六章開始。

終了まで一気にプレイ記事を書くつもりだったけど、とてつもなく長くなってしまったので分割します。
月下。雲海を往く船あり。月明かりに照らされた夜の空を飛翔する一隻の飛行艇。空賊カプア一家の【山猫】号。
甲板に出たジョゼットは、甲板の隅で一人月を見上げているヨシュアを見つける。
月の位置の、風の向き。それは彼がこれから行うミッションを成功させるために必要な情報。彼が甲板で月を見つめているのは、そのための作業にすぎないと、ヨシュア自身に言われるでもないのだけれど、ジョゼットの目には少し違って見えるようだ。
恋する乙女の感傷混じりの目線と言えばそれまでなのだが、同時に恋する女の子の直感というのは、無視してはいけないものなんですよね。
これからヨシュアが挑むのは、彼がエステルの元を離れた時から狙い定めていたと思しき最終目的。おそらく、ヨシュアがカプア一家に協力を求めたのも、自前の飛行艇を所有する彼らカプア一家の存在がこのミッションを成功させるために必須だったから、と考えたからだろう。
もっとも、ヨシュア本人が思っているほどその考えが合理的かどうかは首を傾げるところだけど。
なにしろ、一人になったヨシュアがカプア一家とかかわりを持った時、彼らの飛行艇【山猫】号は、リベール王国軍の管理下に置かれていたわけですしね。
この作戦に協力してくれれば、それでヨシュアとカプア一家の間に交わされた協力契約は終了。ヨシュアとの繋がりはそこで終わり。
でも、ジョゼットにしたら、ヨシュアに協力しているのは契約のためなんかじゃないわけで。それは、兄貴二人も一緒なんだろうけど。
この一件が片付いたら、リベールを離れて一緒に来ないか、とヨシュアを誘うジョゼット。空賊が嫌なら辞めたっていい。どこかの自由都市で飛行艇を使った運送業なんかでも、始めてみてもいいかも。
どうしても素直になれないジョゼットからすれば、最大限のアプローチ。だけど、そんなジョゼットの必死の誘いを、貸し借りの話に落として、遠まわしにジョゼットの想いを振り切るヨシュア。
この鈍感野郎め、と罵りたいところだけど、ヨシュアの場合はわざとだからなあ。
余計、最悪じゃんw
優しさと残酷さをはき違えているヨシュアの思惑を、覗き見していたキール兄貴は、きっちりお見通し。でも、ここで怒らずに苦笑気味に指摘するにとどめるあたり、このキール兄やん、懐が深い。
女の子だけじゃなく、同性の男の矮小さを笑って流してやれるのはなかなか難しいのよ。しかも、自分の妹のこととなればなおさらさね。
これが終わったら、エステルの元に戻るのか、とキールに尋ねられ、ヨシュアは首を振る。
エステルと自分とは歩いていく道が違いすぎる。彼女は太陽だから。自分のような闇の落し子とは、住むべき世界が違うのだ。もう、彼女と自分の道が交わることはない。
きっぱりと断言するヨシュアに、そうかいとそっけなく言ったキール兄、どこか肩をすくめてるみたいだったなあ。
なんか、このときのキールって、不器用な生き方しかできない弟を見守る兄貴みたいで、なんか好きなんですよね。この作品って、【大人】な男性がたくさん登場しますけど、キールもそんな感じかなあ。
エステルのもとに戻るつもりがないのなら、ジョゼットの提案、考えてみてくれよ、とそれとなく妹を援護してやるキール兄。
前向きに考えるよ、と返答するヨシュアだけど、その言葉とは裏腹に声音には真実味が感じられない。
ヨシュアの見ている先には、まるで自分が存在している未来なんてものが端っからないようで。
彼は、生き残ることを考えていないのじゃないだろうか。

