴み取る覚悟が足りなかったのか。
だからこそ、すべての歴史を見てきたヴァルトが前までの世界のオスカーと比較して、彼を叱咤してケツ叩いてくれた時には、よくぞ言ってくれた! という感覚だったのです。
敵対しているはずなのに、ヴァルトは。
相容れない関係になってしまったはずなのに、言わずには居られなかったんだろうなあ。オスカーとティナーシャのあの尊いまでの関係を覚えていたら、どうしようもなく言わずには居れなかったんだろうなあ。
ティナーシャとオスカーの臣下だった事もある、と数ある歴史の中の一幕のように語っていたヴァルトだけれど、彼にとって彼らの臣下だった時間は実はこの上なく特別な時間だったんじゃないか、と思うんですよね。
あとで、彼らの臣下だった頃の話が挟まれるのだけど、ラザルやアルス、シルヴィアやドアンといった股肱の腹心たちと全く違和感なくメンバーの中に混ざってたんですよね。
そうやって二人のもとで働く時間は、本来の目的を忘れないまでも充実していて、ミラリスと過ごす日々も発見と幸せに満ちていて、ヴァルトにとってこの時間軸がどういうものだったのかが伝わってくるようでした。
道は分たれた。ヴァルトは一切を振り切って愛する人のために成さねばならないことがある。そのためには、ティナーシャとオスカーは敵として相対さねばならない。
それでも、敵対しながらもヴァルトにとって過去形じゃなく二人の臣下であり続けていた。それが、あのオスカーへの叱咤に垣間見えた気がしたんですよね。

そうして、泡沫のようにすべては消えていく。
ヴァルトが改めて「エルテリア」の効果について説明してくれましたけれど、これは本当にえげつない。何がえげつないって使用者当人には記憶残らず、時読の当主に選ばれた人間にだけ記憶が残ってしまうというところか。自分で使うならまだしも、誰かがどこかでエルテリアを使った途端にいきなり世界が巻き戻りって改変点まで戻されちゃうんですからね、記憶が残ったまま。最悪の巻き込まれじゃないですか。
それでも、自分だけの事ならずっといつか改変が通り過ぎていくのを耐え続ければよかったのかもしれない。でも、それが愛する人に引き継がれてしまったとしたら。
本来、ヴァルトは裏で暗躍して世界を動かす、なんてタイプの人間ではないのでしょう。誠実に、当たり前に、表の世界で当たり前のように穏やかに生きていく人間だったのでしょう。そんな彼が人として壊れもせずにやり遂げようとした事は、愛する人を救うためにそれ以外のすべてを裏切ること。
それもまた、名前の残らない記憶であり物語だったのでしょう。
でも、その名無しの記憶は紆余曲折を経て、彼らに引き継がれてしまった。

そこにあった世界が、消えてしまう哀しみを、喪失の痛みを、引き継いでしまった。
歴史が一つまっさらに消えてしまう瞬間は、劇的でもなく本当にただ泡が消えるように唐突に何もかもなくなってしまった。
あそこに生きていた人たちは、長き歴史を紡いでそこに在ったものたちは、全部綺麗サッパリ消えてしまった。ただ、巻き戻しを認識する人の記憶にだけ残って。
レジスとティナーシャが二人でトゥルダールのためにやっていたこと、やろうとしてきたこと。描いてきた未来図が、全部泡のように消えてしまった。想いも、情熱も、親愛も、感傷も、何もかもが記憶の中にしか残っていない。

そして、オスカーが選んだ選択は。ティナーシャが受け入れた決断は、そんな記憶にしか残らない思いすらも消し去るものだったのか。
すべての改竄を初期化して、最初からやり直す。きっと、改竄を経なければ生まれなかった生命もあるだろう、助からずに歴史の闇に埋もれてしまった者もいただろう。オスカーですら、そもそも生きて成人しなかったかもしれない。ティナーシャは魔女にならず、数百年の時を経てオスカーに会う事はなかったかもしれない。
それでも、彼らは行き詰まりつつあった世界をまっさらにやり直すことを選んだ。外部からの干渉を排し、ティナーシャ一人が背負うことになる消えゆく歴史と時間の重さを取り払うために。
運命を信じて。もう一度会えると信じて。そのとき、恋に落ちるのは確定済みだ。それだけは、疑う余地はない。
「歴史が変わっても、全てが元に戻っても。どこにも誰にも記憶が残らず、たとえ私が生まれなくても……愛しています。貴方が私の、最初で最後のただ一人です」


きっとこの瞬間に、数百年を生きた魔女と一人の王様の恋物語は、ただ幸せになって結末を迎えるお伽噺の枠を逸脱してしまったのだ。悠久の時の流れに、二人は溶け落ちていく。
きっと二人はそれでも幸せなのだろう。ただ少しだけ、置き去りにされていく人たちの想いを想像すると胸の奥に寂寞とした風が吹く。
最初にこの作品をウェブ上で読み耽って以来、ずっと忘れられない、心のなかで吹き続ける風だ。
その寂しさを、もう一度じわりと噛みしめる。
これが【Unnamed Memory】が迎える終幕の実感なのだと、思い出しながら。

続編もやるんですよねえ。やるのかー。それならそれで、こっちも覚悟が必要だなあ。



キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 10 ★★★☆   



【キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 10】  細音 啓/猫鍋蒼 富士見ファンタジア文庫

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「待ってるよ黒鋼の後継。この星の未来を決する話を、しよう」天帝ユンメルンゲンとの邂逅を経て、帝都への帰還を命じられたイスカ達。しかし『100年前の真実』の隠蔽を目論む八大使徒の妨害に遭い――

メルンちゃん、結局手足となって動いてくれる側近は、璃洒しかいないのかー。いやネームレスも天帝派なんだっけか。なんかそんな場面があったような。でも他の使徒聖は八大使徒の影響下にありそうだなー。他の使徒聖ってこれまであんまり出てきていないし。
実権はほぼ八大使徒が握っているようなので、駒を確保できないのも仕方ないんだろうけど。メルン自身、マメに働くの面倒がりそうな性格なので自分から勢力を広げるみたいなことはしてこなかったんじゃなかろうか。
ほとんど神輿状態なのに、どうしてこれで八大使徒を掣肘できていたのかがよくわからんけど。
始祖と同格である以上、メルン単体でそれだけの戦闘力を持ってた、という事なのかもしれないけど、組織としての権力は八大使徒のほうが握ってるっぽいもんなー。
まあ、ここまで帝国内部で激しく割れているとは思わんかったけど。ほぼほぼ敵対勢力じゃないですか、天帝と八大使徒。
それを言ってしまうと、皇庁の方もルゥ家・ゾア家・ヒュドラ家で暗殺謀略なんでもござれで内部でバチバチやりあってたのを見たら、そりゃ帝国の方も内部分裂していなかったら帝国と皇庁で拮抗を保てないですよね。メルンは随分と皇庁への攻撃を抑えてたみたいですけど。

