やべえよこれ、大傑作だろう!!

今回自分でもどうだろうと思うような顔でずっと見てたんじゃないだろうか。1,2回も素晴らしかったのだけれど、それに輪をかけてこの第三話は素晴らしかった。
何だかんだと2話までは不安定で先行きが見えない事から二人の生活が破綻するような怖さが付き纏っていたのだけれど、この第三話でそれらの懸念を大吉が払拭してみせてくれたからなあ。この人、本当に凄いわ。
とりあえず安心したのが、なし崩しだった大吉がりんを引き取るという事を、大吉の家族が認めてくれたこと。それも形式的にとかじゃなくて、りんをちゃんと自分たちの家族として受け入れてくれた事にすごく安心させられたし、嬉しかった。
大吉の両親や妹たちが元々いい人だったというのもあるんだろうけれど、やっぱり大吉が親たちの態度をきっちりと叱ってくれたのが良かったんだろうね。何故りんが心を閉ざしているのか。人見知りして大吉の影に隠れているのか。その理由をちゃんと大吉が理解していて、言葉にして両親たちに伝えたのが良かったんでしょう。具体的にどういう理由で自分たちの態度がりんに影響を与えていたかを指摘されりゃあ、両親たちも自分たちが悪かったんだなって分かるし、それを踏まえた上でりんという子に接してみようという気になる。
そんでもって、普段のりんはそりゃもうイイ子で可愛らしくて愛らしくて賢い子なんだから、そんなりんの素顔と接したら、そりゃ心からメロメロになるわなあ。
最後の帰るときのりんの「また来ていい?」には、キュンキュンしすぎて死にそうになった。お母ちゃん、完全にノックアウトされてたがな。
これで大吉になんぞあっても、両親たちを頼れるようになったし、向こうもりんを可愛がってくれて、りんも懐いてと、親族がバックアップしてくれることほど安心出来ることないよなあ。
しかし、大吉は今までろくに子供と接したこともなかったろうに、なんであそこまで子供の気持ちわかるんだろう、といくらいしっかりと目線がりんと同じ高さなんですよね。すごいなあ。

そんでもって仕事の方も、悩み、育児のために部署替え降格を自ら申し出たという女性の先輩に相談したりもしながら、ついに決断して上司に育児のために移動を申請。
この人、一度やると決めたら仕事だろうとなんだろうと本気でやれるんだろうね。以前、社内でも未だに評判になってるような売上をあげてることからも、彼がこれをやる、と腰を据えて決め込んだ案件に注ぎこむパワーの規模が伺える。今回、大吉はそれをりんと過ごす為に方向を変えたわけだ。
子供のために自分を犠牲にする、とは思わないこと。
なかなかこれを、思い定めるだけでも難しいよ。それでも難しいと理解しつつ飲み下すこの男。何回繰り返したかわからないけれど、凄いという言葉しか出てこない。尊敬する。
そう言えば大吉ってりんを「育てる」とは確か一度も行ってないんですよね。対等、とはまた違うんだけれど、なるべく目線を同じくして、上から良いようにりんを見ていない、というのは強く感じる。なんて言うんだろう、光源氏計画みたいに自分色に染めるとかそういうのとは正反対の、りんがりんらしく育っていくのを傍で見守り助けていくというふうな感じで、凄くりんという個人を認め、大切に扱っている様子が伺えるんですよね。
頭ごなしに叱ることとか、一方的にああしろこうしろとか、絶対に言わないし。それでいて、この子の弱い部分が彼女自身の傷にならないように丹念にフォローし守っている。
素晴らしい。素晴らしいです。

そして、あのりんのあの年頃らしい、死への怯え。あれはすごいわかるなあ。ちっさい頃ってホントに死というものが怖かったのを思い出す。もちろん今だって死ぬということは怖いけれど、今と幼児の頃の死への恐怖感の質というのはまったく違う気がするんだよなあ。もっと純粋におそれをいだいていたような覚えがある。
人間歳をとればとるほど死が近くなるというけれど、本当は逆に死が遠くなってるんじゃないだろうか、なんてことも思ったり。いずれにせよ、色々と考えさせられる話だった。