読んだ本の数:30冊 うち漫画:2冊

振り返ってみると、歴史ものが結構多い。日本の戦国時代が2本に大陸の楚漢戦争時代が1本。昔勇者も時代劇風だけど、ファンタジー時代劇ですから歴史の仮想戦記じゃないよ?
とはいえ豊作。【Babel】の復刻に【昔勇者】のシリーズ続行、と歓喜に湧いた刊行もありましたし。
衝撃作だったのが【サンタクロースを殺した。そして、キスをした。】これを若さゆえの危うさと尖りだと見るのは勿体ないだろう。

★★★★★(五ツ星) 0冊



★★★★☆彡(四ツ星Dash) 4冊

昔勇者で今は骨 5.東国月光堕天仙骨無幻抜刀】 佐伯 庸介/ 白狼 電撃文庫(2020/6/10)
Babel I 少女は言葉の旅に出る】 古宮 九時/森沢 晴行 電撃の新文芸(2020/6/17)
サンタクロースを殺した。そして、キスをした。】 犬君 雀/つくぐ ガガガ文庫(2020/6/18)
Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙】 古宮 九時/ chibi 電撃の新文芸(2020/6/17)


【昔勇者で今は骨 5.東国月光堕天仙骨無幻抜刀】 佐伯 庸介/ 白狼 電撃文庫

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まさかの続編、そしてまたぞろとびっきりのアクションエンタメ大作である。アルは元より、バラけたハルベル、ミクトラがそれぞれに主役張ってくれると物語を動かすエンジンが複数あるみたいなもので、話そのものがパワフルかつ多元的になるんですよね。それが一同結集するとさらに一点集中一気に盛り上がりますし。今回は東国舞台という事で本場の剣術活劇三昧でヤトノやマガツ師匠という剣術バカの大暴れも相まって、相手が神だろうと何だろうとぶった切るという勢いのスケール感はやりたい放題で存分に楽しかった。


【Babel I 少女は言葉の旅に出る】 古宮 九時/森沢 晴行 電撃の新文芸

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なんか電撃文庫版と量が全然違うんですけどー!? 文庫二冊分と聞いて文庫版2巻まで行くのかなー、と漠然と思ってたら全然読んでも終わらないの。物語の、密度が全然違うー。いやこれ、文庫版本当に相当削ってたんだよなあ、事件の展開にしても心情への切込みにしても、味わい深さが段違いだもの。異世界に突然放り出されて途方にくれながらも決して崩れなかった雫という少女の強さを勇気をより噛み締められる。そして改めて見ても、言葉に関する違和感や齟齬はそこかしこに散りばめられていて、なるほどなあと頷いてしまうのでした。


【サンタクロースを殺した。そして、キスをした。】 犬君 雀/つくぐ ガガガ文庫

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上手く生きられない人たち。上手く生きられないから生きる事に真剣なのか、本気で必死に真面目に生きているから上手く出来ないのか。何れにしてもただ生きる事に無性に悲しく寂しくなるのは、それだけ真剣だから。適当に生きてたら、別に寂しく感じない、と思う。彼らは人と触れ合い繋がり続けないと生きていけないのだ。なぜ誰かと繋がっていないといけないの? 会えない誰かを探し続けるの?そんな風に彼らに共感は出来ないのだけれど、同じ景色を感じられなくても必死さは胸を打つ、その在り方を見つめられる。小説という形を通して


【Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙】 古宮 九時/ chibi 電撃の新文芸

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違う国に居るはずなのに、隣家の向かい合った二階の部屋の窓越しに勝手に入ってくる幼馴染並に気軽に入り浸ってるなあ、二人共。自重する必要のなくなったオスカーがやっぱりオスカーしててやっぱり彼はそうでないと。一方でティナーシャの方は完全に恋する乙女。魔女だった頃と違って精神面が年相応な分、スレてなくてホント初々しい少女なんですよね……可愛い! そしてトラヴィスとオーレリアのカップル、彼らだけでもう一組主人公やれるくらいドラマチックな二人なんですよね、もう好き。