山猫号ブリッチで、レーダーに感あり。
帝国側の領空から、リベール王国領空へとひそかに侵入してくる機影を、山猫号の特殊レーダーが感知する。
ヨシュアが待ち構えていた結社の機体だ。
作戦開始。
敵に発見されないように、斜め後方から結社の飛行艇へと接近していく山猫号。
そして、別れの時。
最後に、これまでかぶり続けていた無感情の仮面を外し、本心からと誰にでもわかるような微笑を浮かべ、ヨシュアはドルン、キール、ジョゼットの三人に感謝の言葉を残し、甲板へと去っていく。
堰を切ったようにあふれ出す感情を抑えきれず、感極まって思わずヨシュアの後を追うジョゼット。
甲板に出たところで、去ろうとしている少年の背中にしがみつく。
行くな、とは言いたくても言えないから。言ったって、自分の言葉は届かないから。だから、その気持ちはしがみつく握りしめたこの手にこめて、吐き出す言葉は最後までジョゼットらしく。
ここは、完璧にジョゼットのターン。
SCが始まってから、ずっとヨシュアのそばにいたというアドバンテージを最大限に生かした、最終攻勢。
正直、エステルの危惧もむべなるかな、と思わされるツンデレ少女の渾身のツン。
ここでヨシュアが思わず心動かされてしまったのも、このときのジョゼットの可愛らしさを思うなら、それはきっとどうしようもないことなんだろ。
たとえこのミッションに失敗したとしても、生き残ってもう一度礼を云いに来る、と約束するヨシュア。
契約ではなく、それは約束。ただの、約束。だけど、だからこそ破ることのできない絆の結び目。
今の心を固く閉ざしたヨシュアに、ここまで云わせてみせたジョゼットのパフォーマンスは素晴らしかった。
エステルも応援したいけど、ボクっ娘の恋もみ捨てがたいなあ。

近づいてくる機影は赤。結社の飛行艇? ステルス機能を搭載して、リベールの警戒網を突破したらしい。空の軌跡で使用されてるレーダーの原理ってなんなんだろう。普通に考えるなら、導力探知なんだろうけど、古代竜捕獲作戦の際にはミサイルに熱源探知を使ってたしなあ。
いや、でもレクナートはフレアを使わずに熱源探知を妨害していたのを考えるなら、熱源探知も導力作用の一種なのかしら。
結社の技術力なら、ゴスペルの導力停止機能を応用して、機体の発する導力反応を相殺するステルス機能くらい開発していそうだけど。
でも、ヨシュアが山猫号に搭載したという特殊レーダーはこのステルス機能を無効化する機能を有しているらしい。どこで入手したんだ?

長年空賊活動を続けていたカプア一家にとって、標的となる飛行艇に気づかれずに接近するなどお手の物。後方より忍び寄り、並走したところでヨシュアは甲板から結社の飛行艇めがけてダイビング。
なんつー、無茶を。
せめて失敗した時の事を考えてパラシュートぐらい装備しておけよ、と思うのは私だけだろうか。
大ジャンプを見せるものの、ヨシュアの跳躍では明らかに結社の飛行艇には届かない。ここ、プレイしてて本気であせりました。落ちる! 落ちる!?って(苦笑
もちろん、墜落などするはずもなく、ヨシュアはタイミングを見計らって手甲に仕込んだアンカーを射出。飛行艇の後部に取りつくことに成功する。そうか、真っ正直に甲板に飛び移ったら、相手の搭乗員に気づかれるわな。わざと、ああいう移り方をしたのか。
ヨシュアが無事飛び移ったのを確認し、後退する山猫号。それを振り切ったと勘違いした結社の飛行艇は、進路を戻し彼らの拠点へと帰投する。


