【やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく 5】 ふか田さめたろう/ふーみ GA文庫

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照れ隠しに毒舌が飛び出してしまうクール(?)美少女との
すれ違いゼロの甘々ラブコメディ、第5弾!

許嫁騒動を乗り越えた小雪と直哉は、徐々に二人の将来について深く考えるようになり始めていた。
余命のあるうちに孫娘の晴れ姿を見たいと騒ぐ小雪の祖父もやってきたことで、ますます具体的な未来について意識してしまうようになる。
お互いにもやもやしながら行くことになった修学旅行の京都で、交友関係の広がった小雪の姿を微笑ましく眺める直哉。訪れた縁結びの神社で二人の目の前に現れたのは、“やたらと察しのいい"“銀色の髪"の女の子だった――。
天邪鬼な美少女と、人の心が読める少年の、すれ違いゼロの甘々ラブコメディ、第5弾。
お祖父さん、プロローグのそれも冒頭で既に直哉に陥落させられちゃってるw 小雪パパのハワード氏も速攻!って感じで好感度MAXにさせられてたけれど、直哉って白金家特攻入りすぎじゃなかろうか。具体的にはノーランド家の方か。
というわけでアーサーの件は祖父の先走りということで正座反省させられて、改めて今お付き合いしている直哉と小雪の間での許嫁問題が持ち上がるのでありました。その前に、二人きりでお泊りさせられつつ直哉は小雪に手を出してはいけません、というお預け禁欲お泊り会という色々な意味でお試しされるイベントが開催されることに。
いやもう予想以上というか想像以上にガチの新婚夫婦なんですけど、この二人の雰囲気。恋人に成り立ての初々しさというかお互い距離感を探り合うという過程がもうとっくの昔に通り過ぎちゃってるので、二人きりで家で過ごしている時間がもう家庭的な雰囲気で満たされてるんですよね。イチャイチャしてるし甘酸っぱいんだけれど、それがしつこくなくベタベタしすぎずさらりとして自然で馴染んじゃってるんだなあ、これ。
むしろ、いつもなら余裕綽々の直哉の方が、やたら無防備な小雪の脇の甘さに、つんつんしながら甘えてくるという高級テクニックを天然でやらかしてくる彼女に、もうこれ誘ってるよね、と言わんばかりに鼻先で人参ぶら下げられて、おうおう、と耐えている様子が何とも微笑ましく。いやもうこれ、襲ってもいいんじゃないかね?
何にしろ、もうこの様子を見せられると明日から結婚しても何の支障もないんじゃね? というくらい違和感のない二人なのでありました。この体験が直哉の歯止めをふっとばしたんだろうなあ。
彼の読心能力と言って過言ではない、読心どころか未来予知と言っていいくらいの察しの良さ。というかこれ、読心に未来予知に鑑定スキルをあわせたようなもうアカシックレコードリーディングじゃないの? と言わんばかりの超常の能力(これより父親の方が現状能力が高いという恐怖)を有した直哉は、まあ今更なんだけれど何でもかんでも心の内から相手の見ていない所での行動など全部お見通しのバレバレという、非常に付き合いづらい相手なんですよね。もうプライベートなんて皆無になってしまう。そんな相手に未だに無駄な抵抗としりながらツンツン憎まれ口を叩き、でも本心をさらけ出すことを厭わず、何もかも知られてしまっている事にうきゃーとなりつつでも丸ごと受け入れてて毛ほども嫌がっていなくて、むしろ最近では全部知られてしまっている前提で物事を考えちゃってる小雪のあの適応能力というか鈍感さというか包容力は、直哉にとって唯一無二。これを逃すともう二度と出会えない運命の人なんですよね。直哉に全部知られているのに、というか本人の目の前でサプライズサプライズと連呼しながらサプライズプレゼントを選ぶための相談をし、渡すためのパーティーを強行するこの開き直った大胆さというか大雑把さw(サプライズとはw
二人共お互いに、相手のことが好きで好きでたまらない、というのが伝わってくる、今までで一番ダイレクトに伝わってくる、それを書き殴るための幸福な一冊でありました。もう伝わってくる幸せオーラがたまんないんですよね。こっちまで幸せな気分になってくる多幸感がもうすごい。
ただ気持ちがすれ違わない、イチャイチャしてるだけのラブコメだったら、こんなに幸せには見えないでしょう。尊く感じないでしょう。楽しく愉快に、ちゃんと噛み合って信頼しきってお互いの特異性を受け入れきって、その上で好きな人を幸せにすることに二人で全力だったからこその、多幸感だったように思います。また、二人だけで先走らず、周りを一緒に巻き込んで、周りからも祝福してもらえる、そういう空気だからこそ、というのもありますよね。
これだけ分厚く下地をガンガン積み重ねたからこそ、結婚しよう!となる超高速展開もまったく違和感なく、むしろよし結婚しろ! となるのはこの作品ならではだったんじゃないでしょうか。他の作品のラブコメなら、学生の段階で結婚だなんだ、という話になったら尚早すぎて現実感薄かったり空々しかったり、という風になってしまうのが、本作だとほんともう早く結婚しちゃえよ、でしたもんね。家族友人含めて周りの空気も、容認どころか後押しするものでしたし、直哉と小雪はもう今すぐ家庭を持っても違和感のない貫禄も出来上がっていましたしねえ。
満を持しての大団円でありました。完膚なきまでのハッピーエンド。と、思ったのですが、いやハッピーエンドはハッピーエンドだったのですけれど、甘いものならいくらでも入るよ! とばかりに、延長戦の番外編、短編集とは明言されていないですけれど、ひたすらイチャイチャする話が六巻として続くらしく、いやはやまだまだこの二人を中心としたみんなの面白おかしいラブコメ、ずっと読んでいたい見ていたいと思う希望願望を叶えてくれるご様子で、ありがたやありがたや。