ゴブリンスレイヤー3 (GA文庫)

【ゴブリンスレイヤー 3】 蝸牛くも/神奈月昇 GA文庫

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「ところで、ほら、えと、明後日、収穫祭が、あるじゃないですか――予定、空いてますか?」
「……ゴブリン」
「あ、ゴブリン以外です」

秋、辺境の街は収穫祭を間近に控えていた。
そんな中、神殿の仕事で忙しそうな女神官、ある出来事で拗ねる妖精弓手、
祭の準備に参加する鉱人道士、蜥蜴僧侶と、それぞれの日常を過ごす冒険者たち。
そしてゴブリンスレイヤーもまた“日常"を過ごしていたのだが……。

依頼の減るゴブリン退治、現れる三人の来訪者、祭の裏で暗躍する計画とは!?
「素人め、教育してやる」
蝸牛くも×神奈月昇が贈るダークファンタジー第3弾!
妖精弓手ちゃんが2000歳というわりに落ち着きがなさすぎて、2000年間何してたんだ。という以前に2000年はさすがに盛りすぎでしょうに。たとえ2000年でもフラフラ過ごしてたらこれくらい若々しいままで居られるんだろうか。ただ、他の娘さんたちと違って焦ることなく、ただゴブスレと冒険したい冒険したい、という点に無邪気に集約しているのは彼女の時間感覚によるものなのかもしれない。
一方で、人間の娘さんたちは早々余裕ぶっているわけにもいかず、さりとてガツガツ行けるほどの性格をしていない彼女たちの中で、受付嬢が毅然とデートの約束を取り付けてみせたのは、ひとしおの勇気だったんじゃないでしょうか。ただでさえ幼馴染で生活も重なる牛飼娘や冒険仲間である女神官と違って、接点がギルドの受付しかないわけですから。
それにしても、お祭りの午前は牛飼娘と。午後は受付嬢とデートって、なんやねんゴブリンスレイヤーw
そのうちゴブリン以外にも刺されるぞ。
当人は相変わらずゴブリンゴブリン、と見せかけて普通の会話や当たり前の思考が通じるようになってきてるんですよね。お祭りの準備期間中もゴブリンに備えてあっちで罠を作り、こっちで仕込みを、とひたすらゴブリン相手に動き回ってはいたものの、頭の中全部ゴブリンで埋まっていた初期と比べても、本当に普通の人間っぽくなってしまったゴブリンスレイヤー。
彼の在り方が受け入れられてきた、というのもあるんだろうけれど、それにしてもあの「壊れた」部分が確かに修復されてきてるんですよね。ちゃんと人間に戻ってきている。これに関しては牛飼娘のオジさんの対応の変化が顕著に示してるんじゃないだろうか。ぶっちゃけ、狂気さえ癒やされればゴブスレさんは誠実で浮ついたところのない地に足の着いた真面目な男なので、オジさんとしても可愛い姪っ子を嫁に出すに吝かじゃないんだろうし。最初の頃の、あの頭おかしくなってるゴブスレさん相手だと、頼むから勘弁してくれ、てなもんだったんだろうけど、最近の彼だとねえ。
姪っ子のために、彼女の母である妹が着ていたドレスを引っ張り出してくれるくらいだし。
ゴブリンの襲撃はあったとはいえ、総じて平穏な日常のページが続く巻でした。ゴブリンのついでのオマケ扱いで倒される黒幕さんがなんか哀れw


シリーズ感想