こうして両勢力の内実を見ると、当初のイスカの和平プランは何の意味も持っていなかったことが良く分かる。まあ中身見なくても、イスカのプランって端から実現する可能性あるようには見えなかったけど。
でも、こうも勢力争いがグチャグチャになっていたら、どうやったら戦争が終わるのかさっぱりわからないぞ。あまりにも関係が入り組んでいる上で各勢力が自分達の事しか考えていないものだから、対話とは不可能そうだし。これもう自分達以外の勢力を根絶やしにする他ないんじゃないだろうか。
という事は、案外とイリーティアのプランって間違っていないのかもしれない……いや、客観的に見ると他の勢力も自分達以外は敵国も国内の対抗勢力も全部ぶっ潰してやる、という方針でイリーティアと実はあんまり変わらないんじゃないだろうか。
イリーティアだけ、自分自身が怪物と化しても構わない、という自爆特攻精神でいるのを除けば。
ほかが組織としてスタンスを取っているのに対して、イリーティアだけ同志がいるとはいえ一人なんですが、その分なにをやろうとしているのかちょっとわからないところがある。
いや、目的と方法は彼女自身が明言しているのですけど、全部ぶっ壊してそのあとどうやって理想を叶えるつもりなんだろう。彼女の理想というのは大まかに不公平を無くし機会を均等にし差別を拝する、という所にあるんだろうけれど、それって既存の勢力を掃除して更地にしたあとに統治が必要となってくると思うのですけれど、全部ぶっ壊したあとどうするのかがどうにも見えないんですよね。人ならざる怪物になっちゃったら統治も何もあったものじゃないでしょうし。
それとも天帝メルンみたいに御簾の向こうに隠れるつもりなのか。
いずれにしても、導火線に火がついているこの状態で誰にとってもイレギュラーなのは、イリーティアとヨイハムの二人組なのでしょう。この二人の動向が鍵を握っているのか。
にしても、使徒聖の第一席が裏切り者って、ほんと危機管理どうなってるんだろうw

始祖もついに復活し、八大使徒も天帝との対立でようやく表舞台に出てきて、イスカとジンの師匠も姿を表し、とここに来て役者が出揃ってきた感がある。ついにクライマックス直前という雰囲気なのだけれど、このイスカと一緒にいられるラストチャンスにも関わらずそれを全く活かせていないシスベルのポンコツっぷりよ。
夜這いはあかんじゃろw
だいたい、夜這いしかけて具体的にどうするかとかこの娘まったく考えてなかったんじゃないだろうか。そもそも、イスカとジン同室な所に押しかけてどうするつもりだったんだろう。
むしろ、ミスミス隊長たちに防がれてよかったんじゃないだろうか。部屋に侵入したらしたでなんか悲惨なことになってたんじゃないだろうか。
どうしてルゥ家の女たちはこうもポンコツなんだろう。女王ミラベアもあれで相当な所があるだけに……イリーティアだけポンコツ成分が無いとは考えにくいんだよなあ。肝心な所でなんかやらかさんだろうか、この長女も。

戦闘の方はまさかの八大使徒戦。ってか、八大使徒が自分から出張ってくるのかいな。こいつらの性質からして、個として鍛えた強者とは全く異なるベクトルなんで噛ませ感強いんですよねえ。
だからこそ、誰かが一方的に倒すのではなく、第九〇七部隊全員のチームワークで倒すという流れは良かったです。こうなるとジンくんの頼り甲斐は留まる所を知らないんだよなあ。




わたし以外とのラブコメは許さないんだからね 2 ★★★☆   



【わたし以外とのラブコメは許さないんだからね 2】  羽場 楽人/イコモチ 電撃文庫

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小悪魔系後輩登場! 恋人になってから始まるラブコメ戦線、第二弾!

「俺と有坂は付き合っている。ヨルカは俺の恋人だ」
ザ・平均値な男子高校生の俺と、完全無欠のハイスペック美少女・有坂ヨルカ。二人の秘密の関係はクラスメイトに向けての恋人宣言により晴れて公認に。だがそれはハッピーエンドなどではなく、新たな騒動の序章でしかなかった!
中学時代から俺と親しかった小生意気な後輩・幸波紗夕との再会をきっかけに俺達の両想いが揺さぶられる事態に!?
「きー先輩、好きです。私と付き合ってください」
俺、案外モテている? いやいや、ヨルカ一筋ですから! 告白で幕開けるラブコメ戦線、第二弾。

「わたし以外とのラブコメは許さないんだからね!」と仰ってるヨルカさんですけど、他の女子とは一切関わるんじゃねえ、という風には言ってないんですよね。それどころか、紗夕が引きずってしまっていた恋心に決着をつけるのに、むしろ希墨の背中を押してるくらい。
ラブコメするは許さん。だけど青春するのは推奨します、て事なのかしら。
希墨の心が既にヨルカにあって揺るぎない、という点にはヨルカ自身も自信があるのでしょう。実際、希墨は恋愛感情という面においては一切ブレることがない。でも、恋愛感情はなくても友情や後輩への親愛ではすごく悩むんですよね。希墨としては、ラブコメではないんだろうな、これ。

希墨本人はどうやらまったく自覚ないみたいなんだけど、こいつって人の良い所を見たらそのまま口に出して言う傾向があるっぽいんですよね。褒める事や良い所を指摘することに躊躇いがない。それも上っ面じゃなくて、本質をえぐるような鋭い指摘なものだから言われた方は平静では居られないわけだ。ああ、この人自分のことわかってくれてる。自分のことよく見てくれている、と思ってしまう。
実際、よく見てるもんだから間違ってはいないんだけど。
それは、その人だけをよく見てるわけじゃなくて、別け隔てなく色んな人のことをよく見てるんですよね。色眼鏡や偏見を介さず下心もなく……、朝姫たちなんかは後で気づいて、別け隔てなくフラットに見る人なのだ、と述懐していましたが。
でも、言われた方からするとなんか特別感感じてしまうじゃないですか。そりゃ、彼に失恋する娘がわんさと出てきてしまうのも当然なのかもしれない。
ある意味たちが悪いのは、彼は振ったあとも態度変わらないフラットのまま、という所なのでしょう。そのお陰で友人としての立ち位置に戻れる娘もいれば、消化不良のままくすぶってしまう娘もいる。態度が露骨に変わってしまったり、気まずくなってしまったら自然と距離を置くことになったり疎遠になったり、という形で関係も終えられるのでしょうけどね。それが良いのか悪いのかはわかりませんが。
紗夕はある意味、一番可能性が高かった娘でした。ヨルカと会う前の希墨と、星の巡りさえ良ければ付き合うことが出来ていたかもしれない娘でした。
タイミングが悪かった、とも言えるのでしょうけれど、チャンスを片っ端から逃してしまったのは紗夕の自業自得でもあるんですよね。勇気があれば、決断力があれば、希墨先輩を好きになる人がいるわけがないという油断が、希墨先輩が誰かに夢中になるなんてあるはずないという思い込み。それが、掴もうと思えば掴めた魚をスルリと逃してしまう痛恨のミスとなってしまったのでありました。
後悔先に立たず。チャンスがあったからこそ尚更に、未練が残ってしまう。
失恋も出来ていない、そう鬱屈を深めていく後輩の懊悩に、希墨は当事者だからこそ最も手が届く所から遠い場所にいる。
ここで紗夕にきっちり引導を渡してくれるのが、希墨じゃなくてヨルカというのがまたイイんですよね。生の恋人だからこそ出来る、両思いの熱を伝えてあげられる。自分を向いてくれない希墨の恋心だけじゃ、紗夕は置いてけぼりにされてしまうだけだったんですよね。でも、ヨルカからも希墨への熱い揺るぎない恋の熱をそっと教えてもらうことで、ようやく紗夕の置いてけぼりにされてしまっていた心が、現実に追いついてくる。
ああ、青春だなあ、とようやく泣くことの出来た紗夕の号泣と、それを優しく見守るヨルカの姿に感じ入るのでした。変化球抜きの、ただただ真っ直ぐに恋と青春に向き合ったお話でした。
こういう段階になると、男がどうこうするのは野暮ですよねえ。女の子同士で後腐れなく想いを吐き出し合うという意味では、ヨルカさんしっかり彼氏をラブコメからは遠ざけたんじゃないでしょうか。




