四季崎記紀の完成形変体刀、三本目の千刀「鎩」の持ち主は、出雲国三途神社の長。敦賀迷彩。
彼女はこれまでの二人と違い、とても常識的な人物。
というよりも、これはかなり彼女を人間的に魅力的な人物として描くことに力を入れてきたようだ。彼女のこれまでの人生から、今の確固とした生き様を丹念に描くことで、その崇高な志に、優しい心。広くも穏やかな想いやりを存分に示し、とがめや七花とゆっくり交流させることで、余すことなく彼らにその人となりを伝えた上で、その彼女を対決の末に何の躊躇いもなく、悪意もなく、重さすらなく、ひどく簡単に殺してしまった七花の異常性が際立つ結果となる。

原作でも、敦賀迷彩をあっさり殺してしまった所に、けっこうショックがあったけど、アニメだとさらに敦賀迷彩が非常に魅力的な人物として描かれていたので、かなりキたなあ、これは。
原作完結まで見渡しても、この人ほどマトモで大した人物はいなかったもんなあ。マトモに見える人も、みんな、どこかしら変な部分を抱えてたし。

ただ、この一件があったからこそ、とがめと七花の関係性にも変化が訪れるようになるんですよね。自らを人間以前に単なる刀として設定してしまっている七花を、これはいかんのじゃないかと思い、とがめは七花を人としての心を持ち得るように促していくわけだ。
彼女の目的を考えるなら、この時点での七花で充分以上であり、人にする必要などどこにもなく、むしろ害悪であったはずなのに。その甘い心根こそが、彼女の人生の憐れであり人生の幸いでもあったわけなのだが。


次回は4月28日か。って、一ヶ月後というよりも二ヶ月後と言った方が近似だぞ、その日にち。あー、順調に遅れずれていく。
いやまてなにこの次回予告。なんか、錆白兵とガチバトルしているように見えるんだが……。
いやまて、確か第四話にして薄刀「針」は、アレだったんじゃw ど、どういう構成にするんだろう。次回予告通りやっても原作通りやっても、何らかの形で暴動が起きそうな気がするw

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