劇場版 「空の境界」 矛盾螺旋 【完全生産限定版】 [DVD]
劇場版 「空の境界」 矛盾螺旋 【完全生産限定版】 [DVD]


……悪いが橙子さん。私も「ロケットペンシル」ってなんですか? という世代である。1998年で、幹也が、ええっと何歳だ。二十歳近くだから、同じくらいなんですよね。うん、知らないよ。知らない知らない。
それにしても、幹也にロケットペンシル知らないと即答されてショック受ける橙子さんに、大ウケ。大爆笑。いきなりそこだけBGM止まるし。なんか、今まで見たことねー顔するし。そのあとずっとぶつぶつ言ってるし。
今回の話って、主人公は巴だったのかもしれないですけど、見せ場という意味では、橙子さんもこの矛盾螺旋が一番の大活躍だったんじゃないっすかね。
うん、洒落にならないほどカッコよく、邪悪で、凶悪で、綺麗で、可愛らしかった。この章見て、ほんとに橙子さんのビジュアル変更は大正解だったと何度も思いましたもの。
かっこいいのなんのって。まあ見てください。堪能してください。ある意味、この話での橙子さんって、アラヤよりも不気味で未知的でおっとろしいんですよね。魔術師の不可解さ、怖さを体現しているような存在感。
アラヤは一種突き抜けてしまいすぎているから、逆にそういうものだと納得してしまえるのだけれど、橙子さんはコチラ側に立つ事を好しとしている人だけに、逆に恐ろしいんですよ。平凡な日常を愛し、幹也や式たちと過ごす日々を大事にし、守りたいと言うその一方で、自分と寸分たがわぬ人形と本物の自分に差異などない、などと平然と口にし、自己の固有性について一切頓着していないその魔術師としての考え方を並列させている。
月姫やFateなど、以降も多くの魔術師が登場しますけど、ここまで人間としての自分と魔術師としての自分を等価に平衡させている人物というのは、あんまりお目にかかったことがない。原作読んだ時も思ったけど、やっぱりタイプムーン関連で一番怖い魔術師って、この人だわ。青子先生は、まだ具体的にどういう人物か目の当たりにしてないので、何とも言えないし。怖くて、大好きなんですけどね。

その一方で、アルバのあれは……凄いな(笑
昔っから性格的にも格好的にもあんなだったらしいし。なに? ウザ可愛いってやつ?

今回はかなり複雑な構成。というより、時系列をかなりグチャグチャにシャッフルしてるんですよね。もちろん、一定の法則に基づいているらしいのは間違いないはずですけど。繰り返しを利用した、ミスリード的なものも図ってたんだろうし。橙子さんの登場シーンなんて、原作で展開を知っていなかったら、単なる繰り返しに見えただろうし。

……いや、しかし今回の話は原作未読者、内容を事前に知らない人が見たら、どう理解するんだろう。かーなりわけわかんないと思うんだけどなあ。アラヤなんか、ずっと延々意味不明なこと言ってるし。

その中で、巴の存在感はさすが、というべきなのかも。確かに、この話で彼を蔑ろにすることは、話の致命的な破綻を招いただろうし。彼の懸命な生きざまが、ひしひしと伝わり、その最期まで駆け抜けた格好よさは、まさしく主人公と言うべきものでした。
アーネンエルベの夢を、どう表現するか楽しみにしてたんだけど……思っていた以上に…きたなあ。

そして、式。今回は回る回る(笑
いやね、女の子に日本刀だか長剣だか持たせて、スピード感ある剣戟を描こうと思ったら、その一つのパターンとしてね、やっぱり回したくなるんですよ。グルングルン。特に、式の戦闘スタイルは八艘跳びよろしく壁やら天井やらまで利用して飛び回るようなスタイルだから、余計に回したくなるわけですよ。物凄くわかる。
特に、この劇場版【空の境界】のアクションの描き方というのは、流体で静止をよしとしないものだから、特に特に。

気になったのは、何度か直死の魔眼が途切れて、瞳が灰色というか透明な色を帯びるシーン。あれって、元の瞳じゃなくて、<アレ>が出てきてるシーンだったのかな。
式が取り込まれて<記録>を見てるシーンで現れた式は、多分<あの>式で、きっと未来のあのシーンのことなんだろうけど。その<式>の目を同じだったのが気になったので。

まあ、でもこの五話の見どころはやはり、最後の式のデレるシーンなのかもしれない。
というかさ。この劇場版って、いつもいつもラストの式が凶悪に可愛すぎるんですよ。なんですか、あの反則的な可愛さは。冗談じゃにゃあですよ、死ねというんですか、殺す気ですか。食べていいんですか、こんにゃろお。
あんなん作ってるから、原作者がどんどん幹也と式のラブ時空妄想をふくらませて行ってしまうんじゃないですか。いいぞ、もっとやれ!

……どうでもいいが、劇場版の最後に未那とか映像化しねーかなあ、とか妄想したり。DVD特典で未来福音とか。未那未那未那w