魔力融資が返済できない魔導師はぜったい絶対服従ですよ? じゃあ、可愛がってくださいね? (MF文庫J)

【魔力融資が返済できない魔導師はぜったい絶対服従ですよ? じゃあ、可愛がってくださいね?】 真野真央/シソ MF文庫J

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Kindle B☆W

「私このまま犬でいいんじゃないかな?」「おまえプライドはないのか!?」

たりない魔力を融資します――。魔力量は規格外なのに魔法が使えない融資屋のヒカゼは、着いたばかりの魔法大国アリアウェルの創国祭で少女のスリに遭う。追い詰めると彼女はアミカと名乗り、逆にヒカゼに助けを求めてきた!? これは、商機(ニヤリ)!早速ヒカゼは、神魔導師を自称するくせに絶対魔力量の少ないアミカを顧客第一号として大量の魔力を融資するのだが……。なにこの不良債務者、パンツまで差し押さえたのに開き直りやがったよ!
「私このまま犬でいいんじゃないかな?」
「……おまえプライドはないのか」
ヒカゼと不良債務者どもの破廉恥&波乱の日々が幕を開く!
わははは、なんだこれなんだこれ、面白いぞ! 主人公のヒカゼの魔力融資という設定、魔力を貸し与えるだけじゃなく、担保として呪いかけられたり、取り立ても自動で行えるとか、ちゃんと金融業としての体を成せていて物語の中で上手いこと使えているのもいいんだけれど、それを十全活かせてしまえてるのってヒロインのアミカのぶっ飛んだキャラクターそのものなんですよね。もうこの娘ヒロインじゃなくてヒドインですよね!
初っ端から金貸しから借りた金踏み倒して逃げ回ってたところからどうか、って話なんだけれど、取り立て屋を正当防衛と称して抹殺しようとしたり、通りがかりのヒカゼから財布かっぱらおうとするわ、そして何も悪びれないわ、どこをどう繕っても人として完全にアウトである。
それに、ヒカゼから魔力融資してもらったあとに踏み倒そうとして掛けられた呪い。魔力を返済し終わるまでパンツを履いてはいけない、という女の子としては耐え難いはずの、それこそ急いで魔力返そうと思うだろう恥辱の契約に、一日で慣れて以降ノーパンで過ごすのにまったく抵抗なくなるどころか、裸族として目覚めてしまうとか、女としても色々と終わってる!
ヒカゼとエッチしたらその無尽蔵な魔力を奪い取れる、というデマを信じてヒカゼを襲うわ、「よっしゃ、やろうか」とかいうメインヒロインw いや、正気じゃなかったとしても。ってか、この娘普段から正気が見当たらないんですけど。
借金は、借入金が天文学的数字になればなるほど、むしろ貸した側よりも借りた側の方が強くなる、という盤外ルールがありますが、ぶっちゃけ元金に関しては無限に所有しているヒカゼからすると、色々とやらかして国一つ滅ぼしかけてそれを回避するため、というかマッチポンプで消化するために個人で借り入れる額の限界を一桁二桁突破してしまったアミカですけれど、もちろん当然のごとく借金の額がどれほど膨大になろうとヒカゼに逆らえるわけがなく、むしろ犬扱いになれ果ててしまう始末。というかもう絶対に返せない額に、もう返さなくてもいいなんじゃないかな?と開き直って進んで犬と化すメインヒロイン!
他の二人のヒロイン、ルーとセラもかなり人としても女性としてもアレなキャラなんですが、あまりにもアミカがキャラとしてやらかしすぎててインパクト全部持ってったまま離さなかったんですよね。とにかく、アミカに尽きる。彼女の自由フリーダムすぎる駄犬な所業を堪能しているだけで、最高すぎる作品でした。このギャグのテンポとそれに乗っかるキャラのノリの良さは逸品だわなあ。面白かった!

真野真央作品感想