年内に書き上げるつもりだったのですが、無理でした。無理だったよ!! 
というわけで、本文中には年内のつもりで書いてる表現が多々あるのですが、お見逃しください。年内に書いてたんだもんっ。


失礼、取り乱しました。
というわけで、またぞろ昨年度になってしまった13年度にデビューした新人作品をずらっと並べて、さてさて、去年一年間どんな人が、どんな作品がお目見えしたのかな、と振り返りつつ、雑感をこぼしていくまとめ記事でございます。
並べて見ると見えたり分かったりすることもありますしねえ。

一応、あくまで対象は新人さん。シナリオライターの方や美少女文庫など、他のジャンルで活動していた方が新たにライトノベルで、というパターンは除けさせていただいてます。
また、下記もしていますが、アルファポリスやMFブックスなど、ウェブ小説から単行本でデビューされた作品についても全然追いきれてないので省かせていただいてます。しかし、既存の文庫レーベルから出たものはカウントしているのであしからず。
また、今回当該作品を調べるにあたり、<ラノベの杜様>を参照・参考にさせていただきました。ありがとうございます。
以上、除外分を置いて主要レーベルから出版された、この記事内で収録した新人作品は102作品。増えてるなあ。新たにオーバーラップ文庫が創刊され、さらにメディアワークス文庫も加味するようにしたので、必然と言えば必然ですが。

うち、私が読めたのは67タイトル。去年と同じくざっと6割はカバーできたようですし、純粋に冊数も増えてるんだから、自分頑張った、頑張ったよ。

ちなみに、評価基準は完全に主観的な好みによるものなので御容赦御寛恕お願いいたします。


以下、収納。


<角川スニーカー文庫> 6冊/4冊

煌帝のバトルスローネ!】 井上悠宇/ぎん太郎 《★★★》
【裏ギリ少女】 川崎中/TEL-O 《第17回スニーカー大賞<優秀賞>》《★★》
【僕の欲望は手に負えない】 天音マサキ/〆鯖コハダ 《第17回スニーカー大賞<特別賞>》(未読)
【インヴィジョン・ワールド】 相川黒介/ 凱 《第18回春スニーカー大賞<特別賞>》(未読)
【終焉世界の天災姫】 三ノ神龍司/藤真拓哉 《第18回春スニーカー大賞<特別賞>》《★★》
この素晴らしい世界に祝福を!】 暁なつめ/三嶋くろね 《★★★☆》

祝福

去年までは年間一回の新人賞で、だいたい三タイトルくらいしか出していなかったスニーカー文庫ですが、今年から春秋に分離された模様。それでも、まだ出てない秋の分を含めて新人賞は四タイトルだけみたいですけれど。
そして、去年に引き続いてみんなしょっぱい。去年はまだ【メシマズ】があったので良かったけれど、今年はなあ……。
その代わり、ウェブ小説からのデビューである【この素晴らしい世界に祝福を!】がイイ勢いで殴りこんできました。1巻こそウェブから小説媒体への移行に戸惑いを感じましたけれど、2巻でかなり本調子に戻ってきたようで、このまま新しい主力候補として来年、飛躍してほしい。


<HJ文庫> 7冊/3冊

【インテリぶる推理少女とハメたい先生 In terrible silly show , Jawed at hermitlike SENSEI】 米倉あきら/和遥キナ 《第6回HJ文庫大賞<奨励賞>》(未読)
【もえぶたに告ぐ 〜DRAMATIC REVENGE STORY〜】 松岡万作/如月瑞 《第6回HJ文庫大賞<奨励賞>》(未読)
【となりの百鬼夜行 1.砂かけババアに懐かれました。】 杉本のこ/シヴァ。 (未読)
【時と悪魔と三つの物語】 ころみごや/かぼちゃ 《第7回HJ文庫大賞<大賞>》《★★☆》
【ヘルプリンセスと王統の召喚師】 百瀬ヨルカ/空維深夜 《第7回HJ文庫大賞<銀賞>》《★★》
【姉ちゃんは中二病 地上最強の弟!?】 藤孝剛志/An2A 《第7回HJ文庫大賞<金賞>》《★★★☆》
【ネームレス・リベリオン 1.神聖魔剣は砕けない】 草木うしみつ/鉄豚 《第7回HJ文庫大賞<銀賞>》(積読)

