このライトノベルがすごい! 2015

【このライトノベルがすごい! 2015】 

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この肝心な部分を隠した書影は発売日になっても変わらないのか。
今年も協力者サイトとして投票に参加させていただきました。作品部門の一位は表紙を雪ノ下さんが飾っているように【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】が二連覇、という事で勢いがまったく衰えなかったのがよくわかります。他にキラータイトルが出なかった、というのもあるのでしょうけれど。
かの「流石です、お兄様」は如何せん、二段目以降のブースターが思ったよりも威力を発揮しなかった感もありますし。
しかし、個人的に痛恨なのは、【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】をちょっと読むの後回しにしていたら、流れに乗り遅れて積んじゃった事ですね。本作と【とある飛行士の誓約】そして【この恋と、その未来】という作品部門の上位にも来ているこれらの作品は、面白いとわかっているだけに読むのにも気合を入れて万全の機会を、と伺っていたら、その機会そのものを見失ってそのままどんどん後回しになってしまうという悪循環に陥ってしまって。社会人、辛いです。
うむむ、さすがにちょっと幾らなんでも積み過ぎなので、崩していかないと。

さて、今年の作品部門ですけれど、特筆すべきはやはり【絶深海のソラリス】でしょう。パニックホラーもの、というライトノベルでも珍しいジャンル、というだけにとどまらない衝撃作。いや、本気でこれはブッタマゲましたから。
読破直後だけではなくその後数日間、精神的に影響が残るほどのシロモノでした。これは多分、このランキングでも名前があがるだろう、とは思っていましたけれど案の定でしたね。今のところまだ一冊しか出ていませんし、おすすめです。後悔するかもしれませんがw
30位までにあがったタイトルの中で個人的に注目したいのが【灰と幻想のグリムガル】と【スチームヘヴン・フリークス】。前者は、もうそろそろ中堅からベテランの域に入りつつある十文字青さんのファンタジー作品なのですが、デビュー作である【薔薇のマリア】が完結した今、その後継ともいうべき代表作になってきそうな勢いなんですよね、これ。
そしてもう一方の【スチームヘヴン・フリークス】。新人さんの作品で30位以内に入ったのはこれ以外に【絶深海のソラリス】に【きんいろカルテット!】、そして【Re:ゼロから始める異世界生活】の四作品だけだと思うのですが、中でもこれはスチームパンクにマーベルヒーローズの要素を加味した上で実に本邦らしい話の味付けがなされたすこぶる多彩で盛りだくさん、かつ渋みもあるという実に濃厚な作品となってます。正直、これが上位に食い込んでくるとは思わなかっただけに、嬉しい限り。
も一つの【Re:ゼロから始める異世界生活】も、これかなりジリジリと焦らされて鬱屈した展開が長く続くのですけれど、その溜めが解放された時の劇的かつ絡まった糸が美しいまでに新たな景色を描き出す展開の凄まじさたるや、間違いなく傑作の域に達しています。これはじっくり腰を据えて追いかけてほしい作品ですね。

ところで、私が何に投票したかと言いますと、

1位 月花の歌姫と魔技の王 翅田大介(HJ文庫) 56位
2位 ミス・ファーブルの蟲ノ荒園 物草純平(電撃文庫) 55位 
3位 メサイア・クライベイビィ 八針来夏(スーパーダッシュ文庫) ランク外
4位 俺、ツインテールになります。 水沢夢(ガガガ文庫) 40位
5位 問題児たちが異世界から来るそうですよ? 竜ノ湖太郎(スニーカー文庫) 35位

とまあ見事に本流から外れました。いや、【メサイアクライベイビィ】以外60位以内に入っているのですから、そこまで極端に外れているわけでもないのでしょうか。
こうしてみると、自分の基準はどうも「熱さ」にあるような気がします。それも単純な「熱血」ではなく切ないまでの必死さの篭った「燃え」とでもいうのでしょうか。
これは少なからずキャラ投票にも傾向が出ている気がします。
女性キャラ1位 マリーア・ハイライン(月花の歌姫と魔技の王)
女性キャラ2位 アンジェラ・ジョンソン(聖剣使いの禁呪詠唱)
女性キャラ3位 七曜ななな(踊る星降るレネシクル)

男性キャラ1位 アジ=ダカーハ(問題児たちが異世界から来るそうですよ?)
男性キャラ2位 小田桐勤(B.A.D.)
男性キャラ3位 プテラギルティ(俺、ツインテールになります。)
ものの見事に、ランキングにまったく寄与しないラインナップですけれど、これ以上無く悩みぬいた末での人選ですので、後悔は一切なく…。

ちなみにイラストレーター投票は春日歩さん、キムラダイスケさん、konaさんでいきました。これも、悩んだんですけどねえ。特にしらびさん、nauribonさんとで。

特集で、ネット小説…特になろう発について取り上げられていますけれど、数年前から徐々に増えてはいましたけれど、今年に関しては本当に「小説家になろう」からのデビューが、もう一部のレーベルだけではなく全体からタケノコのようにポコポコと湧き出すかのように大量に発生した年でありました。
これが有象無象ばかりならともかく、良作以上の作品、多いんですよね。そう考えると、この新開拓されつつある新たなデビュールートは、決して悪いものではなく、今後定着していく可能性も高いのかもしれません。
尤も、ルートとして開拓固定化されることによって、その草刈り場となっているネット小説という「場」が徐々に変質していく事も考え得るのですが。まあそれが、どの方向にかは今はまだわかりませんけれど。
私もまあ毎日、小説家になろうで色々読んでるんですけどねえ。その結果少なからず、積み本の消化に影響が出ているのは何ともかんとも。
その理由として、スマホで気軽に読めるという点が大きいのを鑑みると、ちょいと電子書籍に手を出すべきか考慮しだしている今日この頃です。本、という媒体が好きなだけに迷うんですけどね。