ロクでなし魔術講師と追想日誌 8 ★★★☆   



【ロクでなし魔術講師と追想日誌 8】  羊太郎/三嶋 くろね 富士見ファンタジア文庫

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初めて会ったその人は震える程に恐ろしく、本当に優しい人だった

フェジテのみんなが不在のなかで、グレンの家にルミアが住み込み!? まるで新婚夫婦な2人きりの生活に、ドキドキが止まらないルミア。そして思い出す。初めてグレンと出会った、3年前のあの日のことをーー

グレンって色々と巻き込まれて死地や戦場を行ったり来たりしているとはいえ、現在の公式の立場は魔術学園の講師というまっとうな職業についているんですよね。将来の安定性については、実のところ既に保証書がついているようなものなのだ。私生活の方の自堕落っぷりをちゃんと管理できる人が側にいるなら、驚くほど真っ当で落ち着いた日常生活に移行出来ると思うんですよね。その下地はもう既に十分揃えられている。
その意味では、やっぱりルミアが一番家庭的でグレンとなら当たり前の穏やかな日常を築けるんだろうなあ、というのが透けて見える僅かな間の同棲生活、或いは新婚生活でした。
白猫と一緒になると、考古学のフィールドワークなんかが頻繁に挟まれてあんまり家に落ち着かない夫婦生活になりそうなんだよなあ。それはそれで一つの素敵な形なんでしょうけれど。
それにしても、女王陛下やりたい放題だなあ。女王権限をふるいまくって邪魔者を遠ざけた上で愛娘に好きな男と進展するチャンスを与えるとか、これまでルミアの事遠ざけざるを得ず構えなかった鬱憤を晴らすかのようなはしゃぎっぷりで。いや、もうそこまでやれるならもうちょっとルミアとの仲を取り戻す試行錯誤をやっておけばよかったのに。これも和解できたがゆえなのかもしれませんけど。
しかし、これだけ短編でルミア押しが続いているというのは、逆に本編の方でそれだけルミアがヒロインとして存在感を主張しきれていない、という証左なのかもしれません。
最初期はルミアがメインヒロインとして圧倒的なムーブをかましていたのですけれど、白猫が心身ともに覚醒して以来、あらゆる場面でシスティがグレンの側にいる機会が増えてしまいましたからね。公私に渡ってグレンのことを支えられる立場になってしまいましたし。
さらに、そこにイヴというダークホースが躍進してくる一方で、ルミアは物語の核心に深く関わるキャラクターというのが逆に用意に動きづらい立ち位置にハマってしまったかして、本人が戦闘キャラでないというのも相まって、なんとなく場面の後ろ側に立つようになってしまった所があるんですよね。本人も積極的にグイグイいくタイプでもありませんし。
女王陛下が権力駆使してルミアにアピールする場と背中を押す言い訳を与えたのも、そうしないとなかなかルミアのターンが来ない、という感触を得ていたからなのかもしれません。

書き下ろしの、ルミアとグレンがはじめて出会った事件の顛末を見ると、ルミアにとってグレンはもうどうしようもなく運命の人で、特務室の一員から魔術講師となったグレンと再会したときのルミアの心境を思えば、メインヒロインまっしぐらにふさわしかったんですけどねえ。
しかし、ルミアってば白猫の家に預けられた当初はそんなに荒れまくってたのか。昔はシスティがグレてたルミアにイビられいじめられてた、という事実はなかなかびっくりの情報でしたよ。
ルミアもグレンと会わないまま成長してたら、オドオドと内気で大人しい白猫を取り巻きとして引き連れた、居丈高に振る舞う悪役令嬢型ルミアというキャラが爆誕していた可能性もあるんですね、わかります。

ほかは、白猫の小説書きという趣味のお話。この娘、興味の範囲がほんと広いよなあ。大ファンである古典の英雄譚つながりでの小説執筆なんだろうけど、魔術オタク的なところもあるし考古学の知見も深く広いし、この娘体育会系というよりも本来は文系……を通り越して学者方面を歩んでいきそうなタイプなんだよなあ。それがグレンに鍛えられてしまった結果、実戦派魔術師としても大成してしまったわけで。
まあ特務室の面々見ても、あの連中ってリィエルを除けば全員実戦派という以上に知識階級で学識豊かな面々が揃っているので、システィが入っても全然違和感はないのですが。
グレンだって、あれ魔術に関する知識はほんと超一流なんですよね。伊達に魔術講師じゃないんだよなあ。コネだけじゃないんですよね。現場サイドの人間であるけれど、はーなんとか先輩の超高度な魔術論に対等に論を交わしているわけですから引けは取ってないんだよなあ。

魔導探偵ロザリー編、なんか短編集のレギュラーになってきたぞ。
システィはあれミーハー極まってるから絶対乗るだろうなー、とは思ってたけれど、まさかリィエルまでロザリー超有能派閥に与するとは思わんかった。リィエルの野生の勘もこれ大概だなあw




2021年4月下半期 新刊ライトノベル注目作品ピックアップ  


前回の記事です。

そして、4月後半の注目作品。


【Unnamed Memory VI 名も無き物語に終焉を】 古宮九時(電撃の新文芸)

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魔女と王の恋物語、或いは夢物語、名もなき記憶と銘打たれた物語もここに一先ずの終わりを見る。
そこにあるのは幸せか、はたまた永劫のまぼろしのはじまりか。その結末を刮目して見届けたし。


【魔王2099 2.電脳魔導都市・秋葉原】 紫 大悟(富士見ファンタジア文庫)

