【Landreaall 34】 おがき ちか ZERO-SUMコミックス

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地下王城で行われた騎士団の大哨戒からの帰還日、移動用の抜け坑(ループピット)の座標に異変が起こった。
深層に落ちて遭難したDXは、リド、ライナス、ルーディー、フィル、ティ・ティと全員で無事に生還するためパーティーを組む。

迷宮庭園(オムニラングル)を拠点として上層を目指すが――?
ダンジョン編、佳境の第34巻!!

しれっとイオンちゃん、強さに関しては自分とお兄……つまりDXはそんなに変わんない、と言ってるんだけどそうなの!? そこまで強かったの、イオンってば。いやあ強い強いとは思ってたし知ってたけれど、DXと同等とまでは思わんかった。
一方で騎士だの継承権だので自分の立場を考えることの多いDXと違ってイオンはまだ自分が高位貴族の子女という立場についてDXほど直面する機会がなかったとも言えるんですよね。なので、騎士候補生たちの絶対に守らなければならない、という言葉と自分に課せられた優先順位というものにプレッシャーを感じかねない場面だったのだけれど、マグナル王子この人あれ被せて「全員帰れるねー」と言ったの意図的だよねえ。この人も王族らしく機微に富んだ人なんだなあ。

さて、深層の方に放り出されてしまったDXたちのパーティー。メンツ的にも戦力としても能力のバランスとしても非常に高いレベルで取れているパーティーなので、これならよっぽどの事が無い限り安心して見ていられる、と思っていたのだけれど。
そうかー、いくら全員が出来物で才能も豊かで実戦経験も豊富だったとしても、ダンジョン探索……しかも案内役なしに自分たちだけでパーティーを組んで何日も掛けて地図もない場所を脱出するとなると、ダンジョン潜ったことがないという経験不足がこういう形で露呈してしまうのかー。
ライナスはダンジョン潜った経験あるとしても、それのプロってわけでは全然ないのだし、全員の経験が均一化されているわけではないので、誰かにとっての常識が他の未経験者にとっては全然未知のことだったり、報連相に関してもお互いの認識が一致していないとそれが必要とされる場面、行使しなければいけないケースってのはわからんよなあ。そして、お互いわかっていないというのは問題が発生してみないと気づかない、というのはなるほどなあ、と深く頷かされた。
リドが自分の体調を報告しなかったのも、ルーディのマッピング方法をティティが確認しなかったのもその類なんだけれど、ここまで行くと事前にすり合わせは難しい錯誤なんですよねえ。
本来なら事前に準備しミーティングを重ねて計画を立てて、その過程で認識の共通化は果たしておく事柄なんだろうけれど、今回はまさに突発的な事故であると同時に、このメンバーも各々逸れたところから集まったパーティーだから仕方ないとしか言いようがないんだよなあ。
普段から一緒にいる友人同士であるから気心は知れているから問題ない、と思ったんだけれど仲が良い、気心が知れている、の範疇ではどうにもならないこともあるわけだ。

でも、そんな失敗やミスを起こしてしまっても空気が悪くなったりしない、ミスした人を責めたりせず、ちゃんと何が悪かったかを話し合って修正できる、前向きにやり直せる、というのがDXをはじめとしたこの面々の素晴らしいところで、なんだかんだと不安感に苛まれない最大の理由なんだろうなあ。能天気というか呑気なくらいの雰囲気ですし、丸一日無駄に費やしてしまったことに関しても、やらかしたー、とみんな顔を覆って天を仰ぐわけですけれど、そこからグジグジと後に引かないしてるわけですしねえ。いい連中だわ、ほんと。
そんな彼らの評価は、大人の人たちからも実際高いようで、深層の方に落ちてしまったことで救出本部でもかなり絶望視する向きもあるのだけれど、彼らを知っている人たちは敢然とやつらなら大丈夫だ、と太鼓判を押すんですね。
ゼクスレン教官やアンニューラスがDXたち一人一人能力と特徴を語ってくれるのだけれど、まあ実際こいつら大した奴らなんですよね。こうして具体的に評してくれるとテンションあがるなあ。燃えますやん。
しかしDXの評価はある意味ハチャメチャだなあw 一人で遭難してたら逆張りで深層からさらに下に潜ってしまってたかもしれないから、ティ・ティやルーディみたいな直接は戦えない連れて帰らなきゃいけない一般生徒が一緒で良かった、ってそりゃそうかもしれないけど。うん、DXなら一人で放っておいたらフラフラ下に潜っちゃったかもしれないけどさあww 色々前科がありすぎるw
しかし、今回のアンちゃん、服装のせいかわからんけどいつもより見た目男寄りだなー。

ミストレスはガチでビビった。いやだって、しれっと居るんだもん。ちょうど前巻からの続きで、前読んでからしばらく経ってたから、あれ? カイル居たっけ。でもみんな普通にしてるよ? でも確かこのパーティーには居なかったぞ。あれ? んんん? おや? と、かなりクエスチョンマークが頭の上飛び交いましたからね。

巻末の地図にさらっとB4,B5は山手線の内側よりも広いです、と書いてあって草。そんな広いんかい! そりゃ救出班の捜索手間取るわ! 他の遭難パーティーは概ねB6までにいるなかで、DXのパーティーだけB33だもんなあ。縦移動できるワープゲートである「杭」が使用不能になってしまってる現状、自力で階段上がっていかないといけないというのは、これはきっついなあ。古文書ひっくり返してダンジョンの構造解析してくれてるトリクシーとティ・ティが双子通信できるのがホントに不幸中の幸いだ。
とか言ってる間に、ラストでまたトラブル。ひゃー、ここで区切るのかー、早く続きーー!

シリーズ感想