★★★★(四ツ星) 8冊

インフィニット・デンドログラム 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー】 海道左近/タイキ HJ文庫(2020/6/1)
終末なにしてますか? 異伝 リーリァ・アスプレイ #02】 枯野 瑛/ue 角川スニーカー文庫(2020/6/1)
信長の庶子 二.信正、初陣】 壬生一郎/土田健太 ヒストリアノベルズ(2019/4/15)
俺の女友達が最高に可愛い。2】 あわむら赤光/mmu GA文庫(2020/6/12)
天才王子の赤字国家再生術 7~そうだ、売国しよう~】 鳥羽 徹/ ファルまろ GA文庫(2020/6/12)
斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!】 巽 未頼/マキムラ シュンスケ 宝島社(2020/6/16)
異世界迷宮の最深部を目指そう 14】 割内タリサ/ 鵜飼沙樹 オーバーラップ文庫(2020/6/25)
項羽と劉邦、あと田中 3】 古寺谷雉/獅子猿 PASH!ブックス(2020/6/26)

【インフィニット・デンドログラム 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー】 海道左近/タイキ HJ文庫

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超高速戦闘はやっぱり燃えるなあ。13巻にして遂に主人公がクランを立ち上げるという展開に。随分掛かったというべきか満を持してというべきか。ま今までクランとか必要なかったしね。しかし、クラン名も酷いけどメンバーの来歴見ると割と妥当なんじゃと思ってしまう。見た目も実績も凶状持ちばかりじゃないかw


【終末なにしてますか? 異伝 リーリァ・アスプレイ #02】 枯野 瑛/ue 角川スニーカー文庫

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特異で特別な存在故の必然たる孤独に敢然と歯向かって追いすがってくる凡人の極みに、天才少女たち内心キュンキュンし過ぎである。その彼の努力の原動力が恋とか愛とかじゃねえのがむしろイイ、という辺りに彼女らの業を感じてしまう。


【信長の庶子 二.信正、初陣】 壬生一郎/土田健太 ヒストリアノベルズ

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傳兵衛くん、帯刀くんとこの時代ではない呼び合い方で友情を交わした者同士。その志向は異なれど、胸襟を開けて話し尽くし、互いに支え合うのだと約束した者同士。一緒に未来を築いていくと信じていたのに、あっさりと潰えてしまうのもまた戦国の習いか。さり気なく歴史も幾つか変わっているのだけれど、史実ではここから織田家も相次いで身内に屍を積み重ねていくだけに、本願寺との開戦で厳しくなる。一方、正室となる恭との顔合わせがまたどこか文学的でじんわりと来るものがある。女性たちの戦いもまた誇り高く色鮮やかだ。


【俺の女友達が最高に可愛い。2】 あわむら赤光/mmu GA文庫

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くっそ可愛いなあこの後輩! これ琴吹視点からすると自分のメンタル十全理解した上で慈しんでくれて完璧な対応してくれるカイって最高の異性なんですよね。趣味も合うわけだし、一緒に居てこれだけありのままの自分のまま楽しい人って今後会えるかどうかというレベルだよなあ。この人がいい、という琴吹の必死さはよく分かる。自分にとっては最高でも、カイにとっては違うのがわかるだけに尚更に。恋愛が面倒というのは琴吹も一緒だと思うんだ。ようは面倒が気にならないくらい相手がどうしようもなく好きか、なんですよねこの人種は。


【天才王子の赤字国家再生術 7~そうだ、売国しよう~】 鳥羽 徹/ ファルまろ GA文庫

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ロワとウェインが仲良すぎてなんだコイツら。お互い仲良くハメて陥れて蹴落とそうとしながら、状況の変化で瞬時に息ピッタリ共闘して、その上でまたぞろ抜け駆けを図る、と。気心がしれてる分、実に楽しそうに謀り合ってまあ。他でも四六時中謀略張り巡らせてるウェインだけど、ロワと遊んでる時が一番楽しそうだ。ロワもこれ、女帝になる目的のためにウェインと争っているというより、ウェインとより遊ぶために女帝になろうとしてるんじゃないか。


【斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!】 巽 未頼/マキムラ シュンスケ 宝島社

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主人公が義龍、しかも十代前半から活躍するので舞台は1540年代。他の信長を主軸に動く戦国モノよりも相当に早い。この初動の早さは後々も効いてくる。お陰で美濃の国内情勢から畿内近隣、朝倉六角との駆け引きもかなり新鮮だったりする。その中で暗躍しまくる梟雄長井規秀、後の斎藤道三。流石は蝮と称されるだけある悪党っぷりで、突然幼子ならざる知性を見せ始めた我が子に対しても警戒を怠らないのですけれど、同時に期待も抱いてしまう父としての複雑な愛情を垣間見せて、このややこしい親子関係は一番の見所なのかもしれません。