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長き封印の果てに蘇った魔王が目の当たりにしたのは、異界の地球と融合しサイバーパンクと成り果てた世界だった。という、ファンタジー世界を土台にして近未来サイバーパンクへと雪崩込んだ趣味と趣向をこれでもかと打ち込んだワンダーランドにしてディストピア。そんな世界で生きるために足掻く魔王の姿を描いた物語も怒涛の勢いで第二回。フルスロットルの面白さだった第一巻から、さらにブーストかけられるか。


【剣と魔法の税金対策 2】 SOW(ガガガ文庫)

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魔王の誘惑にのって世界の半分もらおうとしたら、天界から贈与税払えという督促が舞い降りて、急遽魔王と偽装結婚することで税金逃れしようとした勇者と、無理やり結婚させられた魔王による税金対策ファンタジーも大団円かと思いきや、税金問題は生涯尽きぬとばかりに第二弾。
偽装が一緒に税金対策するうちに意気投合し、いつの間にやらほんとの結婚に発展しそうな魔王と勇者のカップルによるラブコメの方もさて進展はあるのかしら。



贅沢三昧したいのです! 転生したのに貧乏なんて許せないので、魔法で領地改革 3 ★★★☆   



【贅沢三昧したいのです! 転生したのに貧乏なんて許せないので、魔法で領地改革 3】  みわかず/沖史慈宴 アース・スターノベル

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我流の魔法で領地改革を推し進める“悪役令嬢"サレスティア。魔法学園での生活も慣れてきて、ついにヒロインと遭遇……苦しむヒロインを救うべく奔走する悪役令嬢のもとに、新たな四神がやってくるわ、敵国からは転校生まで⁉ 陰謀渦巻く学園生活をお嬢はどう乗り切る? 史上最善な悪役令嬢の、猪突猛進ほっこりストーリー! 第一回アース・スターノベル大賞佳作受賞作、待望の3巻登場!

ぎゃー、これヒロインのミシルが置かれていた状況、えげつなすぎないですか!?
ってか、この娘ゲームだとこんな状態からどうやってゲームのヒロインになれたんだ? ゲーム開始時点で廃人になっててもおかしくなかっただろうに。
肉体的にも衰弱死しかけてるし、精神的にはもっとひどく追い詰められててとてもじゃないけれどまともな学生生活を送れるような状態ではなかった。ここから、キャッキャウフフの学園生活とか無理でしょ。イケメン王子様たち攻略対象と恋と青春の物語とか、スタートすら出来ないでしょうに。
ここまで酷い有様になっているミシルを、お嬢が放っておけるはずもなく。全力全開で救出行程に突入である。お嬢にとって、贅沢三昧して悠々自適に過ごすという目標は自分ひとりが贅沢出来る環境じゃなく、周りの人みんなが贅沢三昧して豊かに幸せに暮らせるようになってこそ、自分も存分に贅沢を堪能できる、というものですからねえ。

お嬢の圧倒的な行動力と存在感は、そしてお嬢たちが提供する美味しいもの、楽しい娯楽、努力に見合う報い、正当な評価、偏見やしがらみなく肯定してくれる姿勢、これらは充実した時間を、やる気を、幸福感を多分に与えてくれて、これまでの埃のかぶった価値観を根こそぎひっくり返していく。
学園でも魔法科の生徒たちが、先輩後輩や身分差など関係なく、同じ釜の飯を食った仲間として一体感を得ていく姿はもう見ていてのなんか楽しかった。
この世界、決してヌルい世界じゃないんですよ。それどころか、残酷で悲惨でむごたらしい現実が腐臭を放ちながらぶちまけられている。人の悪意に踏みにじられた者、欲望に食い尽くされたもの、心に傷を負い、飢えてやせ細り、絶望の果てに人の道を外れてしまったものもいる。
そういう無慈悲な世界だからこそ、お嬢を中心に築き上げられていく「幸せな世界」がすごく心に沁みるんですよね。人に優しい世界、幸せを独り占めせずみんなで分かち合える世界。みんなで大声で笑って助け合える世界。それを本当に築こうとしているのが伝わってくる。
お嬢一人に押し付けず、お嬢が中心になってはじめたことだけれど、その輪がどんどん広がっていくのがなんか和むし、嬉しいし、温かいんだなあ。

そしてまあ、どんどんと仲睦まじくなっていくお嬢とアンディのカップル。いや、仲睦まじさは最初からだったのだけれど、幼い頃は元気爆発な妹分とそれを優しく見守るお兄さん、という感じだった二人がいつの間にか、こんなにも甘酸っぱい雰囲気を漂わせるカップルになるなんて。
お嬢の価値があがるにつれて、婚約者の交代なんかが囁かれはじめるのだけれど、そこで見せたアンディの独占欲と、アンディ以外は絶対にいや、というお嬢のスタンスがまた眩しいわけですよ。女子力を前世からすでにどこかに落としてきてしまっていたはずのお嬢が、乙女回路をキュンキュン唸らせる普通の女の子になっちゃってまあ。
そしてアンディの方ときたら、まるで乙女ゲーのイケメン王子ですよ。まったく、かっこよくなっちゃってまあ。ただ優しいだけじゃなく、ちゃんとお嬢は渡さないという男気を見せてくれたところは最大評価です。今や、お嬢を本当の意味で制御できるのってアンディなんじゃないだろうか、というくらい彼の器のデカさが素晴らしい。
アンディの兄二人とその婚約者の貴族令嬢たちとも、ようやく色々とあけっぴろげに付き合うことで親しくなることができ、ミシルに取り憑いていた青龍ともナシをつけ、いまや王国内ではもう安泰といったところですか。
そうなると、問題は外患の方になってくるわけで。
盛大に喧嘩売ってきた敵国と、ケリを付けにいくことになりそう。そうなる前にお嬢が傷物にされかけた結果、彼女に関わる人々の逆鱗に触れ、敵国、色々と始まる前に更地になりかけてたのには苦笑三昧でしたがw
お嬢よりも周りの連中のほうがやべえじゃないかw



泥酔彼女 「弟クンだいしゅきー」「帰れ」 ★★★☆   



【泥酔彼女 「弟クンだいしゅきー」「帰れ」】  串木野たんぼ/加川壱互 GA文庫

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聖夜に近所の年上美人と二人で過ごすことになった。全男子にとって、夢のようなシチュだと思う。相手が泥酔一歩手前でさえなければだけど。
「弟ク~ン、おつまみま~だ~?」
ありえないほど顔がいいのに、それが霞むレベルのお気楽マイペースなダメ女・和泉七瀬。聖夜に俺と残念なかたちで出会ったこの人は、勝手に家に来るしやたら酒好きだし隙あらば弄り倒してくるし、とにかくひたすら面倒くさい。いくら顔がよくても、距離感バグってるタイプの近所のお姉さんって普通に悪夢だろ。
無自覚&無頓着。顔がいいくせに絶妙にガードが緩いハタチのダメ女に男子高校生が付き合わされまくる、酒ヒロイン特化型宅飲みラブコメ!

