ウマ娘 プリティーダービー Season 2 第7話「祝福の名前」 1


ライスーーッ!!(号泣
ライスシャワーのこの勝負服のデザインはほんと神だと思う、神。

というわけで、第七話はまさかのライスシャワーの主役回。個人的にも思い入れが非常に非常にあるウマなんですよ、ライスシャワー。
自分の競馬の原点、と言っていいかもしれません。
自分の競馬歴の出発点ははっきりと覚えていないのですが、最初は恐らく「本」でした。年齢はまだ中学生とか高校生とかそのくらい。確か、名馬列伝、みたいな本を手にとったのがきっかけだったんですよね。そこに描かれていたのは、数々の名馬たちのドラマとその劇的な生涯。勿論、自分で馬券を買うなんてことは出来ない歳でしたので、自分にとっては競馬とはそのはじまりは賭け事ではなく、その物語性だったのです。
そうして、競馬に興味を覚えた頃に登場したのが「ダービースタリオン」。馬に乗る騎手という観点からではなく、馬をプレイヤー自らの手で名馬へと育てていくという育成ゲームとして発売され、伝説的なヒットを飛ばしたゲームでした。
……自分、これにはあんまりハマらなかったんですけどね。自分にとっては作業的すぎてあまりそそられるものがなかったんですよね。
その代わりにハマったのが少し後発で登場した「ウイニングポスト」というゲームでした。
これらが登場したのが1992年から93年。そう、ちょうど今劇中で激闘が繰り広げられている年代だったのです。
そうしてゲームの影響から、本物の競馬の方も見るようになり、それがちょうど、マックイーンの全盛期であり、ライスシャワーの躍進の時期でもあったのです。
とはいえ、この頃私は中高校生。ネット投票なんて影も形もなく、電話投票もさっぱりよくわからん。現地に行って買うわけにも行かず、ひたすらテレビで見るばかり。
とはいえ、勉強に友人と遊びに行ったり、で日曜に競馬ばかり見ているわけではなく、毎週熱心に見ているファンではありませんでした。
なので、意外とトウカイテイオーについては覚えていないんですよね。レースを見た記憶がない。
一方でマチカネタンホイザやカミノクレッセ、ヤマニンゼファーやセキテイリュウオウ、レッツゴーターキン、ネーハイシーザーなど、特に93年度以降まで活躍していた馬はわりとしっかり覚えているのです。
なので、はっきりと競馬を見るようになったのは93年以降なのでしょう。
その頃にはすでにライスからはネガティブなイメージは世間からも払拭されていたと思うんですよね。全然、そういう印象ライスに残ってないですもの、自分。ミホノブルボンの三冠はまだ競馬を見ていない頃でしたし、マックイーンの春天三連覇もそれまでの二連覇のレースを見ていなかったので三連覇にも思い入れもなくそもそも競馬にそこまで詳しくなかったので連覇とか意味わかっていなかったので、当時やたらめったら強かったマックイーンに勝つなんてなんだこの馬、すげえ! という初々しい気持ちで見ていたように覚えています。
その翌年の94年はまさにビワハヤヒデの年。ライスはさほど目立つ戦績を残せず、とかくビワの強さが印象に残った年でした。
翌95年は前年ついにトウカイテイオーもミホノブルボンも成し遂げられなかった、シンボリルドルフ以来の三冠馬ナリタブライアンが誕生し、古馬となった彼の独壇場がはじまるかと思ったのですが、彼は春に一走したあと長期休養に入ってしまい、そこでナリブーの代わりに競馬界を引っ張る主役として名乗りをあげたのが、ライスシャワーだったのです。
実際は、既に種牡馬入りが検討されていて、引退も視野に入っていたそうなのですが、同世代に敵はなく、ライバルもなく、無敵を誇ったナリタブライアン。そんな彼を迎え撃ち、真っ向から並び立つだけの風格を漂わせる黒馬は、確かにこの時、ヒーローだったのです。
その後の悲劇にばかりスポットが当たりますけれど、95年天皇賞春に勝った時のライスシャワーの人気、期待、盛り上がりは本当に凄かった。
阪神大震災の年だった、というのもあるかもしれません。年明け早々に起こった大災害のショックはなお失われず、傷跡も色濃く残っていた時期でした。自分も含めて、なにか夢中になれるドラマを世間は探していたのかもしれません。復活、という単語に心奪われる時期だったのかもしれません。
ヒーローを、見つけたかったのかもしれません。
ただただ一頭の馬に、これほど惹かれ魅入られたのは初めてでした。とにかく強いビワハヤヒデも好きでしたけれど、ひたすらこの馬を追いかけたいと思ったのは、ライスシャワーがはじめてでした。
だから原点なのです。競馬の「好き」を本当の意味で教えてくれた馬でした。

だからこそ……その後の悲劇は耐え難いものだったのです。


と、思い出語りをしてしまいましたが、うんそれだけライスシャワーという馬は自分にとって特別で、だからこそこのウマ娘のライスシャワーにも、どうしたって思い入れは生じてしまっていたのですが、まさかここで彼女主役で物語が展開するとは。
前述したように、自分は覚えていないかまだ競馬を見ていない時期だったので知らないのですが、幾つもの偉業を阻止してみせたライスは、さながら悪役ヒールのような扱いを受けたとも言われます。
誰にも喜ばれない勝利、それに一番傷ついたのは彼女ライスシャワーでした。
ミホノブルボンの三冠達成を阻止し、今またメジロマックイーンの春天三連覇がかかったレースに参戦し、また偉業を阻止することで疎まれ忌まれる事を恐れ、レースに出ること自体から逃げようとしてしまうライス。
その彼女を叱咤し、応援するのが当の偉業を阻止された側の、ライバルのミホノブルボン、というのがまたいいんですよね。
今期はほんと、「ライバル」というテーマが一貫していて、いいなあ。切磋琢磨、お互いの存在がお互いを高め合う、という関係。これが本当に良く描かれている。
これまで、サイボーグの異名よろしく殆ど感情を表に出さなかったミホノブルボンが、はじめて負けたあと大怪我をして復帰の見通しも立たないなかで、吹っ切れたようにどこか柔らかい表情になってるんですよね。ライスとの激闘を思い返すときも、むしろ誇らしげにほほえみながら語ってる。
ライスに語りかけるときも感情剥き出しで、一気にミホノブルボンの魅力が爆発する回でもありました。喜怒哀楽を素直に表に出すミホノブルボン、こんな魅力的な娘だったのかと気付かされてしまいました。
これ、ほんともう一度、ライスとブルボン、二人には一緒に走ってほしいなあ。それがあり得なかった未来だとしても、だからこそ、だからこそ。

と、その前にメジロマックイーンとの対決だ。
極限まで削ぎ落とした体に鬼が宿る。漆黒のステイヤー・ライスシャワー、その伝説の戦いを見よ。