ツインターボ、いつも物言い上から目線なんだけど、全然偉そうな感じしないし可愛いなあ。
ちびっこキタサンブラックとサトノダイヤモンドのコンビに周りの皆さん微笑ましい視線で見守っていらっしゃるけれど、ターボにももっと慈しみの視線を投げかけてあげてもいいと思うんだ、カノープスの同輩たちよ。

ちなみに、天皇賞・春の本番前に正面ゲート前でキタサンとサトノが泊まり込みしてますが、実際往時の競馬場では大きなレースの前では泊まり込みで場所の確保をしている人たちが結構いました。
……日曜日、レースが全部終わって帰る時にすでに来週に向けて場所確保してる人たちが正面ゲート外に並んでた、なんて光景もよく目にしましたし。一週間前からですぜ。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」


とまあ、泊まり込みをしないとスタンド前の良い位置を確保できないように、実際は観客でギチギチで作中のようにゴルシが弁当売って回る、なんて余裕は一切ないでしょう。
このとき、京都競馬場の入場者数は10万人を越えていました。地方都市の人口なみの人員が、この日マックイーンとテイオーの世紀の対決を目撃するために京都へと押し寄せていたわけです。

ちなみに東京競馬場のほうがもっとよく入るので、前期のスペちゃんのクライマックスであるジャパンカップでは15万人を超える観客が集まっています。現在の日本のスポーツ系イベントでこれだけ人が集まるものは早々思いつかないです。それも現在はコロナのおかげで一切なくなってしまっているのですが。

ツインターボ、トウカイテイオーの絶対に諦めないという精神に感化されたのか、出走予定がないのに勝負服を来て、誰か出走回避したときは自分が代わりに出てやるぜー! と息巻いていましたが。
リザーブ出走というのは競馬では残念ながらアリえません。出走の際には事前に出走登録を提出しておかなくてはなりません。トウカイテイオーが菊花賞に出るか出ないかの瀬戸際の際に、トレーナーがトウカイテイオーの名前を書いた出馬登録の用紙を準備していたシーンがありましたが、あれ出しておかないとダメなんですよね。
クラシックと呼ばれる5大競争。皐月賞・東京優駿(ダービー)・菊花賞・桜花賞・優駿牝馬(オークス)はこの当時特に厳しく、クラシック登録というのを皐月賞・桜花賞がはじまる以前に出しておかないと、あとでどれだけ優秀な成績を残しても途中参加できませんでした。
このため、クラシックに挑戦できなかったのが【シンデレラグレイ】で主人公をやっているオグリキャップだったんですね。
このオグリの一件で出走登録の件が問題となって持ち上がり、クラシック追加登録という形で途中参戦が叶うようになるのが、このマックイーンとテイオーが戦っている1992年代だったのです。

というわけで、天皇賞春本番。なんでダイユウサクことダイサンゲンちゃんがずっとオーラ発していたのかは私もわかりません!! いや、なんかすごく目立ってたけど! 面白かったけど。
メジロパーマーがまた勝負服といい、快活なお嬢様キャラっぽいところといい凄く好きなんですわー。意外とウマ娘の中に居なかった「ポニーテール」というのも印象的。この見た目からサラブレッドっぽいところなんぞ、なんか良くないですか? 良くないですか?
何気にこの時期のメジロの馬の中では自分、パーマーが一番好きだったんですよね、なんでかは理由覚えていないのですけれど、パーマーが好きだったのを思い出しました。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 (2)



そして突然語りだすモブ競馬ファンの男二人。何気にED見るとちゃんと二人名前あるんですね。
レースの特徴や見所、注目点などを簡潔に語ってくれているので、これ競馬初心者にも易しいんじゃないだろうか。

地下馬道で行き合うマックイーンとテイオー。いや、本来ならパドックから同じルートで来るので、あんなふうにバッタリ、というのはないんですけどね。
ここから、常に前を向いて視線をそらさないマックイーンと、時折マックイーンの方に視線を向けて彼女を目で追うテイオーの姿が見えて、二人の姿勢の違いが浮き彫りになってくる。
とはいえ、これテイオーが悪い、というわけでもないんですよね。ライバルとなりえる馬をマークして狙い撃つ、というのはレースの運び方の中でも有力な作戦の一つです。
実際、作中でもミホノブルボンの事をレース中ですらない練習中、或いはそれ以外の場面でもマークしまくっている馬が一頭いるわけですし。
一期では、スペちゃんをマークして見事に差し切ったグラスワンダーのような実例もありますし。
要は目まぐるしく動くレース展開の中で、どう動くべきか見極める、その判断が重要になってくるんですなあ。

じゃんけんに負けてちょっと泣きそうになってるマックイーン、かわいすw 耳ぺたーんてなってるw
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」(3)



発送前にマックイーンが落鉄して、蹄鉄の打ち替えになったのも、これ史実どおりですね。ちなみに、馬は自分で蹄鉄打ち替えないですからね!! 騎手が打ったりもしませんからね!
ちゃんと発走地点には装蹄師が一人待機して、万が一に備えております。万が一というほど起こるケースは少ないわけではないですが、レース直前となるとやはり稀ですね。
レース中に落鉄してしまうケースはそれなりにありますが。

阪神大賞典でマックイーンの二着だったカミノクレッセことカミヤクラシオン。前回はG兇世辰燭燭瓩紡料猊でのレースとなっていましたが、今回はG1ということでマックイーンの新勝負服もさることながら、カミノクレッセの勝負服にも注目。ティンカーベルみたいな緑の妖精みたいな衣装がなかなかによろしい!!
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 (4)