ほろ酔い美人ってイイですよね。ほんのりと上気した顔色とトロンとした眼差しでほわほわとしている姿の色気と来たら。
これが、酔いが進んで泥酔まで行くと酷いことになります。喚く騒ぐ大声で奇声を発する、軟体生物みたくグデグデに横たわり、酒臭い息を吐き散らしながら理不尽な命令を飛ばしまくる。絡む絡むウザ絡みで鬱陶しく、ピークをすぎると汚物を撒き散らしだす。
飲んでない人からすると災難以外の何者でもないのが、酔っぱらいてなもんである。美人だろうがなんだろうが、酔いどれはご勘弁、という主人公の気持ちもわからなくはない。
わからなくはないのだけれど、この弟くん、酔っぱらいの相手がウマすぎるというか胴が入りすぎているというか、酔っぱらいに対して至れり尽くせり過ぎやしませんかね!?
同じく酔いどれの姉に鍛え上げられてしまったとはいえ、こんなん酔っぱらいにとっては居心地良すぎでしょう。七瀬さんが入り浸ってしまうのもちょっと理解できてしまう。酒飲みと言えど、酒が飲めればいいって人ばかりじゃないですからね。どうせなら、気持ちよく飲みたい。酒の品質も然ることながら、やはりシチュエーションというのは大事で、それ以上に飲酒環境だって大事なのである。
一緒に飲んでくれるわけじゃないけれど、手厚くお世話してくれてツマミまで作ってくれて文句を言いながらもいつだって最善のタイミングで欲しい物を寄越してくれて、して欲しい事をしてくれる。
話し相手にもなってくれるし、ウザがられながらも絡んでも絡んでも相手してくれる。嫌がってるけど、それもエッセンス。楽しいお酒だ。
にしても、気を許すにも程がある無防備っぷりですが。
幾ら酔っ払いに対しての忌避感があると言っても年頃の青少年が、無防備に酔っ払って転がっている美人に対してピクリとも食指が動かないというのは若干どうか、とも思うのだけれどこの瀬戸穂澄という男も少々オカシイたぐいの人間であるように見える。

酔っぱらいとそれに翻弄される少年の日常ラブコメに見える本作だけれど、その実は役者の卵であるヒロインたちと脚本家の卵である主人公のクリエイターストーリーでもある。
彼らは年頃の男女という以前に、演者でありクリエイターであるという生き様に囚われてる狂気の沼に片足をツッコンでしまっている人間たちだ。所々でその行動原理、判断、決断に常人とは異なる狂気が混じる。まともな顔をしているが、穂澄はその筆頭であろう。こいつは大概他人を見る基準がどこかオカシイ気がする。斜に構えているけれど、他人に対する判断基準が純粋なんですよね。純情であると言ってすらいいかもしれない。純情な理想を他者に当てはめている。だから、七瀬がどれだけ美人でも、泥酔してグダグダになっている姿を見せられるとピクリとも魅力を見いだせなくなってしまう。ところが、彼女の中に役者としての気概と根性、才能の煌めきと心意気を見出した途端、彼の思い描く役者の理想像の一端に彼女が足を掛けている事に気がつくと、その一挙手一投足が気になって仕方なくなってくる。
異性としての七瀬への関心と、役者としての七瀬への関心が入り混じっていてどうにもおかしい事になってるんですね。そして、彼のそういう傾向というのはどうやら以前からのものらしく、同級生で一番身近な友人であり役者としてプロからも目をつけ始められている野原羊子へのスタンスもそうなんだけど、前カノである人物に対してもこれ、ただカノジョのタチが悪かったというだけじゃない穂澄の方にも原因があったんじゃ、と思うところがあるんですよね。
月浦水守という娘の関しては、作中でも屈指の狂人、役者としての沼に頭までずっぽりとはまり込んでいる類のやばい人という認識はあるのですけれど、単に役者としての肥やしにするためだけに穂澄とああいう関わり合い方をしたとは思えないんですよねえ。彼女の狂気と化学反応を起こすだけの何かが、ヤバいものが穂澄の方にもあったんじゃないかなあ、と。

月浦水守と言えば中盤までえらい意味深というか、幾度も話題のあがる強烈な存在感を示しながらも微妙に視線が向かない、焦点が合わない扱いに首を傾げていて、実は七瀬さんがあの今躍進中の女優月浦の正体なのでは!? と疑ってもいたんですよ。年齢詐称とか、芸能界あるあるですし。
【アイドランク】という漫画など、10代の美少女を詐称した本当は成人のアイドルたちがこっそり酒飲みまくる、という酔っぱらい漫画の前例もあったことですし。
でも、本当は既に一流の女優、というのじゃなく、才能はあれど現在下積み中の叩き上げの役者、という七瀬さんの立ち位置はいいですねえ、そそるものがあります。
まだ脚本家の卵である穂澄と、二人三脚で女優としての殻を破って輝いていく、というシチュエーションは大変好みです。彼女の役者としての致命的な欠点も含めて。今井雄太郎かよ!

そしてラストの大爆弾。ヒツジちゃんも現場に居合わせさせるとか、修羅場への殺意が高すぎるw
でもシラフだとえらいことになりそうなシチュでも、酔っぱらいが介在すると果たしてどうなるのか。常識も消し飛び空気も読まない酔っぱらいは、狂気をも呑めるのか。
ある意味、舞台が整ったとも言える第1巻。だからこそ、大きく物語として動き出しそうな2巻の動向には期待してしまいます。


第81回 桜花賞 白馬のお姫さま、桜戴冠  


阪神ジュブナイルSに引き続き、わずかの差の激闘となったソダシとサトノレイナスは、今後も長きに渡って良きライバルとなりそうだなあ。

というわけで、桜花賞は初の白毛馬によるクラシック制覇。しかも、コースレコードを0.8秒も縮める凄まじい記録での勝利と相成った。

ちなみに、この白毛という純白の毛並みの馬は現状日本では「シラユキヒメ」という突然変異によって生まれた牝馬の血統しか存在しない。
かつての白い名馬たち、メジロマックイーンやゴールドシップ。白い稲妻なんてあだ名がつけられたタマモクロスなんかも、あれは白馬じゃなくて「芦毛」と呼ばれる毛色であって本当の白色ではないんですよね。歳を取ってくるとどんどん白くなっていくのだけど、若い頃はまだ鹿毛に見えたりします。

シラユキヒメがレースに出始めた時は、JRA初の白毛馬ということで正直物珍しさが先に立っていて勝負の方は度外視だったのですが、彼女が繁殖牝馬として産駒を出し始めたら、これが勝つわ勝つわ。特に「ユキチャン」がダート馬として傑出していて、幾つもの重賞を勝ち白毛馬初の重賞馬となります。
そして他にも何頭もの牝馬を産み、ここから白毛馬の血統を広げていっているんですね。
ソダシは、そんなシラユキヒメの娘の一頭である「ブチコ」から生まれた牝馬でした。
このブチコというのが、写真探してみていただけるとひと目でわかるのですが、名前の通り白い馬体に黒い斑が幾つも浮き上がっているかなり特徴的な見た目の馬で、馬というよりホルスタイン!?という感じで面白い馬でしたねー。
そんなブチコから、こんな純白の馬が産まれるとは。ソダシの白さは、シラユキヒメ一族の中でも一際白いんじゃないか、というくらい真っ白です。

