魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 6 (HJ文庫)

【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 6】 手島史詞/COMTA HJ文庫

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娘が大きくなったが、俺が小さくなった!?

フォルの強くなりたいという願いのため、一時的に成長ができる魔術を使用したザガン達。だが、儀式の暴走で、フォルは大きく、ザガンが小さくなってしまった!
オリアスの助言から、魔術とは違う力を求めたザガン達は、極東にて執り行われる“大陸種族長老会議"に出席することに決める。
そこで待ち受けていたのは悠久の時を生きる夜の一族の一人・アルシエラ。会ったことのないはずの彼女はどうやらザガンとネフィを知っているらしく――。
大人気ラブコメファンタジー絶好調の第6巻!
今回もうタイトルと真逆で、嫁エルフのネフィの方がちっちゃくなったザガンを愛でまくるという、ネフィ無双回でありました。
ネフィも強くなったよなあ。能力的なものではなくて、威厳というか貫禄というか。実力的には彼女を上回る魔術師たちはなんぼでも居るのに、誰もネフィに頭あがらない状態になってましたし。
ザガンが小さくなったところで、以前のネフィの幼児化と違って彼の精神状態や記憶は大人の彼のまま、まあ若干容姿に引きづられている部分はあるにせよ、魔王ザガンが居なくなった、というわけではないにもかかわらず、ナチュラルにちっちゃくなったザガンを膝にのせて頭をなでながら、玉座のの上からザガンの配下たちを凄まじく恐ろしい笑顔で見回すシーンなんか、完全に魔王の王妃さま、魔王城の女主人、て感じでしたもんね。
みんなから、怒ったネフィ怖ぇぇ、とビビられる貫禄たるや。
初登場当初の無感情で殆ど反応を見せない頃のネフィ。心開いてた頃のでも内気で儚げだった頃のネフィと比べても、格段の変化である。ほんと、感情ゆたかになったよねえ。それでいて、怒っていても笑っていても、ザガンを撫で回しているときも、どんな表情も絵になる。かわいい、とにかくかわいい。
そりゃイチャイチャしたくなりますよ、こんな奥さんいたら。今回はむしろ奥様にイチャイチャされる方、愛でられる方、可愛がられる方になってましたけれど、ザガン氏。
恋人に成り立てで初々しい関係の頃というのはどうしても両者手探りになってしまいガチなんですけれど、ザガンが小さくなったことでネフィがもう無意識領域でザガンのこと抱っこして離さなくなってしまったので、微妙な距離感とかもう関係ないよね、みたいな感じになってしまったのはこの際イイ方に作用したのでしょう。まあ、放っておいても順調にデートして順調にいい感じになってた気もしますけれど。今の二人の場合、何がどうなっても順調に進展しそうなんだよなあ。

一方で、好きな人と両思いになったことに浮かれてばかりではなく、ザガンってしっかりとフォルに対して父親してるんですよね。手探りで色々やってはいるものの、過保護にはせず、しかし突き放さず本当に真剣にフォルのことを考えて、彼女の成長に手を貸しているのがよくわかるんですよ。まだ若いしフォルぐらいの歳の子を育てるにはそういう経験も少ないだろうに、またそれを自覚して彼自身悩みながら、失敗したんじゃないかと不安になりながらも、ものすごく愛情深く、健全な成長の促し方をしているのである。
いや、話聞いているだけでも父親としてすごく頑張ってるし、ちゃんとやってるんですよ。めちゃくちゃ偉いですわ、この魔王様。敬服します。自分ひとりでやってしまわず、周りの経験多い年長者たちの意見も聞いたりしているので、そのあたりの対応も偉いですし。周りの人たちも、変人揃いではあるんですけれど、なんだかんだとしっかりしたちゃんとした大人ばかりだから、ちゃんとした実りある意見もくれるし、親身になって一緒に考えてくれるし、周りの人たちにも恵まれてるんですよねえ。
その人材も、ザガンの魅力とカリスマによって集まってきた人たちなので、まさにいい意味での自業自得なのですけれど。

そう言えば、このまま曖昧に進むかと思われたシャスティルとバルバトス、変に濁してなあなあで流していくのではなく、双方に自覚を促してちゃんと関係を向き直させるあたり、本作って容赦ないというかそのあたり躊躇なしというか、凄いよね。
シャスティルは第三者からあっさりと、バルバトス君のこと好きだよ、と告げられてめっさ意識しだすわ、バルバトスの方は意外なことに自分で自覚があったみたいで、真剣に悩みだしてるし。
この二人は二人でなんとかうまいこといって欲しいものであります。
ネフテロスの方にも、彼女に好意を抱く騎士みたいなのが現れてるけれど、こっちはどうなんだろう。ネフテロスまだ精神年齢的にも子供だしなあ。
しかし「お義兄ちゃん」は定番だけれど、定番だけに強烈だった。ひゃあ。
これ、ようやくネフテロスが妹みたいな存在だってネフィが知ったわけで、まだ戸惑ってる状態だけれど、ネフィの性格からするとすぐにこう……猫可愛がりしだしそう。フォルの可愛がり方や、ザガンが小さくなったときのあの「愛で力」を見れば、わかるというものである。絶対、この妹可愛がりまくる、うん。ネフテロスも何気に屈指の可愛がられ上手だもんなあ、この娘。なんだかんだと、シャスティルにも可愛がられてるし。
くそう、どのシチュエーション、どのキャラクターを見ても全方向愛で甲斐のある場面、光景ばかりで、愛で力の教祖であるところのゴメリばあちゃんがここ数巻ほどテンションあがったまま全く落ちないでひたすら暴走し続けてるの、気持ちわかるよ。どこ見ても愛で甲斐ありすぎてテンションさげる隙が一切ないものねえ。
ほとんど、ゴメリばーちゃんと同じテンションでニマニマしてますよ、こっちも。ネフィとザガンのそれも順調に進展していて、まだ仲が深まるの?と思ってしまうくらいまだまだ仲良くなっていく、愛情が深まっていくザガン・ファミリー。まったくもって、善き哉善き哉。

シリーズ感想