大波乱だーー!!

秋華賞を勝利し、母アパパネの果たせなかったエリザベス女王杯戴冠を目指すアカイイトアカイトリノムスメ。
大阪杯で三冠馬にマイル・スプリントの絶対女王を下したレイパパレ。
オールカマーを勝ちついに覚醒を見たウインマリリン。
この三強たる女傑達を中心に進むと思われた今年の中距離以上の牝馬の頂点を決める女王決定戦は、だがしかし伏兵アカイイトによって完全に覆されたのでした。

勝ったアカイイトはまあ色々と初めて尽くし。そも重賞に挑戦したのも3歳の時のローズS(惨敗)と前走の府中牝馬ステークスに二回だけというOPあがりの馬なんですよね。その府中牝馬も12番人気の7着という結果に終わってしまっています。ただ、OP特別では常に勝ち負け。調教は本当に調子良かったみたいなので、ヒモで抑えていた人は少なかたず居たんじゃないだろうか。それでも、単勝10番人気が示すようにこの馬が勝ち負けになると考えていた人は果たしてどれだけ居たでしょう。
キズナ産駒として初めてのG1勝利産駒となりました。凱旋門賞を走ったディープボンドや秋華賞2着のファインルージュなどの馬たちを差し置いて、まさかの一番槍である。
そして馬主さんもこれが初めてのG1勝利。先日、無念の怪我による引退を余儀なくされた九州産馬期待の星だったヨカヨカのオーナーだった方といえばわかるでしょうか。ヨカヨカの無念をまさか同じ年にこうして晴らしてくれるとはねえ。
生産牧場さんも、これG1は初めてなんだ。決して大きくない牧場みたいだし、おめでとうの一言であります。幸ジョッキーもG1久々だもんなあ、良かった良かった。

関テレ実況岡安アナの「これが運命の赤い糸!」は名実況としてまた残り続けるんでしょねえ。

アカはアカでもアカイイト、は実況じゃないけど、みんな思わず口走ってしまったはず。
アカイトリノムスメは、母アパパネの取り残したるエリ女杯を娘もまた取れず、という事になってしまいました。
直線で加速しようとした時に進路を塞がれて不利を受けてしまったのはキツかったなあ。タイミングとしては最悪でしたし。ただ本当に強い馬はここから進路を変えて再加速して伸びてくるのですけれど、アカイトリノムスメはそのままズルズルと下がっていってしまい、結局7着まで降りてしまいました。デリケートなのか勝負根性が足りていなかったのか、やる気なくしちゃったんですかねえ。

レイパパレは大阪杯を勝利したあとの宝塚記念、オールカマーをそれぞれ3着、4着と今一つの形で終わってしまったのに続いて、このエリ女では6着。2000で勝ちながら2200では届かないというのは、言われているように距離が長いのか。ちょっと不甲斐ないレースとなってしまいました。

ウインマリリンに関してはこれはもう中間での古傷の炎症がすべてでしょう。
オールカマーの勝ち方が本当に強かったので、あの時点では確かに覚醒していたと思うんですよ。あの強さなら、十分G1でも勝ち負けになっていたはず、それは間違いない。ただ、その激走が古傷に響いたのか、以前に怪我した脚の部分に炎症が起こってしまっていて、そのケアにかかりきりになって調教は結局追いきれなかったのでしょう。1週前の調教時点であれだけ悪かったらねえ、最終調教である程度形を整えたとはいえ、調子が戻っていないのは明らかでした。ブービーの16着というのも、これは仕方ないでしょう。
陣営は焦らずに態勢を整え直してほしいですね。マリリンなら、絶対G1獲れるだけの力はあるはずなので。

2着はアカイトリノムスメ以外では唯一の三歳牝馬ステラリア。春は桜花賞参加できず、オークス、秋華賞では掲示板外という結果に終わってしまった重賞未勝利馬でしたが、アカイトリノムスメに変わって最強世代の面目躍如の2着でした。ちなみに、ステラリアもキズナ産駒なんですね。

3着はクラヴェル。クラシックには縁がなく、4歳の夏になってようやくローカルの重賞をどさ回りで複勝圏内に入り続けて参加資格を得た女王杯で3着入賞。
なんと1着から3着までみんな重賞……G3すら勝ったことがない馬が並ぶというもう大波乱としか言いようのない結果でありました。
言うたらば、4着のソフトフルート、5着のイズジョーノキセキも重賞勝利と縁なしなんで、掲示板に乗った馬全馬ということになります。えらいこっちゃで。

果たして、アカイイトにはこれ一発だけとならず、是非に今後も重賞戦線の主役の一頭になってほしいものです。
活躍を願っています。