毎年師走は二十日前後にあげていたこの記事も、今年は年末も末にまで遅れに遅れてしまいました。今年の十二月は追われに追われてるからなあ。現在進行形で。

さて、今年は各レーベルまとめてやろうかとも思ったのですが、年間まとめ記事と被りそうなので、例年通りレーベルごとで。
少年系からとりあえずわかっただけ、63タイトル。うち、51タイトルは読破……って、こんなに読んでたのか。わりとハネてたつもりだったんだけど。
ちなみに、評価は完全に主観的な好みによるものなので御容赦の程をお願いいたします。


<電撃文庫>

アクセル・ワールド 1.黒雪姫の帰還】 川原礫 [第15回電撃小説大賞<大賞>] 《★★★★》
【パララバ ―Parallel lovers―】 静月遠火 [第15回電撃小説大賞<金賞>] 《★★★》
【東京ヴァンパイア・ファイナンス】 真藤順丈 [第15回電撃小説大賞<銀賞>] 《★★》
【ロウきゅーぶ!】 蒼山サグ [第15回電撃小説大賞<銀賞>] 《★★★》
【神のまにまに! 〜カグツチ様の神芝居〜】 山口幸三郎 [第15回電撃小説大賞<選考委員奨励賞>] 《★★★》
【紅はくれなゐ】 鷹羽知 [第15回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>]  《★★》
【夜と血のカンケイ。】 丸山英人 [第15回電撃小説大賞<電撃文庫MAGAZINE賞>] 《★》
【クリスナーガ】 小林三六九 《★》
【九罰の悪魔召喚術】 折口良乃 《★★★》
有川夕菜の抵抗値】 時田唯 《★★★☆》
ピクシー・ワークス】 南井大介 《★★★★☆》
【りんぐ&りんく!】 水沢あきと (未読)
【ノーブラッド ツインテール襲来!】 布施文章 《★★》

本年度の電撃文庫に付いては、川原礫さんの独壇場と言ってもいいでしょう。新人作全体を見渡すのみならず、ライトノベルというジャンルそのものに燦然と躍り出た、と言った風情ですし。デビュー作と同時に別のシリーズも順調に刊行しており、来年もますます意気軒昂、もっと売れていきそうな勢いです。
二番手は、スポコンとロリコンを混ぜあわせたのが化学反応を越したのか妙に人気が高まっている【ロウきゅーぶ!】ですか。
ただ、個人的には両方共率直すぎるのが、ちょっと好みから外れてるんですよね。そんな私にクリーンヒットしてしまったのが、南井大介さんの【ピクシー・ワークス】。今年出た新人作全体見渡しても、頭ひとつ抜けたエキセントリックでクライシスな一本。第一歩がこれだと、次回作がどれほどの高みへと突き抜けるのか想像も出来ない。先が楽しみという意味でもピカイチの人である。
ただ、他を見ると例年に比べて、ちょっと低調かなあ。【パララバ ―Parallel lovers―】は実に電撃らしい作品でいいと思うんだけど、二作目以降がお目見えしていないし。【神のまにまに】と【九罰】の人は今後、コンスタントに一定以上のクオリティの作品を供給し続けていけそう、場合によってはどこかで化ける可能性も見えるくらいなんだけど、他はなあ……。


アクセル・ワールド〈1〉黒雪姫の帰還 (電撃文庫)ピクシー・ワークス (電撃文庫)



<メディアワークス文庫>

【[映]アムリタ】 野崎まど [第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>] (未読)
【太陽のあくび】 有間カオル [第16回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>] (未読)

ごめんなさい、野崎さんの作品は手元に届いたんだけど、まだ読めてない。



<富士見ファンタジア文庫>

蒼穹のカルマ 1】 橘公司 [第20回ファンタジア長編小説大賞<準入選>] 《★★★★》
【これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です】 木村心一 [第20回ファンタジア長編小説大賞<佳作>] (未読)
【鍵開けキリエと封緘師 小箱は開くのを待っている】 池田朝佳 (未読)

