川蝉亭にて釣り三昧。


川蝉亭での歓談の続きから。

エステルたちの話から翻って、ケビンからの情報提供。四輪の塔の屋上に設置してある用途不明の古代機械が、稼働を始めているのは一度依頼でこの機械の写真を撮影しに行ったことがあるので知っていたが、ケビン君によるとこの古代機械、稼働をはじめたのはまさにFCファイナルステージ、王城地下の封印区域であの巨大機械兵器が起動したのと同時だったというのだ。
あの時聞こえてきた機械音声。第一結界の消滅と、デバイスタワーの起動、という何のことかわからないことを言っていたけど、このデバイスタワーというのが四輪の塔だというのは間違いないみたいだ。
じゃあ、第一結界というのは?
四輪の塔の起動によって、発動したのは第二の結界?
結界というからには、外部から何かを防いでいる? それとも、逆に閉じ込めている?
おそらく、結界の中にあるものは輝く環の本体ではないか、と見当するエステルたち。ならば、結社が行っている数々の実験は、輝く環を手に入れることに繋がっているのだろうか。
ここで、結社内で一連のリベールでの実験を主導している人物に話が及ぶ。
教授と呼ばれる、執行者たちを指揮している存在。その人物が、ドルン兄貴やルーアンの前市長、そしてクルツさんの記憶操作を行っていたんじゃないか、とエステルが告げる。その根拠として、自分の記憶もまた定かではない部分があること。その失くした記憶に、教授らしき人物と会っているような覚えがあること。そして、直後に失踪するヨシュアの様子が変わったのが、その記憶が曖昧な時を境にしていること。
教授と呼ばれる人物が記憶操作を行っているという話を聞いて、奇妙な反応を見せたのがケビンくん。なにか、教授の正体に思い当たる節があるのか?

深刻な話になったけど、ここには休暇で来たわけで。
翌日は、いちじ仕事の話は忘れてみんなで思いっきり羽を伸ばすことに。
午前中はヴァレリア湖畔にボートを漕ぎだし、みんなで船遊び。昼食後は腹ごなしに模擬戦。昼間っからお酒飲んでるのはシェラ姉とオリビエ(笑
あとでエステルに文句言われても、果実酒なんて酒のうちには入らないと悪びれもしない。この人のお酒への認識は一般人と差がありすぎるな。
午後は釣り糸を垂れる。趣味の欄に堂々と「釣り」とあげてるエステルだけじゃなく、何人かは腕に覚えがある様子。
一日は瞬く間に過ぎていき、夕映えがあたりを照らす時間に。
女同士で集まって、部屋でお茶をしながらおしゃべりをしているうちに、ふと窓の外に視線をやるエステル。
目に映るのは湖畔の夕焼け。
脳裏によぎるのは、あの日のハーモニカの音色。
部屋を辞し、一人エステルは湖畔の桟橋に足を向け、ヨシュアの残したハーモニカを取り出す。
幻夢の中では弾けたあの曲。ハーモニカに唇を添え、ヨシュアが好きだったあの曲を、エステルは奏でる。
それぞれの想いを胸に、湖畔から流れてくる音に耳を傾ける仲間たち。
曲を弾き終え、一息つくエステルの耳に飛び込んできたのは拍手の音。振り返ると、そこにはケビンの姿が。
意外な趣味やね、というのは失礼だぞケビンくん。まあ、趣味が釣りやらスニーカー集め、じゃあねえ。
でも、ハーモニカは別に趣味じゃない。それは、本当はケビンくんもわかってるみたいで。
この男、女の子の心を汲むのがうますぎる。説法を生業とし、人の告白を聴く機会の多い神父という職業柄だろうか。
それ以上、ハーモニカには触れず、ヨシュアの話をはじめるケビン。彼氏に再会したら、エステルはどういう言葉をかけるつもりなんや?
ケビンはヨシュアとは面識がないけれど、エステルの様子、仲間たちの態度から、彼と彼女の絆がどれほど強固なものだったかはすぐにわかる。そんな間柄だったのに、彼は去って行ってしまった。そこには、並々ならぬ決意と想いがあったに違いない。
そんな決意を胸に去って行った相手に追いついて、捕まえて、君はいったいどんな言葉をかけるつもりなのか。
それは、厳しい問いかけだ。そして、いつかは向き合わなければならない問題でもある。
そんな厳しくも、エステルのことを深く考え、気遣った質問に、だけどエステルは特に迷った様子もなく、きっぱりと答えてしまう。
それは、会った時に考えるよ。
会う前からウジウジと悩み続けるのはもう辞めた。自分とヨシュアの間なら、会えばきっと自然に言葉が湧き出してくると思うんだ。だから、自分はもう一心不乱に前に進み、ヨシュアに会うことを目指せばいい。
それでもついつい偶に感傷に浸って想いを巡らすのは乙女の特権、ということで。
まさか、答えが返ってくると思っていなかったケビンくん、呆気。苦笑を浮かべ、本当ならここで言葉に詰まり思い悩む少女に優しく言葉をかけて応援する格好してポイント稼ぐつもりやったのに、必要なかったなあ。
きっと、それはエステルがヨシュアを追いかけると決めた時からずっと自問自答してきた問題なんだろう。たぶん、最初は目を逸らし、向き合うこともできなかったのかもしれないけど、数々の事件を乗り越え、いろんな人と出会い、視野を広げ、考えを深めることで、エステルは自然と答えを見つけていったんだと思う。
そして、あの幻夢での経験を経て、エステルの中の迷いや躊躇いは吹っ切れたのだろう。あれ以来のエステルの覚醒ぶりは眩しいくらいだ。

