【信者ゼロの女神サマと始める異世界攻略 4.死を纏う亡国の巫女】 大崎アイル/Tam-U オーバーラップ文庫

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水の国の危機を救い勇者の称号を得た高月マコトは、大陸一の栄華を誇る太陽の国の王都に到着する。
王女への謁見を終え、城下街を巡る中で、種族差別や麻薬の蔓延、そして蛇の教団の暗躍といった王都の闇を知るマコト。
蛇の教団の手掛かりを求め調査していると、繁栄の陰で滅ぼされた月の国の存在がにわかに浮上し!?
さらに、蛇の教団による王都壊滅のシナリオが発動し、マコトは窮地に陥るが――
打開の鍵となるのはフリアエという呪われた『月の巫女』で……!?
「水の国の勇者さん。私の守護騎士になりなさい」
クラスメイト最弱がマイナー女神と最強へ至る異世界攻略ファンタジー、第4巻!

光の勇者の桜井くんの太陽の国での扱いがガチの種馬扱いすぎる。こういうどんどん女性を充てがわれて血を残す種馬みたいな扱いを受けるようなキャラって、その行為や立場を楽しみ耽溺してるような欲望全開のヤツとか疑問にも思わないロクでなしとかが多いのだけれど、桜井くんの場合はどちらかというと義務感でやってるポイのですっごいキツそうで可哀想になってくる。桜井くん、爽やかな好青年で本気でいいヤツだからなあ。
ただ、地球に居た頃から女性に対しては来るもの拒まず、モテるのは当然として求められると拒否らないタイプみたいだったので、微妙にモヤモヤはするのだけれど桜井くん本人は女性に対して何も求めて無くて、ただ優しく紳士に接して求められれば受け入れるタイプのようで、何気に女性問題拗らせてトラブルになってるフシが見当たらないのが、色んな意味ですごい。

で、その桜井くんが一番好きなのが、幼馴染のマコトなんですよね。マコトに対してのあの好き好き光線出しまくりで、マコトのこととなると顔をキラキラさせて嬉しそうにしてる桜井くん、ちょっと可愛いとすら思うくらいなんですけどw
万能で物事に対しても真面目で勤勉で人当たりも良く善良な桜井くんは、幼い頃から常に人の中の中心に居て、周りに頼られ期待され続けてきたわけですけれど、そんな中でマコトだけは桜井くんへの距離感違ったようなんですよね。友達ではあったんだけれど、寄りかかってくるようなことがなく何ともフラットな距離感で、周りと違ってマコトだけは彼に頼ってこず、むしろその突拍子もない行動で桜井くんを助けてくれる事もしばしばあったようである。
面白いことに、桜井くんの中ではマコトは地球に居た頃から「ヒーロー」だったみたいなんですよね。それはこの異世界に飛ばされてからも変わらぬどころか、その期待を上回る突拍子もない実力を見せてくれて、もう桜井くんの中でマコトの信頼度は天元突破である。
マコトが近くにいるだけでもうニッコニコな桜井くん、普段相当にストレス溜まってるんだろうか。マコトがもう癒やしみたいになってるんですけど。マコトが水の国に帰る事が決まった時の寂しそうな様子ときたら。
でも、変に引き留めようとしないあたりが彼らしくて、いじましい。
いやもうマジで良い子なんで、桜井くんには幸せになって欲しいものです。ノエル王女や横山さんのように、肩書や上っ面じゃなく桜井くんという人をちゃんと好きでいる女性もいるわけですし。

で、元は敵、というか過去の歴史から差別対象となっていて、太陽の国によって討伐された一団の神輿となっていた月の巫女フリアエ。桜井くんの捉えられ、でも本来何の罪もないのに討伐してしまった事に苦悩する桜井くんと接するうちに、案の定ツンデレしながら落とされてしまったフリアエなのだけれど、あれ? この娘って桜井くんのヒロインじゃなくて、マコトの方と絡んでくるの!?
表紙絵をようやく飾れた水の国のソフィア王女なのですが、サブタイトルがやたら物騒な文言なものだからソフィア姫闇落ちするの!? と一瞬危惧したのですが、この死を纏う亡国の巫女というのがフリアエの事だったんですね。って、このシリーズって2巻からずっとサブタイトルと表紙を飾るヒロインが一つずつズレてるんだよなあ。
ともあれ、このフリアエが桜井くんにほのかに懸想しながらも、マコトと色んな意味でガッツリと絡んできて、立場的にはソフィア姫の向こうを張るような深い間柄になってしまうんですね。深い間柄なんて言うと意味深になってしまいますけれど、契約関係になったという意味では、女神ノアとの関係と比べられるくらいにはガッツリ離れられない間柄になった、とも言えるんですよね。
別の男性に心惹かれている女性キャラがヒロイン入りって、なかなか唆るシチュエーションじゃあないですか、これ?w