相変わらず富士見Fは、少数精鋭主義と言うか何と言うか。常に新しい人材を送り出してくる電撃と比べると、顔ぶれの変わらなさは特筆に値する。実に対照的だ。
そんな中で、凄まじいインパクトとともに現れた新星が【蒼穹のカルマ】である。これはもう、びっくり魂消た作品だった。ただ、一見一発ネタ派手に爆発してそのまま終り、というパターンに見える作品ながら、その基礎部分は非常に強固に見えたんですよね。あのぶっ飛んだ展開をノリではなく堅実な設定論理によって支えられる世界観をしっかりと構築された作品だと。二巻では多少よろめいたものの、三巻になってポンテンシャルの余裕分が活きてきて、これからが本番と言う感じになってきましたし。

蒼穹のカルマ1 (富士見ファンタジア文庫)



<角川スニーカー文庫>

シュガーダーク 埋められた闇と少女】 新井円侍 [第14回スニーカー大賞<大賞>] 《★★★★》
【ピーチガーデン 1.キスキス・ローテーション】 青田八葉 [第14回スニーカー大賞<優秀賞>] 《★★★》
【末代まで! LAP1 うらめしやガールズ】 猫砂一平 [第12回角川学園小説大賞<大賞>] 《★★☆》
【ガジェット 無限舞台 BLACK & WHITE】 九重一木 [第13回スニーカー大賞<優秀賞>] 《★★》
【手のひらに物の怪 耳鳴坂妖異日誌】 湖山真 [第11回角川学園小説大賞<奨励賞>] 《★★★》
【ヒミツのテックガール ぺけ計画と転校生】 平城山工 [第11回角川学園小説大賞<奨励賞>] 《★★☆》
【R-15 ようこそ天才学園へ!】 伏見ひろゆき [第13回スニーカー大賞<奨励賞>] 《★★》
【記憶の森のエリス ブラコン×記憶力ゼロ→大迷走】 七瀬川夏吉 [第11回スニーカー大賞 <奨励賞>] 《★》
【サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY】 河野裕 《★★★☆》

鳴り物入りで現れた久々の大賞作【シュガーダーク】。なるほど、これは確かに大賞作に相応しい骨太で読み応えのある作品でした。ただ、どう見ても売れ線とは程遠いんですよねぇ。
文章と挿絵両方やるぜ! というインパクトある登場を果たした【末代まで!】も、その内容はちょっと威力不足でしたし。伏兵は【サクラダリセット】でしたけど、これもあとひとつ、なんかガッツリ持ってかれる感じがないんですよね。
注目は【ピーチガーデン】ということに無るかもしれない。強制ハーレムという非常に面白い設定と、個性的なヒロインズがうまいこと作用しあって、なかなかシュールなようなビビットが効いたような作品になっている。次回以降の話の広げ方次第では、スニーカーでは珍しいタイプの作品として一定の人気は掴めるかも。
まあ、今年に関してはシュガーダークの人プッシュで正解だわなあ、こりゃあ。

シュガーダーク  埋められた闇と少女 (角川スニーカー文庫)



<ファミ通文庫>

【耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳】 石川博品 [第10回エンターブレインえんため大賞<優秀賞>] 《★★★☆》
【ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!】 田尾典丈 [第10回エンターブレインえんため大賞<優秀賞>] 《★★》

尋常でないインパクトのあるタイトルに、なんじゃこりゃあと目を引かれない訳にはいかない、という時点である程度勝利を獲得している【耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳】。タイトルだけではなく、中身もまたケイオスヘキサ。明らかに読者層を限定してしまう内容なんだけれど、逆に言うなら限定内に入ってしまった人にとっては、狂信的にハマってしまうタイプの作品だったりする。ちなみに私は、とてもじゃないけどハマれなかった、けれどなんか無知出来ん! というえらく中途半端な状態に留まってしまった。けっこう苦しい。
むしろ、一定の人気を獲ているのは【ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!】のようだけど、私はこれ、あかんかったわー。この手のギャルゲを嗜んだ人は思いっきり絶賛するか、どうしようもなく生理的に受け付けないというふたパターンに分かれるみたい。私は後者でした、うん。

耳刈ネルリ御入学万歳万歳万々歳 (ファミ通文庫)



<MF文庫J>

【まよチキ!】 あさのハジメ [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<最優秀賞>] 《★★☆》
ごくペン!】 三原みつき [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<審査員特別賞>] 《★★★★☆》
【ゴミ箱から失礼いたします】 岩波零 [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>] 《★★★☆》
【オトコを見せてよ倉田くん!】 斉藤真也 [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 《★☆》
【プシュケープリンセス】 刈野ミカタ [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>]  (未読)
【ラグナ・クラウン】 三門鉄狼 [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 《★》
竜王女は天に舞う One‐seventh Dragon Princess】  北元あきの [第5回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>] 《★★★★》
【IS〈インフィニット・ストラトス〉】 弓弦イズル 《★★★》

