ついに結ばれた二人。結ばれてしまった二人。まさに決壊、と言わんばかりに禁断の恋に沈んでいくハルとソラ。

自分が抱く妹への許されざる感情を押さえ込むため、ハルはその行き場のない衝動をナオにぶつけようとして拒絶されてしまう。
これがナオルートだったら、どんなことされても笑ってゆるしてくれそうなものだけど。自分は逆レイプしておきながら、逆に無理やり迫られたら嫌がるんだな、と言ってしまうのはさすがに意地悪すぎるか。女の本能か観察眼かで、ハルが自分に対して単なる捌け口にしようとしていることを察しての拒絶だったのだろう。もし、本気で自分が求められているのだと感じていたら、それこそ何をされても笑ってゆるしてくれたんだろうけど。
ここで、自分が見向きもされていない、と感じ取りながらそれでも受け入れる、という態度にでたら、もっとグチャグチャの三角関係になっていったんだろうけどなあ。でも、ここはソラルートであるからして、焦点はソラとハルに集約していくべきなのだろう。
実際、そうなったお陰で後半、ものすごい勢いで背徳感たっぷりな世界観へと物語が沈んでいく。
インモラルというより、恐ろしく閉じきった、それ故に想像を絶するような幸福感と誰かが指先で触れただけですべてが取り返しがつかなくなるような脆さが混在した世界が現出している。それは、背筋が寒くなるような危うさと蕩けるような甘さがたゆたう空気。
両親が他界しているために、世界にただ二人きり、という孤独感。それが、完全に箍を失わしめている。天涯孤独のただ二人きりだからこそ、元々は他人だった二人ではない、生まれた時から一緒だった、兄妹だった二人だからこそ、その二人が身も心も繋がってしまえばそこに完結した幸福が完成してしまう。
すごいなあ。この恋愛には現在も過去も未来も存在しない、という風にすら思えてくる。他人じゃない、というのはここまで一心同体に完成されてしまうものなんだ。
正直、ここまで突き抜けてしまった兄妹の恋愛観のインパクトは、【こころナビ】の凛子とのそれ以来だ。

そして、玄関先で求め合う二人の姿を、訪ねてきた委員長とナオが目撃してしまう。二人の様子を異様に思っていた委員長が、完全にアレの最中でしかない二人の喘ぎ声を聞いて、玄関へと突撃していくときの鬼気たる表情はスゴカッタ。一方のナオは薄々察していたんだろうな、あの反応は。

そして、次回予告はソラの意味深な発言によって緊張感が高まるのなんの。
そうだよなあ。二人の関係の一心同体さ加減を思えば、もうふたり一緒に居ること以上のことなんて、現実には存在しないんだろう。だとすれば、その選択は何もおかしくはないんだろうな。
なんか、もうどんな結末が待っていても、二人が引き離される終わり方以外はそれはそれでハッピーエンドな気がしてきた。

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