以前、フェリシア隊長には実戦経験があるんじゃないだろうか、と感想で書いたんですが、どうやら実際、実戦経験があったのだ、というお話。それも、これかなり熾烈な経験じゃないですか。
三日間、戦車に篭りっぱなし、という言葉から、最前線は最前線でも攻め手ではなく守り手。どうやら有名な戦場だったみたいだから、敵の総攻撃の突端に曝されていた防衛線で戦っていたみたい。しかも、一旦は戦線が瓦解し、フェリシアも搭乗していた多脚戦車が撃破され、仲間はすべて戦死。
いずれ、この手の戦争の局面は絶対描かれると思ってたけど、さすがにこれほど早く、これほど生々しい形で出てくるとは思わなかったので、けっこうショックだった。

フェリシアが搭乗していた多脚戦車は、やっぱりタケミカヅチと比べるとかなり旧式っぽい雰囲気。全体のデザインもそうだけど、内部もかなりアナログっぽいんだよなあ。砲塔を動かすのに手回し。砲弾の給弾も手ずから。まあ、自動給弾装置は現代でもわりと最近からのはずなんだけど。
戦車の内部がかなり広めに余裕を持たせて作られているのは、単に作画の関係か、それとも技術的な意味合いがあるのか。
そして、部隊指揮はやはり信号ラッパによるもの。あれほど砲声が響いている中で、ラッパの音がどれほど浸透するのか疑問なところだけど、それ以上にあれほど砲火銃火が飛び交う中で、ハッチを空けて体を曝すと言うのは、相当勇気がいるところだ。勇気云々だけじゃなく、実際、流れ弾や狙撃、集中射撃を受けかねない危険な行為だし、何気に通信兵って死傷率めちゃくちゃ高いんじゃないのか。
フェリシアは直撃を受けたとき、砲塔の外に体を曝していて投げ出されたから助かったのだけれど、同じく外にいた通信兵の先輩は、あれ腕しか描かれてなかったけど、フェリシアの表情からして相当ひどい有様だったんだろうなあ。
横転した戦車は、あれフェリシアが乗っていた戦車だったんだろうか。燃えていた炎はバックで燃えていたのか。どうもあれ、砲塔から転がり出て逃げようとしていた人も燃えていた気がして、かなり衝撃映像。直後、爆散してうやむやになってたけど。
直撃した弾頭は、いったいなんだったんだろう。たぶん、徹甲弾ではないと思うんだけど。

その後、戦場をさまよい、地下の旧時代の遺跡に落下してしまうフェリシア。あそこで見つけた旧時代の兵士のなきがらとの対話は、本当に幽霊とのものだったのか、それともフェリシアの幻覚の賜物か。
ただ、フェリシアが戦っていたのはおそらく人間だったと思うんだが、その旧時代の兵士が戦っていた相手って……やっぱり人間じゃない? 第一話で湖底にいたやつ? 結果として、人間の文明は崩壊し、世界は緩やかに滅びを迎えつつある、ということか。兵士の話だと、敗北=人間の絶滅って感じだったもんなあ。でも、文明がかなり衰退したとはいえ、まだ人類は生き残ってる。セーズの伝説がなんらかの関係があるんだろうか。
ちなみに、どうも、あの兵士、自衛隊員らしいという話もちらほら見かける。持ってた銃や迷彩服から。壁に書き残された遺言は、よく読み取れなかったけど間違いなく日本語ではあったし。
旧時代の多脚戦車、あれはタケミカヅチと同じシリーズなんだろうか。ビルの壁面に取り付いたり、砲弾も実体弾ながら、フェリシアたちが使っていた戦車のものとはかなり質が違うようだったし。レールガン? でも、敵からの攻撃は完全にエネルギー兵器。まるで格が違う代物。なるほど、あんなのを連発されたら、核じゃなくても大地が荒野に成り果てるわ。リアル火の七日間。

仲間と死に別れ、絶望に打ちひしがれながらさまようフェリシアだけれど、兵士の亡霊との対話でこの最悪の現実の中でも懸命に生きたいと願い、助けを求める。それに応じて現れた救援者は、あのカナタとラッパの出会いのきっかけとなり、リオの回想にも出てきた金髪の女性。
フェリシアはその人を、イリア皇女殿下と呼んだ。
……皇女!? 今の舞台となっている国って、公式サイトを見直したらヘルベチア共和国……共和国になってるんですよね。これってどういうことなんだろう。単に立憲君主制ならいいんだけど、それとも過去の戦争で敗戦して体制が変わったのか、負けてはいなくても体制が変わったか。
どうやら、この皇女殿下、フェリシアやリオの会話からして、亡くなっている節があるし。そして、彼女が胸からぶら下げていたのは、リオの首飾りだよな、これ。
ということは、リオも皇族関係者? それも、この皇女の妹か娘てこと? 黒髪だから全然血縁とは考えていなかったんだけれど。司祭がリオを見て驚いていたのも、あれだしなあ。
そういえば、リオの本名って和宮梨旺だったよなあ。これ、苗字じゃなくてもしかして内親王って意味なのか?
……となると、このセーズの時告げ砦に集められた人材って、決して落ちこぼれってわけじゃなさそう。落ちこぼれと言うよりも、何らかのイワク付の人間を集めておく場所?
フェリシアが前からたびたび言ってる砦の先輩たちが、あの戦車でともに戦っていて、戦死した人たちなら、フェリシアは元々この砦の配属兵だったことになるけど……。

ちょっと驚いたのは、ノエルもフェリシアと同じ戦場に居た、ということか。彼女も火の洗礼を浴びてるのか。そういえば、カナタとクレハが二等兵なのに、ノエルは伍長だったっけか。単に技術があるからじゃなく、本当の意味で新兵じゃなかったのか。

お盆の行事に賑わうセーズの街。実際はもっとフランス風の名前だったけど、カナタの田舎ではちゃんとお盆という名称で残っているのね。
そんな時期なのか、いつになく感傷的になっているフェリシア。彼女、戦争神経症の卦が少なからずある? そういえば、フェリシアが以前、雷にビビッてたのって、単に苦手じゃなくて、この時の体験から来てたのか。
そんないつになく不安定な彼女を心配する隊の面々。
ラストの精霊流しのシーンでの、フェリシアと年少組が静かに抱き合うシーンは、なんかものすごく泣けたなあ。この作品、やっぱヤバいわ。涙腺を刺激すると言う意味でも、先々の展開を恐れると言う意味でも。

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