これは泣くべよ……。

三好夏凛、最期の戦い。うん、さすがの友奈だって、これは心折れるよ。彼女の場合は世界の真実よりも、それを知ってしまったがゆえに絶望してしまった東郷さんに、掛けるべき言葉を訴えるべき想いをついに見つけられなかったが故に、膝を折りこぼれだしてくる涙をこらえる術を失くしてしまったのだろうけれど。

じゃあなんで夏凛は戦えたのか、というと、まさに友奈が為す術なく泣いていたからなんですよね、きっと。友達が、初めて出来た友達が、仲間が泣いているから、それを止めるために戦おうと思えたのだ。まず、友奈が泣いているまま、ぜんぶ終わらせてしまおうとしている敵の襲来を排除して、東郷を捕まえて……その後を彼女が考えていたかわからないけれど、きっと夏凛は東郷に言いたかったんだと思いたい。
あんた、友奈が泣いてるよ、それでいいの!?
大赦の戦士としてではなく、勇者部の一員として戦うのだ、と宣言してすべてを投げうった夏凛。その決意を、決心を、実際に体の機能を持って行かれた時に一瞬見せたあの怯えた顔。それをぐっとこらえて、なおも突き進んでいった勇気。
三好夏凛は勇者であった。
あんなにも、カッコ良い少女が居ただろうか。もう泣いた。泣くよ、泣いちゃうよ。

その後のね、ラストのね、変身してみんなの前に飛び出してきた友奈が、また本当にかっこよかったんだ。あの凛と立つ後ろ姿を見た瞬間、ビリビリと背筋に電気が走るほどに。
震えたのだ。
あのシーンこそ、あの場面こそ、まさに【結城友奈は勇者である】というタイトルがこの作品に名付けられた理由だったのだ、と思えるほどに。
あれこそまさに【結城友奈は勇者である】だった。