【異世界迷宮の最深部を目指そう 14】 割内タリサ/ 鵜飼沙樹 オーバーラップ文庫

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なるほど、言われてみると確かにカナミの言動は変だ。ある一線までは受け入れ柔軟に汲み取る余裕を持っているのに、ラインを超えると頑ななまでに思考を固めてしまう。本作、精神的に不安定な人が多いというかそういう人ばっかりなので気づかなかったけれど、ラスティアラのそれは彼女の趣味嗜好なのに対しこの思考の凝固はカナミの内部から生じたものとは思えない違和感がある。今はラスティアラが対象だけど、置き換えは簡単か。ラスボスの封印を解こうという誘導もされてるんだろうな、これ。比べたらノスフィーは可愛らしい部類なのね


【項羽と劉邦、あと田中 3】 古寺谷雉/獅子猿 PASH!ブックス

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美女二人の片方誰!?と思ったら張良かよ!本気で女にしか見えんなあ。ついに項羽の登場。若き英傑の魅力と危うさを盛り込んだ実に良いキャラだ。そしてますますお互いの理解度が深まりすぎて、蒙林差し置いて夫婦かというような田中と田横の相棒関係。足りない部分を補い合い、心から信頼し合う二人はまさに兄弟であり相棒であり親友であり。この二人の関係本当に好きです。だからこそ、斉の為田家の為に一時別れる決意をした田中。果たして歴史の流れを変える事は叶うのか。まさに分水嶺の一歩である。



以下に、読書メーター読録と一言感想


今月のピックアップ・キャラクター

カシミヤ (インフィニット・デンドログラム)
リーリァ・アスプレイ (終末なにしてますか?)
布袋琴吹 (俺の女友達が最高に可愛い。)
水瀬雫 (Babel)
ティナーシャ (Unnamed Memory )
カナタ (ボーズ・ミーツ・ガール)
田中 (項羽と劉邦、あと田中)