中二病

ここはホント例年変わらないというか、めぼしいのないなあ。そもそも購買意欲が何故か湧かないんですよね。新人作品だ、買ってみよう、と思う事が他のレーベルに比べて明らかに低いのはなんでだろう。微妙に値段が高め、というのは間違いなくあると思う。大賞が二年連続撃沈、というのもなあ。
そんな中で唯一目についたのは、これもウェブ小説出身の【姉ちゃんは中二病】。こちらはちゃんと新人賞通過だから大したもの。やっぱりウェブ小説出身は今年の大きな傾向だったのか。


<ファミ通文庫> 4冊/4冊

【四百二十連敗ガール】 桐山なると/七桃りお 《第14回えんため大賞小説部門<大賞>》《★★☆》
【《名称未設定【ネイムレス・ニュービー】》】 津田夕也/鵜飼沙樹 《第14回えんため大賞小説部門<特別賞>》《★★》
サイコメ 1 殺人鬼と死春期を】 水城水城/生煮え 《第14回えんため大賞小説部門<優秀賞>》《★★★★》
【ルクス・ソリスの探偵軍師(ストラテジスト)】 是鐘リュウジ/八重樫 南 《第14回えんため大賞小説部門<特別賞>》《★★★》

サイコメ

私個人はギャグやコメディのセンスが全然合わなかったんですけれど、大賞の【四百二十連敗ガール】、なかなか評判悪くないみたいなんですよね。これはもう少し追いかけてみてもいいかもしれない、と最近思ってます。
逆に、最初スプラッタコメディとして大変面白かった【サイコメ】なんですが、2巻であんまりにもガクッと面白さが消し飛んでいたんで、これも途中で脱落してしまいました。しかし、去年もそうだったけれど、大賞作品は好みから外れるなあ。


<電撃文庫> 20冊/12冊

灰燼のカーディナル・レッド】 西村西/暗猫 《★★★☆》
【俺の天使は恋愛禁止!】 美月りん/亜方逸樹 (未読)
【美少女が多すぎて生きていけない】 芦屋六月/ユキヲ (未読)
アリス・リローデッド ハロー、ミスターマグナム】 茜屋まつり/蒲焼鰻 《第19回電撃小説大賞<大賞>》《★★★》
【明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。】 藤まる/H2SO4 《第19回電撃小説大賞<金賞>》《★★★》
エーコと【トオル】と部活の時間。】 柳田狐狗狸/MACCO 《第19回電撃小説大賞<金賞>》《★★★★☆》
塔京ソウルウィザーズ】 愛染猫太郎/小幡怜央 《第19回電撃小説大賞<銀賞>》《★★★★☆》
失恋探偵ももせ】 岬鷺宮/Nardack 《第19回電撃小説大賞<銀賞>》《★★★☆》
【おんたま!】 翡翠ヒスイ/ちり 《★★☆》
【無限のドリフター 世界は天使のもの】 樹常楓/崎由けぇき (未読)
【我が妹は吸血鬼である】 小鹿野君則/zpolice (未読)
俺のかーちゃんが17歳になった】 弘前龍/パセリ 《第19回電撃小説大賞<最終選考作>》《★★★》
【バベルスターズ】 奈坂秋吾/コバシコ (未読)
フルスケール・サマー】 永島裕士/んまぁ〜 《★★★》
【リペットと僕】 松下彩季/春藤佳奈 (未読)
【双星の捜査線 ―さよならはバーボンで―】 亜空雉虎/アカバネ 《★★☆》
【ファイティング☆ウィッチ】 逢巳花堂/魔太郎 《★★》
【魔法幼女と暮らしはじめました。】 猪野志士/らぐほのえりか (未読)
【久宝さゆりがセンキョします! 萌える区政実践マニュアル】 鷲宮だいじん/長頼 (未読)
【青と黒の境界線】 久楽美月/マルイノ 《★★》

