【ストライク・ザ・ブラッド 19.終わらない夜の宴】 三雲岳斗/マニャ子 電撃文庫

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アルディギア王国から帰還した古城と雪菜たち。だが、ほんの数日間の彼らの不在の間に、絃神島の様子は大きく変わっていた。白昼堂々繰り広げられる魔族同士の争い。市民を守るべき特区警備隊は壊滅し、南宮那月も行方不明になっている。代わりに人々を保護していたのは、領主と名乗る強力な魔族たちだった。
領主選争と名付けられた魔族たちの争い。それは吸血王が率いる謎の組織「終焉教団」が仕組んだ、絃神島の支配権を賭けた厳正なゲームだった。絃神島を分割した81の領地とそこに暮らす人々を、魔族たちが奪い合い、すべての領地を手に入れた「領主」が、絃神島の新たな支配者として君臨することができるのだ。
正体を隠し続けていたせいで、自分が本物の第四真祖だと名乗り出ることができない古城には、領主戦争を止められない。かくして古城は、絃神島全土を舞台とした魔族同士の死闘に否応なく巻きこまれていくことになる。それこそが吸血王の真の目的だと知らぬままに……
また絃神島が襲われて特区警備隊が壊滅しているよ!!
って、ほんと毎度のごとく壊滅している特区警備隊だけど、何気に今まで滅多と死人を出している様子もなかったのに今回はガチで壊滅してそうなんですよね。オマケに、絃神島の影の最終戦力であるところの那月ちゃんと静寂破りの閑古詠にアスタルテまで破れてしまうという緊急事態。おお、これはガチでヤバイのか? さすがに那月ちゃんと閑さんが一蹴されるといつもみたく呑気にしてられなくなる。オマケに、絃神島の全住人を巻き込んでの戦争ですからね。今回の一件で、一学生していたよな子たちまでその実力を一般市民の前に曝け出すことになったわけですから。
それに、今回の敵の目的は謎が大いにしてもその一端として、今まで正体を隠してきた古城くんを文字通り表舞台に立たせること。第四真祖とは暁古城である、と知らしめることが含まれているっぽいんですよね。今の今まで避け続けてきた事態にとうとう直面することになってしまったわけだ。
まあ、いずれは公式に第四真祖として名乗りをあげないと、未来の絃神島の形にはならないわけでどっかでターニングポイントが訪れるとは思っていたのだけれど、こうもすぐにしかもあからさまに強いられる形で迫られるとは思ってもいませんでした。
しかし、この領主選争、支配下に入れた領地と住民の数が純粋に力となり、しかもインフラとかの確保にも影響する、ってこのネタで一シリーズやってもいいんじゃないか、というくらい面白そうな設定だなあ。それでなくても、江口 結瞳と香管谷 雫梨がリーダーやってる領域にそれぞれメンバーが散らばって、という面白い状況になっていったわけで。これ、ラ・フォリアいなくてホント良かったでね。彼女居たら嬉々として参加して引っ掻き回して色んな意味で大惨事になっていたような。
ただ、前回のアルディギア編の主要メンバー……ラ・フォリアと煌坂を除く殆どのメンツが今回集まって登場してきているようで、真祖たちの集結と相まって本気でオールキャストの話になってきました。
ってか、ラスト衝撃的すぎるんですけど。ついに真・ヒロイン再誕のターンじゃないですか!!

それはそれとして、ここにきての叶瀬夏音推しが急激に強まってきました。前回ラ・フォリアの影武者役であんまり古城くんと絡めなかった分取り戻してきているんでしょうけれど、これだけメンツ揃った中でのパートナー役抜擢は約得だなあ。まあ面白かったのは、夏音云々よりも叶瀬 賢生のお義父さんパートでしたけど。こんなお茶目な人だったか、このオジサンw
お義父さんと呼ぶな、と言いながらも何気にお義父さんと呼ばないといけないように追い込みかけてるようにしか見えないし。まあ娘の旦那候補としてはこれ以上無い物件ですしねえ。

今回は、今までなるべく事件から遠ざけていた妹の凪沙もガッツリ巻き込まれることに。古城くんが第四真祖という正体を隠していた理由の多くを占めていたのは、この妹の魔族恐怖症が原因だっただけに、過去のアヴローラの記憶を取り戻した段階でそう言えばハードル自体は下がっていたんですよね。なので、第四真祖の正体が公のものになるか、という事件に凪沙がガッツリ巻き込まれるというのは象徴的な展開なのかもしれない。でも、連れ添いが矢瀬っちというのは実際どうなんだろう。いや、凪沙の身近にいる男性って古城くん除くと矢瀬だけだし気安い関係なんですよね、友人の妹、兄の友達という関係以上に。とはいえ、矢瀬っちには自称だけど閑さんという彼女が居る、という主張しているし、凪沙も全然そんな目で見てないし、という事実はあるんだけど。未来から古城くんの娘が来たときも、凪沙については誰とくっついたかとかそもそも結婚してるのか、という話は一切あがらなかっただけに、多少は気になるところではあるんですよね。
それはそれとして、話の盛り上がりとしてはやはりラストの真ヒロイン登場ですよ。満を持してだなあ。彼女のキャラはほんと面白くて好きなので、実に楽しみである。

シリーズ感想