【マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる 6】 入栖/神奈月 昇 角川スニーカー文庫

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バッドエンド突入ヲ回避セヨ――人類の命運を賭けた大天使討伐戦、開幕!

聖伊織はダンジョンの深層でとある文献を発見する。
そこには万物の理が収められているという伝説のアイテム「ラジエルの書」について記されていた。
この書物が悪用されれば世界大戦にも繋がりかねない、事態を重く見た3会は早急に調査へと踏み切り、司書室の桜瑠衣が大天使ラジエルであるということを突き止める!
学園は総力をあげ掃討作戦を展開するも、その圧倒的な魔力の前に歯が立たず蹂躙されてしまうのだが――
「よお、伊織。待たせたな」
「……遅いよ、幸助君」
絶対絶命の危機に駆けつけた瀧音は再び桜瑠衣と対峙する!
世界崩壊という最悪のバッドエンドを塗り変えられるのか!?




スーパーケイオスベネフィットエネミーダンジョン。
略してすけべえダンジョン……w
またエロゲらしいダンジョンというべきでしょうか。これまでもえっちい目に遭うダンジョンはありましたけれど、せいぜい色っぽい衣装を着るくらいで健全も健全、全年齢版って感じだったんですよね。
それらから比べると、セクシーなポーズを取れば取るほどダメージを与えられ、逆にダメージを食らうと服が吹き飛んでいく、というのは歴としたエロゲらしい、と言えるのかもしれません。いやでも、まだせいぜいR15くらいでR元服ってほどではないよなあ。

残念だったのが、このダンジョンイベント、ラブコメとしては全く意味を成していなかったんですよね。本筋に関わらない、フリーイベントって感じでこのダンジョンでの出来事が、参加したリュディや雪音先輩との関係を及ぼしたか、というとそういうのが全然なかったんですよね。
そりゃ、恥ずかしい格好して裸同然の姿にさせられて、恥ずかしがるのは当然ですよ? でもその恥ずかしさにも種類や意味があって、憎からず思っている男の子に自分の恥ずかしい姿を見られる事への恥辱とか、そこから相手の事を余計に意識してしまったりとか。ヒロイン側からしても、男の子側からしてもえっちぃイベントというのはラブコメ的に関係の変化や進展のきっかけとして大きな役割を担うものでもあるんですよ。
それが、今回のダンジョンイベントでは全然なくって、単純にイベントシーンを回収するだけの意味しかない、って感じで重要なアイテムとか能力の強化はあったかもしれないけれど、人間関係的には何もありませんでしたよって感じで終わったあともさらっと流されてしまったのは、何とも肩透かしでありました。

その後、ラジエル討伐編に入るんですけれど。これも、なんか唐突感あったなあ。視点がゲームの主人公である伊織に主軸が置かれる、というのはそれはそれで別に構わなかったのですけれど、天使ラジエルの存在が世界崩壊の危機に繋がっている、というのがなんかいきなり話ぶっこまれてきて、気持ち的にも置いてけぼりにされちゃったんですよね。
なんか中の人達だけ深刻な雰囲気にどんどんなっていってるんだけれど、いきなりどうしてそんな深刻な話になってるの? という感じで。
そのまま、なんだが学園の最大戦力を投入する総力戦みたいな話になっていってて、作中の登場人物たちはなんだか危機意識を共有してるっぽいのだけれど、彼らの間では共通認識になってることが作中の説明とかでは全然伝わってこなかったんですよね。
なので、???となっているうちになんだか勢いでラスボスとの決戦みたいな話になってて、ちょっとよくわかんなかったです。
加えて、その最終決戦もイマイチ何やってるかよくわからんかった、というかアクションの描写があんまりイメージしにくい感じで、起こっていることやっていることはいちいち記述しているわりに、なんていうんだろう、アクションの動線が具体的に描写されてないっていうのかな。なにをやっているのかワチャワチャしていて、よくわかんなかったんですよねえ。
なので、いまいち気分的にも盛り上がらないまま終わってしまいました。そもそも最終決戦に挑む心持ちも置いてけぼりにされてましたし。
これ、別に最終巻じゃないですよね? なんか、終わった感が漂ってた気もするんですけど。いずれにしても、もうちょっとヒロイン個人個人と関係を深めていってほしいなあ。全然踏み込んだ関係性が構築されてないっぽいし。