6月の読書メーター
読んだ本の数:30
読んだページ数:8451
ナイス数:255

夢見る男子は現実主義者 1 (HJ文庫)夢見る男子は現実主義者 1 (HJ文庫)感想
★★★☆ 押してダメなら引いてみな、という恋愛格言はよく聞く部類だけど、実際このパターンのラブコメはあまり記憶になく珍しいんじゃないだろうか。意図してではなく、それまでの暴走気味の押し掛けしてたのをちと我に返って距離を置いた、という展開なので恋愛駆け引きじゃない分嫌らしさはないのだけど、いきなりあんな距離置いて興味ないようにしか見えない素振りされ出したら冷められた?と思われても仕方ないのだろうけど、肝心の夏川をほんとに放ったらかしにして他の娘との話にかまけているのはちといただけないかな。
読了日:06月01日 著者:おけまる
オトギロワイヤル 長靴を履いた猫vs.桃太郎 (講談社ラノベ文庫)オトギロワイヤル 長靴を履いた猫vs.桃太郎 (講談社ラノベ文庫)感想
★★★ VSとついてるけど対戦相手じゃなくて共闘関係なの、昭和の風味がしますなあ。こんなイケメンの桃太郎が女性だったのは予想外でしたが。童話のキャラが沢山出てきて、という作品は結構あるけれど、本作はキャラ造形がマイルドでより低年齢層向けの童話に沿ったもののように見える。重火器で武装した赤ずきんみたいなキレキレのではなく。ただ童話の薀蓄で掘り下げるでも、キャラ単体を掘り下げるでもなかったのはいささか物足りなかった。薔薇垣さんも桃太郎さんも触りだけでしたし。
読了日:06月02日 著者:
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー (HJ文庫)<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー (HJ文庫)感想
★★★★ 超高速戦闘はやっぱり燃えるなあ。13巻にしてついに主人公がクランを立ち上げるという展開に。随分掛かったというべきか満を持してというべきか。ま今までクランとか必要なかったしね。しかし、クラン名も酷いけどメンバーの来歴見ると割と妥当なんじゃと思ってしまう。見た目も実績も凶状持ちばかりじゃないかw
皇国は講和会議でここまでやってしまったらもう中途半端な決着は無理ですよね。しかし女化生先輩のスキル、酷いなんてもんじゃないな、あれ。
読了日:06月03日 著者:海道左近
終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ#02 (角川スニーカー文庫)終末なにしてますか?異伝 リーリァ・アスプレイ#02 (角川スニーカー文庫)感想
★★★★ 最後の一文で!?!?となってしまった。むしろこれ、戻ってきた方が過酷な現実と向き合う羽目になるんじゃなかろうか。ましてやこれまで彼女を覆っていた肩書まで取っ払われてしまって。リーリァへの逃げて終わらすなんて安易な真似は許さねえという深い愛情を察してしまう。特異で特別な存在故の必然たる孤独に敢然と歯向かって追いすがってくる凡人の極みに、天才少女たち内心キュンキュンし過ぎである。その原動力が恋とか愛とかじゃねえのがむしろイイ、という辺りに彼女らの業を感じてしまう。
読了日:06月05日 著者:枯野 瑛
クロの戦記 2 異世界転移した僕が最強なのはベッドの上だけのようです (HJ文庫)クロの戦記 2 異世界転移した僕が最強なのはベッドの上だけのようです (HJ文庫)感想
★★★☆ シオンが思わず八つ当たりしてしまう気持ち、これはすぐには折り合いつけにくいですよね。自分たちが今までどれだけ苦しみ頑張ってきても認められなかったものが、領主のクロノが言うと簡単に受け入れられ実行に移されてしまう。今まで自分たちがやってきた事はなんだったんだろうという無力感。決して功績を奪われた訳ではなく、むしろ援助してくれて責任者として役職まで就けてくれて、傍から見れば泣いて喜べってな事なのを、泣いて憤り恨めしく思うという風に描くあたりに本作の、ある種生々しい人の感情を浮き彫りにする所、いいなあ
読了日:06月06日 著者:サイトウアユム
信長の庶子 二 信正、初陣 (ヒストリアノベルズ)信長の庶子 二 信正、初陣 (ヒストリアノベルズ)感想
★★★★ 傳兵衛くん、帯刀くんとこの時代ではない呼び合い方で友情を交わした者同士。その志向は異なれど、胸襟を開けて話し尽くし、互いに支え合うのだと約束した者同士。一緒に未来を築いていくと信じていたのに、あっさりと潰えてしまうのもまた戦国の習いか。さり気なく歴史も幾つか変わっているのだけれど、史実ではここから織田家も相次いで身内に屍を積み重ねていくだけに、本願寺との開戦で厳しくなる。一方、正室となる恭との顔合わせがまたどこか文学的でじんわりと来るものがある。女性たちの戦いもまた誇り高く色鮮やかだ。
読了日:06月08日 著者:壬生一郎
魔法使いの嫁 12 (BLADEコミックス)魔法使いの嫁 12 (BLADEコミックス)感想
★★★★ リアンって見た目からもっとお坊ちゃんな性格だと思っていたけれど、むしろ冷静沈着に一番周りを見ているタイプなのか。日々勉強、チセに限らず知らずに居た事を学んでいく。関係性の変化もまた然り。友達という関係の認知もまた然り。知り学び蓄えて変化する、それを成長と呼ぶのだろうけれど一概に成長が良いものかどうかわからない。ただアリスのそれは真っ当な成長なんだろうなあ。保護者は戸惑うばかりなり、認識を改めよとまあ簡単にはいかないのが大人である。エリアスはそれ以前か。
読了日:06月09日 著者:ヤマザキコレ
魔法使いの嫁 13 (BLADEコミックス)魔法使いの嫁 13 (BLADEコミックス)感想
★★★★ これは驚いた。ルーシーとセスさんが兄妹だったとは。印象的なキャラだったけどセスさんここまで関わる重要人物だったのね。魔術師の家の昏い暗闘が学園にまで忍び寄ってくる不穏な空気の中で、チセもまたその性質を否応なく変化させていく。魔術師という人種の中ですら、魔法使いたるチセは人ならざる者の気配を纏いだしているように見える。一方で、純粋に人であった頃よりも「友達」は増えているんですよね。ルーシーも何だかんだと遠慮なくなってるし。

