トゥアールの編入、時系列の前後入れ替えてきたのかこれ。なんか、普通に編入してきてましたけれど、原作ではメイド長の副担任就任に完全に出番食われてしまって要らない子扱いでしたw
ツインテール部の部室での一幕もほとんど端折ってしまってますね。お陰で、総二の常軌を逸したツインテール狂いとトゥアールの女性として走り幅跳びで踏み外している痴女っぷりと、愛香の人類としてもう後戻りできないレベルの蛮族性が軒並みスポイルされています。
アニメ見てると、本当にこの三人普通に見えるんだよなあ……あれで。

ツインテールは、本当に不思議な言葉だ。
こうして声に出すだけで、その喉滑りのよさに楽しくなってきてしまう。
風呂やトイレで、無意識に歌を口ずさんでしまうことは、誰にでもあるだろう。
俺も、『あ、今俺、ツインテールって呟いてたな』と、後から自覚することはよくある。
また、こうして文字を眺めているだけでも、宇宙を哲学するような心地良い途方も無さを感じるんだ。
自分でツインテールになれるようになった今も、新鮮な発見の毎日だ。

「――待て、愛香。静かに……」
 不意に、カダラを緩やかに貫かれるような感覚が走り、俺は愛香の言葉を遮って立ち上がった。
「……ツインテールの気配だ。近づいてくる」

かなりの頻度、を通り越して、もう普通に毎ページレベルで、このくらいのモノローグやツインテへの反応は挿入されてます。
同じくらいに

「――(中略)揺らすおっぱいもないくせに騎乗位に憧れるなんて百年早いんですよ!」
「…………そうね。でも、他人を揺らすのは得意なんだぁ」
「やめっ、……ちょ……待……脳が揺れ……ッ」
 制服をちょっとはだけたトゥアールに愛香がのし掛かり、そして脱出不可能な完璧なマウントポディションで攻撃を繰り出している。いや、お前も揺れているぞ、愛香。ツインテールが。
「トゥアール、そろそろタップしろ……っていうか愛香もいい加減にしろ!」
「タップ……? スポーツの格闘技じゃあるまいし、ギブアップなんてあると思ってるの?」
「あれよ! あってくれよそこは!!」
 ……通常営業だ。

愛香は顔面エルボーからヘッドロックでトゥアールを沈める。しかし、この緊急時に日常の光景を気にしてはいられない。

そろそろ総二も、日常のありふれた風景としてこのあたりから蛮族のトゥアールへの制裁をナチュラルスルーしはじめますw


アルティメギルの方の事情ですけれど、地球侵攻の部隊長だったドラグギルディが散華し、増援部隊の隊長だったタイガギルディ(スク水属性)も即座にブルーに粛清されてしまったため、現状指揮は部隊の参謀格だったあのスパロウギルディが代理で取っています。
そこに送り込まれてきたのが、ドラグギルディの同期の桜。その実力もドラグギルディに匹敵すると謳われるリヴァイアギルディと、それに対抗心を燃やし名を挙げてきたクラーケギルディ。
巨乳属性と貧乳属性の両巨頭が、同時に増援として送り込まれてきたのであります。

ちなみに、貧乳派に纏められていたクラブギルディは、原作ではクラーケギルディの配下ではなかったみたいで、タイガギルディの増援部隊の隊員で、両者が着任する前に慧理那を襲撃して、レッドに撃破されてます。
そしてクラブギルディの熱い名台詞はこれだっ!
「うなじだ! よいか、ツインテールにする以上、うなじが見えるは必然! 美は相乗され、輝きを増す! この素晴らしきWin−Winの関係を、俺はもっと多くの仲間に伝えたい! そして、お前たちにも分かって欲しいのだ!」
「あなたに教わることなどありませんっ!」
「たわけ! 男は背中で語り! 女はうなじで語る! 世界の理を知らぬとは、見た目だけではなく、知性も幼いか!」
「俺は相手の後ろを取るスピードにかけては、隊長たちをも上回ると自負している」
「素晴らしい! 陰ながら美を支える土壌……! 母なる大地に生命を恵む海! 最強のツインテール属性は、これほど美しいうなじをもたらすのか!」
俺は慌てて剣を振り回すが、クラブギルディはさらに後ろに回り込んだ。
「残像だ」
「このお!」
「残像だ」
「うなじを見るなーーーーーーッ!」
「残像だ。そして見る」