エーコ 塔京 失恋

去年も20冊だったけれど、電撃文庫は上限をこの数に定めたんだろうか。しかし、これだけ出されると追い切れないのも確かな話。それでも半分以上は読んだか。
で、なんで【塔京ソウルウィザーズ】はデビュー作からこっち、音沙汰ないんですか? ぶっちゃけ、今年の大本命はこれだったのに。これだったのに!! はぁ。
その代わりと言っちゃあなんですが、学園サスペンスとして【エーコと【トオル】と部活の時間。】がなんとか頑張ってるので助かりましたけれど。それでも、このシリーズも結局年二冊だけだったのだから、決して多作ではないんですよね。大賞作品は順調に出てますけれど、個人的にはあんまり趣味じゃないしなあ。
大物候補だった【塔京ソウルウィザーズ】がパッタリだったのは、かなり痛いですよ。



<GA文庫> 8冊/5冊

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか】 大森藤ノ/ヤスダスズヒト 《第4回GA文庫大賞<大賞>》《★★★☆》
【ごはん食べたい! ―なんでもしますから?―】 天乃聖樹/めがりす; 《第4回GA文庫大賞<奨励賞>》《★★★》
【装甲少女はお好きですか? そうです!フォルムとか最高です!】 有賀一善/あにぃ 《第4回GA文庫大賞<優秀賞>》(未読)
【不死鬼譚きゅうこん 千年少女】 仁木英之/丸新《第1回キネティックノベル大賞<審査員特別賞>》(未読)
【Let'sパーティー! ―だけど僕には仲間がいない―】 小金井ゴル/鍋島テツヒロ 《★★★》
マネー&ウィズダム ―美少女商会の異邦人―】 稲波翔/優木きら 《第5回GA文庫大賞<奨励賞>》《★★★》
【神託学園の超越者】 秋堂カオル/ NOCO 《第5回GA文庫大賞<奨励賞>》(未読)
【魔王と姫と叡智の書】 霜野おつかい/Syroh 《第5回 GA文庫大賞<奨励賞>》《★☆》

ダンまち

GA文庫は、今年はもうダンまちこと【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか】の大本命ひとつで十分でしょう。本年度でも屈指の大物、前評判もたかし、ってな感じで。これも、ウェブ小説出身なんだよなあ。
あれ? 仁木英之さんて【僕僕先生】の人じゃね?


<ガガガ文庫> 7冊/7冊

【けもののかんづめ】 藤原たすく/Nidy-2D- 《★★☆》
カクリヨの短い歌】 大桑八代/pomodorosa 《第7回小学館ライトノベル大賞・ガガガ大賞》《★★★★☆》
ノノメメ、ハートブレイク】 近村英一/竜徹 《第7回小学館ライトノベル大賞・審査員特別賞》《★★★》
【恋に変する魔改上書】 木村百草/すぶり 《第7回小学館ライトノベル大賞・優秀賞》《★★》
【王子降臨】 手代木正太郎/mov659 《第7回小学館ライトノベル大賞・優秀賞》《★★☆》
人形遣い】 賽目和七/マニャ子 《第7回小学館ライトノベル大賞・ガガガ賞》《★★★★》
【初恋コンテニュー】 なかひろ/wingheart 《★★☆》

カクリヨ 人形遣 

相変わらず他のレーベルとは一線を画す曲者揃いですけれど、その中でもさらに一線を画しすぎてしまっているのが【王子降臨】。これは自分にはいくらなんでもレベルが高すぎました(苦笑
いやでも、本年度でも一二位を争う怪作なのは間違いないかと。怖いもの見たさで手を伸ばしてみるのも良いかと。
ガガガ大賞の【カクリヨの短い歌】は題材と言いストーリーと言い実に渋くて通好みなんですよね。さすがはガガガ文庫というべきか。これに大賞贈れるんだもんなあ。
【人形遣い】もタイトルの素朴さとは裏腹に、かなりいい具合にキャラを掘り下げた妙あるお話で、ほんと渋いよなあ、ここ。


