この頃からなんだよなあ、ロレンスが一廉の商人の風格というのを身につけ始めたのは。ホロと出会った頃の彼は、どうも浮ついた所があって隙も多く、その点をホロによってフォローされてる部分があったわけだけど、ホロとの掛け合いで鍛えられたのもあるだろうし、乗り越えた修羅場のお陰で度胸がついたのもあるんだろうが、ホロに護られ助けられるのではなく、きちんと対等の相棒として立てるようになってるんですよね。
この一件で、ホロが自分の身を担保とすることを貸し借りや手助けというくくりではなく、相棒として引き受けたのは、その辺のロレンスとの関係の変化もあったんだろう。色恋や信頼関係とはまた別の、ベクトルの違う力関係というべきか。
もっとも、ここからロレンスさんはさらに対等どころかホロを護り包み込むような大きな男へと成長を続けていくわけなのだが。
なんにせよ、ホロと出会った頃のロレンスでは、エーブは歯牙にもかけなかっただろうという事は想像できる。

一方で、ホロとロレンスのキャッキャウフフな関係は、もう砂糖菓子を溶かすような所まで行ってしまっているようで。
ホロの言い分って、歳を経た老獪な賢狼の側面は一切無くって、もう完璧に恋にハマって幸せ酔いした世間知らずの貴族の娘さん、って感じだよなあ。今が幸せすぎてそれが色褪せるのが怖いから、幸せなうちに別れましょうって、ちょっとお脳が煮立ちすぎちゃってる言い分なんだよなあ。いっそ少女漫画的ですらあり、一つ間違えれば心中モノ。
ロレンスさんとしては、何言ってんですかと怒ってもいい所だと思うんだけど、なまじ賢人で神様で何百年と生きてきた先達様がもっともらしく言うもんだから、なんか含蓄のある人生の見解のように聞こえてしまう罠。
ホロってこれ、絶対恋愛慣れしてないよなあ(苦笑
なまじ何百年と生きて人付き合いにもこなれてるから自分でも気が付いていないのかもしれないけど、客観として見る他人の色恋と主観で見る自分の色恋はまったく次元の違うもの。相当ロレンスにイカレてないと、こういう考え方は出てこないと思われ。

もうロレンスさんは、そろそろ手を出してもいい頃だと思うんだが。
エーブにカマかけられてホロに足ふんづけられてる場合じゃないよ(笑


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