場面転換。
ギルドで、戻ってきたアガットとティータの話を聞く面々。話題はもちろん、墓所に現れたレーヴェのこと。そして、将軍とのやり取りで飛び出したハーメルという名前。
その名については、以前クーデター事件の際にロランス少尉を名乗っていたレーヴェが、女王陛下の前でその名を口にしていたことをエステルとクローゼは覚えていた。
クローゼも気にはなっていたらしく、女王にハーメルについて尋ねたらしいんだけど、国家間の問題になるので話すことはできない、と王位継承権保持者であるクローゼにすら口を噤んでしまったらしい。どうやら、王族であろうと現状では国政に携わっていない人間には話してはいけない内容のようだ。
ハーメルという村が存在した帝国側の人間であるオリビエも、詳しいことは何も知らないらしい。オリビエ、その正体はまだ明らかになっていないけど帝国でもかなり地位の高い人間のはずなんだけど。
彼が語ったのは、ハーメルという村が昔に山崩れに遭い全滅し、今では廃村となって地図からも抹消されている、というちょっと調べれば誰でも知っている内容だけ。
とはいえ、逆にいえばそんな瑣末な話を知っているという時点で、彼はハーメルについて何らかの情報を握っているのかもしれないと勘繰ることはできる。敢えて、ここでは情報を伏せたのかもしれない。

話がひと段落したところでルグラン翁、皆にここで休暇を取るように勧める。
王国の主要都市で立て続けに大事件が発生したことで、軍の警戒も最高れ別に強化されつつあるらしい。軍の上層部は、一連の事件がすべて結社の仕業と知っているわけだしねえ。この対応は、当然と言えば当然。
そのおかげで、ブレイザー・ギルド側にも余裕ができてるわけか。一方でエステルたちとは別行動をとっていたクルツたちが、リベール国内での結社の本拠地の探索が佳境に入り、すでに目星をつけているらしい。
クルツたちが結社の本拠地を発見すれば、もちろんエステルたちにも出動が掛かる。それまでの数日間、骨休みをしたらどうか、というルグラン翁の気遣いだ。
それこそリベール王国全土を駆け回って、事件を片っぱしから追いかけていたエステルたち。気を張り詰めっぱなしでは身も心ももたない。休むべき時に休むのもプロフェッショナル。エステルたちはルグラン翁の提案をありがたく受けることにする。
そんな彼らにルグラン翁が渡してくれたのは、メイベル市長からのプレゼント。ボースの南。ヴァレリア湖畔の有名な釣りスポット。川蝉亭の特別チケット。三日間宿泊タダ券。
さすが、メイベル市長。太っ腹(笑

ありがたく受け取ることにして、パーティー編成。しばらくは重要な戦闘もなさそうなので、ここで二軍選手を強化することに。
というわけで、編成はエステル、ティータ。クローゼ、ジンで。

川蝉亭に向かう前に、掲示板の依頼を片付けつつ、竜災から復興する街を歩いて散策することにする。
驚いたことに、ボースマーケットはわずか一週間で再開にこぎつけていた。定期船の運航も再開され、ボース市は以前にも増した活気に包まれている。自分たちの手で元の街の姿を取り戻したという自負のせいだろうか。街を歩く市民たちの表情は、明るいと同時に自信に満ち溢れているようだった。

コルナさんという初老の女性から、ギルドに依頼が舞い込んでいたので、居酒屋にいるコルナさんに会いに行く。
話を聞いてみると、この人、竜災に騒然となっていた街の中で誰かを探していた人だ。なんでも、拾年前の百日戦役の時に行方不明になった姪を探して欲しいそうだ。
名前はレーニ。生きていれば、今は二十歳になっている。
コルナの姉夫婦は、あの戦争の時にこのボースで戦火に巻き込まれて亡くなってしまったという。レーニもその際に行方がわからなくなってしまい、コルナさんは彼女の生存をあきらめていたそうなのだけど、最近になって当時、親を亡くしたレーニを現地の人に預けたという人に出会ったことで、レーニが生きている可能性が高いことを知り、遠路はるばるボースへと探しに来たんだそうだ。
手掛かりは一枚の写真。青い髪のかわいらしい女の子……ん? なんか、見覚えがあるような。

なんか、予想がついたので直行してみる。
訪れたのは市長邸。玄関にいた執事のメントスさんに写真を見せてみると、ビンゴ!
同じ人の写真を前市長の書斎で見たという証言を得る。
メイドのサラちゃんにも聞いてみた。

