松姉ちゃん、記憶の戻り方そんなんでええんかい!!!
伏線っぽく、冒頭で夫の小山田茂誠さんが作ってくれていた匂袋を意味深に取り扱ってたから、やはり茂誠さんとの再会で記憶が戻るのかと思ったら、そんなしょうもないことで! そんなしょうもないことで!(爆笑
それなら、お父ちゃんの背中でしょんべん、でも良かったじゃないか、と思ってしまうのでした。昌幸パパ、それだけしかないんかい。

ただ、この喜びの再会を最後に持ってきた構成には唸らされましたね。この家族内での喜びがなければ、昌幸パパ完全にここで萎れてたかもしれない。それくらい、今回ダメージ食らってましたし。
予告でも聞いていた、「どこで間違った!」というパパの嘆き。もっと軽いものかと思ってたら、昌幸パパが今までになく小さく萎れてみえるほど絶望的な嘆きでしたからねえ。みんな、予告聞いた時点では、最初から間違えまくりだよ! と思わず突っ込んでたでしょうけれど、今回直接話を追って目の当たりにしてしまうと、軽口叩けなかったもんなあ。
だからこそ、これまで昌幸の判断に常に疑問と不安を抱き続けていた信幸兄ちゃんが、間髪入れず「間違ってなどおりません!!」と叫んでくれたことには、すごい励まされた。
思わず、そうだよ間違ってなんかなかったよ! と思ってしまったくらいですし。

実際、どうなんでしょうね。果たして武田滅亡以来の昌幸パパの選択は、どこかで間違えていたのか否か。
最大の岐路はやはり、第一次上田城攻城戦になるのか。あれで真田の名が轟いて名が売れたのも間違いないですが、徳川を騙して裏切って叩き返してメンツ潰してしまった、というのはなかなかに大きいかと。
でも、なんだかんだと独立した大名になれて、その後秀吉に臣従すると同時に本領を安堵されて、さらに徳川の麾下に入る、というのは後々のことを考えると一番安心コースなんですよね。だから、ここまではむしろ間違えていなかったんじゃないか、とも取れるわけです。
そう、むしろ間違えるのはここからなんだよなあ。

しかしまあ、上洛してきた身内と豊臣との間で奔走する源次郎の頑張ること頑張ること。ちょっと押す力を間違えると、真田家もろとも潰されてしまいかねないし、かと言って親父殿や兄上の機嫌を損ねて変なことをされると、やっぱりお咎めうけて真田家取り潰されかねないし、という極めて難しい状況下で双方の顔を立てつつ、あかんところは素直に引き、場合によっては強引に押してみたり、とまさに綱を渡るような調整で、大坂来て以来、信幸兄ちゃんよりも苦労人らしい哀愁が似合うようになりましたよ、源次郎くん。
大人になったんやねえ……(涙
秀吉の気性をわかっているとはいえ、あそこで堂々と恫喝してみせるあたりは、勇気あるなあと感心するばかりでしたが。嫌というほど秀吉の恐ろしさを承知しながら、ですよ。
この源次郎の抱く命がけの緊張感が、上洛してきたパパと兄ちゃんには共有出来ていなかったのだけれど、パパが気づいたのはやはり秀吉と直接対面した時なのか。それとも、秀吉の世の先は長くないわー、と愚痴った際に、源次郎が血相を変えて「誰が聞いているかわかりませぬ」と囁いた時か。
いずれにしても、徳川の与力になるように言われたことに反発せずに、逆らえないという雰囲気を出していたのは、ちゃんと秀吉の今の大きさが伝わったからなのでしょう。あの様子だと、オババさまに言われた面従腹背の気力も保てていなかったようですし。
……迷う昌幸パパに、表向きは頭下げて従って、弱ってきたら背後からぐさっとやりなさい、的な卑怯上等! なアドバイスくれる御祖母様、やっぱりカッコいいわー。どうなっても農民の母である大政所さまや、他の女衆ともひと味違う、戦国乱世の一番激しい時代を生きてきた女の勇ましさを感じる格好良さ。さすがは、真田幸隆の奥方様ですわ。

さて、相変わらず石田様は石田様らしいわかりにくさ。真田が持ち込んできた贈り物にケチをつけまくる風でありながら、実際はなるべく見栄え良くして受け取る秀吉がちょっとでも印象良くなるようにしてくれる石田さま。
あれ、本当に馬鹿にしてるなら、こんなもん殿下に渡せるか、とかいって無茶苦茶にしそうなものなんだけれど、ちゃんと受け取ってもらえるように少しでも喜んでもらえるように手直ししてくれてるんですよね、本当にわかりにくいんだけれど。
それに比べて、わかりやすく親交を温めにくる大谷刑部さま。真田の価値をあげるんじゃ!と粋がってたのが粗雑に扱われ、自尊心粉々にされて落ち込んでいるパパさまに、大いに上田での勇名は大坂でも名を馳せてらっしゃいますよ、とばかりに是非お会いしたかった、と下手に出て持ち上げながら挨拶に来た大谷さんに、そりゃあパパさんも思わず相好を崩してしまいます。なんという人誑し。逆に、この人相当黒いんじゃ、と思えてくるくらい。

最後、挨拶に来た昌幸たちに、家康大いに呵々大笑して迎えてるけれど、家康の性格からしてあからさまに演技なんですよね。あんな人前で感情爆発させないでしょうし。
だとすると、誰に対しての演技なのか、というところで、昌幸たちにではなくて、むしろ周りのめっちゃ殺気立った顔してる家臣たちに対してなのでしょう、あれは。いやまあ、嬉しいは嬉しいんでしょうけれど。真田が与力になるという知らせに、正信と一緒にめっちゃ悪い顔して喜んでましたし。
でも、今後イイように真田を使い潰してやる、なんて思っているかというと、真田嫡男に本多忠勝の娘を娶せようとするわけで、そんな扱い悪いわけではないのですから……。
って、ついに来週、親バカ忠勝の怒髪天がくるのかー。稲姫さま本格参入なのですね。