自分で茶化しているけど、ケビンがエステルに好意を寄せているのはどうやら本物みたい。神父として悩むエステルを機にかけてるのは確かなんだろうけど、自分でも言ってるみたいに半分くらいは個人的にエステルという少女を気にかけてる。
でも、決してエステルの気持ちをヨシュアから遠ざけようとするわけではなく、想い人を追いかける少女の決意や思いを心から応援している。それでいて、自分の想いを誰にも見えない奥底に無理に押し込めるんじゃなくて、自然と発露させてるんですよね。表裏があるのは間違ないけど、そのスタイルはとても自然体。なんて清々しい気持のいい男だ。

いくらエステルが鈍感だとしても、そんなケビンの好意を完璧にスルーできるはずもなく、とはいえはっきりと察することも出来ず、言葉の意味を問いただそうとしたとき、ケビンの表情がさっと変わる。
視線を追うと、エステルたちのいる桟橋に流れてくるボートが一隻。
ボートには、倒れている人影が。
なんか、見覚えのある倒れ方……って、クルツさん!?
またか。
またなのか。
怪我の具合は、かなりの重傷。この人、確かリベールではカシウスに次ぐ遊撃士No.2という触れ込みなのに、あんまりいいところないなあ(苦笑
いやしかし、結社の拠点を探索中だったクルツさんがこんな有様となると、他のメンバー。アネラスさんたちはどうなったんだ?

宿に運び込み治療していると、クルツが目を覚ます。
拠点と思しき施設に忍び込んだところまでは覚えているものの、それ以上の記憶が見上がらないクルツ。また、教授に記憶を消されてしまったらしい。自分がこれまでどこを探っていたのかもわからない、という。
……クルツさん、役立ってないよー。
アネラスさんたちの無事も不明。なのに、助けに行こうにも場所がわからないのでは。
ここで、真打ちケビンくんが手を挙げる。教会には、この手に暗示を解く術法が伝わっているのだという。ただし、被術者には相当な精神的負荷、というかダメージがあるらしいので、けっこう危ない術らしい。
もちろん、かまわないからやってくれ、とクルツさん。
いやまあ、ここで嫌だ、とか言ったらみんなからドン引きされるだろうけど。
復活した記憶から、ヴァレリア湖畔の北西に結社の研究所があることがわかる。エステルたち、休暇を返上し、すぐさまパーティーを編成し研究所に乗り込むことに。アネラスたちの救出。

パーティーはエステルにケビンが固定。今回は敵地強襲であるからして、強敵もたくさん出てきそうだし、主力メンバーのアガットとティータで。
アーツ要員がいないのが心配だけど、ケビンとティータで回復は賄えるので、これでいく。物理攻撃が効きにくい敵とか出てきたら最悪だけどw

