【スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 3】  森田季節/紅緒 GAノベル

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300年スライムを倒し続けていたら、いつのまにか家族がふえていました。
そろそろスローライフは諦めて、家族との平和な日常を楽しもう、と思ったのですが……。

そんな! ファルファがスライムの姿から戻れなくなっちゃった(でも可愛い)!
何とか解決したと思ったら、今度は私を騙る魔女が登場で国中が大騒ぎに(目立つのは困ります!)!?
――「高原の家」はいつも賑やかトラブルが絶えません!

けれど継続は力なり。
今度こそ平和な日常をつかんでみせるから!!

本書だけの書き下ろし短編3作品を大収録!
「小説家になろう」で人気の異世界アットホームコメディ第3弾!

ブルードラゴンのフラットルテ、おバカの野生児なんだけどちゃんと家事スキルは普通以上にあってライカと張り合えるくらい女子力はあるというのは可愛らしいなあ。
ドラゴンが二人になった事で仲良しのスライムの精の双子であるファルファとシャルシャとは違う、いつも喧嘩ばかりしているけど何だかんだと息があっている新しい姉妹みたいな関係が誕生して、なんともほっこり。性格はバチバチ火花散るくらいあわないんだけど、ドラゴンとしての生態が一緒なせいもあって今までのライカだけだと彼女が遠慮して表に出てきていなかった、ドラゴンならでわの生活欲求なんかが露呈してきて面白かった。
そりゃ、ドラゴンなんだから肉、喰いたいよね!
焼肉大会、最初は原始的なひたすら焼いて食う、だったのが料理できる人が加わってだんだん文化的で趣向を凝らしたものへと移っていって、ひたすら肉を食うだけの集まりだったのが和やかな宴会になっていくの、なんか良かったなあ。
そして、つまみ食いが見つかって恥ずかしそうにしているライカ、可愛かった。
あとの話でカードゲームやボードゲームなどの娯楽が持ち込まれて、家族間で流行ったりなどするのだけれど、この焼き肉の話でもちょっと高原の魔女の家での食事環境が変わってるんですよね。
ここで暮らす人達はこれ以上無くお互い大切にしている家族同士なんだけれど、同時にみんな種族が違うバラバラの存在でもあるんですよね。それが共同生活を送り、家族として一緒に暮らしている。その生活をみんなが心地よくストレス無く本当の意味で誰も我慢したり堪えたりせずに楽しく過ごすためには、それぞれの種族のことをもっとちゃんと知らなくてはならない、という結論に至ったのなんか、ただ漫然と家族として一緒にいるだけじゃないんだなあ、というのが伝わってくる。
ドラゴンはもっと肉が食べたい、御飯の量もほんとはもうちょっと欲しい。そんなささやかな部分だっておろそかにすべきじゃない。なぜなら、家族のことなんだから。
みんな育ち盛りなんだから、もっと食べさせてあげないと! なんて、ほんとアズサさん一家のお母さんですよねえ。
ファルファがスライムに戻っちゃって人間の姿になれなくなっちゃったときも、スライムの精という未知の存在ゆえに対処法がわからなくて、アズサたちが国中を駆け回らなくちゃいけなくなったのも、家族のことをもっと知らないと、という話に繋がってくるんですよね。
そんでもって、ファルファをもとに戻すために今までになく余裕なく必死に駆け回るアズサは、これまでで一番お母さんしていました。子供のピンチのときほど母親が奮起するものだもんなあ。
今回は家を出て、あっちこっちの街に行き来することが多かったけれど、家族の大黒柱として、みんなのお母さんとして家族の危機に立ち上がり、みんなを取りまとめて、みんなを安心させるアズサさんのお母さんっぷりがより顕著に見受けられたような気がします。
あと、あれこれ問題が起こることで逆に雨降って地固まるという感じで、高原の魔女の家の生活環境がさらに最適化されて充実してってる感じなんですよね。食事事情の改変とか、娯楽環境の充実とか。家族が増えるのはフラットルテでひとまず定員みたいだけれど、これくらいが一番いい塩梅の人数ですなあ。外からはいつも遊びに来てくれたり助けに来てくれたりするベルゼブブや魔族たちもいるわけですし。