眠ちゃんは、今になってどうして街の掟に反しかねない行動をとるようになったんだろう。
クラスメイトに手を掛ける段になって、さすがに自分がやっている事がイヤになってきたのか、それとも博士が気になっているから?
彼女も蜜の影響を受けつつある、という可能性もあるけれど。でも、彼女が助けようとしているのは、博士だけじゃなく五十鈴やかなめも、だしなあ。

本来、街を守るはずの掟だったはずなのだが、見ている限り町衆の間では街や住人を守るためではなく、掟を守るためにすべてが優先され始めている気がする。いわゆる、手段が目的になってしまっている、というやつか。
その中には、自分の野心だか目的を達するために、掟を都合よく解釈して利用しだしているものすら出てきてしまっている。
これはもう、システムそのものが経年劣化を起こして限界に来てしまっていると考えた方がいいのかもしれない。

そのシステムの破壊者の一人と成り得るのではと見ていた賢木儁一郎は、どうも視野の狭い復讐者にすぎなかったようだ。彼が狙っているのは婚約者に直接手を下した(と彼が思い込んでいる?)眠だけであり、彼女を狩人に仕立て上げているこの街のシステム自体にはまるで興味がないみたいだし。

眠の身体能力の異常性はどう考えたらいいんだろう。あれは、覚醒して暴走した人たちと同じレベルのように見える。と言うことは、彼女は能力を覚醒させながら理性を失わなかった特別な個体ということなのか。もしくは、彼女の血筋だけは理性を失わない? もっと言うと、真祖的な存在ということも考えられるが。
ただ、例の神人? と眠が根本で同じものだとすれば、やっぱり彼女にも蜜の影響はありそうなものなのだが。

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