<富士見ファンタジア文庫> 7冊/1冊

【再生のパラダイムシフト リ・ユニオン】 武葉コウ/ntny 《第24回前期ファンタジア大賞・大賞》《★★☆》
【勇者リンの伝説 Lv.1 この夏休みの宿題が終わったら、俺も、勇者になるんだ。】 琴平稜/karory 《第24回前期ファンタジア大賞・金賞》(未読)
【ウチの彼女が中二で困ってます。1】 日の原裕光/有子瑶一 《第24回前期ファンタジア大賞・銀賞》(未読)
【月の誓約と原書の姫】 樋口用考/津雪 (積読)
【空戦魔導士候補生の教官 1】 諸星悠/甘味みきひろ 《第24回後期ファンタジア大賞・金賞》(未読)
【神喰のエクスマキナ】 草薙アキ/CH@R 《第24回後期ファンタジア大賞・銀賞/読者賞》(未読)
【新世の学園戦区】 来生直紀/三嶋くろね 《第24回後期ファンタジア大賞・銀賞》(未読)

……えー。
いや、自分でもここまでスルーしているとは思わなかった。【月の誓約と原書の姫】だけは手元にあるんですが、まだ読んでません。他はなあ、全然食指が動かないといいますか、大賞作品も他のレーベルの似たようなもののダウングレード版みたいな感じだったし。
その他は、まあ読んでないのでなんとも言えないんですけれど、年々ほんとにやばくなってるような……。


<一迅社文庫> 1冊/1冊

引きこもりたちに俺の青春が翻弄されている】 棺悠介/のん 《一迅社文庫 New Generation Award 2012・大賞》《★★★★》

翻弄 

まず驚いたのが、一迅社文庫って新人賞やってたんか! というところからなのですけれど。創刊以来初めての大賞作品、ということでそもそも受賞作品自体めったに見てないんですけどね。今年なんか、ほんとにこの一作だけですし。
ところが、その一作だけの、そして初めての大賞作品がまた、べらぼうに良作だったんですよね。うん、これなら他の新人賞でも十分大賞や優秀賞取ってても全然おかしくない完成度と面白さでした。この一作、引っこ抜いただけで今年勝ち組なんじゃないですか、一迅社文庫。


<スーパーダッシュ文庫> 8冊/4冊

【始皇帝、日本に起つ!】 田辺わさび/相音うしお 《★★》
【チェリッシュ! 妹が俺を愛しているどころか年上になった】 三木なずな/しゅがすく 《★★》
【ハレルユニコーン】 草薙アキ/丸ちゃん。 《第11回スーパーダッシュ小説新人賞・最終選考》(未読)
【少女人形と撃砕少年 さいかいとせんとうの24時】 渡辺僚一/馬越嘉彦 (未読)
ガリレオの魔法陣】 青木潤太郎/tetsu 《★★★☆》
【聖絶のラングエイジ】 星住宙希/荒川 (未読)
【代償のギルタオン】 神高槍矢/おぐち 《第12回スーパーダッシュ小説新人賞・優秀賞》(積読)
つくも神は青春をもてなさんと欲す】 慶野由志/すぐり 《第12回スーパーダッシュ小説新人賞・優秀賞》《★★★》

ガリレオ 

しまった、一番の注目作である【代償のギルタオン】読めてなかった。一応手元にはあるんですけれど。
今年もやや小粒、と言いたいところだけれど、去年に比べると持ち直してきたか。少なくとも【ガリレオの魔法陣】のスケール感や、【つくも神〜】のアットホーム感は大いに買い。ガリレオは時期的にもう二巻目出しててほしいところなんだけれど、音沙汰ない所が微妙にこれっきりな空気が漂ってきていて不安w
それに、第12回の新人賞作品が一作だけしか出てきてないのはどうしてなんだ?


