デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット3 (ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット 3】東出 祐一郎/NOCO 富士見ファンタジア文庫

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謎の少女、白の女王との戦いに敗れ、時崎狂三は第三領域に囚われてしまう。
「彼女は、時崎狂三の反転体。わたくしたちとは絶対に相容れない存在ですわ」
同じく、囚われの身となっていた狂三の分身体から告げられる白の女王の正体。緋衣響の協力もあり、第三領域からの脱出を試みるのだが…。第三領域のトラップによって、狂三は七歳の姿になってしまい―!?迫るタイムリミットの中、逃げ切れるのか?

幼女つおい……いや別に全然強くなってないんですけどね。普通に弱くなってるんですけどね。
ただ可愛いは強い、という概念は真理です。なので、響ちゃんが狂乱するのも当たり前なのです。ただ、狂三人妻バージョンも凶悪過ぎる威力なだけに、単に狂三がどの年代でも関係なく美人で可愛すぎるだけなんじゃないかという疑惑が。さすが、ヒロインの中で単体でスピンオフが作られてしまうだけあります。
まあ単体じゃないですけどね、狂三の場合。
敵も味方も狂三、ということでイッツ狂三パーティー。
そもそも、時崎狂三の最強の能力というと誰が見ても、あの分身体増殖能力であることは間違いがなく、それが使えないという時点で狂三の弱体化は著しかったわけですから、たとえこの狂三さんが幼女になってしまわれたとしても、他にも分身体の狂三さんが味方になってくれた、という状況は単に味方が一人増えた、という以上に大きかったのではないか、と。
でも、その分身体の狂三さんが別の名前を名乗るのは驚きでしたけれど。狂三は狂三だから狂三だからして、他の名前を名乗ってしまうとそれってもう狂三じゃなくなるんじゃないのか、という恐れがあったわけですけれど、顛末を見るに多少中身が抜き取られて別の名前を名乗ったとしても別の存在に変貌してしまう、という事はないようで。
実のところ今回幼女化してしまっているこのスピンオフの狂三さんからして、本来の狂三さんからすると結構変わっている節はあるんですよね。あの響への全幅の信頼、自分にも勝るとも劣らない信用……は怪しいか。でも、この上なく響のことを友達として大切にしている、そのことを隠すことも秘めることもせずに堂々と詳らかにしている、というのは非常に狂三らしくない明け透けさではある。
本来の狂三からして、実際は友情に厚くあの絶対の目的完遂意思がなければ友達に対しても甘めのところがある娘であるのは、本編の物語によって明らかになっているところではあるので、むしろこの狂三さんの響への傾倒っぷりというのは、色んな記憶が失われている分、ひねたり隠したりする性質が削れて、ある意味素の狂三さんが出ているのかもしれない。
あの「あの人」への一途な想い、というのも本編の狂三さんだともうちょい表向きには隠してますもんね。その意味では、本来の狂三さんが見られる、というのがこのスピンオフの醍醐味にもなっているのかもしれない。
白の女王の方も一旦打倒した、と想いきやあちらはあちらで相当な複雑怪奇な有り様を有しているようで、ただの反転体では終わらないかー。

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