ちなみに、この桜花賞でスタートから出遅れ、掛かって暴れ倒しながら暴走し、直線に入ったところで見事に逆噴射で消えていったメイケイエールも、実はこのシラユキヒメの一族だったりします。
上記したシラユキヒメの産駒の一番の稼ぎ頭であるユキチャン。その娘であるシロインジャーの産駒なのですが、父ミッキーアイルの血が色濃く出たのか見事な鹿毛となってるんですよね。シロインジャー、あんなに白いのに。


このレースには他にも牝馬三冠G1五勝の名馬「アパパネ」の娘で母娘同一G1制覇がかかっていた「アカイトリノムスメ」。
希少な九州産馬として九州の馬産地の期待を一手に背負って勇躍してきた「ヨカヨカ」
メイケイエールとチューリップ賞で同着での一着をもぎ取った「エリザベスタワー」
秋華賞3着のシゲルピンクダイヤの妹でG2フィリーズレビューを豪脚で勝利した「シゲルピンクルビー」
フェアリーSを快勝したタフネスガール「ファインルージュ」
メジロドーベルの孫にあたるフラワーカップの勝ち馬「ホウオウイクセル」

などなど、例年の桜花賞と比べても中々のタレントが揃ったレースだっただけに、ソダシの勝利は価値あるものだったと思います。
何よりこの見た目の映えがやっぱり素晴らしいですよ、ソダシは。


魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 12 ★★★★☆  



【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 12】  手島史詞/COMTA HJ文庫

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ザガンとネフィ、お互いの誕生日が判明!?

アルシエラからザガンの誕生日を聞き、来週と差し迫っていることに気づくネフィ。
その一方、ザガンもオリアスからネフィの誕生日の情報を得る。
姉妹であるネフテロスの誕生日も同じ日に設定し、祝う準備を進めるザガンだが、彼女のホムンクルスとしての寿命が差し迫っていることにも気づいており、解決方法を模索していた。
その頃シアカーンとビフロンスの暗躍組も動き始め……魔王同士の思惑が交差していく――!!
大人気ファンタジーラブコメディ激動の第12巻!

世界の謎やアザゼル、ザガンの過去に銀眼の王たちの話など結構深刻な話も同時進行しているのだけれど、それはそれこれはこれ、という感じでザガンたちが自分の大事な人や家族たち、ザガンファミリーの日常の方をもっと大事な事として最優先にするの、やっぱりいいなあ。
ネフテロスの寿命の件だって、義理の妹がそんな事になってたんじゃ、みんなオチオチ誕生日祝えない、てのが頭にあるんですからね。まあ彼女に関しては、ネフィが悲しむからというのが建前で、ザガンももう本気でこの娘の事を義理の妹として大事にしているから、というのもあるのでしょうけれど。でなかったら、ネフテロス自身の意見や希望はきかないでなんとかしようとしちゃってたかもしれませんし。
差し当たって誕生日である。誕生日は祝うもの、という当たり前の行事、人間的習慣について知らなかったり経験がない人たちが多すぎる、このファミリーw
案の定というべきか、ザガンとネフィ、お互いの誕生日の話に留まらず、ファミリー全体に誕生日お祝いブームが波及していくのである。カップルたくさん成立しているにも関わらず、誕生日というイベントをスルーしている子たちが大半だったのか、なんというこれまでの人生の殺伐具合。
ほんと、みんな幸せになってほしい。
この世界に生まれた事を祝う日、というのが刺さる人が居すぎるんですよね。そういう生まれた事を祝われなかった人たちが、今こうして家族や友人と集まって一緒にこうやって生まれた日を祝いあえるということだけでも尊いんですけどね。その中でも愛する人と、というのは特別なのだ、やっぱり。
しかし、こうしてみるとザガンとネフィ以外のカップルで一番安定して甘酸っぱいイチャイチャを繰り広げてるのって、シャステルとバルバトスなんだよなあ。
リリスとシャステルがポンコツ繋がりでいきなりこんな仲良くなるとは思わなかったけど、同じレベルのポンコツだからか、シンパシーが通じたのか、シャステルがこんなに恋バナを吐露する事は滅多なかったのでちょっとワクワクしてしまいましたが、ほんとに惚気けるなあ!
最初ザガンのことちょっと好きだったシャステルが、失恋したあとバルバトスといい雰囲気になったこと、シャステル自身もちょっと気にしてたのかー。とはいえ、それを引きずるわけでもなく今はバルバトスに一途なのは可愛らしいというかなんというか。あとでお互い辿々しく誕生日教え合うところなんぞ、ほんと可愛らしいカップルになってしまって。
この完全に両思いが成立しちゃってるカップルと比べると、他の連中はまだイチャイチャしながらもハッキリしない所があるんですよね。大概、一方が日和っているのですが。
いい加減しびれを切らせて積極の鬼になってるのが黒花さんなのですが、この子ついに18歳になったのか! いや、マジでそんな歳だったの!? もっと小さいかと思ってた。もう普通に大人じゃない。そりゃ、シャックスも相手が子供だからなんて言い訳できんわ。

なかなかおもしろいことになっているのが、前回登場したフルカスで。記憶喪失のはてにリリスに恋して積極的にアプローチはじめて、リリスの方もまんざらでもなさそうだからこれでカップル成立かと思ったら……まさかのリリスの幼馴染のセルフィのガチ百合恋愛参入である。
真面目に恋愛相談されたザガンの混乱ぶりが笑えたのなんの。それでいて、ちゃんとごまかしたり曖昧に濁したりせず、真剣に向き合ってセルフィの迷いを吹き飛ばすようなしっかりとした応答してみせるザガン様、超偉いです。恋愛相談なのに、ちゃんと応えられてるじゃないですか、この人。頼もしすぎるぞ、この魔王様。
おかげで、リリスを間に挟んでの三角関係な修羅場が実現してしまうという。リリスってば、どっちにも満更でもなさそうでドキドキしてるので、いやこれどうするんだ!? フルカス君の方はまだ良くわかってないみたいだけど、セルフィは完全に恋敵として敵意漲らせているし。
ちょっとどうなるかわからなさすぎて、ここの人間関係は面白すぎる。

