【聖剣学院の魔剣使い 9】  志瑞祐/遠坂あさぎ MF文庫J

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最強魔王、帰還! 大人気学園ソード・ファンタジー第9弾!

「――お待たせしました、セリアさん」
帝都へ帰還し、リーセリアと再会を果たしたレオニス。〈第〇八戦術都市〉を襲う〈ヴォイド〉の群れを鏖殺し、封印を解かれた第三の眷属と戦いを繰り広げるレオニスだが、その姿はある人物の知るところとなってしまう。帝弟アレクシオス――〈ヴォイド〉に対抗するため、魔王の力を利用しようと目論む彼は、無謀にもレオニスとの接触を試みる。一方、レギーナの姉、シャトレスの在籍する〈エリュシオン学院〉では、〈影の王国〉の女王が暗躍をはじめていた――!



表紙はお姫様ヴァージョンのレギーナ。その代わりに誰かメイドになってるよ? と、思ったらこれレオニスですかよ! ついに女装までさせられるようになってしまったのか、可愛がられすぎ愛でられすぎじゃろう、魔王さま。
でも、もっと可愛い系になるかと思ったら意外とかっこいい系女子になっているのは流石である。
しかしお姉さまがたにショタとして可愛がられること、嫌がってないし何ならちょっと嬉しい? 楽しい? 癖になりかけてる様子もあるレオニスだけれど、それはそれとして鬱憤も貯まっているっぽいんですよね。
彼の理想は厨二病的なこうオドロオドロシイ骸骨系のアレですもんね。今の可愛い系ショタとは真逆とは言わないけれど相当にベクトルが異なっているわけで、最近やたらと魔王ゾール・ヴァディスを装って歩きまわっているのって、鬱憤晴らしとかストレス発散とかも絶対入ってますよね。
女装とは別の変身願望だ、これw
こういうの見てると、本来は青年の姿というのを忘れてしまって、元々精神年齢見た目相応だったんじゃないの? と思えてくる。リーセリアとかも、レオニスの事を大人っぽく見える、とか思う場面実はあんまりなかったりするし。偶にあるけどホントに偶にですしねえ。通常は、過保護にしまくっているように完全に子供扱いでもありますし。異性として意識はしていても、年下感覚なのは間違いない。実際、ガキっぽいのは確かなので。
帝弟アレクシオスとの交渉で、魔王ゾールとして威圧して脅しておきながら、わりと本気でドーナツ一年分要求しようとしていたあたり、だいぶ見た目に引っ張られてますって。

さて、一方で帝弟アレクシオスが、魔王ゾールにコンタクトを取ってきたのはかなり大きい物語の進展ではないかと。今までゾールとして動いていると言っても、場末の裏組織にちょこちょこと影響及ぼしていたくらいで、大勢に影響を与えるものではありませんでしたしね。
女神の眷属が人類側の上位に食い込んでいることが分かった以上、物の道理がわかっている皇族と裏で手を結べるのは、表でレオニスとリーセリアたち、裏で魔王ゾールと不死の軍団、と表裏でヴォイド勢力と対抗できることになりますからね。
お姫様たちとレオニスとして誼を結べるのは悪くはないのですけれど、彼女たちはまだあくまで学生の身分ですし、その意味ではちゃんと政治の場にいる権力者ともコンタクトが取れているというのは色々と手が届く範囲が広くなるでしょう。実際、帝弟から得た情報は未知のものあり有益なものあり、と成果も大きかったですし。
また、レギーナがついに姉妹とちゃんと再会できたのは良かったですし、これまで以上にしっかりと姫様たちと交流結べそうなのは大きいですよね。姉姫さまとしても、存在を消されて不遇な扱いを受けながらも身を挺して姉妹たちを助け見守ってくれていた妹の存在は、その健気さを知てしまえばシャトレスの性格としては初めて会う妹のこと可愛くて仕方なくなるだろうなあ。
何れにしても姉妹の縁が戻って良かった。
比べてまったく縁がなかったのが、蜘蛛の人。イリスさんは主従の縁がレオニスとあったはずなのに、まるでレオニスに認識すらされずに憐れ一瞬にして抹消されてしまわれますた、南無。
いや、マジでちょっと可哀想なんですけど!? あれだけリーセリアと張り合ってたのに、これ以上無く眼中になし、とばかりにレオニスに消し飛ばされてしまいましたからね。せめて、かつての部下だと認識してくれたならまだしも、完全に有象無象として処理してしまいましたから。
憐れ、としか言いようがない。レオニスにとってはリーセリアとは比べるべくもなし、だったとしてもw
いや、この男、そういう所あるよね、てなもんで。
常闇の女王ラクシャーサに対しても、あれ彼女が眷属にされたにも関わらず未だ異様にレオニスのこと敵視してるの、完全に痴情のもつれじゃないですかー! しかも、レオニスの方は全くこれっぽっちも認識していないという。こちらもまた憐れw
まあまだちゃんと相手してくれている分、マシなのかもしれないけれど。影の女王の方は雑魚扱いでしたしね。あれは向こうが小物過ぎた、というのもあるんでしょうけれど。
その小物相手にまんまと捕まってしまったブラッカスくん、この狼今まであんまり活躍した記憶ないんだがw この狼、ワンコとして咲夜にモフモフされるしかしていない気がするんだがw

他にも、人類の中枢に女神の眷属が根を張っていたり、ヴォイドの領域のことがだんだんとわかってきたり、とわりと目まぐるしく展開が転がっていて、話もわりと進んだんじゃないでしょうか。
人間関係としても、あっちで家族が崩壊し、こっちで家族が再会し、そっちでリーセリアがシャーリとさらに仲良くなったり、と動きが見られましたし。
しかし、レオニスってば影の女王に生存を知られてしまいましたけれど、それは大丈夫なんだろうか。
今までは不死の魔王は行方不明ということで、レオニスの存在が敵方にまったく認知されていない事が大きなアドバンテージになっていたようなんですけれど。
精霊王と一緒くたに影の女王も、イリスみたいに次巻冒頭で即死! とかなってたら、情報も漏れずに終わりそうではあるのですが。それ以前にあの影の女王、報連相とか縁なさそうというのもあったなあw