【信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略 1.クラスメイト最弱の魔法使い】 大崎アイル/Tam-U  オーバーラップ文庫

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ゲーム中毒者の高校生・高月マコトは、合宿帰りの遭難事故でクラスメイトと共に異世界へ転移してしまう。異世界の神々から転移した全員にチート能力が付与された―はずが、なぜかマコトだけ平凡以下の“魔法使い見習い”で!?そんな最弱のマコトの夢に信者ゼロのマイナー女神ノアが現れる。必死の勧誘を受けて、一人目の信者になると決めたマコト。早速下された神託は―人類未到達ダンジョンに囚われたノアの救出!?超高難度の神命にゲーマーの血が騒ぐマコトは、ノアの加護と神器を手に常識破りの方法で最強への道を歩み出す―。クラスメイト最弱がマイナー女神と最強へ至る異世界攻略ファンタジー、開幕!

これ、マコトが貰った能力って弱く見えたけど実は最強でした、みたいなものではなくて実際殆どの一がこれを貰ったところで大して活用できないだろう死にスキルなんですよね。その上、ステータスの数値も一般人並かそれ以下というレベルからろくに上がらないので、最弱というのは決して的はずれな評価ではないのである。
マコトも、一年近い修行期間でそのあたりは痛感していて、自己評価も大変低くなっている。弱いねー、と言われてそうだねえ、と素直に頷いてしまうくらいには。
それでいて、弱いことをハンデとあんまり考えていない、弱いことが何もできないこと、と全く考えていないあたりがこのマコトという少年の特異性なのではないだろうか。
そんな彼の、自分が出来ることの範疇で行われる柔軟な発想に基づく工夫の数々は見ていてホントに面白かった。いっそそれらは小細工と言ってしまってもいい工夫なんだけど、だからこそ痒いところに手が届くような行き届いた効果があって、応用の範囲も広くて一度きりの奇策なんかじゃなくわりと定番のパターンとしても運用できるようなやり方なんですよね。これ、一度仲間として一緒に行動するとついつい頼りにしちゃうような頼もしさがあるんだよなあ。
明鏡止水というスキルが地味に効果的なんでしょう。常に冷静沈着で居られてどんな状況でも平静を保てる、というのは命がけの商売である冒険者稼業ではマコトが自分で考えているよりもこれかなり凄いスキルなんだろう。
ただ、そのスキル関係なく、女神様の願いを叶えるためには最難関のダンジョンクリアが必要とわかっても、屈託なくじゃあそれが目標ね、と決めちゃえるところが彼のメンタルの凄いところである。そういう性格だからこそ、明鏡止水なんてスキルが生えたんじゃなかろうか。
当初は訓練施設での修行が長引いて、クラスメイトたちが先に全員旅立ってしまった、という理由もあってソロ活動していたけれど、別に仲間はずれにされたり追い出されたようなひどい目にあったわけでもなく、ゲーム仲間として親しかった友達とは後で合流して仲良く一緒に行動しているし結構周りの人には恵まれている方でもあると思うんですよね。訓練施設でも最後まで親身になってお世話してくれた先生もいましたし。
何気に異世界に転移した際に行方不明になってしまっているクラスメイトたちもいるようなのだけれど、彼ら彼女らは転移できずに死んでしまったのか、それともまた何らかの形で異世界に飛ばされて今後関わってくるチャンスがあるのか。冒頭の隠れゲーマーの女の子、てっきりメインヒロインかと思ったんだけど、以降行方不明になって全然出てこなかったからなあ。

で、どうやらメインヒロインも兼任したそうにしている信者0のマイナー女神さま、ポンコツっぽいのはぽいんだけれど、結構しっかりしている部分も見受けられるし何気に古き神として偉いポディションにもいるみたいなので、これを駄女神さまとか呼んだら可愛そうだよね、うん。冒頭、いきなり信者になってもらうためにパンツ見せようとしてくるくらい残念な面があるにしてもw