と、あちらこちらで甘酸っぱい誕生日模様が繰り広げられている一方で、またぞろビフロンスが暗躍して酷い事に。なんでそんなにネフテロス虐めに走るのか。こいつ、ほんとに好きな子には意地悪したくてたまらないガキなんだよなあ。やってることはそんな甘い話ではないエゲツない事ばかりなのだけど。
今回はリチャードが良く頑張った。これまではひっそりとネフテロスの側に侍るばかりで、あまり目立たないし存在感もないし、モブっぽかったのだけれど、ついにネフテロスが切羽詰まった状況になったことで前に出てきてくれました。こいつ、はじめてデザイン明らかになりましたけど、作中でも屈指の美形イケメンじゃないか! 王子様かよ!
他のキャラに比べてバックグラウンドもないただの騎士なんですけど、そんなモブっぽいからこそこの青年には頑張ってほしいんですよね。ネフテロスがえらいことになってしまったことも相まって、リチャードには再度男を見せてほしいところ。ビフロンスなんぞからちゃんと奪い取ってやってくれ。

そして、何気にザガンファミリーの中で王子様度が高いのって、キメリエスだと密かに思っていたのですが、まさかのゴメリお婆ちゃんが囚われのお姫様という展開の急襲に、盛り上がってきましたよ。いや、もうお姫様扱いが一番似合わない変態お婆ちゃんが、と思うところですけど、キメリくんにとってはお姉さんでお母さんでお姫様だもんなあ。それこそ乙女ゲームの王子様並のイケメン度
を見せて欲しいところである。顔、ライオンだけどさ。心は作中屈指の好青年なんだから!










魔界帰りの劣等能力者 6.二人の仙道使い ★★★☆  



【魔界帰りの劣等能力者 6.二人の仙道使い】  たすろう/かる HJ文庫

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魔神殺しVS死鳥
二人の超越者が激突する!!

闇夜之豹による襲撃を返り討ちにした祐人たちは、呪いの一件に大国が絡んでいると知る。
にわかに緊張感が高まっていく中、敵の狙いがマリオンではないかと気づいた祐人は護衛役を買って出る。そして、街中にもかかわらず実行された敵の再度の襲撃。
そこには、最凶の暗殺者の姿があった――

「俺は死鳥! その名の通り死を運ぶ、冥府への案内人だ」

襲いかかるは祐人と同じ仙道を用いる最強最悪の敵!! 魔神殺しと死鳥による本気の激闘がここに開演する!!

こうして見ると、祐人って戦力としてほぼ完成しきってるんだよな。仙道使いとしての能力だけでなく、魔界での戦闘経験に大切な人を亡くしている事と自分の存在を忘れられるという呪いを耐えているメンタルの強さも含めて。おまけに最近は神様クラスの契約人外がわんさと周りに集まってしまったために、ほぼほぼワンマンアーミーならぬ一人で一組織並のあれこれが出来るようになってしまっている。
そりゃもう、同じ仙道使いでも引っ張ってこないと敵側も相手にならないんじゃないだろうか。
とはいえ、敵側も一筋縄ではいかない相手ですしあの手この手で状況を絡め取っていくので、祐人という突出したキャラを無理やり不自由にして縛るなんて無作法な真似をして、ストレス感じさせるような展開になっていないのは巧いなあ、と思うんですよね。
こういう強すぎるが故に扱いどころが難しいキャラは、やたらと理由つけて雁字搦めに動けなくしてしまいがちなのですけど、このシリーズでは味方サイドは祐人が最善を尽くすのを邪魔しませんし、無理やり強引な展開で彼の足が止められる展開にもなりませんし、彼が出来る範囲での最短距離を走りつつ、それでも相手の仕掛けと戦力によって一手一手ストーリーとして確実に詰めていく展開になっているのは、物語としてもすっきりとしていて盛り上がりやすいなあ、と。
まあ祐人の場合、本当に最短距離を目指すなら脇目もふらずに契約人外を根こそぎ大動員してしまうという反則もあるので、制限掛けていると言えなくもないのですが。
でも、今回はわりと遠慮なく使える人外動員しての事ですから、結構本気で遠慮なしだったんじゃないかなあ、と。それだけ、死鳥という存在が祐人と拮抗しているという事なのですが。
その死鳥さんですが、この人もまた思惑が見通せないというかスタンスが見えないというか。どうやら家族同然の子供たちを保護という名の人質扱いで確保されているため、意に沿わず敵組織に使われている、という風情なのですが……。
その子供たちの筆頭で死鳥さんを一番心配して心砕いている子が、女の子じゃなく弟分の男の子というあたり、死鳥さんキャラとして硬派だなあ、と思ってしまったりw
これ祐人だったら絶対女の子だぜ、年頃の。
とはいえ、彼もイヤイヤ従っている、という様子でもなく、たとえ人質という担保を確保された上でとはいえ、契約したという事実に従うのがポリシーなのか、任務の途中で遭遇した同じ仙道使いの祐人の存在に興味を持ったのか。祐人と戦うことに関しては積極的なんですよね。
戦意はあっても敵意はない、というべきか。敵意はなくても、やる気は満々というべきか。

一方で本命である敵組織の黒幕、というか隣国の政府の暗部をさらに裏からこっそり操っている謎の二人組。前回の事件の黒幕もそうでしたけれど、半分人外に首をツッコンでいるような連中なんですよね。本来あるべき人の在り方からハズれてしまった者たち。それが魔界と、それも魔神となんらかのつながりを有していることを示唆されている、という事はつまり祐人にとっての因縁でもあるわけだ。
そろそろ、本格的に魔界の方の話が広がってくる頃になるのかしら。
いずれにしても、またぞろ話の途中で終わっちゃったんですけど! こういう時はほんと前後編でも前中後編でもいいので、ちゃんと表記してほしいなあ。全く話として区切りがついていない、強敵との激闘の真っ最中、というところでバッサリだもの。さすがに読んでる意識もつんのめってしまいます。


2021年3月読了ライトノベル系書籍からのお勧め  

読んだ本の数:23冊 うち漫画:1冊

悪役令嬢モノの皮を被った平成という時代を舞台にした経済系仮想戦記【現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変】は日本の政局が激しく動く展開に、郵政民営化を掲げたあの政治家の登場で政治史系仮想戦記の色も濃くなってきてさらに面白くなってきた。
新人作品も多数出てきたけれど、その中でも【武装メイドに魔法は要らない】が好みのどストライクをついていて、実に愉悦であった。
最近似た設定の多き大喜利みたいになってきた学園ラブコメなんだけど【転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件】はその中でも一際キャラも立ってて展開も面白く良作でした。そして電撃文庫の新人賞作品【ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒】が本格SFを結構どっしり構えてやってくれていて、なかなか根性据わった良いシリーズになりそう。


★★★★★(五ツ星) 0冊



★★★★☆彡(四ツ星Dash) 2冊

武装メイドに魔法は要らない】  忍野 佐輔/大熊 まい 富士見ファンタジア文庫(2021/3/19)
現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 2】  二日市とふろう/景 オーバーラップノベルス(2021/3/25)