<MF文庫J> 12冊/11冊

【化魂ムジナリズム】 頂生崇深/maruco 《★☆》
【救世主の命題】 今井楓人/奈月ここ 《★★★》
【三千世界の魔王サマ】 青弘幸/希望つばめ 《★★》
【お前をお兄ちゃんにしてやろうか!?】 すぎやまリュウ/kakao (未読)
【マカロン大好きな女の子がどうにかこうにか千年生き続けるお話。】 からて/わんにゃんぷー 《★★☆》
【神暦のアポクリファ 使徒襲撃】 青山あまら/Nidy-2D- 《★☆》
MONSTER DAYS】 扇友太/天野英 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・最優秀賞》《★★★★★》
ストライプ・ザ・パンツァー】 為三/キムラダイスケ 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・優秀賞》《★★★☆》
猫耳天使と恋するリンゴ】 花間燈/榎本ひな 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・佳作》《★★★☆》
仮想領域のエリュシオン 001 シンクロ・インフィニティ】 上智一麻/nauribon 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・佳作》《★★★》
ダイス・マカブル 〜definitional random field〜 01.否運の少年】 草木野鎖/ふしみ彩香 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・佳作》《★★★》
穢れ聖者のエク・セ・レスタ】 新見聖/minoa 《第9回MF文庫Jライトノベル新人賞・審査員特別賞》《★★★★》

MONSTER  パンツァー 猫耳天使 穢 

ぬう、驚いた。本年度の受賞作品は6冊とも、これはあかんやろう、というところがない当たりばかり。少なくとも、全部続き買いたくなるレベルでしたね。特に素晴らしかったのが最優秀賞の【MONSTER DAYS】。これは新人レベルじゃありませんでした。これは好み別れるかもしれませんが、自分的にはどまんなかストライクだった【穢れ聖者のエク・セ・レスタ】に、バカネタを実に真剣にやってる上に絶妙に巧い【ストライプ・ザ・パンツァー】など、大豊作と言っていいんじゃないでしょうか。


<講談社ラノベ文庫> 7冊/4冊

百億の魔女】 小川淳次郎/ささきむつみ 《★★★》
神様のお仕事】 幹/蜜桃まむ 《第2回講談社ラノベ文庫新人賞・大賞》《★★★★》
彼と彼女の不都合な真実】 南篠豊/鍋島テツヒロ 《第2回講談社ラノベ文庫新人賞・優秀賞》《★★★★》
【俺達の中二病はまだ始まったばかりだ!】 昨坂まこと/refeia 《第2回講談社ラノベ文庫新人賞・佳作》(未読)
【モブキャラな俺がヒロインに攻略してと頼まれました】 朝倉輪/QUZ竜 《第2回講談社ラノベ文庫新人賞・佳作》《★★》
【リップオフ! 1.ジャック・ザ・リッパーズ】 渡井亘/カスカベアキラ 《第2回講談社ラノベ文庫新人賞・優秀賞》(未読)
【女子には誰にも言えない秘密があるんです!】 山本充実/かわいまりあ 《第2回講談社ラノベチャレンジカップ・大賞》(未読)


神様 不都合 

両方とも三巻、二巻と短めで畳んでしまったのですが、【神様のお仕事】と【彼と彼女の不都合な真実】は特筆すべき良作でした。いや、もっと知名度があれば、読まれる機会さえ多ければもっと人気出ても不思議でない出来栄えだったのになあ。仮にも大賞と優秀賞なんだから、アピールが欲しかったところです。短めで幕を引いてしまったのがホントもったいなかった。次回作は凄く期待しています。


<このライトノベルがすごい!文庫> 6冊/6冊

星とハチミツの存在証明】 藤八景/よー 《★★》
ドラゴンチーズ・グラタン 竜のレシピと風環の王】 英アタル/児玉 酉 《★★★★》
セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常】 長谷川也/皆村春樹 《第4回このライトノベルがすごい!大賞・大賞》《★★★☆》
非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに】 藤瀬雅輝/荻pote 《第4回このライトノベルがすごい!大賞・優秀賞》《★★★★》
魔法学園(マギスシューレ)の天匙使い】 小泊フユキ/如月瑞 《第4回このライトノベルがすごい!大賞・金賞/栗山千明賞》《★★☆》
ヒャクヤッコの百夜行】 サブ/Ixy 《第4回このライトノベルがすごい!大賞・優秀賞》《★★》


