誉められて神軍3 尾張名古屋は零で持つ (講談社ラノベ文庫)

【誉められて神軍 3.尾張名古屋は零で持つ】 竹井10日/CUTEG 講談社ラノベ文庫

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一夜にしてファンタジー世界へと変貌した現代日本―各地に様々な勢力が割拠するなか、新宿市国軍中将・御神楽零は“誉めて伸ばす能力”を駆使し連戦連勝。着実に権力中枢へと昇りつつあった。そして近隣の有力国家“富士帝国”の宣戦布告を受け、零率いる新宿市国軍は雷帝こと十四代しおり子率いる富士帝国軍と交戦開始。激しい攻防を経て零としおり子は相討ちとなり富士山火口へ消えた…だが直後零が目覚めた場所は、よく知る現代日本の“舞姫道場”だった。高校生として旧知の仲間に再会した零は、世界の危機を回避するため、密かに動き出す。やがて知る日本ファンタジー化の真実とは!?さらに事態は急転直下、竹井10日が放つ独創ファンタジー戦記第3巻!
現実世界に戻ったあたりから、突然なんか話の回転が早くなってきたのでこれまさか、と思ったら3巻打ち切り、俺たちの戦いはこれからだー!じゃないですか!? うわぁ、なんでだぁ。
この零くんの面白堅いキャラクターや誉めて伸ばす能力、というものが竹井作品の中でもかなり面白い部類だっただけに、勿体無いもどかしいヨミ足りない!! このファンタジー化した日本のアリスソフト的な世界観もめちゃくちゃおもしろかったんだけれどなあ。
以前の「がをられ」シリーズが重層的な謎によって構築された世界観が、紐解かれていくことによってその壮大にして想像を絶するスケールを明らかにしていったように、本作もファンタジー化した世界の謎、それに関わる零くんの両親という因果など、現実世界に戻ったことで幾つもの謎を解く鍵が見つかると同時に、同じく現実世界の記憶を持っていた同士ともいうべきしおり子との合流、そして現実世界にてさらに積み重なっていく謎。とどめに、戻ったはずの現実世界がファンタジー世界に徐々に侵食されていくという危機的展開。同時に、零たちが居なくなった、というか元から居なかったように改変されたファンタジー世界の方でも、零のことを覚えている人たちを中心に動きが起こり、と物凄えいいところで終わってるんですよね。これ生殺しだ、生殺しだぁ。
零ちゃんの能力、誉めて伸ばすという能力はいわゆるドーピング、というよりもバフの類いなんだけれど、単純にステータスをあげるようなものじゃなくて、かなり柔軟性があって発想次第で効果の発揮のさせ方が幾らでもある、という代物で、さらに人物相手限定じゃなくて無機物にまで効果があるというもので、これやりたい放題というよりも本当に発想の勝負という感じでその使われ方、毎度面白かったんですよね。一応使用回数も決まっていて使い所も考えないといけないし。
題材もキャラクターもストーリー展開もネタも世界観も全部好みで楽しかっただけに、ここで強制終了というのは本当に残念です。残念です。

シリーズ感想