【聖剣学院の魔剣使い 3】 志瑞祐/遠坂 あさぎ MF文庫J

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魔王軍再興の野望を胸に転生した最強の魔王レオニス(10歳)は、王女来訪の裏で暗躍した“魔剣使い"たちの計画を圧倒的な力で捻り潰し、眷属のリーセリアばかりでなく、レギーナからもこれまで以上に甘やかされる学院生活を満喫していた。〈吸血鬼の女王〉の力に目覚めつつあるリーセリアの活躍もあり、学院の合同演習でも頭角を現しはじめる第十八小隊。そんな中、六年前に〈ヴォイド〉の襲撃で滅亡したはずのリーセリアの故郷〈第〇三戦術都市〉が出現したとの報告が入る。調査に赴いたレオニスの前に現れたのは〈女神〉ロゼリアの転生体だった――。
「花嫁のドレスです、受けとってください」
「……~っ、レ、レオ君!?」

メイドとワンコ、シャーリとブラッカスというレオニスの側近二人、現代堪能しすぎじゃないですか!? レオくん以上に馴染んじゃって、馴染んだ上で楽しんじゃってるような気がするぞ。ブラッカスとか、普通に飼い犬になってるんだけどご満悦でいいのかそれ? メイドはメイドで油断しまくりで色々と目撃されて幽霊メイドと噂になってるし、スイーツ買うために勝手にアルバイトはじめてるし。レオに忠実は忠実なんだけど、わりと自由に好き勝手してるよな、この娘。
レオくんはレオくんで相変わらず可愛いったらありゃしない。ほんと、魔王ムーブかまして偉そうにしている姿が、ちっちゃい子が背伸びして偉そうにしてカッコつけてるようにしか見えないのがホント可愛くて可愛くて。中身が大人とは思えない愛らしさである。むしろ、澄まして真面目な顔してる表の顔の方が大人っぽいくらいである。
セリアたちが、レオくんに対してダダ甘お姉ちゃんと化しているのって、決してレオくんの見た目が可愛い男の子、というだけじゃないよなあ。内面から可愛らしさが滲み出しているからこそ、ついつい可愛がってしまうという方が納得できる。
だいたい、セリアなんかレオニスの正体や能力についてある程度知っているにも関わらず、ダダ甘お姉ちゃんは変わらないですもんねえ。
まあセリアの方だけではなく、レオくんの方もセリアにダダ甘なのですけど。セリアが優秀なのは当然なのですけど、それにしてもセリアがどう行動しようと「ふふっ、さすがは我が右腕ッ!」とセリアが活躍するたびにドヤ顔になってるし。もうセリアが何をしようとも、ドヤ顔になってる気がするぞ。セリア好きすぎだろうコイツ。
セリアのために召喚したエリートスケルトン三人衆も、なんかえらい漫才コンビみたいな愉快なトリオなんですよね。なんか、レオニスの魔王軍って実はおもしろ軍団だったんじゃないだろうか。出てくるやつどいつもこいつも実力は図抜けてても性格は愉快なやつばっかりなのですが。

むしろ、人類側の英雄たちのほうが余裕なかったんじゃないだろうか。まあ、実際生前の英雄たちの様子は描かれていなくて、現代に現れた彼らはヴォイドに乗っ取られた暴走状態ですから、元がどんな人物だったのかはここからは想像できないのですけれど。
そんな中で、ヴォイドとは関係なくある意味レオニスと同じように封印じみた眠りによって、数百年の時代を経てこの時代に目覚めたエルフの勇者アルーレは、貴重な人類側の古の時代の生き証人なのですけれど、やたら堅苦しそうで融通きかなさそうでいわゆる余裕なさそうなんですよね。
この時代来た途端、お菓子やスイーツや甘いものや、と食べまわり始めたメイドをちょっとは見習ったら、と言いたい所だったのだけれど……こいつもお菓子に餌付けされだしたぞw

レオニスが探す反逆の女神、この時代に復活すると予言を残していたものの、どうにも予言どおりにはいかないようで。まだ予言がズレてしまった背景が見えてこないので何とも言えないのだけれど、レオニスの時代の記録が途絶えて、伝承が残されていないはずの中で、どうしてセリアの父親が魔王に言及していたのか、ヴォイドを生み出している元凶とその思惑が何なのか、まだそれ一つ一つでは何のことかわからないけれど、後々これはそうだったのか、とわかってくるような手がかりとなるものや情報がちらほらと手元に集まって来ている気がする。