………。

この子は憎めないけど、おバカだなあww

というわけで、本命のメイベルさんに聞いてみる。そうすると、なんだか沈痛な面持ちで、この写真をリラに見せましたか、と逆に尋ねられてしまう。
そりゃ、市長。彼女に聞くのは最後ですよ。
そうですか。では、まず彼女にこの写真を見せてください、と言われ、隣の部屋で仕事中のリラさんを訪問。

リラさんに写真を見せると、あの鉄面皮のリラさんがものすごく驚いた表情を見せる。
やっぱり、当たりか。
でも、リラさんはすぐさま鉄面皮に戻ると、知人に似ていたので少し驚きましたけど、この写真の人物に心当たりはありません、とすげなく追い払われてしまう。

ええーー、この写真。明らかにリラさんじゃないですか。
まさか否定されるとは思わなかったので、すごすごとメイベル市長にヘルプミー。
リラの反応を聞いてなんだか「やっぱり」みたいな顔をしてため息をつくメイベルさん。そのあと、この写真の主はリラだと教えてくれる。
元々リラさんは、募集して雇ったメイドさんではなく、あの百日戦役のとき、メイベルの父親が避難所から連れてきた少女だったらしい。
見ず知らずの人から預けられたらしいので、預けた相手も少女を託した相手が市長とは知らなかったんだろう。知ってたら、向こうも忘れないだろうし。
当時のリラさんは、両親を失ったことと戦火に巻き込まれた精神的なショックから、一切しゃべることができなくなっていた状態で、自分の名前を名乗ることもまるでできなかったらしい。
たぶん、その症状は失語症という段階にはとどまらなかったんだろう。喋れなくても筆談という手段はあるはずだろうし、コミュニケーションがまったくとれなかった状態だと推察できる。
リラという名前は、前市長が仮のものとしてつけたもの。いつまでも名無しの少女、というわけにはいかなかったわけですしね。

メイベルにリラを呼んで貰って改めて話を聞く。しぶしぶとそれが自分の写真と認めたリラさんだけれど、なぜかコルナさんに会うことを拒んでくる。
まるで、自分の過去に背を向けるような頑なな態度。もともと堅苦しい性格のリラさんだけど、このときの彼女はそういう凛然としたたち振る舞いとは違って、自分の殻にこもったような依怙地な様子に見えた。
メイベルも、らしくないリラの態度をすぐに察したのだろう。父への恩義に縛られる必要はない。と諭す。だが、リラはそれでも首を縦に振らない。
レーニはあの時、両親とともに死に、今は安らかに眠っている。そう考えないと、寂しさに耐えられないから。
リラの告白に、メイベルは貴女がそんな事を考えていたなんて気がつかなかったとショックを受ける。
思えば……
一時のショック状態を脱してからも、リラが本当の自分の名前を誰にも明かさず胸に秘めたままにしていたのは、助けてもらったメイベルの父にもらった名前を大切にしているという事以上に、レーニという存在自体を葬りたかったのだろう。
両親を喪い、孤独になってしまった自分を保つためには、慰めるためにはレーニも一緒に死んでしまった、と考えるほかなかったのかもしれない。
自分がレーニだと認めてしまえば、自分が孤独だという事実を目の前に突き付けられることになる。リラは、それがずっと怖かったのだ。その怯えは、あれから十年が過ぎた今になってもリラの心の奥深くに根深くはびこっている。
現れた肉親を前に逃げ腰になってしまうのは、そんな子供時代の強迫観念がリラを縛っているからなんだろう。
でも、そんなリラを諭したのはエステルだった。
リラさんがボースのみんなからどう思われているのか、まだ付き合いの短いエステルだけど、遊撃士としてボースという街を駆け回り続けた彼女は、たぶんリラ本人よりも知り尽くしている。
リラが、メイベルを庇って大怪我を負った時、どれほど多くの人々がリラのことを気にかけ、心配していたか。
彼女が意識を回復したとき、執事のメントス、メイドのサラ、リラが買い物に訪れる得意先の店主たち、みんながどれほど安堵し、喜んでいたか。
全部を見てきたエステルは、知り尽くしている。
リラさんが今、孤独を恐れる必要なんてどこにもない。
失った家族は、もうとっくの昔に取り戻しているのだから。