読了日:06月09日 著者:ヤマザキコレ
帝国電撃航空隊 1 陸海合同作戦始動! (ヴィクトリー・ノベルス)帝国電撃航空隊 1 陸海合同作戦始動! (ヴィクトリー・ノベルス)感想
★★★☆ 電撃航空隊じゃなくて、電撃設営隊じゃないですかこれ。小型の三輪自動貨車の大ヒットがきっかけになり、モータリゼーションが進んだ日本。その影響でインフラの発展や基礎工業力もあがるという本当に土台から底上げされたモータリゼーションの結果、工事作業用の重機の配備やその運用なども進み、ほぼ人力だった正史の基地設営と異なり南洋のジャングルの中に圧倒的短期間で基地を作り上げる設営隊が誕生、南洋での米国との陣取り合戦に大きな影響を与えていく。ともかく米国並にあっという間に密林切り開いていく設営隊が中々痛快。
読了日:06月10日 著者:林 譲治
昔勇者で今は骨5 東国月光堕天仙骨無幻抜刀 (電撃文庫)昔勇者で今は骨5 東国月光堕天仙骨無幻抜刀 (電撃文庫)感想
★★★★☆ まさかの続編、そしてまたぞろとびっきりのアクションエンタメ大作である。アルは元より、バラけたハルベル、ミクトラがそれぞれに主役張ってくれると物語を動かすエンジンが複数あるみたいなもので、話そのものがパワフルかつ多元的になるんですよね。それが一同結集するとさらに一点集中一気に盛り上がりますし。今回は東国舞台という事で本場の剣術活劇三昧でヤトノやマガツ師匠という剣術バカの大暴れも相まって、相手が神だろうと何だろうとぶった切るという勢いのスケール感はやりたい放題で存分に楽しかった。
読了日:06月10日 著者:佐伯 庸介
声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない? (電撃文庫)声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない? (電撃文庫)感想
★★★☆ 前回の一件、あれで万事上手くいきましたー、とならないのはお仕事モノらしい現実か。実際、会社サイドの思惑や企画を潰し多方面に迷惑を掛けてしまったのは事実なだけに、ちゃんと仕事に支障が生まれ忌避され売出しの計画が台無しになったダメージが来てて、厳しい立ち位置にある事を二人が思い知らされる展開は辛辣ですらある。一方で会社の大人たちが行いを叱りながらも彼女達の勇気と友情が打開のきっかけになったのは確かなのをちゃんと認めて、ありがとうと言ってくれた辺りに救いはある。でも会社サイド色々杜撰な気もするなあ
読了日:06月10日 著者:二月 公
邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 (GA文庫)邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 (GA文庫)感想
★★★☆ これ、よく神同士の争いの敵になる唯一神もこっち側で戦ってたのか。ヤオダバオトという聞き慣れぬ神以外は全て既存の神。本当の神様連合だったわけね。それがヤオダバオトに敗れてしまった、と。ブリュンヒルデの伝承が残っていたり、とこれ異世界じゃなくてベースは地球そのものという事なんだろうか。中々興味を惹かれる世界観である。そして天使様はチョロいというより、ツンデレのツンが終わったデレ状態という風で一方ではなく双方向にダダ甘でお互い好きすぎ。もうちょいそうなるまでの回想を見たくはあったけど。
読了日:06月13日 著者:千羽十訊
俺の女友達が最高に可愛い。2 (GA文庫)俺の女友達が最高に可愛い。2 (GA文庫)感想
★★★★ くっそ可愛いなあこの後輩! これ琴吹視点からすると自分のメンタル十全理解した上で慈しんでくれて完璧な対応してくれるカイって最高の異性なんですよね。趣味も合うわけだし、一緒に居てこれだけありのままの自分のまま楽しい人って今後会えるかどうかというレベルだよなあ。この人がいい、という琴吹の必死さはよく分かる。自分にとっては最高でも、カイにとっては違うのがわかるだけに尚更に。恋愛が面倒というのは琴吹も一緒だと思うんだ。ようは面倒が気にならないくらい相手がどうしようもなく好きか、なんですよねこの人種は。
読了日:06月14日 著者:あわむら赤光
天才王子の赤字国家再生術7~そうだ、売国しよう~ (GA文庫)天才王子の赤字国家再生術7~そうだ、売国しよう~ (GA文庫)感想
