【聖なる騎士の暗黒道 3】 坂石遊作/ へいろー HJ文庫

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マーニという心強い師匠と出会い、暗黒騎士への道をようやく進み始めた歴代最強の聖騎士セイン。彼はメイドのメリアと共に、学園が開催する魔法武闘祭に力試しとして参加することに。当日、アリシアたちとお祭りを楽しむセイン。しかし、聖騎士を憎む生徒会長カインも武闘祭に参加していて――「生徒会長。貴様は一度、負けた方がいい。そして、自分が一人ではないと知るべきだ」コミカライズも絶好調なアクションコメディ、激闘の第3弾!!

実は先月には既に読んでいたのだけれど、感想書くの忘れてたみたいで。索引整理していたらどうしても3巻の感想記事が見当たらず、あれえ? と思って読書メーターで既読確認したらこれが読了登録するのを忘れてたみたいなんですよね。自分、この読書メーターの記録で確認しながら感想記事書いていくものだから、まるごと感想書く事自体抜けてしまっていたみたいです。
他抜けてないだろうか、大丈夫だろうか。
ともあれ、本作読んだのほぼ一ヶ月前だったので流石にちょっと読了直後の感覚が抜けちゃってたのでザッとではありますが、改めて読み直したり。これが読了から数日後、くらいだったらよい感じで感想を取りまとめるにも熟成が進んでいたりもするのですが。

さても、こうして改めて読んでみるとセイン君ってほぼほぼ精神的には完成しているんですよね。未熟で歩むべき道を誤ったり、その方向性を見失って迷走したり、というのは既に聖騎士時代にぶち当たり乗り越えてきた後なんですな。
今となっては確かな目的を見定め、それに向かって一途に進んでいる。と、同時に自分の現状を含めて周りにしっかりと目を配る余裕も持っている。暗黒騎士になるつもりではあっても、聖騎士としての義務を果たす事は怠っていませんし、その意味では人間性が完成された主人公なんですね。
とは言え、性格まで完成されてしまっているわけではなく、年相応の中二病を発症し暗黒馬鹿呼ばわりされる奇行に走ってしまったり、メリアにからかわれてあたふたしたりする男の子らしい側面も見せて、可愛げや愛嬌というものをタップリと備えているんですよね。完璧か!
その意味では、生徒会長のカインもまたまさに完璧超人という人なんですけれど、心に遊びがなく周りを見る余裕もない。復讐という一念に視野狭窄に陥っていて、彼もまたブレのない一途な生き方をしているわけだけれど、明らかに道を失ってしまっている。
アリシアやマーニ、そして出会った頃のメリアのように道を見失い迷走している子たちにとって、セイン君というのはさながら道を照らす灯火になってくれる存在なのでしょう。
その生き方の発端を同じくするメリアとカイン。カインはセインに出会わなかったメリアだ、と作中で語られていますけれど、カインも全然手遅れなんかではなかったんですよね。今まで出会わなかった。でも、ここで出会ったわけだ。
いや、しかしまさか同じようにカインまで従者になるとは思わんかったけど。別に従者になるのが女の子だけ、とは思っていませんでしたが、カインほど完成された人材でも従者にしちゃえるのかー。
というかね、セインが最終的に聖騎士辞めようとしているの、理由はまさに物語の根幹なのでわかるんですけど、じゃあセインが聖騎士辞めたらその後釜とかどうするんだろう、聖騎士史上最高最強なセインが居なくなって、あとどうするのよ、と思う所は最初の方からあったんですよね。まさか、ここまで直球で後釜候補用意してくるとは。後顧の憂いなくなっちゃうじゃんw

今回は先に既に従者になっていたメリアがメインの話でもあり、学園祭でメイド喫茶なんかが出店されててセイン君が思わずガン見してしまったりするのを目撃して、他のメイドなどには目移りも許さぬ、とばかりにメイドアピールしまくるメリアに、彼女なりの独占欲みたいなのあるんですねー、とほっこりしたり。従者の中でも一番に付かず離れず相棒のように付き従ってきたメリアなりのプライド、いややっぱり独占欲か、そういうのはあるんだなあ、と。
でもこの暗黒馬鹿、最終的には女神様しか眼中ないわけで、その点女性陣としては複雑ですよねえ。ここ決着どうするんだろう。