【落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)13】 海空りく/をん GA文庫

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決戦の刻、来たる――。
《魔人》饕餮との熾烈な戦いを経て、自らも《覚醒》に至ったステラ。
その確固たる自己で運命を塗り替え、姉ルナアイズの想いを、そして二国の国民を救うため、彼女は《傀儡王》オル=ゴール率いる最凶の《魔人》たちに再戦を挑む!
共に戦いに臨むのは最愛の存在である《七星剣王》黒鉄一輝、《夜叉姫》西京寧音、《不転凶手》多々良幽衣、そして《黒騎士》アイリス。
各々が信じるもの、護るべきもの、そして果たすべき使命のため、騎士たちは死線に身を投じて行く!
果たして国家の命運を懸けた『戦争』の行方は! ? ヴァーミリオン
皇国編、いよいよ佳境!
今回は多々良ちゃんムーブ!
ようやくというかついにというかヴァーミリオンでの戦争が始まったのですが、なんだかんだヴァーミリオン側の陣容も多々良ちゃん除く面々全員<魔人デスペラード>になってて、格でいうと決して敵側が上ってわけじゃないんですよね。まあナジームとオル=ゴールだけでお釣りが来るほどヤバイ相手ではあるのですけれど。前哨戦での連盟軍とナジームの交戦、というか蹂躙戦でその圧倒的すぎる能力とそれ以上に中身のヤバさがこの上なく描かれてましたし。あれ、ナジームと【カンピオーネ】の戦い、そこまで能力差はなかったでしょう。あれはメンタルに押し負けた、というべき展開でしたし。しかしナジームってあれ、正義のヒーローにやられる悪の怪人に憧れてるというと変だけれど、どこかで自分の狂気を上回り飲み干すほどのヒーローに倒されたいとでもいうかのような言動をしてましたけれど、相手となる寧音先生って全然ヒーローっぽくないんですよね。むしろ、悪の組織サイドだろう、というような人なだけに、ナジームとの戦いも怪人同士の血みどろバトルになってしまいそう。これ放映出来るんだろうか。
というか、多々良・アイン戦を放映できてしまう時点でなんでもありなんだろうけれど。地下のヤバイ試合の実況してたようなプロ実況の人がドン引きするくらいのグロ映像が繰り広げられてるんですがw
多々良ちゃん、これ能力の応用度が半端ないんですねえ。ステラには瞬殺されてしまったわけですけれど、相性次第ではどれほど格上でも殺れてしまうんじゃなかろうか。
それでも、アイン相手では決して相性が良いというわけでもなく、手の内もだいたい知られてしまっているわけで……。
なんでこの娘がヴァーミリオン側で味方になってくれたのか、なかなか明かされなかった、というか身内のケジメみたいなことはずっとのたまっていたのですけれど、なるほどなあ。なんだかんだとステラに感情移入して、自分の危険も顧みずに彼女の手助けしたりと暗殺者やってるのに情の深い子だなあ、とは思っていましたけれど、その暗殺者やっていく根幹の立脚点に姉への親愛があったのなら、そりゃ一度身内と感じてしまった相手に対して甘くなってしまうのも当然なのかもしれない。
そして、こうしてアインと戦い彼女を殺すことを目的とした理由もまた、その情の深さゆえとなれば納得であり、一番ギリギリのところで死を選ばず生きようとした理由がステラが悲しむから、なんてのは本当にこの娘はもう……てなところなんですよね。
ルナ姉さんも、女の意地を見せて幼馴染の奪還に成功。ヴァーミリオンって女系だなあ、としみじみ思わせるヴァーミリオン家の女の強さでありまする。
しかし、これで互角あるいは優勢に進んでいる対ナジーム戦、オル=ゴール戦にステラと一輝がフリーになったわけで、いきなり圧倒的にヴァーミリオン側が優勢になってしまったのだけれど、ここまで順調に進むとまあ逆に順当にヤバイことになりそうですね、うん。

シリーズ感想