今年、自分の中で【ピクシー・ワークス】と共に最大の絶賛と感謝を送りたいのがこの【ごくペン!】である。かなり大きな瑕疵がいくつか見受けられるのだけれど、それを補ってあまりあるテーマの消化性は、瞠目に値すると言って良い。ただ、この一作で完膚なきまでにこの作品の背骨とも言うべきテーマを消化しきっているにも関わらず、続編が出てしまうようなのが心配なんですよね。この作者には下手なことをしないで、思うとおりに書かせて欲しいんだけどなあ。一気に凡庸な所に落ちてしまわないか心配。
最優秀賞の作品は、非常に堅実で完成度が高いのだけれど、味気ないくらい教科書通りで拡張に対する遊びがなく、減点がないだけ、という風に見えたが如何に。
むしろ、【ゴミ箱から失礼いたします】が、MF文庫Fに時折見える、奇妙で奇橋で不可解な、ストレンジな作風で、これがなかなか面白かった。穂史賀雅也さんの系譜に連なるタイプだよなあ。ただ、かの人には一種尋常ならざる青春ラブストーリー力という強力な武器がストレンジの中に備わっているんですよね。まだ、そこまでの武器が見当たらない。
その意味では質実剛健なファンタジーと、蒼穹を舞台にしたスピード感ある冒険性、個性的なヒロインたちとの間のラブコメ、と重要なファクターをなかなかのレベルで兼ね備えた【竜王女は天に舞う】は、上手く伸びていけばけっこうイイ所までイケそう。

ごくペン! (MF文庫J)ゴミ箱から失礼いたします (MF文庫J)竜王女は天に舞う―One-seventh Dragon Princess (MF文庫J)



<スーパーダッシュ文庫>

逆理の魔女】 雪野静 [第8回スーパーダッシュ小説新人賞<佳作>] 《★★★★》
アンシーズ 〜刀侠戦姫血風録〜】 宮沢周 [第8回スーパーダッシュ小説新人賞<佳作>] 《★★★☆》
【ぱんつぁのーと】 月見里一 《★★》

スーパーダッシュは毎年コンスタントに主力格になる人材を発掘してくるので侮れない。とはいえ、去年は新人賞作品は軒並み全滅で、殆どが二作目を出さずに沈黙してしまったわけですが(苦笑
でも、今年については二作とも非常にエキセントリックな作品で、って自分けっこうエキセントリックなの好きだなあw 特に逆理の魔女の続編は是非是非読みたいところなんですけどねえ。

逆理の魔女 (集英社スーパーダッシュ文庫)アンシーズ―刀侠戦姫血風録 (集英社スーパーダッシュ文庫)



<GA文庫>
這いよれ! ニャル子さん】 逢空万太 [第1回GA文庫大賞<優秀賞>] 《★★★★》
【Re:SET 想いと願いのカナタ】 月島雅也 [第1回GA文庫大賞<優秀賞>] 《★★★☆》
【オルキヌス 稲朽深弦の調停生活】 鳥羽徹 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★★》
純愛を探せ!】 速水秋水 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★★★》
無限のリンケージ ―デュアルナイト―】 あわむら赤光 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★★★》
【魔法の材料ございます ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚】 葵東 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★》
【理の守護神さま。 一.黒使の少女・龍方時雨】 十目一八 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★》
【ノブレス・オブリージュ 〜茅森楠葉の覚悟〜】 小松遊木 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] (未読)
月見月理解の探偵殺人】 明月千里 [第1回GA文庫大賞<奨励賞>] 《★★★★》
【織田信奈の野望】 春日みかげ 《★》


いやもう、今年はにゃる子さんに尽きるでしょう。局地的ではアリますが、凄まじい勢いでにゃる子さん旋風が吹き荒れていましたし。その勢いも衰えるどころか、アニメ化が決まって範囲も拡大すること必然ですし。ホントにバカバカしくてくだらない作品なんですけど、悔しいことに笑わされてしまったんだよなあ。ボケとツッコミの畳み掛けには参りました、うん。
全般的に見ても、今年のGAの新人作品はレベルたかかったんじゃないでしょうか。どれも話の骨格がしっかりしていて、読むに耐えないというのは殆どなかったし。
注目は【月見月理解の探偵殺人】か。これは、これまでのGA文庫には無かった類の作品なんですよね。これを足がかりにして、どう展開していくか、気になるところ。