メイベルが切々と訴える。
父が亡くなったあと、自分にとって貴女は唯一の家族なんですから、そんな悲しいことを言わないで。
辛さをごまかすために自分に嘘をつくのは、それこそメイベルの父が嫌った過去に囚われ束縛されている考え方。リラ、貴女は恩人である父の教えを破ろうというのですか?

ここまで言われて、自分の殻に閉じこもっていられるほど、リラさんという人は自省のできない人ではない。
元々、感情よりも理を重んじる人柄。情のこもった正論で迫られれば、それ以上無視できようはずもない。
どこか敗北を認めたような、心のつかえがとれたようなスッキリとした無表情で、コルナに会うことをリラは了承する。
そして、当人よりも喜々とした態度で、自分も当然一緒に会いにいきますわよ、と張り切るメイベル市長。彼女を預かった前市長の、自分は名代なのだからして、そのコルナさんと面会するのは至極妥当な話じゃないかと理論武装も完璧。
じゃあさっそく行きますよ、とあんた仕事はどうしたと思わず言いたくなるような物腰で席を立つメイベルに、御伴しますといつものように後ろに控えるリラさん。
そんなリラさんに、メイベル市長、貴女は何を言ってるの、ときっぱりダメ出し。面食らうリラさん。
ここのメイベル市長、実にノリノリである。この場にいたメンバーの中で群を抜いて一人テンション高くなってるし(笑
今回はお供するのは貴女じゃなくて私です。だから、貴女が先に歩きなさい、とリラさんの背中を押すメイベル市長。
ほんと、自分のことみたいに嬉しそうではしゃいでます。
お嬢様ぁ、て、あのリラさんが困ってるよ(笑

約束の場所で、コルナさんとリラさんが十年以上ぶりの再会。たぶん、メイベルにせっつかれ、エステルたちたくさんの人にワイワイガヤガヤと騒がれながら店に入ってきたんだろうなあ。
リラさんが今、どんな生活を送っているのか。幸せに過ごしているのか、一目でわかったに違いない。
長話をするまでもなく、再会を喜んだその口で、リラの様子に安堵したと告白するコルナさん。最初は、連れて帰るつもりだったみたいだけど、そんな気も失せてしまったみたい。
どうにもコルナさんの話からして、彼女が住んでいる場所は随分と遠隔地らしいことを察して、エステルたちが彼女の住んでいるところを聞くと、レマン自治州という答えが返ってくる。
レマンってどこだ? と首をかしげていると、エステルたちがちゃんと教えてくれる。ああ、序章でエステルが訓練合宿していた国か。定期船も通っていない、リベールとは一般の旅行者ではなかなか気軽に行き来できない遠方というわけか。
しばらくは手紙のやり取りだけになるわねえ、と少しさみしそうなコルナさん。でも、いずれ必ず訪問すると約束するリラさんに、相好を崩し、コルナさんはふとこんな言葉を漏らす。
本当に、お母さんにそっくりになって。

それまで、沈着に話をしていたリラさんが、その時になって初めて強い感情を表に出し、本当ですか? とコルナに尋ねる。
なにか、心に響く者があったのかもしれない。
拾年にわたって押し込めてきた家族との記憶。死んだことにしていたレーニという少女の存在。
もしかしたら、自分が母親にそっくりになっていたという事実に、このとき本当にリラさんは、今まで遠ざけていたレーニという存在を自分の中に取り戻したのかもしれない。
涙ぐむリラさん。
それは、コルナさんだけじゃない、拾年前に失った両親と自分とに再会したという、本当の実感を得た、その思いからきたんじゃないだろうか。
この再会は、リラさんにとって、本当に良いことだったんだろう。

