神域のカンピオーネス 2 ラグナロクの狼 (ダッシュエックス文庫)

【神域のカンピオーネス 2.ラグナロクの狼】 丈月城/BUNBUN ダッシュエックス文庫

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新たなる旅の舞台は、北欧神話!
サンクチュアリ・トロイアから帰還した蓮と梨於奈は、結社カンピオーネスの本拠地バレンシアにてつかの間のバカンスを楽しんでいた。結社の力をさらに強めるために、蓮との"政略結婚"を提案されて動揺する梨於奈。
だがそんな二人の前に、「侯爵」を名乗る新たなる神殺しが出現! 圧倒的な力で蓮たちを退け、北欧神話の世界「サンクチュアリ・ミッドガルド」に通じる空間歪曲を発生させ、姿を消してしまう。彼の地に眠る魔狼フェンリルの復活と神話世界の崩壊「ラグナロク」を防ぐため、ミッドガルドに乗り込む蓮と梨於奈。だが、侯爵を名乗る神殺しには恐るべき能力と秘密があった……!!
雷神トール、戦女神ヴァルキュリエ、主神オーディン……新たなる敵と味方、神話世界の英雄が入り乱れる! 「カンピオーネ! 」の丈月城が贈る、"神話を旅する"究極のファンタジー、早くも第2巻!!
ヴォバン侯爵、間違いなくこの世界の神殺しじゃなくって、護堂さんところのヴォバン侯だ!! 性懲りもなく世界も神々も関係なくご迷惑をおかけしてる!!
カンピオーネ同士のバトルロイヤルとなった魔王内戦のラストで、異世界に吹き飛ばされたときにどうやらヴォバン侯爵は死んだっぽい描写があって、ついにあの爺さんも年貢の納め時だったか、と思うはずもなく、やっぱりというかわかってたというか、こいつらどうやっても死にそうにないし、たとえ死んでも死なないな!
それどころか、なんか肉体年齢若くなって復活して、気持ちも若々しくなっちゃってるし。いや、若かろうが老いてようが基本的にこの爺さんなんにも変わらず、ビーストモードなんだけれど。
いわゆるパンドラによる神殺し育成システムが生成されていないこの世界では、どうやら神殺しという存在は本当に希少なようで、史上においても殆ど記録にも残ってないっぽいんですよね。どの年代でも一人以上、場合によっては数人、作中においては七人も魔王が勢揃いしていた護堂さんの世界は、なんで滅びてないのか不思議です。しょっちゅうあっちこっちでまつろわぬ神が発生して大破壊起こしているわけですからねえ。
その意味では、神話世界と繋がってそちらの影響が現実世界にも及ぼされる、というこの世界の模様というのはわりと迂遠ちゃあ迂遠と言える。神話レベルの激闘もちゃんと神話世界でやってくれるので、現実世界の方にはそれほど直接的な被害は出ませんものねえ。いやまあ、災害レベルの被害は出るかもしれなくても、怪獣襲来レベルの被害がぽんぽこ出るよりはよっぽどマシ、という考え方で。
しかしそれも、ヴォバン侯爵が闊歩し始めるとどうなることやら。あっちの魔王さまはいるだけで大破壊だもんなあ。まあ、戦いの対象となるものが基本的に神話世界側にしかいないのなら、それほどえらいことにはならないか、と思わないでもないのだけれど、神話世界の住人がこっちに来られない、というわけではない、というのはラストで証明されちゃいましたもんね。世界同士のシンクロ、なんて遠回しは影響じゃなくても、神様の誰かが乗り込んできたらそれだけで偉いことになるわけですし。
果たしてそれに対抗するだけの力を、現行の魔術結社が持っているのか。梨於奈とかちゃんと力を発揮できれば下手な神獣よりもよっぽど強いみたいですし、ジュリオの所属するカンピオーネスもちゃんと切り札持っているみたいなので、なんとも言い難いのですけれど。ってか、カンピオーネスのあの守護女神って容姿とか武器とかからして、なんかあの人っぽいんだが。これも繋がりあるんだろうか。
とか言っているうちに、ずんどこ進展する蓮と梨於奈。そもそも蓮さんが護堂さんと別の意味で女慣れしすぎてる! 爺様の薫陶行き届いていた護堂さんと違って、蓮くんはそもそも女性観が全然違いすぎてヤバイw
遊んでいるわけじゃない、けどハードルがめちゃくちゃ低いんですよね。イタリア人か、この男。
軽いけど薄くはないので、梨於奈さん的にはどうなんだろうと思うところなんだけれど、アカン意味でブーストが掛かっちゃってる! そして梨於奈の思いっきりの良さというか割り切りの速さがイケイケドンドンに拍車かけてる! まさか、そこまで平々といってしまうとは。動揺し動転しながら受け身じゃなくて積極的に攻めまくる梨於奈という構図がまたなんとも妙味を感じさせて、それをさらっと受け止めてるのか受け流しているのか微妙なラインでキープする、キープというと言葉が悪いか、お楽しみあそばされている蓮くんが、実に悪い男である。こいつ、人生楽しんでるなあ。

1巻感想