這いよれ! ニャル子さん (GA文庫)純愛を探せ! (GA文庫)無限のリンケージ ―デュアルナイト― (GA文庫)月見月理解の探偵殺人 (GA文庫)



<ガガガ文庫>

【あやかしがたり】 渡航 [第3回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<ガガガ大賞>] 《★★★》
その日彼は死なずにすむか】 小木君人 [第3回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<ガガガ賞>] 《★★★★》
【今日もオカリナを吹く予定はない】 原田源五郎 [第3回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<優秀賞>]  《★★★》
【クイックセーブ&ロード】 鮎川歩 [第3回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<優秀賞>]  (未読)
【やむなく覚醒!! 邪神大沼】 川岸殴魚 [第3回ライトノベル大賞ガガガ文庫部門<審査員特別賞>] 《★★☆》

こうして見ると、ガガガ文庫はけっこう繊細な思春期の少年少女を描いた青春モノが多いなあ。それに混ざって、奇譚系時代小説が混じっているのも面白いけど。

その日彼は死なずにすむか? (ガガガ文庫)



<HJ文庫>

【桜の下で会いましょう】 久遠くおん [第3回ノベルジャパン大賞<優秀賞>] 《★★★》
【じんじゃえーる!】 原中三十四 [第3回ノベルジャパン大賞<佳作>] (未読)
【デウス・レプリカ】 にのまえあゆむ [第3回ノベルジャパン大賞<佳作>] (未読)
【友達の作り方】 愛洲かりみ [第3回ノベルジャパン大賞<特別賞>] (未読)
【こもれびノート】 しやけ遊魚 [第3回ノベルジャパン大賞<奨励賞>] (未読)

あ、あれ? なんか全然読んでないな。特に食指が動かなかったって事なんだろうけど。【じんじゃえーる!】はオーソドックスなラブコメらしいので、いずれは手を出してみたいけど。



<一迅社文庫>
【イスノキオーバーロード】 貴島吉志 《★★》
【める@れい】 南雲裕貴 《★★★》

一迅社は新人賞やってないんですね。他のジャンルから人を招いて人材増やしているみたいだけど、これっという強烈なのがなかなかこないなあ。
と、公式みたら、新人賞準備しているみたいですね。来年から募集みたいですし、作品が出てくるのは再来年あたりになりそうですが。



<徳間デュアル文庫>
【魔王さんちの勇者さま】 はむばね [第5回トクマ・ノベルズEdge新人賞<徳間デュアル文庫特別賞>] 《★★★☆》

既に数年前からスクウェア・エニックスでデビューしていた人なのですが、ここで改めて賞取っちゃってるというw
ほんわかまったりとした作風はけっこう好きなんですけどねえ。【太陽で台風】の方もいずれ手にとってみたいんですが。


と、今年はこんな感じで。
全体見てみると、どこもそれなりの数を揃えてきている中で、富士見Fとファミ通の少なさが目に付く。ファミ通は、去年七作と大量に送り出してきたのが、今年は二作……いや、去年のラインナップ見て、今年振り返ってみるとなんとなく絞ったのも分からないでもないんだけど。
富士見は相変わらず少数主義を堅持。顔ぶれが変わらないのは堅実ではあるんだけど、新鮮味がないのはどうなんだろう。ただ、今年は富士見ミステリーの人材を吸収した上に、既存の作家さんの新シリーズに人気タイトルとなるものが複数出てきたというのもあって、レーベル自体は何年か前の青息吐息の状態からずいぶん盛り返してきた感じはするんですよね。
新規の【蒼穹のカルマ】も、このラノでの注目ぶりを見ると十分ビックタイトルとして機能しているみたいですし。
そういえばスーパーダッシュも今年は三作。去年の八作から絞ってきてますね。この三作ともが非常にインパクトある作品だったので、少ないという印象はあんまりなかったんだけど。
他はやっぱり目立つのはGAの充実ぶりだなあ。去年のインパクトに欠ける並びと比べると、新人賞を設立して第一回目としては十分なタイトルが集まったんじゃないだろうか。これなら、順調に層は厚くなっていきそう。
逆に、一迅社文庫がなんとなく先細りになってきているような気がするのは、それこそ気のせいだと思いたい。


