前回、11月前半の注目作品のピックアップ記事です。


【友人キャラは大変ですか? 10】 伊達 康(ガガガ文庫)

Amazon Kindle B☆W
長らく続いた、とうとう二桁台にまで到達したこの友人キャラを自認して暗躍するのに、なぜかどんどんと物語の中心に追いやられていき強制的に主人公の座につかされようとするのに必死で抗う小林一郎の超絶無駄!な抵抗を描いた爆笑コメディな本作もついに最終回。
ちなみにメインヒロインはどう見ても今回表紙に出張っている龍牙じゃなくて、敵である魔神たちの女幹部の一人であった魅怨さんが本妻同然になってて圧倒的なんですけどね? いっそ、表紙絵も魅怨がゲットしてたら大笑いだったのですがw
そのへん、どう決着するのかも非常に興味深いです。


【限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない ―オーバーリミット・スキルホルダ― 1】 三上康明(富士見ファンタジア文庫)

Amazon Kindle B☆W
【察知されない最強職】(ヒーロー文庫)などシリーズを出している三上康明さんが現在、小説家になろうで連載している最新シリーズ。自分もウェブ版既読。個人的には三上さんの最高傑作では、と思っているくらいには面白い。
すごく、主人公のレイジくんが気持ちの良い少年なんですよね。優しくて思慮深くて聡明な礼儀正しい少年。勇気があってちょっとヤンチャで謙虚で気配りが出来て愛嬌がある。うん、性根に可愛らしい所があって、老若男女問わず好かれて信頼される人柄というのでしょうか。実際、年上年下同世代オヤジ世代そういうの問わずに彼はこう好かれるんですよね。そして好かれるに足るきっちりとしたものを見せてくれる。今まで自分の見てきた中でも特に好感の持てる子なんですよね。また、彼や物語に登場する人物たちの、感情の乗りが情感あっていいんですよね。喜怒哀楽、吹き上がる感情の激しさ、色が様々な熱を感じさせてくれて、だからこそシーンに迫真が帯びる。少年たちの成長譚としても冒険譚としても、実に良い新シリーズとして期待大です。



【涼宮ハルヒの直観】 谷川流(角川スニーカー文庫)

Amazon Kindle B☆W
言わずと知れた伝説のライトノベル作品【涼宮ハルヒ】シリーズの最新刊である。
完全書き下ろしの「鶴屋さんの挑戦」が掲載、ということで2011年6月に出た【涼宮ハルヒの驚愕(後)】以来の新作と呼んで間違いはないだろう。ほぼ9年半ぶりの最新作である。こうしてみると、前作までのシリーズと本作とでイラストの「いとうのいぢ」さんの絵柄が結構変わっているのがまた年月を感じさせる。昨今スレイヤーズやらロードス島戦記やら魔術師オーフェンやら(これはちょっと違うか)ライトノベルの枠では古典に近しい作品の復古が散見されるが、果たして【涼宮ハルヒ】は果たしてこの令和においてどんな顔を見せてくれるのか、色んな意味で楽しみである。