そして、今回が初登場のツインテール部顧問にして、慧理那のメイド長でもある桜川尊先生も、初っ端からその超婚活戦士ぶりはフルスロットル。
「だが小娘よ、若いな! 羨ましいが考えも若いぞ! 前世がどうだろうと、今恋人がいようと、それは求婚するにあたり何の障害にもならん! あらゆるしがらみを超えて、求婚は平等なのだ!!」
「こ、これが、婚期を逃した大人の論理思考(ロジック)だというんですか……!?」
「滑稽に見えるか? 女子たちよ。だがな、この年で独身でいると、中途半端に焦るのはもはや時間の無駄なのだ。努めて冷静に、そして全力で焦る。独身という十字架を背負い、渾身の力で毎日を生きるのだ! それが、三十路射程内にまでに結婚できなかった女の業だ!!」
「というわけで観束君、そろそろその紙に名前を書いてくれたまえ。君が結婚できる年齢になるまであと二年半、しかと保管しておこう」
「何が冗談か! これまで婚姻届を五二六枚配ったが、全て本気だ!! ただ、相手の都合がちょっと悪かっただけだ!」
 いや、なおさらダメだろ。しかも……だ。
 今じゃこの手の書類は自治体のHPなんかからダウンロードして印刷できるが、手渡されたのは家庭用のプリンタで印刷されたようなものではなく、窓口で受け取る正式なものだ。
 おそらくは、今まで配ったという全てが……。
 狂気を感じる。
「無論、私も教師として赴任した以上、分別は弁える! 教師と生徒の男女交際は御法度! ならば、結婚を前提として付き合うなどという回りくどい真似はせず、即座に結婚するだけだ!!」
ぶっちゃけ、トゥアールの転入とかそっちのけで大暴れである。


あと、巨乳属性のリヴァイアギルディ。ドラグギルディと同期ということで、実は友人なんですよね。
この辺りのエレメリアン同士の熱い友情にまつわる描写も飛ばされてたなあ。
リヴァイアギルディは、残されているドラグギルディの部屋を訪れた。エレメリアンに、墓標を立てる慣習はない。終わりは何も残さず、世界に還るだけだ。
 精神の、心そのものの存在である彼らにとって、世界中に語り伝えられるどんな神話や宗教の輪廻転生(さいかい)も、心の支えと恃むものではない。
 まさに往生際よく消滅して世界に還り、仲間の武勇を見守るのみ。その潔さこそが彼らの強さであり、誇りであった。必要以上に悲しむことはないし、いつまでも引きずることもない。
 それでも……別れはつらいものだ。
 最高の幼女に背中を流してもらいたい、と常に夢を語っていたドラグギルディの部屋には、部下たちが手向けた幼女のフィギュアが積み上げられ、奇しくも墓標のようになっていた。個人の人柄を思わせる。
 その即席の墓標の上に、リヴァイアギルディは持参したおっぱいマウスパッドを供えた。
 幼女とは対極にある、豊かなバストを模したマウスパッドだ。
「受け取れいドラグギルディ……俺からの、せめてもの餞よ」
 人間ならば。供え物は魂の慰めになろう。
 だが、彼らはエレメリアン。
 地も肉も持たない、精神の生命体。
 花の芳香(にお)いも知らなければ、美酒(さけ)の味も分からない。
 そんな彼が、同胞の死を悼んで捧げるものは……おっぱいマウスパッド以外になにがある。
「お前はツインテールのみを求め、走り抜けた。だが、もうよいのだ。ゆっくりと休むがいい。そして、巨乳にも目を向けてみるがよい……。戦いを忘れ、心安らぐことを祈っておるぞ」

いや、真面目な話この『おっぱいマウスパッド以外になにがある。』のフレーズはガチで屈指の名言だと思うんだが。思うんですがw

慧理那に正体がバレるシーンも、アニメでは会長が自力で見抜いてますけれど、原作だと変身を解除したところを目撃されて、という行程になってますね。そこから基地に帰って落ち着いたところで相談した上でテイルギアを渡す、という流れになってます。
アニメだと、愛香が巨乳になるイエローギアを会長に譲ってもらおうとして無邪気に返されて毒気抜かれてまあいいや、みたいな話になってましたけれど……この娘、そんな物分かりよい人間じゃないですよ? 貧乳を脱する為ならば手段を選ばないリアル蛮族ですよ?
「いいわよ! どれだけ笑われたっていい! 頼むのは一時の恥、頼まぬは一生の貧乳よ!!」

そのまま聞き分けず、わりとガチで慧理那会長から力づくで強奪しようとしてました。そういえば、イエローギアを作って貰って、結局それで変身出来なかった時も、愛香、総二に諭されて何となく良い話だなあ、という雰囲気で物分かりよく終わってましたけれど……。原作だと続きで、
「愛香さん……白状します。私……復讐するつもりだったんです。本当は、身体変化の為の属性力ハイブリットなんて、机上の空論でした。意気揚々と新しいテイルブレスをつけて、全然胸が大きくならない愛香さんを見て……異世界の力を使おうが何をどうしようが愛香さんは一生貧乳のままなんですよゲハハハハハハ、って指差して笑おうと思ってました……」
「それなら、あたしも同じよ、トゥアール。目的のものさえいただいてしまえば、あとはもう、散々こき使ってくれた仕返しに、ギリギリ心臓が動いてるぐらいの瀬戸際で、延々血祭りにし続けてやろうと思ってたんだもの……」
という、台無し感たっぷりのセリフと、その後に総二の諦観に染まった地の文が続くのですが。
ほんとに、アニメだとトゥアールの下衆っぽさと、愛香の血塗れ蛮族性が見事に削除されてるなあ。


4094513752俺、ツインテールになります。〈2〉 (ガガガ文庫)
水沢 夢 春日 歩
小学館 2012-11-20

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