ちなみにこちらは去年の同じ記事

電撃は生存率は高めですが、やっぱり書かなくなってる人も多いなあ。
水鏡希人さんが、その後一作書いたあとパッタリというのが非常に残念。萬屋直人さんと籘真千歳さんも結局二作目書いてないんだよなあ。勿体無い。
個人的に大化けに化けたのが【ほうかご百物語】。最初の頃は欠点が少ない代わりに特徴のない凡庸なタイトルだと思ってたんですが、途中から完全に化けた。今や続きをすっごい楽しいにしているタイトルになってます。それから【葉桜が来た夏】。これも当初の異文化コミュニケーション系ボーイ・ミーツ・ガールだったのが、ライトノベルではあまり見たことの無い政治軍事サスペンスへと進展してしまって、これがべらぼうに面白かった。
【under 異界ノスタルジア】の瀬那さんも、新シリーズの【レンタル・フルムーン】が好みにドストライクで、そう考えると去年のは当たり年だったと言えるかもしれない。

スニーカーはなんといっても【放課後の魔術師】でしょう。コンスタントに刊行数を重ねて、年末に発売された新作でもう六巻。目立ってないかもしれませんが、確実にスニーカーの主力を担ってますね。

MF文庫Jの去年デビュー組は、恐るべきことに全員最前線で活躍中。この生存率は素晴らしい。ただ、刊行ペースが全般的に早いMFで、森田さんが9月から音沙汰ないのがちょっと不安だけど。この人には徹底してベネズエラ路線で行って欲しいんだけどなあ。

で、MFに対してまったく反比例しているかのようなのは、ファミ通文庫。なんと、全滅w 【セキララ】が三巻まで出て打ち切りくらったのを例外に、他は二作目すら出ずという始末、いったい何があったんだ!? いやまあ、【千の剣の舞う空に】と【ひな×じん】以外はちょっとアレなものばっかりだったんだが。紙吹みつ葉さんは次回作、楽しみだったんだけどなあ。
去年の結果が影響したのか、今年は二冊だけ。一応両方既に続編も出てるんだけど、順調かというと、どうなんだろう(汗
バカテスがえらく盛り上がってるけど、文学少女も終わりかけ状態でレーベルを下支えするタイトルが非常に少ないのが心配なんですよね、ファミ通。ノベライズが主力なのかもしれないけど、うーん。

スーパーダッシュ文庫は、これがまた新人賞関連のデビューの人たちが軒並み二作目出せず仕舞い、一人だけもう一作書いたけど、これも2月以来パッタリ。
ただ、スーパーダッシュは去年は【カンピオーネ!】と【迷い猫オーバーラン】という二つのビックタイトルが登場しているので、全部帳消し。
【カンピオーネ!】は順調に巻を重ね今やレーベル主力の一角、【迷い猫オーバーラン】に至ってはアニメ化に矢吹健太朗氏によるコミカライズという大躍進を遂げてますしね。

GAは新人賞が設定される前ながら、みんなある程度コンスタントに作品を発表しているのは大したもんだ。白鳥さんは【蒼海ガールズ】でずいぶん目立ってきたし。関さんは、サーベイ完結させちゃって、以降は出さないのかなあ。

何気にMF文庫と並んで優良なのがHJ文庫。【ミスティック・ミュージアム】と【アニスと不機嫌な魔法使い】は終わっちゃったけれど個人的には傑作認定してますし、【スクランブル・ウィザード】は順調に看板作品になりつつアリ、読んで無いんだけど【死なない男に恋した少女】も巻数重ねて既に五巻。評判もイイみたいですし、そのうち手を出す、うん。
上栖さんはデビュー作終わったものの、二シリーズ目の作品にとんでもないの持ってきて、正直こっち齧り付き状態なんですよね。個人的にはこの年の新人さんは全部当たりだったっぽい。
HJは何気に当たり率高いんだよなあ。一昨年もそうだったし。今年はちょっと手を出すタイミングを失ってしまっているんですが、読みさえすればこれは面白い! と手をたたくような気配のあるタイトルもいくつかあるので、そのうちなんとかなんとか。