★★★★ ロワとウェインが仲良すぎてなんだコイツら。お互い仲良くハメて陥れて蹴落とそうとしながら、状況の変化で瞬時に息ピッタリ共闘して、その上でまたぞろ抜け駆けを図る、と。気心がしれてる分、実に楽しそうに謀り合ってまあ。他でも四六時中謀略張り巡らせてるウェインだけど、ロワと遊んでる時が一番楽しそうだ。ロワもこれ、女帝になる目的のためにウェインと争っているというより、ウェインとより遊ぶために女帝になろうとしてるんじゃないか。皇子三人は結果としてこの二人の遊戯にイイように引っ掻き回されたなあ。
読了日:06月15日 著者:鳥羽 徹
ボーズ・ミーツ・ガール 1 住職は異世界で破戒する (レジェンドノベルス)ボーズ・ミーツ・ガール 1 住職は異世界で破戒する (レジェンドノベルス)感想
★★★☆ 小坊主じゃん!! ブラックロッドのガンボーズに遭遇して以来、SF仏教僧侶には唆られるが、それが主人公ともなると興奮は否めない。スペオペの僧兵が異世界に召喚されて、となるとそのギャップも楽しいのだけど、異世界側もこれオカルトパンク風味で昨今のそれとはまた違う雰囲気なのはいいなあ。そしてオショウ様がまた寡黙ながら人柄が伝わってくる人物で、ヒロインのケイトがよく喋る分、二人のやり取りは微笑ましい温もりがありました。他のキャラも気持ちの良い人が多く、あの聖剣カップルは初々しくて尊かったなあ、うん。
読了日:06月16日 著者:鵜狩 三善
クラスメイトが使い魔になりまして (3) (ガガガ文庫 か 13-3)クラスメイトが使い魔になりまして (3) (ガガガ文庫 か 13-3)感想
★★★☆ 千景がデレて想太も満更じゃなくていい雰囲気になったと思ったら、これはあまりにも酷いという落とし穴に自分から落ちなきゃいけない展開に。選ぶ余地をなくして否応なく陥れるのは謀略の極みだけど、やり口がほんと陰険で嫌らしい。これならまだヤンデレソフィアの方がまだ方向が真っ当である。振り切りすぎて許容範囲もぶっ千切ってるのだけど。それを言うと千景も元凶すぎて酷いし茉莉花は拗らせすぎてるし、想太はわりと躊躇なくクズい事するし、何気にろくな人いないなあ。しかし、みんな真剣で必死ではあるのだ。
読了日:06月17日 著者:鶴城 東
斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!感想
★★★★ 主人公が義龍、しかも十代前半から活躍するので舞台は1540年代。他の信長を主軸に動く戦国モノよりも相当に早い。この初動の早さは後々も効いてくる。お陰で美濃の国内情勢から畿内近隣、朝倉六角との駆け引きもかなり新鮮だったりする。その中で暗躍しまくる梟雄長井規秀、後の斎藤道三。流石は蝮と称されるだけある悪党っぷりで、突然幼子ならざる知性を見せ始めた我が子に対しても警戒を怠らないのですけれど、同時に期待も抱いてしまう父としての複雑な愛情を垣間見せて、このややこしい親子関係は一番の見所なのかもしれません。
読了日:06月17日 著者:巽 未頼
Babel I 少女は言葉の旅に出る (電撃の新文芸)Babel I 少女は言葉の旅に出る (電撃の新文芸)感想
★★★★☆ なんか電撃文庫版と量が全然違うんですけどー!? 文庫二冊分と聞いて文庫版2巻まで行くのかなー、と漠然と思ってたら全然読んでも終わらないの。物語の、密度が全然違うー。いやこれ、文庫版本当に相当削ってたんだよなあ、事件の展開にしても心情への切込みにしても、味わい深さが段違いだもの。異世界に突然放り出されて途方にくれながらも決して崩れなかった雫という少女の強さを勇気をより噛み締められる。そして改めて見ても、言葉に関する違和感や齟齬はそこかしこに散りばめられていて、なるほどなあと頷いてしまうのでした。
読了日:06月17日 著者:古宮 九時
落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)18 (GA文庫)落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)18 (GA文庫)感想
★★★☆ ママさんプロという概念がこの世界にも誕生するのか。でも魔人化した黒乃理事長って手が付けられないと思うんだが、これ誰か勝てるのか? 超人エイブラハムは、小物化ではないのだけれど思ってたのとは違う形で十把一絡になってしまったなあ。アメリカンヒーローの具現化として立ちふさがる壁になって欲しかったのだけれど、脅威ではあっても個の格としてはあまり見合うものではなくなってしまった。これ、王馬もリベンジした甲斐あんまりないんじゃ。まあ倒した段階で敵に能わずと眼中から外していたけど。
読了日:06月17日 著者:海空りく