夜も深けたヴァレリア湖畔。闇にまぎれて湖側からボートで研究所に侵入を図る。
内部にはベルトコンベアが稼働しており、人形兵器の大量生産を行っているようだ。ここで、敵と遭遇。ラヴェンヌ廃坑で出くわした哨戒型人形兵器が巡回している。
所内を探索していると、グラッツさんと遭遇。案の定、意識を奪われ操られていた。グラッツさんと戦闘に。
さすがにリベールでも一流の遊撃士。こっちは四人掛かりだってのにかなり苦戦。しかしグラッツさん、必殺技の名前ちょっとセンス悪いよ(笑
グラッツスペシャルとかグラッツナイトメアとかグラッツビックバンとか、全部自分の名前を冠にしてるし。競馬の馬じゃないんだからwww

グラッツさんを袋叩きにして戦闘不能にし、ケビンさんの暗示解除でグラッツさん正気に戻る。
どうやら操られていた時の記憶は残っているらしい。最後の意地で、ボロボロの体を引きずって自分の足で施設から脱出するクルツさん。
グラッツのいた部屋でカードキーを発見。ロックされていた部屋を調べるとFCのラスボスだった古代の巨大人形兵器が鎮座。とはいえ、あれとは別物。あれはまだ王都の地下で調べられてるし。こっちは壊れていないみたいだし。しかし、こんな兵器が何機もあったのか。
しかしビビった。ここで前ラスボスと戦闘かと思った。どうやら完全停止している様子。結社の手で研究されていたみたいです。

次の階ではカルナさんと戦闘。手こずったのは重剣使いのグラッツさんの方だけど、戦い方はガンナーのカルナさんの方が明らかに恰好イイなあw

三階ではアネラスさんと遭遇。うわっ、リミットブレイク奥義喰らった!! 
全員がごっそりHPを3500も削られる。こちとら最大値でHP5000〜7000程度だから、これはキツい。
ちょうど、みんなそこそこHPを削られていた時だったので、二人が戦闘不能に陥り、一気に形勢は大ピンチへ。
強い。アネラスさん、めっさんこ強いよ!!
どうやら、エステルさんも同じこと思ったみたいで、戦闘後にかなりへたばった顔で、アネラスさん滅茶苦茶強くなってない? とおっしゃられる。
確かに確かに。
これでアネラスさんがメンバーに加入してくれたら、女の子だけでバランスのとれたパーティーが編成できるんだけどなあ。
ユーソリティにエステル、前衛剣豪にアネラスさん。アーツ担当回復支援でクローゼ。回復砲手にティータで。かなりいい線行くと思うんだけど。
シェラ姉? いやーー……もう少女じゃないし(殺
少女時代のシェラ姉なら大歓迎なんだけど(死

意識を取り戻したアネラスさんから、重大な証言が。
なんと、施設内でヨシュアの姿を見たというのだ。
血相を変えるエステル。

そして、四階にあがったところで、うつぶせに倒れ伏すヨシュアを発見。あわてて駆け寄り、抱きよせるエステル。
その時、ケビンが顔色をかけて警告を発する。とっさに反応し、跳び退るエステル。間一髪、ヨシュアが振るった短剣を回避する。
まさか、ヨシュアも操られているのか? と、思った途端、ギシギシと妙な動きを見せるヨシュア。

…………顔に継ぎ目がありますよ? ヨシュアさん。
って、ヨシュアじゃねえ、というか人間ですらねえ!! 人形じゃないか。
ヨシュアの姿を模した人形が双刀を構える。さらに、二体、いや三体の同じヨシュア人形が出現、エステルたちを取り囲む。
人と見まがうような人形。レンがいるのか?