さて、メイベル市長、リラさんの里帰りにちゃっかりついていく気満々である。
向こうでリラの子供時代の話を根掘り葉掘り聞き出すつもりらしい。自分の子供時代のことは根こそぎ抑えられているので、対抗するためには自分も同じネタを手に入れておきたい、というところですか。
とはいえ、その程度のことで恐々とするほどリラさんも柔ではなく、平然とあわてもせず自分の子供時代は、お嬢様と違って品行方正でした、と痛くない腹を探られても何も困ることはありませんよ、という態度のリラさん。
メイベルさんもそんなことは百も承知。でも、思わぬところから情報を手に入れるのも手腕のうち、と今から気合入れまくってます(笑
でもまあ、市長業は忙しく暇なし。リラからびっしり詰まったスケジュールを聞いて、頭を抱えるメイベル市長。これはお暇をいただけるのは当分先のようですね、と達観したように微笑むリラさん。
この二人、ほんとうにいいコンビだ(笑

さりげなくも大仕事だった依頼を片付け、ブラブラと市内を散策。
アンネローゼでは、FC以来、久々に店内で食事をとっているレッタとファナのカップルを発見。おお、念願叶ったのか。この二人、FCの最初の方でアンネローゼで食べた料理のおいしさが忘れられなくて、もう一度この高級料理店で食事するために今までバイトに勤しんでたんですよね。
でも、アンネローゼってよっぽど値段高いらしくて、なんか会話の内容が段々、死ぬ前にもう一度だけでいいからあそこでご飯食べたいねえ、みたいなノリになってたので、大丈夫かと思ってたんですけど。
先のボースマーケットが崩落した事件で、復旧工事を手伝ってたんですよね。その時、市長に声をかけられて感動してたけど、なんとその活躍を感謝されて市長にアンネローゼに招待されたらしい。念願かなって嬉しそうな二人。よかったねえ。

再開なって以前にも増して商人たちが客引きの声を張り上げて活気あふれているボースマーケット。
書店で、ナイアルの書いた記事の乗ってるリベール通信を購入。
記事は王国軍の活躍とその迅速な判断を冷静に評価する内容となっていていた。事実として、竜捕獲作戦は一度失敗しているわけで、それを糾弾してもおかしくはないのだけれど、そこはちゃんとすぐさま遊撃士を派遣したことを実際の時間を表記することで逆に王国軍と遊撃士協会の連携の迅速さと、判断の的確さを褒める内容になってて、なかなか燃える文章になっている。
事件の結末は、表向きは、竜が軍に追われて国外に退去した、という内容に。ゴスペルや操られていた件についてはやはり伏せられてた。
笑ったのが、レクナートが送った賠償金が匿名の寄付になってたこと。そりゃ、竜から贈られたとは書けんわなあ。しかも、時価を自分勘違いしていたらしく、一万ミラじゃなくて1000万ミラ相当だったみたい。うわぁ、めちゃめちゃ凄い金額じゃないか。ボース市はともかくとして、ラヴェンヌ村にとっては村政の年間予算を上回ってるんじゃないか?