レースはスタート直後からメジロパーマーが先頭に立ち、レースを引っ張ることになる。
ちなみにパーマー、他のウマ娘たちが前傾姿勢で走っているのに対して、この子だけ真っ直ぐに立って走ってるんですね。これ、実際の馬の方のメジロパーマーに遵守していて、パーマーってやたらと首真っ直ぐ立てながら走るんですよ。実際のレース映像見てもらうと一目瞭然なんですけど、他の馬たちと走る姿全然違うんですよね。
この走り方は一期でもエイシンフラッシュが同じような直立走法していましたが、あれも実馬に合わせたスタイルでした。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 (5)



マックイーンが見える後ろの位置から、常にマックイーンの動向を見ながら走るテイオー。ちなみに、テイオーが走るシーンの彼女の背後にカミノクレッセがぴったりと付けているのにご注目。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 (6)


そして二週目の向こう正面を過ぎた3コーナーでついにテイオー仕掛ける!
……2話でゴルシが京都は3コーナーで仕掛けちゃダメって言ってたでしょう、テイオーちゃん!
でも、実はここでマックイーンもラップタイムをあげてきてる。つまり、ロングスパートに入ってるのである。知らず、ここでトウカイテイオーは消耗戦に引きずり込まれていた、とも言われるんですね。
このロングスパートを見ると、マックイーンがゴールドシップの爺ちゃんだというのも納得させられるんだよなあ。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 (7)


800の標識を越えたところで先頭のパーマーを躱してトップに躍り出るマックイーン。そしてマックイーンを追い詰めていくトウカイテイオーの一騎打ち! 
と、見せかけてこのシーンでトウカイテイオーの外にカミノクレッセがまくって来てるのが確認できるでしょうか。
画像の左上に、きっちりカミノクレッセの足が見えてるんですよ、これ。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」



4コーナーを回ってついに最後の直線へ。パーマーがかわされつつも、なおも粘っているのがわかります。また、ぴったりとトウカイテイオーにつけたカミノクレッセ。手応えとしてはこの時、明らかにテイオーよりもカミノクレッセの方が上なんですよね。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」(8)


伸びないテイオーの脚。荒れた馬場に未知の距離、そして3コーナーからの長い長い加速にこの時すでにテイオーの脚には余力は残っていなかったのです。消耗戦に引きずり込まれたテイオーに、もはや切れ味は残されていなかった。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」(9)


一方でマックイーンの脚は止まらない。衰えない。ラップは加速を続け、後続をちぎっていくマックイーン。この加速についていけたのは、同じ上がりタイムを記録したカミノクレッセのみ。
勝つときは常に完勝。退屈とまで称されたメジロマックイーンの競馬の体現でもありました。
はるか遠くへと遠ざかっていくマックイーンの背中。それは今まで負けたことのないトウカイテイオーが見たことのない光景。
ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」(10)

このマックイーンの名を叫ぶテイオーの形相が胸を打つんですね。それが、敗北の味だ、トウカイテイオー。一期ではスペちゃんことスペシャルウィーク、皐月賞でセイウンスカイに負けて以降、君ほんとに主人公!? と思ってしまうくらい負けまくり、ある意味敗北の味には慣れてる子でもあったのですが、トウカイテイオーはその点これまで怪我による挫折は経験しても、自身の実力が及ばなかったというのはこれが初めてだったんですよね。

ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」(11)

マックイーンどころか、他のウマ娘たちにまで抜かれていくテイオー。これが通常のスポーツものだったら、世紀の対決なんですからトウカイテイオーは負けたって2着に入るところなんでしょうけれど、この作品にはそんな容赦なんてありません。

ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第5話「無敗と連覇」 12

結果は5着。完敗でした。
ちなみにカミノクレッセ、阪神大賞典では同じくマックイーンの2着でしたが、あのときは3着に9馬身離してちぎっており、この天皇賞春でもご覧のように3着に5馬身もあけての2着に入っています。

この後、カミノクレッセは春の間にさらに安田記念というマイルのG1……天皇賞春が距離3200メートルなのに対して安田記念は1600メートルという一気に半分の、長距離戦から短距離戦へと挑み、なんとここでも2着惜敗することとなります。
この時勝利したのが11番人気のヤマニンゼファー。翌年の短中距離界を席巻する事になる強烈なるそよ風が覚醒を見たレースでありました。

ことごとく、その時その時の立役者にG1勝利を阻まれる運命にあるんだよなあ、カミノクレッセ。

そして涙をこらえ、勝ったマックイーンを称えるテイオー。勝者がいればそこには必ず敗者がいる。
勝つのが当たり前だったトウカイテイオーにとって、それが今まで彼女が下してきた対戦者たちと同じ立場に立った瞬間、ある意味これがはじめて「勝負」を痛感した瞬間だったのかもしれない。

三冠ウマ娘には、怪我で挑戦すら叶わなかった。
次に目指した無敗のウマ娘という目標は、ここに潰えた。
トウカイテイオーが進むべき道は、この先どこにあるのだろう。
幼い時シンボリルドルフに憧れた瞬間から、常に目標に向かって走り続けていたトウカイテイオー。その目標がすべて失われたとき、彼女はもう一度走りだすことができるのだろうか。




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