グラタン 演劇 モテ 

ほあ〜〜。いやあ、これはこれは。第四回にもなると、違うもんだなあ。ぶっちゃけ、今年は今までから見違えました。もちろん、まだまだなものも見ての通り多いんですけれど、ドラゴンチーズ、セクステット、非モテの呪いは見事な出来栄え。【セクステット】は駄弁りモノというジャンルからして、この調子が続くなら太く長く続くものになるでしょうし、ドラゴンチーズもファンタジー系では主軸になれるはず。非モテなんか、学園青春ラブコメとしては非凡なものがありましたよ。凄く読み応えがあった。こうしてみると、ちょっとずつですがレーベルとして厚みが増してきたなあ、という感あり。


<オーバーラップ文庫>  3冊/2冊

きんいろ・カルテット! 1】 遊歩新夢/DSマイル 《オーバーラップ文庫キックオフ賞・金賞》《★★★》
【秋葉原ダンジョン冒険奇譚 1】 中野くみん/桑島黎音 《オーバーラップ文庫キックオフ賞・銀賞》(未読)
白き煌王姫と異能魔導小隊 1】 桐生恭丞/松之鐘流 《オーバーラップ文庫キックオフ賞・銀賞》《★★★》

本年度から創刊された新興レーベル。というわけで、最初の方はISに代表されるように他から引っ張ってきた作家や、シナリオライターなどがシリーズを立ち上げてきていたのですが、暮れも押し迫ってようやく新人賞第一弾が登場。その最しょっぱなに、音楽青春モノを金賞として持ってくるあたりに渋さを感じますねえ。
突出したものがあるわけではないのですが、手探りの最初として見るならばなかなか悪くないラインナップなんじゃないでしょうか。翌1月にも第二弾が待っているようですし、他のレーベルが立ち上がった時は結構悲惨な状況だったのに比べると、順調な門出ではないかと。


<メディアワークス文庫> 8冊/3冊

【きじかくしの庭】 桜井美奈 《第19回電撃小説大賞・大賞》《★★★》
路地裏のあやかしたち 綾櫛横丁加納表具店】 行田尚希 《第19回電撃小説大賞・メディアワークス文庫賞》《★★★》
【天上の音楽】 木崎咲季 (未読)
【リリーベリー イチゴショートのない洋菓子店】 大平しおり (未読)
サマー・ランサー】 天沢夏月《第19回電撃小説大賞・選考委員奨励賞》《★★★》
【シャルのご主人さま】 狩屋崎半蔵 (未読)
【ビューティフルマンデー】 宇佐見秋伸 (未読)
【私たちは青になった】 岬 (未読)

こうしてみると、最初からメディアワークス文庫を目標にして、という作品も増えてきたような感もあり、実際メディアワークス文庫賞なるものも出来てますしね。
さすがになかなかコチラまで手を伸ばしきれてないのですけれど、フォローはしたいなあと思ってるんですよね。キャパもっとください。




今年はさらにアルファポリスやMFブックスなど、ウェブ小説出身の作品を積極的に扱うレーベルが本格稼働を開始しました。さすがにそっちまで手を広げきれてないのですけど。値段も単行本価格で高いですし。
また、ウェブ小説は、既存のレーベルに新人賞受賞して登場したり、一本釣りで拾い上げられたり、というケースもかなり増えてきて、確かな隆盛となっています。実際、ウェブ小説を散策していても、そこらの新人賞作品にも全然引けをとらない作品は決して少なく無いですから、この一度ウェブで読者の目線にさらされ感触を実感してから、というルートは無くなる事無く固着していくんじゃないかな、と思うところであります。

