今年もまあたくさんの新人さんがデビューしましたことで。レーベルも増えたこともあり、新人賞関連を見ても山のように。
さすがに少女系レーベルについては追い切れないので省いておりますが、だいたいこのような陣容になっております。


<電撃文庫>

【ミミズクと夜の王】 紅玉いづき  [第13回電撃小説大賞<大賞>]
【世界平和は一家団欒のあとに】 橋本和也 [第13回電撃小説大賞<金賞>]
【扉の外】 土橋真二郎 [第13回電撃小説大賞<金賞>]
【なつき☆フルスイング! ケツバット女、笑う夏希。】 樹戸英斗 [第13回電撃小説大賞<銀賞>]
【カレイドスコープのむこうがわ】 三木遊泳 [第6回電撃hp短編小説賞<銀賞>]
【リヴァースキス】 佐野しなの [第7回電撃hp短編小説賞<大賞>]



<富士見ファンタジア文庫>

・黄昏色の詠使い イヴは夜明けに微笑んで [第18回ファンタジア大賞<佳作>] 細音啓
・太陽戦士サンササン [第18回ファンタジア大賞<準入選>] 坂照鉄平

・沙の園に唄って [第19回ファンタジア長編小説大賞<佳作>] 手島史詞
・量産型はダテじゃない! [第19回ファンタジア長編小説大賞<準入選>] 柳実冬貴


<富士見ミステリー文庫>

・僕たちのパラドクス ―Acacia2279― [第6回ヤングミステリー大賞<大賞>] 厚木隼
・ヴァーテックテイルズ 麗しのシャーロットに捧ぐ [第6回ヤングミステリー大賞<佳作>] 尾関修一



<角川スニーカー文庫>

・時載りリンネ! (1) はじまりの本 [第11回スニーカー大賞受賞作<奨励賞>] 清野静
・繰り世界のエトランジェ 第一幕 糸仕掛けのプロット [第11回スニーカー大賞受賞作<奨励賞>] 赤月黎



<MF文庫J>

・アストロノト! [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>] 赤松中学
・ヒトカケラ [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 星家なこ
・ギャルゴ!!!!! 地方都市伝説大全 [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>] 安宅代智
・魔女ルミカの赤い糸 [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 田口一

・地を駆ける虹 [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 七位連一


<ファミ通文庫>

・ヒツギでSOSO! [第8回エンターブレインえんため大賞<最終選考作>] 文岡あちら
・108年目の初恋。 [第8回エンターブレインえんため大賞<優秀賞>] 末永外徒
・声で魅せてよベイビー [第8回エンターブレインえんため大賞<佳作>] 木本雅彦
・バカとテストと召喚獣 [第8回エンターブレインえんため大賞<編集部特別賞>] 井上堅ニ
・ほおむステイ☆でい〜もン! [第7回エンターブレインえんため大賞<東放学園特別賞>] 鯛津ゆうた



<集英社スーパーダッシュ文庫>

・りっぱな部員になる方法 1) 紙ヒコーキと四次元黒板 [第6回スーパーダッシュ新人賞<最終選考作>]  午前三時五分
・鉄球姫エミリー [第6回スーパーダッシュ新人賞<大賞>] 八薙玉造
・警極魔道課チルビィ先生の迷子なひび [第6回スーパーダッシュ新人賞<佳作>] 横山忠
・ガン×スクール=パラダイス! [第6回スーパーダッシュ新人賞<佳作>] 穂邑正裕



<HJ文庫>

・たま◇なま 〜生物は、何故死なない?〜 [第1回ノベルジャパン大賞<大賞>] 冬樹忍
・SAS スペシャル・アナスタシア・サービス [第1回ノベルジャパン大賞<優秀賞>] 鳥居羊
・カッティング 〜Case of Mio〜 [第1回ノベルジャパン大賞<佳作>] 翅田大介



