今回の秀次さまの切腹に至るまでの過程に関しては、正直拍子抜けというかあれれ? なんでそこで切腹しちゃうの? という感想で、前回までの秀次のジリジリと精神を端から切り落とされていくような追い詰められっぷりからすると、崖下に突き落とされる最後の決定的に見える一押しがなかったなあ、という気持ちだったんですよ。
でも、色々と他の視聴者の話を見ていると、DV被害者の心境とか秀次の最期に共感できるか否かは実際に彼のような境遇を体験してこそで、むしろ共感しない方がいい、という言説があってなるほどなあ、と深く納得した次第。
確かに、そういう視点から見ると源次郎もお寧さまも、周りの人間もことごとくが秀次さまに対する対応を間違ってるんですよね。彼らの言ってることは至極正論で、普通に考えたらその通りにすればうまくいくはずの対処法だったかもしれないけれど、結果としてそれが余計に秀次を追い詰め、秀吉を頑なにしたのだったら、正論だろうが正しかろうが、やっちゃいけない、言っちゃいけないことだったんだなあ。
その意味では、最後に源三郎兄ちゃんが秀次に会って打ち解けたのは、お兄ちゃんの話が説教でも説得でも示唆でもなく、ただただ共感だったからなのでしょう。
多くの人にかわいがられる源次郎だけれど、彼の鋭敏さは相対する人を和ませるわけじゃないんですよね。景勝さまだって源次郎大好きだけれど、彼の明晰さにはビシビシ傷つけられてたし。
こういう傷つきやすい人たちに対しては、むしろ源三郎兄ちゃんみたいな人のほうがいいんだろうなあ。
結局、秀次は秀吉とこれからも接し続けることに疲れ果て、この世から逃げ出してしまう。自分が甥を追い詰めたことを自覚しながら、自分は悪く無いと喚き散らし、むしろ自分こそが傷つけられた、と被害者面して怒り狂い泣きわめく秀吉。最悪だ。
一方で、一度離れたことで冷静に立ち戻り、同じく振り回され続けた人生を歩んだ秀次との邂逅もあり、素直になって弟源次郎と仲直りする源三郎兄ちゃん。何気に、彼を振り回す人たちの中に、弟の名前が入ってなかったのは意外でもあり、けっこう重要なことなのかもしれない。
ババ様が言祝いでくれた真田の絆は、この兄弟を守り続けてくれている。そして、地獄の豊臣家。

とりあえず源次郎よ。お前、太閤殿下に一生添い遂げます! と秀次娘のおたかとの結婚を了承してもらったにも関わらず、舌の根も乾かないうちにそのおたかさんを呂宋に送ってしまうとか、だから肝心なところで信用されないんだよ!!

あと、公家の出という言が大嘘というのが発覚してしまった薫母さま。今更、まさか28回になって菊亭家出身というのが経歴詐称という話が出てくるなんて思わないじゃん! 公家説で行ってたと思うじゃんww
パパの方は伏見城改築を息子に押し付けて、自分は出浦さんと吉野太夫のところに遊びに行ってるし。キャバクラ通いかよ!!

今回秀次と交代するように新登場と相成ったのが、徳川幕府二代将軍となる徳川秀忠。
こーれがまた、一癖も二癖もあるっぽい人なんだよなあ。後半の最重要人物となるだろう人なだけに、この厄介そうな性格は非常に興味深い。彼に比べると、本多佐渡の息子である本多正純はウォーモンガーでもなく、戦争大好きでもなく、最初に登場した頃の石田治部みたいな官僚官僚してる風でもなく、盆暗そうというわけでもないんだけれどまだ特徴が掴めない感じ。
家康が、秀忠のことを後継者として認めながらも、結構不満や納得行かないものを抱えていそうなのも、注目点かも。