董白伝~魔王令嬢から始める三国志~ (2) (ガガガ文庫)董白伝~魔王令嬢から始める三国志~ (2) (ガガガ文庫)感想
★★★☆ TSした元おっさんという事で男は無理ーてなってる董白だけど、TSものの醍醐味の一つとして女に目覚めるというのもあると思うので、劉協くんはかなりアリです。とっさに人の心を踏みつける悪口雑言が出てしまう董白だけど、劉協に告げたそれは心に響かせる真摯で誠実な言葉でそれを今後も信頼できる人にでも口に出来るのなら、相国として一段上に登れるんじゃないだろうか。それ以前に絶対いい雰囲気だったと思うんだけど。
読了日:06月18日 著者:伊崎 喬助
サンタクロースを殺した。そして、キスをした。 (ガガガ文庫)サンタクロースを殺した。そして、キスをした。 (ガガガ文庫)感想
★★★★☆ 上手く生きられない人たち。上手く生きられないから生きる事に真剣なのか、本気で必死に真面目に生きているから上手く出来ないのか。何れにしてもただ生きる事に無性に悲しく寂しくなるのは、それだけ真剣だから。適当に生きてたら、別に寂しく感じない、と思う。彼らは人と触れ合い繋がり続けないと生きていけないのだ。なぜ誰かと繋がっていないといけないの? 会えない誰かを探し続けるの?そんな風に彼らに共感は出来ないのだけれど、同じ景色を感じられなくても必死さは胸を打つ、その在り方を見つめられる。小説という形を通して
読了日:06月19日 著者:犬君 雀
シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫 こ)シュレディンガーの猫探し (ガガガ文庫 こ)感想
★★★ 迷宮落としって言ってしまうと証拠隠滅に偽装工作、ですよね。証明不可にするための細工は流々。犯人ではなく横合いから第三者がこれやってくるとそりゃ現場は混乱するだろうけど、これまで見てきた名探偵という奴はこれくらいの細工なら込みで解決してただけに、この程度で迷宮入りさせてしまう探偵は力不足なんじゃないかと思ってしまった。警察沙汰になるような事件なら、普通に捜査されて簡単に暴かれそうな細工でしたし。これでも推理なら邪魔できるという事なのかな。あと謎はともかく犯人わからないのはやはりスッキリしないや。
読了日:06月20日 著者:小林 一星
今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)今昔百鬼拾遺 天狗 (新潮文庫)感想
★★★☆ 自己主張がビシッと決まってるお嬢様篠村美弥子さんが大いに舌鋒鋭く語ってくれたお陰で、美由紀が内に揺るぎない芯を秘めちゃんと自分の意見を持ちつつも決して押し出しは強くない少女だというのを改めて認識する。だからこそ、解決編にて美由紀の啖呵が効くんでしょうね。鋭く切り裂くのではなく、深く響いて相手の根幹を打ち崩す重い重い魂からの叫びなのだ。今回は特に酷い事件だったからなあ。
読了日:06月21日 著者:京極 夏彦
神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。(5) (モンスター文庫)神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。(5) (モンスター文庫)感想
★★★ 表紙の姿格好からついに勇者職ですか!? と思ったのだけれど魔法剣士でした。でも今までの転職のたびにスキルは継承して使えているので、さほど複合職のメリットはなさそう。とはいえ本職から離れると装備品も影響あるし戦士と魔法の複合は二人パーティーではやはり困る事はないか。メアリーを昏睡状態にさせた時の魔女の正体、引っ張らないであっさり明かしちゃったけど、なるほど歴史次第ではこんな風に拗らせちゃう娘だったのね。一人でも行き着く所には行き着いてしまう天才だったという事でもあるのでしょうが。
読了日:06月23日 著者:妹尾尻尾,伍長
Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙 (電撃の新文芸)Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙 (電撃の新文芸)感想
★★★★☆ 違う国に居るはずなのに、隣家の向かい合った二階の部屋の窓越しに勝手に入ってくる幼馴染並に気軽に入り浸ってるなあ、二人共。自重する必要のなくなったオスカーがやっぱりオスカーしててやっぱり彼はそうでないと。一方でティナーシャの方は完全に恋する乙女。魔女だった頃と違って精神面が年相応な分、スレてなくてホント初々しい少女なんですよね……可愛い! そしてトラヴィスとオーレリアのカップル、彼らだけでもう一組主人公やれるくらいドラマチックな二人なんですよね、もう好き。
