【『ずっと友達でいてね』と言っていた女友達が友達じゃなくなるまで 2】  岩柄イズカ/maruma(まるま) GA文庫

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生まれつきの白髪がコンプレックスで友達もおらず引きこもりだったゆいを連れ出し、少しずつ心を通わせてきた優真。
春から同じ高校に入学した二人。
ゆいに友達ができるか心配していたが、優真の手助けもあって順調にクラスメイトと仲良くなっていく。
それと同時に、お互い相手を異性としてどんどん意識するように。近づく優真とゆいの距離。
しかし“友達として"の関係との狭間で、二人の想いは揺れ動く……。
内気な白髪美少女と織りなす、甘くてもどかしい青春グラフィティ、第2弾。


あっ、あっ、甘いぃぃ! ゆいと優真の初々しさと純真さに真っ直ぐな恋心がまぶされて、ひたすら甘い、甘い、甘いっ!!
まず材料としましては砂糖を大さじ一杯、入れまして。次にカップ一杯にした砂糖を全体に満遍なくふりかけて、最後に袋から取り出した1キロの砂糖をぶち撒けまけてひたすらにかき混ぜます。
そうするとあら不思議、純度100%の砂糖以外使っていない砂糖菓子が出来ました! ってくらいに甘い!!

春休み、はじめて顔合わせした親友とも言うべきゲーム仲間は、リアルでは内気で可愛い真っ白な女の子だったのです、からはじまった、長年の息のあった友達でありながら初めて出会った異性同士という二人の交流は、リアルでも変わらない友情からお互いに意識し合う恋心に発展し……からの、高校に入学である。
大体からして、出会いってのは学校で。というパターンが多い中で、春休みという期間中にこうして交流を初めてある意味好感度をカンストしあった状態になってから、新入生として新しい生活を始める、という展開は新鮮だったかもしれない。
他の新入生たちが、新しい環境での新しい生活、新しい人間関係の予感に胸を高鳴らせているなかで、ゆいと優真と来たらもうお互いに夢中なわけですからね。これ、結構他の学生たちから見ても目立ったんじゃないだろうか。もう、お互いのことばっかりしか見ていない、距離感ももう密着し続けてるような肩を寄せ合い手をつないで顔を近づけて、ささやきあって微笑み合っているような関係を、これまだ付き合ってないと思ってしまうのはそれもう節穴もいいところでしょう。どう見ても付き合ってるじゃん! こんなん、どんなチャラ男でも間割って入るの物理的に無理だよ。
ってか、手をつないで登校する友達があるかーー!!
入学式の初登校からして、それである。もうなんていうか……甘酸っぱいっ!
それでいて、変にベタベタイチャイチャしている感じではないのは、二人の醸し出す初々しさゆえだろう。これだけお互いを信頼しあい身も心も預けあっているのに、相変わらず優真は尊いものを扱うようにゆいへの接し方は大切なものを壊れないように大事に大事に守る優しさの塊ですからねえ。そんな彼への、ゆいの信頼しきった姿はなんか見ててもう、拝みたくなってきますよね、わかります。
クラスメイト達が、ありがたいものを見るように微笑ましく見守っているのもよくわかります。
ゆいの対人恐怖症はどうなるかと心配ではあったのですけれど、ゆいの優真への信頼と恋心がこんなにも彼女に勇気を与えてくれるとは思いませんでした。彼女自身、周りの視線を気にしている暇がなかったのかもしれませんけれど。それだけ、優真に夢中ということですからね。
でも、これが優真への依存にはなっていないあたりが、二人の関係の健全さを感じさせるんですよね。クラスも一緒、席も隣になって四六時中一緒に居られるようになっても、学校生活の中では優真と離れて一人で行動しなくてはいけない機会はどうしても訪れます。
それでもパニックにもならず、がんばれたということは春休みからの優真との体験が、確かに彼女に自信と勇気を与えたのでしょう。
速攻で友達できたのも大きいですけどね。それが、優真の中学からの友達だったとしても。優真抜きでも一緒に遊びに行けるようになるとはなあ。その彼女、飛鳥がさっぱりした快活な人物で、ゆいの容姿を変に気にかけない娘だったから、ということもあるでしょうし、彼女もまた恋に夢中なある意味ゆいの同志に成りえる娘だったから、というのも大きかったのでしょうけれど。
それでも、優真抜きで女同士で遊びに行って、ちゃんと心から楽しんでこれたことに、お父さん目線じゃないけれどなんだか安心してしまいました。
お父さんといえば、優真ってば完全にゆいの両親公認なんだ。そりゃ、引きこもり同然だった彼女をこれだけ変えてくれて明るい笑顔を取り戻してくれたんだから、むしろ逃してはなるものか、となるのもよくわかります。
なんか、一瞬で両家の外堀が埋まったなw
決して急ぎ足ではなく、二人のペースで自分の恋心と相手の気持ちのすり合わせをしていたゆいと優真にとっては、これだけ速攻で周辺の支援体制が整ってしまうのは予想もしていなかったんだろうけれど。
というか、自分は相手のことを好きだけど、相手は自分のこと意識してないよね、友達としか思ってないよね、と腰が引けていたくらいですし。まだ顔合わせしてからの期間を考えると、焦る段階でもなかったのでしょうけれど、自分の恋心は募るばかりの一方で、相手からの反応も思わせぶりだったり好意一杯の様子だったりと、もしかしてもしかして、とドキドキしてしまっている姿がまた、甘ぁぁいんですよなあ。
変に予防線を敷いてしまって拗れかけた時に、瞬時に周囲のサポートで方向修正がなされてしまったのはちょっと笑ってしまいました。いや確かに、明らかに両想いにも関わらず拗れていくのは見てられないですよね。それでも、無理に背中押したり勝手に相手の気持ちを代弁したり、という余計なことをせずに、あくまで二人に任せる、という姿勢にお姉さんも友人たちも終始しているのは、見守り勢の鑑だなあ、とちょっと感心してしまったり。
飛鳥と名護くんの凸凹だけどすごく相思相愛なカップルも非常に甘酸っぱいご様子で、甘いに甘いを掛けたらさらに甘くなるに決まってるじゃないですか。このクラス、アテられて男女交際流行りそうだなあ。
ゲーム内での結婚イベントで、ここまでこっ恥ずかしいくらい雰囲気出せてしまうこの二人、付き合い始めたらどうなってしまうんですかね? 思いの外、ゆいが無自覚なアプローチだけではなく、意識的にもぐいぐい攻めてくる積極性を見せてきて、これは優真くんホントたまらんですよ。いや、彼がこれまでやってきた献身と優しさを思えば、もう何やっても全部許してもらえる。これゴールデンウィーク入るまでに糖分の過剰摂取で死ぬんじゃないだろうか。致死量まで蓄積されていく勢いが尋常でなさすぎるw