この人形兵器、姿形だけではなく能力もヨシュアを模しているらしい。ヨシュアのクラフトをバシバシ使ってくる。
とはいえ、こちらも強くなっているのだよ。こんな偽ヨシュアなど一蹴……と、思いきや、一体を倒したところでいきなりこいつら、Sクラフトの<漆黒の牙>を発動。全体攻撃! だが、そのダメージ量はアネラスさんのそれと比べれば微々たる……って、ぎやああ、三人連続でやってきやがった!!
アネラス戦の悪夢再び、一瞬にして瞬殺されるティータとケビンくん。
さすがに漆黒の牙三連発はキツかった。
ヨロヨロになりながら、なんとか戦線を立て直してなんとか偽ヨシュアを倒しきる。

すると、拍手の音が。
暗がりに閉ざされ様子が窺い知れなかった部屋の奥が照らされ、そこには三人の人影が。玉座のように椅子が配され、その両脇に【剣帝】レーヴェと【殲滅天使】レンが控え、椅子に腰かけるのは教授……だけど顔が見えん。
エステルたちの健闘をひとしきり褒めたたえた教授は、ぽちっとな、とボタンを押す。ッガガガと部屋を仕切るように上昇してくるガラスの敷居。
ま、まさかこのパターンは!?
同じくお約束に気がついたケビンが警告を発するものの遅く、部屋の各所からガスが噴出。催眠ガスか。
エステルたちはバタバタと倒れ、意識を失ってしまう。

眠っていたのは数分か? ケビンたちが意識を取り戻した時、そこにはエステルの姿はなかった。
急いで屋上へと向かうケビンたち。屋上に滞空していたのは赤い飛行艇。甲板には教授とレン、レーヴェ。そして、レーヴェの腕には意識のないエステルが。
ティータの呼び声が響く中、エステルは結社によって連れ去られてしまう。



場面転換。
暗闇に一人たたずむエステル。それは、眠るエステルの深層意識。
現れるヨシュア。もう一度会えた。思わず駆け寄るエステルだったが、走っても走ってもヨシュアのそばに行くことができない。
それでも諦めず必死に駆けるエステルに、ヨシュアはもういいんだと諭す。自分は人形だから。壊れた人形だから、もう自分なんかを追いかけないで。
ヨシュアの腕がゴトリと落ちる。足がもげ、胴が崩れ、首が転げ、バラバラになって倒れ伏すヨシュア。
そうなってから、ようやくエステルはヨシュアのもとにたどり着く。手遅れになってから、ようやく。
茫然と、足もとに転がったヨシュアの首を抱き抱え、

絶叫。



自分の声で目を覚ますエステル。あれが夢だったことを知り、ほっと安堵の息をつく。
落ち着いたところで辺りを見渡すと、ここはどこかの部屋のベッドの上。傍らにはニコニコとほほ笑むレンの姿が。
レンは、ここが新しい自分たちの拠点だと教えてくれる。
……? あれ? なんかエンジンの駆動音が聞こえるし、窓の外には空が広がっているから、てっきり攫われた時に乗っていた飛行艇かと思ってたんだけど、拠点?
あわてて窓に駆け寄るエステル。

な、な、なんじゃこりゃあーー!

思わずエステルと唱和(笑

飛行艇は飛行艇でも超超ウルトラ巨大飛行艇。
でかっ。本気でデカッ!
普通の飛行艇と比べると、駆逐艦と大和ぐらい差がありそうじゃないか。いや、もっとか。もっとだ。クルーザーと豪華客船くらい? とにかく大きい。こりゃ空飛ぶ要塞。フライングフォートレスそのものだ。
こんなでっかい船、どこで整備するんだ? 尋常でない規模のドックがないと収容できんぞ? というか、着陸とかできるのか? 必要ないのか?

船の名は<紅の方舟>グロリアス。これ一隻で一国の軍隊を相手取れる、とレンはお気に入りの玩具をひけらかすように誇らしげに小さい胸を反らす。
ここで、艦内通信。教授から、エステルに一度会って話をしようと、歓談のお誘いが。閉じこもっていても仕方ないので、最上階の聖堂とやらにレンに案内してもらう。

