なんかこうしてみると、恋愛って追いかけられたもの勝ちだな、と思えてくる。緒花の背中を足元おぼつかない様子で追いかけていた頃のコウちゃんはどこへ行ってしまったのか。今のコウちゃんと来たら、別人のように落ち着いていて、余裕があって、緒花を目で追っていない。緒花に対して必死じゃなくなった、というだけで何故こんなにもよそよそしく感じてしまうのだろう。別に素っ気なくしている訳でも、邪険にしている訳でもないのにね。ちゃんと緒花が飛び出してしまった時は追いかけてきてくれたし、緒花に対して優しく気を回してくれている。その姿はどこか大人びていて、カッコイイ。
それでも、かっこ悪くてもみっともなくても空回りしていても、緒花に対して一生懸命だった頃のコウちゃんの方が好きだった。
全部後の祭り。緒花の居場所は既に東京にはなく、お互いまだ多分好きだったにも関わらず、人生がすれ違ってしまったのだ。
緒花から、歩み寄ることはもう無いだろう。彼女が喜翠荘を選んだことは、13話で酔った口から本音で漏れている。彼女は自分の居場所を、もうそこだと決めたのだ。もし二人の人生がもう一度重なるとすれば、コウちゃんがこちらに来るしか無い。しかし、来たところでコウちゃんの居場所がコチラにあるかはわからない。緒花がぐずりながら、コウちゃんに迷惑かけらんない、と言っているのは、つまるところこっちに来てもらうとか、そんな無茶でリスクの多いことお願いなんて出来ない、という所なのだろう。本気になるほどワガママを言えない女なのである。

そういや、あのコウちゃん狙いの書店のバイトの女の子、ムチャクチャ言ってたなあ。フラれたくせに、フッた相手の好きな女に迷惑だから身を引けとは、何様だこのやろう。むかつくむかつく。
とはいえ、この女の十分の一ほどでいいから、民子にも女の気概を持って欲しいものだが、民子は民子で徹ラブのくせにそれと同じくらい今や緒花ラブだからなあ。むしろ民子の方が緒花よりも恋愛下手っぽい。そもそも人間関係立てるのからして下手っぽいもんな。


なんやかんやで里帰りに来てくれたママさん。この人、母親としては失格も失格で、緒花も母じゃなくて女として生きてる、とのたまっているが、意外と女同士で腹割って話す分には義理堅いし対等に接してくれる人なんですなあ。翻ってみてみると、それは緒花を孫扱いしないものの、ちゃんと一個人として扱ってくれる女将と相通じるところがある。変なところで似たもの三代だ。
そして、ママさんの旅館への指摘がいちいち適格で、対比でコンサルタント(笑)のタカコさんの酷さが余計に浮き彫りになる。
いつもどおり、どんなお客だろうと変わらず接客すること、と訓示をのたまいながら、でも自分は顔見たらぶち切れるから関わらないのであとよろしく、とぶっちゃける女将さんに笑った。この人、思いっきり自分を棚にあげやがったw
女将にママに緒花。三人揃っての酒盛りを見てると、この一家が女系だというのがよくわかる。ここに弟くんが入ってこれないのは仕方ないのだろうけど……情けないなあw
緒花が間に入った、という訳でもないのだけれど、おそらくふたりきりで再会してたなら、それこそ感情的にもつれてしまっていたかもしれない女将とママの再会は、二人とも余裕を持ってできて、和解なんて堅苦しい言葉を使うのもおこがましい、自然な空気感、家族としての一緒の空間が描けてて、うん、このシーンは見れて良かった。
ママは立ち去り際に、戻りたくなったらいつでも戻っておいでと言ってくれた。緒花の居場所はもう喜翠荘なのだけれど、それでも此処に居られなくなったらもう良く場所がない、という初期の後がないという感覚を思い出すなら、他に戻る場所があるというのは気持ち的にも助かりますよね。それが母親のところならなおさらに。

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