【武装メイドに魔法は要らない】  忍野 佐輔/大熊 まい 富士見ファンタジア文庫

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素晴らしくツボな作品でした。巨大な理不尽が当たり前のようにまかり通る地獄のような世界で、折れず曲がらず気合い入りまくり、根性据わりまくり、覚悟も矜持も信念も極まりきったイカレてイカした少女たちの心がこれ以上無く共鳴するお話。熱く、痺れて、震えるほどにカッコいい。これぞ、誇り高き少女たちの戦争である。


【現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 2】  二日市とふろう/景 オーバーラップノベルス

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兆に至る資金を以て政界の動向に介入し、平成のフィクサーとして不良債権処理に辣腕を振るうお嬢様。ついには大統領選挙にも関与することで、米露の中枢にも注目されることになる。
そんな彼女の前に、郵政改革を掲げて政界を根こそぎひっくり返すあの男が立つ。さらに着々と近づいてくる9.11。そしてイラク戦争の影。はたして、小さな女王様の歩む未来は何処か。


★★★★(四ツ星) 5冊

転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件】  雲雀湯/シソ 角川スニーカー文庫(2021/2/27)
ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒】  菊石 まれほ/ 野崎つばた 電撃文庫(2021/3/10)
天才王子の赤字国家再生術 9 ~そうだ、売国しよう】  鳥羽 徹/ファルまろ GA文庫(2021/3/12)
ゴブリンスレイヤー 14】  蝸牛くも/神奈月昇 GA文庫(2021/3/12)
転生したらスライムだった件 18】  伏瀬/みっつばー GCノベルズ(2021/3/31)


【転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件】  雲雀湯/シソ 角川スニーカー文庫

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【ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒】  菊石 まれほ/ 野崎つばた 電撃文庫

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【天才王子の赤字国家再生術 9 ~そうだ、売国しよう】  鳥羽 徹/ファルまろ GA文庫

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【ゴブリンスレイヤー 14】  蝸牛くも/神奈月昇 GA文庫

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【転生したらスライムだった件 18】  伏瀬/みっつばー GCノベルズ

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以下に、読書メーター読録と一言感想
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転生したらスライムだった件 18 ★★★★   



【転生したらスライムだった件 18】  伏瀬/みっつばー GCノベルズ

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最悪だな。ミカエル陣営に、ヴェルザードさんまで加わったのか……」

ミカエル率いるセラフィム軍団の侵攻計画が進む中、
その対策のために開かれたワルプルギスに集結する八星魔王たち。

ミカエルの能力『天使長の支配(アルティメットドミニオン)』により、
竜種の長女でもあるヴェルザードすらも敵の手中に落ちてしまったこの状況を打破するため、
リムルはテンペストの戦力を各所に配置するのだが――。
急遽ワルプルギスを開会して、ミカエル率いるセラフィム軍団出現の情報共有と対策会議を行う八星魔王(オクタグラム)。
一人ひとりが自己主張の強すぎる魔王揃い。喧々諤々、言いたいことを言うばかりで話も全然まとまらないか、と思ったら……いや、リムルは協調性が欠片もなくてグダグダの会合だった、と語っていますけれど、いやそんなことないでしょこれ!?
いやまあ、実際協調性はなかったし、ぐだぐだと言えばグダグダでしたけどさ……大半がリムルさんあなたが原因だったような気がしないでもないぞ、ぐだぐだ加減については。
それに、グダグダと言っても険悪で意見が纏まらずに会議は踊れど進まずってな感じではなく、むしろサクサクと進んでた印象なんですよね。ぐだぐだと言いたいこと言い合ってはいたものの、それで誰かと誰かが喧嘩したり意見が合わずに一触即発みたいな事にはならなくて、むしろ全員みんなめっちゃ仲良くない? という感じで、仲がいいからこそ忌憚のない意見を言い合えるし、多少脱線してダベリモードに入ってグダったり、という感じで終始和気藹々という雰囲気の会合だったんですよね。
誰かが重要な話を持ち出したらそれについてちゃんと話し合って意見出し合って、多少文句は言い合うもののあまり揉めずに結論出して纏めるし、自分の意見ゴリ押しするやつもいなくて譲る所は譲るし、受け入れる所は受け入れるしで、ほんとサクサク議題も進行していた気がします。
だいたい、グダったのってリムルが入手しいた情報を整理しておかずに、割と思い出した順番に脈絡なくしゃべるものだから、話が言ったり来たりしてグダグダになってたんだからなw
そのリムルさんがまたやたらと隠し事多いもので、しかも隠し事あります! とそんな所で自己主張せんでも、という所で自己主張しまくるから、みんなから「こいつわーー」ってなるんですからね。
それでもさほど責められずに、下手に追求もされず、ツッコミやら罵倒やらは山程浴びせられてはいますけれど、それで収めて隠す理由があるなら仕方ない、とみんなが流してくれるのよほど信頼してくれてないとありえないですよ。それでみんなOKなんですから、こいつらホント仲良いなあ、と。
終わってみれば、確かに協調性とか欠片もなかったですけれど、意思統一は出来ましたし一致団結してミカエルたちと戦うという体制も整えられましたし、文句なしの会合だったんじゃないでしょうか。
いや、みんな文句はタラタラだったのですけど。不満や不信を抱えてるというのはそれこそ欠片もなかったですからね。いや、不満は大なり小なりあったですけど。人員配置でとんでもねーの押し付けられた魔王さんたちとかはw
でもほんとギスギスした感じ一切ない和気藹々とした八星魔王会合は、見ててなんかこう楽しかったです。なんて愉快な魔王たち。

だいたいリムルに端を発しているものの、この八星魔王の迎撃体制の充実はミカエル一派の想定をやっぱり上回っちゃってるんですよね。ヴェルグリンドが復活しちゃってるあたりなんか完全に死角ついてますし。随分と実際よりも甘い見通して動き出しちゃってるミカエル陣営に、ついついニコニコしてしまうのでした。
いつの間にか身内に裏切り者が多数発生して魔王勢に通じちゃったりしてますしねえ。

そんな中で一番崖っぷちを走らされているのが、表紙にもあるカザリたち。作中におけるトリックスターとして、敵と味方のラインを行ったり来たりしていた彼らですけれどついに因果応報となってしまったのか。カガリの判断やラプラスの行動などギリギリでアウトラインを跨がずに綱渡りの綱を渡りきってきた感があるだけに、ついに理不尽に押し切られてしまったのは何とも惜しい思いでした。
でも、これでほんとに終わりなのかな? 上記したようにギリギリセーフラインを保ってきただけに、彼らの顛末にはまだ予断を許さないと思うんですよね。
ただユウキの野望に関しては、カガリやラプラス、ティアと最期まで絆通じ合うことで満足してしまった感があるので、今後どうなったとしても書かれているように終わりを迎えたんじゃないかなあ、と。
なにはともあれ、次回リムル御大将が本格参戦してからですねー。次はいつですか?


 
6月17日

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6月16日

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6月4日

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6月2日

(講談社ラノベ文庫)
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6月1日

(芳文社コミックス/FUZコミックス)
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5月31日

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5月26日

(角川コミックス・エース)
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5月25日

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5月21日

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5月20日

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