飛行艇の中とは思えないような巨大な空間がエステルを圧倒する。これが、聖堂。奥には巨大なパイプオルガン。そして鍵盤をたたく白衣の男。
エステルは、ここで教授と【再会】する。
既に、さっきの音声を聞き、エステルは自力で記憶を取り戻していた。
古代遺跡の研究者、アルバ教授。
本名はゲオルグ・ワイズマン。趣味はパイプオルガン。なんでも、教会にいた頃に嗜んでいたらしい。
……思いっきりサラリと出自を口にしたなあ、この人。
驚くエステルに、特に隠すことでもないとばかりに自分が元は教会の学僧だったことを明かす教授。古代遺跡の研究も、嘘ではなく彼の学僧としての研究テーマだったようだ。アーティファクトの扱いは教会の専任だしねえ。
だが研究にのめりこむうちに、教授の内面になにか変化があったんだろう。結社の盟主と出会ってしまったことでその変化は決定的なものになり、彼は教会を出て転向。結社の最高幹部、蛇の使徒のひとりとなる。
そして、明言する。
FCから続くリベールを襲った数々の事件の黒幕は自分だと。そして、福音計画を目指すもの。
福音計画とは何なのか。輝く環を手に入れるための計画か、と問いただすエステルに、手に入れる、とは少し違うけど概ね合ってるよ、と答える教授。違うのか合ってるのかわからないです、はい。
質問にはなんでもこたえるよ〜、と気さくに言ってくれたくせに、曖昧にごまかしたり、輝く環ってなんなのさ、と聞いたら、もうすぐわかるから秘密、びっくりさせたいから、と結局何にも教えてくれない教授。
ダメだ、この人。無自覚の意地悪さんだ。

エステルくん、君が一番聞きたいのはヨシュアのことなんじゃないのか、と痛いところを突いてくる教授。それは勿論、そのとおり。
ヨシュアは今どこにいるの! と問い詰めるエステルに教授はさらりと答えてくれる。

空賊と一緒に行動しているとしかわからない。

あんた、聞いておいてそれか! その程度の情報ならこっちも知ってるての!
結社の力でもその行方を知らしめないヨシュアの能力。それを自慢げに吹聴する教授。ヨシュアが教授のもとに来た時には心が完全に崩壊していた。現在のように調整したのは教授の能力。
あの日、王都であんた、ヨシュアに何を言ったのよ。
もしかしたら、エステルが一番知りたかったのはそのことだったのかもしれない。なにが、ヨシュアに自分と別れるまでの決意をさせたのか。ヨシュアがカシウスに告げた話の内容から、それはだいたいわかっているけれど、当事者の一人である教授から直接聞き出したかったに違いない。
まるで悪びれず、あの時の会話の内容をつまびらかに明かす教授。
予想外だったよ、彼は君のもとに残ると思っていたからね。罪悪感に苛まれながら。
エステルの脳裏をよぎるのは、あの別れ際に浮かんでいたヨシュアの表情、まなざし。
彼を追い詰めたのは誰だ。ヨシュアにあんな顔をさせたのは誰だ。私を好きだと言ってくれた人が、どうして私の傍を離れないといけないと思うようになってしまったのか。
全部。
全部。

全部、お前のせいじゃないか!!!

状況判断も理性も何もかもが吹き飛んで、教授に襲いかかるエステル。
教授を叩き伏せるはずの棍を防いだのは、レーヴェの剣。
エステルを弾き飛ばし、敵地のただなかでのその暴挙を窘めるレーヴェ。そして、尻もちをつき呆然とするエステルの目前に次々と現れる執行者たち。
【怪盗紳士】ブルブラン、【痩せ狼】ヴァルター。【幻惑の鈴】ルシオラ、【道化師】カンパネルラ。そして、【殲滅天使】レン。
この計画に参加している執行者全員が勢ぞろいする。

一人一人が一騎当千に値する執行者が6人。対し、こちらはエステル一人。どう足掻こうとも、なぶり殺しが必定だ。
教授は、エステルに結社に入らないか、と誘いをかけてくる。そういえば、以前から教授はエステルに興味を抱いてたな。レンとレーヴェの前で、エステルを結社に迎えたいと言っていたし。
ここで、結社の目的を教えてくれるのかと思ったんだけど、その辺りには触れず、結社に入ればヨシュアと必ず再会できる、という方向でエステルを勧誘してくる。
ヨシュアと再会できる、その言葉に一瞬心を揺り動かされるエステル。彼女の心理状態を見透かしたように、それ以上無理に誘わず、教授はしばらく船を出る用事があるので、戻ってくるまで考えてくれたまえ、と話を打ち切る。