声が届かなくても、気持ちは存分に伝わっていく。
遊園地でデートするロッテと直哉。自室のベッドで一緒に蛍を眺める明日葉とメルさん。言葉が通じていないのは、お互いの台詞がかみ合っていない事からも確かなのに、それでも本当は聞こえているんじゃないかというくらいに自然と想いが通じ合ってるんですよね。
この二つのシーンには思わずうるうると来たなあ。

観覧車で窓に映った、ロッテを見守る自分の顔をはじめて見た直哉。ここで直哉が抱いたロッテへの愛情と恋情というのは、巷のロリコンとはちと違うと思うんですよね。
父性愛から発展する愛情。これは少女漫画なんかで侭見受けられるテーマなんですよね。これは幼い子が対象というのでは厳密には違うくて、なんていうのかな、父親に取って娘は何歳になっても娘、というのと一緒で、相手の娘が幾つになろうと庇護して見守り慈しむ対象なんですよね。その上で、自分の腕の中に囲い続け放さず、自らの手で手折ってしまうという後ろめたさと充足感がないまぜになったような感覚に浸ることの出来る、独特の関係。これは娘の方からも、男性に対する生々しい恋愛感情よりも、むしろ慕い懐く親愛から発展した恋心が情に昇華したものになっているとなおよし。
この手の淡くも濃厚な男女関係が描かれた作品って、ライトノベルや男性系の漫画作品ではあんまり見たことがないので、まさか当初はただのロリ萌えアニメだと思ったこの作品で見られるとは思っていなかっただけに、ラストの情感こもった演出はなかなかに衝撃的でした。

そしてお話も変に物悲しいことにはならず、仁先生のお陰で見事にハッピーエンドに。何気に、開通式におけるイニの演説というか談話は感動的だったなあ。

いやあ、一話目が全くと言っていいほど期待の持てない内容だっただけに、二話からの上質にして上等なハートフルで時に感動的ですらある話には驚かされました。何気に今期でも屈指の良作でしたよ。
大変素晴らしかったです、まる。

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