でも、1200円、1300円って値段が付いている間は、自分は買えませんわ。無理。逆に言うと、文庫本なら買ってるだろう作品はかなりあるんですけどね。


さて、13年度終わった時点で全体を見渡してみますと、うーん、ビッグタイトルが見当たらない。敢えていうなら、やはりGA文庫の【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか】、になるんでしょうか。
どこのレーベルも粒が揃いきれてない感があるのですが、その中で巻き返しているように見えるのがこれまで全然だった講談社ラノベ文庫と、安定のMF文庫J。特にMF文庫の優良新人ゲットの充足率は頭ひとつ抜けてきた感があります。
そして何より、このライトノベルがすごい!文庫の充実には目を見張るものがありました。
新興のオーバーラップ文庫が悪くないスタートを切り、メディアワークス文庫が新人の確保を確かなモノにしてきた、一迅社文庫も一作とはいえ有望な作品をゲット。と、底の厚みは確かに増してきてるんですよね。その分、上の伸び率の鈍化が気になるところなんですが。
富士見ファンタジア文庫は大丈夫なんだろうか。毎年言ってることですが、あまりにも続きすぎでしょうに。

とりあえず、14年度も要チェックしておきたい新人さんは、


暁なつめ 【この素晴らしい世界に祝福を!】 (角川スニーカー文庫)
柳田狐狗狸 【エーコと【トオル】と部活の時間。】 (電撃文庫)
愛染猫太郎 【塔京ソウルウィザーズ】 (電撃文庫)
大桑八代 【カクリヨの短い歌】 (ガガガ文庫)
賽目和七 【人形遣い】 (ガガガ文庫)
棺悠介 【引きこもりたちに俺の青春が翻弄されている】 (一迅社文庫)
青木潤太郎 【ガリレオの魔法陣】 (スーパーダッシュ文庫)
扇友太 【MONSTER DAYS】 (MF文庫J)
幹 【神様のお仕事】 (講談社ラノベ文庫)
南篠豊 【彼と彼女の不都合な真実】 (講談社ラノベ文庫)
藤瀬雅輝 【非モテの呪いで俺の彼女が大変なことに】 (このライトノベルがすごい!文庫)

この11人。お、去年よりだいぶ多いぞ。来年一年、要注目ということで。



で、おなじみ昨年の同じ記事を参照して、12年度デビューの新人さんたちがどういう経過を辿っているかを振り返ってみたいと思います。

これはわりとまさか! の展開だったのですけれど、この年度でトップを切ってアニメ化してしまったのが【勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。】。まだ企画が持ち上がった段階、というのが普通でしょうに、この作品、デビューから速攻でアニメ化してしまいました。自分見てないんですけれど、結構良い感じのアニメ化だったようで。作品選択があまりに以外でしたけれど。なぜこれをわざわざ選んだ! という感じで。
他にアニメ化企画が持ち上がっているのが【龍ヶ嬢七々々の埋蔵金】と【俺、ツインテールになります。】。
【龍ヶ嬢七々々の埋蔵金】は順調に巻を重ねてファミ通文庫の最前線を担ってますし、【俺、ツインテールになります。】もそのマニアックさで一部狂信的なファンを獲得しているので、順当ではないかもしれませんけレド、かなりアリなんじゃないでしょうか。


レーベルごとに見てみると、スニーカー文庫は【彼女たちのメシがマズい100の理由】がかなり順当に伸びてますね。実際、ラブコメとしてすこぶる安定しています。マンネリ化をどう克服するかが山となってますけれど。

HJ文庫は、えー……全部読んでないからわかりません。何人かはペース良く続刊を出したり新シリーズ立ち上げたりしてるみたいですけれど。
一人、なんか他の新人賞に応募して再デビューしている人がいるようなw


ファミ通文庫は、繰り返しになりますが【龍ヶ嬢七々々の埋蔵金】がちゃんと主力クラスとして機能しているようですね、自分読んでないんですけれど。その他のシリーズは短く畳んでしまったり、音沙汰なかったり、となっている中で、西野吾郎さんが新たに始めた【すずみんは肉食系火竜】が結構当たり目な感触なんですよね、今後期待してます。


