【新米錬金術師の店舗経営 03.お金がない?】 いつきみずほ/ふーみ 富士見ファンタジア文庫

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錬金術大全・四巻のマスターに向けスキルアップにいそしむサラサの前に現れたのは、大借金を抱えたアイリスの父。借金返済のため、政略結婚に利用されそうなアイリスだが、大きなお金が手に入れば回避できるらしい。そこで早速、サラサ一行は一攫千金を狙い、サラマンダーの素材を手に入れるべく大樹海へ向かうのだが―
「でも店長さん、私たちではとても敵わない、危険な相手って話だったんじゃ?」
「大丈夫です。苦戦することはあり得ません」
ブーツと手袋で対策装備は完璧!氷結石と氷結の矢で攻撃準備も万端!いざ、『サラマンダーで借金返済大作戦』決行です!サラサ学生時代、書き下ろし掌編も収録!

サラサ、借金した錬金術師たちに苦言を呈しているけれど、自分は言うほど堅実な経営してるんだろうか。よく自分でも、これ失敗するとヤバいなあ、みたいなことしょっちゅう零しているような気もするけれど。私失敗しませんから、とどこぞの女医さんの如く自信があるにしても、リスクは背負っているわけですし。
その意味でも、今回アイリスの家の借金問題に首突っ込んだのは危ない橋を渡ったなあ、と思ったり。いや、サラマンダーの討伐は本人談のようにほぼほぼ失敗しませんので、だったのかもしれませんけど、サラマンダーが実際居るかどうかちゃんを確認したわけじゃなかったし、もし移動して現場から居なくなってたらどうするのよ、という可能性もあったわけで。危ない橋ではあったんですよね。
それは本来、サラサにとっては負う必要のないリスクでもあったわけですし。
人間関係にお金が絡むと、難しい話になってしまいますよね。判断によっては、悪いわけじゃないのにわだかまりが残ってしまう。本来なら、友達関係なんかはお金絡めない方がいいのですが、今回に至ってはアイリスとケイトとの関係はアイリス救助のための超高級ポーションの使用による借金から始まった関係でもあるので、お金関係はどうあったって無視できないのだ。
そもそも、訪ねてきたアイリスの父とケイトの母が自家の借金問題をサラサに詳しく語ったのは、サラサも大債権者であったからなわけですし。
……あのアイリスに使ったポーションってまず日本円に換算して一千万単位以上はするんでしょうね、話の内容からして。
借金というのは、時としてその借りた単位が多ければ多いほどなぜか借金した側にも一定のパワーが付与されたりする不思議。まあ借りた相手にも寄りますし、立ち回り次第でもあるのですけど。
ともあれ、アイリスは借金を通じてサラサに対して良縁を繋いだのだから、まあ運が良かったというべきか、うまくやったというべきか
今回の一件で、下手をすると一生涯離れられない縁を、サラサとつなぐことに成功した、とも言えるわけですし。もうサラサもこれ、アイリスの事放り出せ無くなりましたしね。まあ、本気になればサラサなら債権なんぞどうとでも整理出来ちゃうのでしょうけど。

しかし、錬金術は同性同士で子供まで作れる術をすでに開発済みなのか……業が深いな。いや、女性同士もさることながら、男同士でも妊娠できるようになれるとか、色んな意味で凄いな。
前々から、錬金術師で店持ってる女性は、店の運営を担当する女性となんでか独身同士で長く二人「仲良く」続いている、みたいな話があって、百合っぽい雰囲気醸し出してましたけど、アイリスとケイトこれガチですやん。このまま百合ハーレムルートを邁進していくんだろうか。
まあ男の気配とかさっぱりないのですけど。サラサ本人は異性愛者だと主張してますけど、ほんまかいな。

巻末の書き下ろし短編は、度々話に出てくる学生時代に知り合いお世話になった先輩たちとのお話。めっちゃ可愛がられてるじゃないですか。孤児出身というのがネックになって、同級生には縁がなかったみたいですけど、サラサ本人の態度は極々普通で勉強ばかりして他人を拒絶してるみたいな極端なものではなかったですし、ある程度交友関係出来てても不思議じゃなさそうだったのですが、もしかして先輩方がいつもべったりだったから同級生誰も近寄ってこなかったんじゃw