友人キャラは大変ですか? 5 (5) (ガガガ文庫)

【友人キャラは大変ですか? 5】 伊達 康/紅緒 ガガガ文庫

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もうひとりの主人公、登場!?

最近、雪宮さんが体調不良で学校を休んでいる。彼女は白虎の巫女。生命力は折り紙つきで、そんな雪宮さんが体調不良なんてこれは一大事だ。すわ、雪宮汐莉メインエピソードが始まるかと思いきや――。
俺的に、とんでもないメインイベントが始まってしまった。うちのクラスに、転校生が来たのである。しかも、とんでもない主人公オーラの持ち主が!

「よろしくお願いする。名前は、天涼院阿義斗(てんりょういん・あぎと)だ」

こんな主人公感のあるやつは、龍牙のほかに見たことがねえ……!
……俺も最近、友人キャラ(笑)みたいになってたからなあ。男・小林一郎、ここは阿義斗とがっつりダチになって、友人キャラの面目躍如としてやるぜ!
――新たな主人公の登場で、新旧主人公対決が勃発!? そして汐莉の問題にも意外な展開が……?
大人気名助演ラブコメ、新展開の第5弾!
雪宮さん回なのに表紙は保険医の呪理なのかー、と思ったんだけれど雪宮さんは一応二巻で表紙飾っていたのか。
敢えてここで三姫長女の呪理を持ってきたということは、このまま魅怨、忌綺と三姫で続けていくつもりなんだろうか。それだけ先の見積もりが立っているというのはありがたい話だけれど。
まあ今回はようやくヒロイン衆の残されていた最後の一人、雪宮さん回だと思ったらそう見せかけて殆どトウコツことトッコちゃん回だったんで、雪宮さん物語的にも大迷惑である。小説だとビジュアル的にお嬢様な雪宮さんが超田舎娘状態になってる見た目のギャップはあんまり伝わってこなかったのだけれど。
セバスチャンも、なんでこんな仕え甲斐のなさそうな魔神に忠誠を誓ってしまったんだろう。昔は違ったんだろうか。どうもトウテツたち、こいつら元々こんな感じだったようにしか見えないんだけれど。
とまあ、トッコちゃんがテッちゃんたちを上回る超穏健派だったために、物語的にはバトルも起こらず穏当に済みそうになってるのに、一郎がむしろそれを混ぜっ返そうとしてキュウキ勢力に利用されてしまって、となんだかんだと今回一郎が要らんことをしまくっていた気がするぞ。
友人キャラとしての立場にまだ未練があるのか、ストーリー展開のバランサーを気取ってしまっているのか、あれこれ話を盛り上げようとして無駄にしっちゃかめっちゃかにしちゃっているあたり、君はいったい何キャラを目指しているんだ、と。黒幕キャラか!? 少なくとも、もう友人キャラも主人公キャラでもない気がするんだけれど。
新登場の阿義斗に龍牙たちほっぽりだして嬉々として友人キャラとして絡んで行っちゃってるところなんぞ、それもう浮気同然ですし。こらこら、今龍牙たんたちの話にあれだけどっぷり首まで浸かっているのに、他の物語にまで首を突っ込もうとしてどうする。それも本気ならともかく、久々に友人キャラやりたいから、という遊び感覚だったしなあ。
今回はちょっとデートイベントに関しても、みんなのこと蔑ろにしすぎていたように思う。少なくとも友人キャラを自認しようというのなら、友達は大切にしなさいよ。
あと、幾つかの秘密、龍牙が女の子だという話とか、三姫が一郎の家に同居しているのとか、知っている人と知らない人が錯綜してしまっているのは、とりあえず本当に一度整理した方がいいと思うぞ。トラブルに際して誰にどう相談していいのか、混乱してしまいますし。
必然的に全部承知している三姫たちに頼り切りになってしまって、メインヒロインがそっち側に移りがちになってしまう原因にもなってますし、三姫とえらい仲良くなってしまったエルミーラの出番が加速度的に増えて、なんもしらん雪宮さんが加速度的に外の方に追いやられてしまっている遠因にもなってる気がしますし。とりあえず雪宮さんはメイン回がこれって出番的にも可愛そうすぎるので、次回の決着編では頑張ってほしいものであります。

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