電撃文庫も、こうして振り返ってみると殆どこの一年でシリーズ完結しちゃってるんですよね。唯一続いているのが、さすがは大賞作品【エスケヱプ・スピヰド】。ちょっと中だるみしていた時期もあったと思うんですけれど、ここに来てさらに飛躍しはじめ、名実ともに最前線を担い始めている気がします。
そして、デビュー作が不本意な形で途切れてしまった物草純平さん。新しいシリーズの【ミス・ファーブルの蟲ノ荒園】がまたもろにドストライクな代物で、個人的には引き続き超一押し状態です。
こちらは綺麗に幕を引いた【VS!! 正義の味方を倒すには】ですが、新シリーズは今のところ聞こえてこないんですよね。作者さんには早く新しいお話をお披露目して欲しいです。

GA文庫は、思わぬ伏兵、とは言いません。最初から地味ながら堅実でしっかりした作品だった【うちの居候が世界を掌握している!】が、じわじわと太く長く鍛えられた良作に仕上げってきてるんですよね。作者の七条剛さんは別に違うシリーズも立ち上げて、これも悪くない感触に仕上がってますし、この人が実質旗頭になってるなあ。

ガガガ文庫は、【俺、ツインテールになります。】の猛威留まるところを知らず。いやもう、スゴイ作品になってきました。ある意味歴史に残る名作になるかもしれません。
そして、アングラでこっそり、しかし黙々と邁進して巻を重ねている【下ネタという概念が存在しない退屈な世界】。一発ネタと思いきや、侮れぬバイタリティです。
個人的にお気に入りの【猫にはなれないご職業】は、クオリティこそ落ちていないものの、結局年二冊しか出てないので、せめて途切れぬまま続いて欲しい、と願うばかり。

富士見ファンタジア文庫は、色物と思わせてなかなか堅実な内容だった【勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。】が、まさかのアニメ化というところまで躍進。大賞の【ライジン×ライジン RISING×RYDEEN】も、自分読んでないのですけれど、看板の一つにまでちゃんと仕上がってきてるんじゃないでしょうか。コミカライズのマンガ見てると面白そうなんですけどね。
ただ、他はやっぱり壊滅状態。期待していた人たちも軒並み脱落……あう。

スーパーダッシュ文庫も……見事なくらいに大壊乱ですか、これ。あかんわ。
地味に【黒猫の水曜日】が続いてるみたいですけれど……。

逆にスゴイのが、MF文庫J。殆どの作品、ちゃんと続きでて三巻超えしてるんですよね。これは素直に大したもんだと感心させられます。
その中で、恐らくここからまずつまずかなければブレイクするだろう、というのが【学戦都市アスタリスク】。特設ページも造られて、MF文庫の中でも一押しになってるみたいですし、実際この手の作品の中ではかなり面白く仕上がってますから。
こちらは完結してしまったのですが、一番作品として飛躍し、面白くなってたのが【瑠璃色にボケた日常】。1巻からの成長具合はとびっきりで、2巻からは抜群に面白かったですし、完結してしまったのが勿体ないくらい。これは、新シリーズはかなり期待せざるを得ません。


講談社ラノベ文庫も、これもほぼ全滅状態なのですけれど、唯一【魔法少女地獄】がものすごくマニアックというか、趣味全開な特殊な方向に突っ走ってしまって、これがすこぶる面白かったんですよね。正直、頭がオカシイ、というレベルで狂えてた希少な作品だったので、今後もこの方向で逝ってしまうとかなり最高なことになりそうです。

このライトノベルがすごい!文庫は、シリーズ続いている作品もあるみたいですけれど、あまり特筆すべきところもなく。肝心の紫藤ケイさんなんですけれど、あれもこれもといろんなお話を手がけるのもいいんですけれど、中身が散漫になってきてる気がするんだよなあ。筆速い方だったのに、夏以来音沙汰なくなっちゃってるし。


こんな感じで振り返ってみると、新年の段階ではまだ伏せっていて、その一年で大いに化けてくる作品や作家さんもやはり一定数いるのがよくわかります。さあ、今年もドロンと化けて傑作、名作、怪作を生み出してくれる人が出てくるか。まったくもって、楽しみですねえ。