ノーブルウィッチーズ7 第506統合戦闘航空団 反撃! (角川スニーカー文庫)

【ノーブルウィッチーズ 7.第506統合戦闘航空団 反撃!】 南房秀久/ 島田フミカネ 角川スニーカー文庫

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ノブレス・オブリッジを体現する部隊、506JFWの"反撃"がはじまる!

パリに招かれマスコミから歓迎を受けている最中、ロザリーはド・ゴール将軍の愛娘が軟禁されている事を知らされる。何とか救出を試みようとするも、ウィッチが王党派の動きに関与すれば506存続に関わる――。隊がじりじりと軍部に追い詰められていく中、更にはガリア全土を脅かすネウロイまで襲来し!?「最高に高貴で、最高に馬鹿げたことをやろう、全員で!」ノブレス・オブリッジを体現する部隊、第506統合戦闘航空団の反撃がはじまる!

Bチームのジェニファーちゃん、ヒスパニア貴族の血を引いているとはいえAチームの娘らのように貴族貴族していないんだけれど、実家が超お金持ちのせいか、浮世離れしているという点ではもしかしたら隊全体の中でも抜きん出ているのかも。ノーブルではなく、セレブですよね、セレブ。平気でお店の売り物大人買いするどころか、店自体を買い取ってしまうとか。あんたなんで軍に志願したんだ、というセレブっぷりで。でも、そんな娘が志願して軍に入る時代であり、またよりにもよって荒くれ者揃いの海兵隊に望んで入るんだから、ジェニファーの気合の入りっぷりがよくわかる。Bチームのマリアンがあれだけ貴族嫌いにも関わらず、ジェニファーに対しては凄く強い仲間意識を持っているのもよくわかるんですよね。二人の馴れ初めがこの巻でも語られていますけれど、ええ話だったんですよね。リベリオンサイドのエピソードはそれぞれ古き良きアメリカの風情があって、凄い好きですわー。それはそれとして、ジーナ隊長の謎経歴がさらに増えてて草が映えそうです。ラッキー・ルチアーノと面識がある、というかやりあったことがあるとか、この人過去の経歴が明らかになればなるほどとんでもない過去しか持ってないんですけど。ハリウッドのアクション映画の主役を何編も張れそうな感じだよなあ。
一方のAチームの方はというと、フランス国内の王党派の勃興、テロリズムの横行という事態についに降りかかる火の粉を払うだけではなく、自ら渦中へと飛び込んでいくことに。
ただでさえ人災の卦すらあるやっかいな性質を秘めたネウロイの襲来に対応しないといけないところに、危険すぎる政治への介入である。ネウロイ関係ないところで、テロリストに捕まった要人の救出作戦や、人質の救出のために潜入作戦とかやっちゃってるもんなあ。図らずも、ウィッチが対ネウロイ戦だけじゃない、対人作戦のも有用というのを示してしまっているのが、将来的に危うくもあるのだけれど、それもまあ今更か。
プリン姫の成長も著しく、その隊長としての立ち振舞方も立派になって、ついにアドリアーナから貴族としてもみんなを率いるリーダーとしても、自分が命も志も預けられる相手として認められる、という領域にまで達したものの、やっぱり黒すぎる政治ゲームの指し手となるには真っ直ぐすぎるんですよね、この人。だからこそ、総隊長のグリュンネ少佐もしがみつかざるをえないという苦しい選択を選び続けてしまっているのだろうけれど。ほんと、対ネウロイ戦だけに傾倒できるならもうプリン姫でも何の不安もないはずなんだけどねえ。
幸いにして、監視役であるガリアの子たちが、案の定那佳によって洗脳状態が徐々に解かれ始めてて、殆どもうこっちサイドになっているあたりが安心材料なんだけれど。
時系列はついにサントロン、あの劇場版の事件へと突入するわけですか。ロザリー隊長が不穏すぎるなあ、これ。あの博士、胡散臭いのはいいとしても、ガリアの子たちがあっさり洗脳外れかかってるのを、そんなわけないと一顧だにせず無視しているあたり、肝心の洗脳技術に関しても怪しい限りですし。

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