ボースの南地区に足を向けると、マーケットに買い物に行く途中のボルドーさんとトリノさんの奥さん方と遭遇。この両家、商売敵にも関わらず、家族間の仲はいいんですよね。ボルドーさんところの息子も、トリノさん家の娘のミラノのこと、ミラノ姉さんって呼んでるし。
そのミラノお嬢さん。見事にあの流通危機のさなかに帝国商人との契約をまとめて、大成功を収めてたみたい。ボルドーさんが悔しがってた。
プレイヤーは、各地で次々と商談をまとめてるミラノさんの活躍を、FCからずっと見続けているので、彼女が大成功をおさめたと聞くとやっぱりうれしい。
そのミラノさんからラヴェンヌ村までの護衛依頼が舞い込む。実は、ミラノさんからの依頼って確か初めてなんだよなあ。長い付き合いのような錯覚を覚えるけど、エステルたちとちゃんと顔合わせするのも初めてなのは不思議な感じ。
ミラノさん、果樹園の復興状況を自分の目で確認しにきたみたい。
ものが果樹園なだけに、ボースのような早期の復旧は無理なんだけど、ラヴェンヌの復興も着実に進んでいるみたい。トラクターの修理も終わって、無残な焼け野原だった果樹園も、奇麗な更地に。
ボースを中心に、各地から支援や寄付も集まっているらしい。これって、何気に驚きなんですよね。改めて、このリベールという国の民度の高さに驚かされる。
ミラノさんも、商売のためといいつつ投資という名の支援をはじめるつもりらしい。ボース商人は利益を求めつつ良心的だ。
とはいえ、そこできっかりと利益をはじき出すんだから、ボース商人がリベールで一目置かれているのも無理からぬ話なのかもしれない。
ものが果物だけに元通りになるには時間がかかるだろうが、村のみんなは希望を胸に宿している。以前果樹園の運営をめぐって対立していたベスカとグレイ翁も、これを機にお互いに歩み寄りを見せて協力しているみたいだし。雨降って地固まる、ですね。

少し足を延ばしてみたラヴェンヌ廃坑で、警備中の王国軍が騒いでいるのに遭遇。内部で機械じかけのモンスターが出没したらしい。結社の人形兵器か?
さくさくっと全部倒して回る。
あとは王国軍に任せて帰ったんだけど、いきなりイベントが挟まれる。
赤い装束をまとった謎の兵士が廃坑内に二人登場。あの機械、結社の哨戒型人形兵器だったらしい。片方の特務兵が、なにやらエステルたちと面識があるような会話を見せる? 誰だろう。エステルたち、目の敵にされてるみたいだけど、心当たりが浮かばない。

さて、依頼も片付け、エステルたちは本格的に休暇に入る。
川蝉亭につくと、先に行っていた仲間とケビンくんが一緒のテーブルについて歓談中。なんか、街道で出会って一緒に来たらしい。彼の話では、ケビンくんずっと四輪の塔を調査してまわってたみたいだ。ああ、川蝉亭のすぐ北に、琥珀の塔だったっけか、そっちに通じる道があったなあ。
ケビンくん、塔の調査のせいで竜の一軒には完全にノータッチだったらしい。そういえば、全然姿見なかったっけ。ここらで情報交換、というつもりらしい。ケビンくんの話も興味深そうなので、もちろんもちろん。

とりあえず、川蝉亭にチェックイン。女将に部屋に案内される。女性陣は四人部屋。FCの頃に来た時に使った部屋だ。
男性陣は二人部屋にふた組。メンバーわけで、特に希望のない男性陣の中で一人オリビエがアガットとの同室を希望する。
……そういえば、そっちの気もあったんだ(マテ
でも、ヨシュアならともかくアガットというのはいささか趣味が違うような、と思ってたらそういう話ではなかった。
オリビエ、実に嫌らしい顔になってアガットとティータの間に何があったか根掘り葉掘り聞くつもりだ、と宣言する。
とたん、目をきらきらさせだしたのはエステルとシェラ姉(笑
彼女らの餓狼のような目線に晒され、ひきつった顔で後退るのはティータ嬢。今夜は血祭りか(笑

夕食時にブレイザー組とケビンくんとで情報交換。細かいところだけど、食卓にのったグラスの飲み物の色がオリビエ、シェラ姉、ケビンだけ違う。お酒?

まずはエステルたちから、古代竜が輝く環に警告を残していった話をケビンくんに。それを聞いて、

【至宝授けし女神、聖獣遣わして人の子らの行く末を見届けさせん】

という、教会に残された一節をケビンが口ずさむ。
なるほど、いろいろとエステルとレクナートとの会話に合致してるな。