読了日:06月23日 著者:古宮 九時
ボーズ・ミーツ・ガール 2 住職は異世界で破戒する (レジェンドノベルス)ボーズ・ミーツ・ガール 2 住職は異世界で破戒する (レジェンドノベルス)感想
★★★☆ ネスが前は鎧の中の人というイメージが大半だっったのだけれど、今回は出ずっぱり。これがまた可愛いのだ。言葉を喋れず「!」だけしか言わないのだけれど、感情表現豊かでセレストへの懐きっぷりがまた愛い。この作品若い子の健気でひたむきで愛情深い生き方が本当に尊い。カナタも実家や王家からの酷い扱いで前にも増して苦労しているのだけれど、魔皇含めて周りに大切に導いてくれる人たちが多いので実に健やかな成長をしているのがすごく眩しい。しかしオショウ、わりと説法上手くないよねw 気持ちは凄く伝わるのでそれでいいのだが
読了日:06月25日 著者:鵜狩 三善
異世界、襲来 01 プロジェクト・リバース (MF文庫J)異世界、襲来 01 プロジェクト・リバース (MF文庫J)感想
★★★☆ 人類文明既に崩壊しかかってる。アポカリプスデイだ。社会体制は維持できず首都圏は壊滅、日本も国内で難民が発生し市民のモラルも崩れ、異世界からの蹂躙に為す術もない、という黙示録の日その後という感じで、え、これここから挽回出来るの!? 主人公は装着型決戦兵器を偶然継承する事になった少年兵。仮面のヒーローという感じで単体で戦略兵器出来るんだけれど、それでもこの末期戦で果たして数名の仲間たちとでどれだけ挽回できるのか。なかなか荒廃して日常が死んだ世界の荒んだ雰囲気とそこで逞しく生きる主人公たち、好みかも。
読了日:06月25日 著者:丈月城
今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。2 先輩、ふたりで楽しい思い出つくりましょう! (MF文庫J)今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。2 先輩、ふたりで楽しい思い出つくりましょう! (MF文庫J)感想
★★★☆ 前回のヒロインであったはずの灯火がどうしようもないレベルのクソ雑魚ヒロインと化しているんですが。ここまで見事なクソ雑魚っぷりは滅多とないよ、と思わず拍手しそうになるほど。前回なんか献身系の健気なヒロイン風味の事してたはずなんですけど、概ね記憶の彼方に消し飛んでしまったのではないでしょうか。凄いぞ、星の涙なんか使わなくてもこの娘は前はヒロインだったのよ、と言わんばかりに歴史は消せるんだ。まなつのそれは伊織の在り方の否定者。しかしそれでは彼女が望む伊織にはなれなかった。しかしまた尽くすヒロインだわな
読了日:06月26日 著者:涼暮 皐
異世界迷宮の最深部を目指そう 14 (オーバーラップ文庫)異世界迷宮の最深部を目指そう 14 (オーバーラップ文庫)感想
★★★★ なるほど、言われてみると確かにカナミの言動は変だ。ある一線までは受け入れ柔軟に汲み取る余裕を持っているのに、ラインを超えると頑ななまでに思考を固めてしまう。本作、精神的に不安定な人が多いというかそういう人ばっかりなので気づかなかったけれど、ラスティアラのそれは彼女の趣味嗜好なのに対しこの思考の凝固はカナミの内部から生じたものとは思えない違和感がある。今はラスティアラが対象だけど、置き換えは簡単か。ラスボスの封印を解こうという誘導もされてるんだろうな、これ。比べたらノスフィーは可愛らしい部類なのね
読了日:06月27日 著者:割内タリサ
項羽と劉邦、あと田中 3項羽と劉邦、あと田中 3感想
★★★★ 美女二人の片方誰!?と思ったら張良かよ!本気で女にしか見えんなあ。ついに項羽の登場。若き英傑の魅力と危うさを盛り込んだ実に良いキャラだ。そしてますますお互いの理解度が深まりすぎて、蒙林差し置いて夫婦かというような田中と田横の相棒関係。足りない部分を補い合い、心から信頼し合う二人はまさに兄弟であり相棒であり親友であり。この二人の関係本当に好きです。だからこそ、斉の為田家の為に一時別れる決意をした田中。果たして歴史の流れを変える事は叶うのか。まさに分水嶺の一歩である。
読了日:06月29日 著者:古寺谷 雉

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