<小学館ガガガ文庫>

・マージナル [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<大賞>] 神崎紫電
・学園カゲキ! [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<ガガガ賞>] 山川進
・携帯電話俺 [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<佳作>] 水市恵
・Re:ALIVE (1) 〜戦争のシカタ〜 [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<佳作>] 壱月龍一
・みすてぃっく・あい [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<期待賞>] 一柳凪

・カリブルワールド 緑の闇 [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<期待賞>] 香月紗江子
・さちの世界は死んでも廻る [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<期待賞>] 三日月
・“探し屋”クロニクル 7/7のイチロと星喰いゾンビーズ [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<期待賞>] 羽谷ユウスケ
・RIGHT×LIGHT 〜空っぽの手品師と半透明な飛行少女〜 [第1回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<期待賞>] ツカサ


<中央公論社C★NOVELSファンタジア>

・ドラゴンキラーあります [第3回C★NOVELS大賞<特別賞>] 海原育人
・契火の末裔 [第3回C★NOVELS大賞<特別賞>] 篠月美弥



さすがにいくらなんでも全本コンプリートというわけにもいかず、読了分は太字を宛がっております。それでも、割合としてはそこそこカバーできたと思うのですけど。
読了分からとなりますが、本年度の新人賞関係から出た私の一押し作品は以下となっております。


世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫 は 9-1)世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫 は 9-1)
橋本 和也

メディアワークス 2007-02
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なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。 (電撃文庫 き 4-1)なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。 (電撃文庫 き 4-1)
樹戸 英斗

メディアワークス 2007-02
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感想


カレイドスコープのむこうがわ (電撃文庫 (1404))カレイドスコープのむこうがわ (電撃文庫 (1404))
三木 遊泳

メディアワークス 2007-03
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感想


イヴは夜明けに微笑んで (富士見ファンタジア文庫 174-1 黄昏色の詠使い)イヴは夜明けに微笑んで (富士見ファンタジア文庫 174-1 黄昏色の詠使い)
細音 啓

富士見書房 2007-01
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感想


時載りリンネ! 1 (1) (角川スニーカー文庫 203-1)時載りリンネ! 1 (1) (角川スニーカー文庫 203-1)
清野 静

角川書店 2007-07
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感想


声で魅せてよベイビー (ファミ通文庫)声で魅せてよベイビー (ファミ通文庫)
木本 雅彦 ヤス

エンターブレイン 2007-01-29
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カッティング ~Case of Mio~ (HJ文庫 は 1-1-1) (HJ文庫 は 1-1-1)カッティング ~Case of Mio~ (HJ文庫 は 1-1-1) (HJ文庫 は 1-1-1)
翅田 大介 も

ホビージャパン 2007-06-30
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感想


ドラゴンキラーあります (C・NovelsFantasia う 2-1)ドラゴンキラーあります (C・NovelsFantasia う 2-1)
海原 育人

中央公論新社 2007-07
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デビュー作単品で見るならば、やはり【時載りリンネ!】と【黄昏色の詞使い】が双璧でしょうか。
現在、【とらドラ】などが猛威を振るってるドタバタ青春恋愛系では【声で魅せてよベイビー】が素晴らしかった。私は【とらドラ】よりこっちが好きですわ。惜しむらくは、これ一作のみで作者の次の作品が出ていないこと。本職が忙しいんでしょうか。
電撃の三作は安定高値で推移。心情描写の妙はどれも折り紙つき。特に、メキメキとスケールアップしてるのが【世界平和】の橋本和也氏。続きの刊行速度も安定してますし、作風の幅も広そうなので将来的には電撃の主力の一柱を担える逸材と期待しているのですけど。
傷つき壊れやすい若者の心を切々と、丁寧に綴った純愛ストーリー【カッティング】。これも、この手のジャンルでは頭一つ抜けた感じ。多産するタイプじゃなく、一冊一冊を重く密度濃く書き連ねていくタイプですね、きっと。実際、続巻はまだ一冊だけですし(まだ読んでない)。ゆくゆくは一般書籍に進出してもおかしくない器量と方向性の持ち主だと思うんだけど。
【ドラキラ】は、ある意味Cノベルズらしいというからしからぬというか、とにかく歯ごたえがある面白さ。作風の完成度、土台のしっかりとした強度が強そうなんで、あとどんなタイプの作品出してきてもまず面白さは保障されてそうな感じ。迷わず買うでしょうね。

