【塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い】 猿渡 かざみ/Aちき ガガガ文庫

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胸焼け必至!両片想い男女の甘々ラブコメ!

「佐藤さんは高嶺の花で誰に対しても塩対応。でも、意外と隙だらけだって俺だけが知ってる。写真を撮るのが下手。そのくせドヤ顔しがち。そして、へにゃっと笑う顔がすごく可愛い」
「押尾君は誰に対しても優しい。でも、意外といじわるなところもあるって私だけが知ってる。SNSを使うのが上手。オシャレなカフェの店員さん。そして、悪戯っぽく笑う顔にすごくドキドキする」

――これは内緒だけど、俺(私)はそんな彼女(彼)のことが好きだ。

初々しくて、もどかしい二人の初恋の物語。
尊さ&糖度120%! 両片思いな甘々青春ラブコメ!
爽やか性格イケメンかよ! 押尾くんが涼やかで人の気持ちを察する気遣い上手な男の子でカッコいいのなんの。なんか、性格捻れてる男子が主人公の青春モノで比較対象的に登場する完璧超人男子みたいである。嫉妬するのも馬鹿らしくなるほどイイやつで人間的にも大きい上で等身大の高校生だったりする弱い部分もあって、というキャラを最近見かけるけど、それをもろに主人公にしたみたいな子だなあ、押尾くん。
こいつ、絶対モテるだろう。
実際、佐藤こはるの従姉妹である凜香、男嫌いな潔癖中学生に一発で初恋させてしまうわけですし。親友に手伝ってもらって身嗜みとファッション整えた時の爽やかな格好良さなんか見ると、少なくとも大学生とか社会人になったらもっとモテるぞ、この子。
ともあれ、今の押尾くんはこはるさんに夢中。仲良くなるきっかけはインスタ用の写真撮影を手助けしたことからだけれど、実際はお互いにもっと前に面識があってその時から密かに想いを寄せていた両片思い状態だったんですね。
いや、てっきりタイトルを見て、性格悪い他人を見下す悪役令嬢みたいなヒロインが主人公だけ特別扱いして接してくる、という難儀な話を想像してしまっていました。普通に考えたらそんな話なわけないよな、どんだけ最悪なヒロインなんだw でも、それで面白くラブコメに仕立て上げられるならそれはそれで凄い気もするし読みたくもあるのだけれど。
ともあれ、本作はそういうアカン系女子がヒロインなのではなく、こはるさんはただコミュ力皆無で話しかけられても塩対応しかできない娘、というだけで打ち解けて緊張せずに済むようになったら途端に無防備になってしまうんですね。心許してくれたらくれたで接し方が下手くそすぎる気もしますけれど、性格はとても素直で純真なので面倒くさい事は一切ないので関係自体はトントン拍子で進んでいく。
押尾くんが、グイグイ行くような肉食系ではないものの、自分の好意を押し殺さず積極的に仲良くなろう、距離を縮めようとひたむきに努力するタイプ、というのも大きいでしょう。唯一、相手の好意だけは察することのできない鈍感男子、というのは玉に瑕ですけれど、距離の詰め方もひたむきで清潔なんですよねえ。
ただの爽やか男子かと思えば、こはるさんが理不尽な目にあっていると思えば、彼女の父親を呼び出して真っ向から啖呵を切るような熱さも見せてくれるわけで。
優良物件すぎるw
お互い恋愛初心者だし、こはるさんに至ってはコミュニケーション能力が下手くそすぎて、押尾くんですら振り回されてることしばしば。でも、これだけ睦まじくお互いを想い合っててそれが成就したとなれば、もうこれ以降なんの問題もないんじゃないだろうか。
……あれ? これもうここでハッピーエンドで済んじゃうんでは。続きでたら、とにかくダダ甘なカップルの様子が描かれるしかないよなあ。変に拗れてトラブルになるのもなあ。