ストライク・ザ・ブラッド18 真説・ヴァルキュリアの王国 (電撃文庫)

【ストライク・ザ・ブラッド 18.真説・ヴァルキュリアの王国】 三雲岳斗/マニャ子 電撃文庫

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女ラ・フォリアからアルディギア王国に招待された古城と雪菜。あまり旅行に乗り気ではなかった古城だが、叶瀬夏音が同行すると聞かされて、渋々と招待に応じることを決める。宮廷内に夏音の存在を快く思わない勢力があり、彼らから夏音を護って欲しいというのが、ラ・フォリアの真の依頼だったのだ。折しもアルディギアでは戦王領域との平和条約締結記念式典が予定されており、条約に反対する勢力によるテロも懸念されていた。そんな中、アルディギアの王宮が謎の怪物に襲撃され、戦王領域を巻きこんだ大規模テロ計画が動き出す。そして古城たちは、否応なくその渦中に巻きこまれていくのだった。
ああ、これOVAのを再構成した話だったのか。前回も娘が未来からやってくるというアニメの再構成作品だったので、新章に向けての助走って感じの期間ですなあ。
とはいえ、作中ではしばらく出番の無かったか裏方やらされていたラ・フォリアのメイン回だけにありがたい話なのだが、久々だけ在って張り切ったある意味彼女のやりたい放題である。そもそも、謀略王である彼女がやりたい放題やると本当にやりたい放題になってしまうので、なんかラストらへんラ・フォリアが人質になるというお姫様らしい王道の展開にも関わらず、ラ・フォリア自身が反乱起こして巨大飛行船を王都にツッコませようとしている構図にしか見えない状況になってて、なんともさすがであります。
一方で、着々と包囲網を強いて古城の正妃の座を分捕ろうとしているラ・フォリアにとって、最大のライバルはやはり雪菜なわけですけれど、直接対面で接する機会は少なかっただけに、改めてラ・フォリアが雪菜の正妻としての器を認めるための通過儀礼として今回の話は必要であり重要だったわけですなあ。実利を選ぶラ・フォリアとしては、別に雪菜を追い落として成り代わる、なんてことは考えてないでしょうけれど、ある種の「この娘には敵わんなあ」という認識を得ていなければ怖いことを考えても不思議ではない女性でありますからなあ。しかし逆に味方にすれば、これほど頼もしい策略家であり政治家もいないわけで、彼女の場合自分が自分がというよりもむしろ誰かを神輿に立てて裏から押し上げる役の方が性に合ってるっぽいので、グズグズしがちになるであろう古城と雪菜の中を陰謀によって無理やり二進も三進もいかないところまで追い詰める役として大いに期待したいだけに、雪菜との交歓は特に大事だったんですよねえ。グズグズしがちというのは浅葱の方もおんなじなのだけれど、浅葱に関してはもうラ・フォリア的には推し入ってるだろうし、花音や煌坂もラ・フォリアの掌中に収まっていることを思うと、暁の帝国の奥の院はラ・フォリアの暗躍によって成立するんじゃないか、とすら思えてくる。
それはそれとして、初の海外旅行である。なんだけれど、実のところ絃神島という孤島が舞台なだけに、この間日本に行ったときもなんとなく海外旅行の雰囲気味わってたんですよねえ。むしろ、入国問題でこじれていた分、日本に行くの大変だったのであっちの方が大旅行という感じがしたかも。
アルディギア王国の方は国賓待遇だったわけですし。まあ、観光旅行としては落ち着いて普通に飛行機で訪れることの出来たアルディギアの方が正当なのでしょうけれど。妹ちゃん同伴ですし。
浅葱は島出て大丈夫なのかと思ったら、カインの巫女としての能力、そんなのもありなの!? スーパーハッカーとしての能力だけでも十分デタラメだったのに、自分の身もちゃんと守れるようになって、仲間内でもかなり何でもありなキャラになったんじゃないだろうか。
催眠状態の古城くん、あれ個人差あるみたいだけれど、掛けた相手からもドン引きされてるあのキャラなんなんだろう。潜在意識の産物なのか? あれはあれでおもしろキャラとして受けそうだけれど。

シリーズ感想