他の作品は……
【ミミズク】は良かったは良かったんだけど、将来性についてはどうなんだろう。次回作を見てからになるんだろうけど。
【扉の外】は、巷の評判はいいようなのだけど、私はさっぱりなにが、て感じで。まあ合う合わないの合わない方だったんでしょう。三作目の途中まで読んで、放置中。
ミステリーとして非常に骨太だったのが【ヴァーテックテイルズ】。その方面が好きな人は手にとってもいいんじゃないでしょうか。
富士ミスのもう一つ【パラドクス】は、第一作は正直なんじゃこりゃな出来だったんですけど、二作目はエンタテイメント性と読ませる力が増して手、意外と面白かったです。
勢いでグイグイと読み手を物語に引っ張ってくれたのが【アストロノト】。こういう脇は甘いんだけど、それを気にさせないくらいパワーあふれた作品を書く人って、メキメキ伸びるか…一気に萎んでしまうか、なところがあるんですよね。めっちゃ期待してるんですけど。
【ギャルゴ!!!】、これも先々期待が持てそうなんですよね。もう少し怪異に内山靖二郎氏の書くようなしっかりとした異界感があったらさらに良かったんですけど、あの主人公の人知れず戦う孤高のヒーロー像はかなり素晴らしいです。
【バカとテストと召喚獣】、これは評判もいいですし、実際底抜けに楽しんですけど、同じ突き抜けたバカ作品なら【ガン×スクール=パラダイス】の方が私は好きでしたね。狙いすぎてえらいことになってるキャラといい、あんまりといえばあんまりな展開といい。ここまでやられると逆に爽快になる罠ww
妙に味があって、何気に丁寧に初めて手に入れた人間らしい感情を扱ってたのが【たま◇なま】。ほんと、妙な味があるんですよね、読感に。語り口がちょっと独特なところもあるんでしょうか。その割に、扱ってるテーマが素朴でありつつ、意外とねちっこく深いところまでねじ込んでるところが面白い。
あと、このまま次回作・続編を買っていくつもりなのが

・繰り世界のエトランジェ 第一幕 糸仕掛けのプロット [第11回スニーカー大賞受賞作<奨励賞>] 赤月黎
・魔女ルミカの赤い糸 [第3回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 田口一
・ヒツギでSOSO! [第8回エンターブレインえんため大賞<最終選考作>] 文岡あちら
・りっぱな部員になる方法 1) 紙ヒコーキと四次元黒板 [第6回スーパーダッシュ新人賞<最終選考作>]  午前三時五分
・鉄球姫エミリー [第6回スーパーダッシュ新人賞<大賞>] 八薙玉造
・警極魔道課チルビィ先生の迷子なひび [第6回スーパーダッシュ新人賞<佳作>] 横山忠
・SAS スペシャル・アナスタシア・サービス [第1回ノベルジャパン大賞<優秀賞>] 鳥居羊

チルビィ先生あたりは、次次第なところあります。
エミリーも……これ、確かに凄いし才迸ってると思うんですけど、この作品ってあくまで状況の枠にとどまってて、物語してない気がするんですよね。物語としての芯というか軸みたいなものを切実に欲するところです。普通なら気にならないんでしょうけど、肉と衣装があんまり素晴らしんで、どうしてもそこが引っ掛かってしまって。
その意味では次回にとても期待してる一作ではあるんですけど。

ガガガは全滅でした。すみません、無理です、あれらは。
富士見Fも、黄昏以外はちょっち無理。
これだけはいいたい。量産型というのはぽんこつという意味でも粗雑乱造という意味でもないやい。それ以上に、あれじゃあもはや量産型じゃないやい!