うわぁ、これは思いっきり八つ当たりだよなあ。
まったく油断ならない女である。この間まで平然と文字が読めないから読んでくりゃれ、などと可愛げに囀っていたくせに、短い間に覚えたのか、読めないというのがウソだったのか、年代記作家から来た手紙をホロに預けたのが運のつき。
ヨイツが既に滅びている、という伝承を隠していたことをホロに知られ、ものすごい修羅場に。
タイミングが悪すぎる、というのもあったんだろうけど。アマーティーにホロを巡る勝負を持ちかけられたものの、ロレンスとしては自信満々だったんですよね。そりゃそうだ、ロレンスとホロの関係を考えれば、彼女がアマーティになびくはずがない。あり得ない。
そのあり得ない、という考えをぐらつかせてしまうほどに、このホロの取り乱しようはひどかったわけだ。
でも、あのホロがあそこまで無茶苦茶言う、というのは本心ではない八つ当たりだ、というのはわりと伝わってくるモノがあるし、あれはホロが悪いんだけど、ロレンスもあそこはぽっきり折れてないで、受け止めてやらにゃあなあ。
逆に言うと、ここでホロの拒絶にボロボロになってしまうあたりに、ロレンスがどれだけホロに惚れてるか、という事実が透けて見えてくるんですけどね。ホロが狼の神である以上、アマーティーの求婚を受けるはずがないんですよ、繰り返しますけど。それなのに、こっからロレンスが暴走しだすのは、そのあり得ないはずのホロの選択を、あり得ることとして恐れ信じてしまうため。それって、ホロを神様と全然思ってなくて、一人の女として見てるからだ、とも言えるんですよね。

声もなく顔を覆ってうずくまってしまうロレンスの絶望っぷりが凄まじく、思わず同情してしまった今回でありました。


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